カテゴリ: たかじんのそこまで言って委員会

太田述正コラム#9329(2017.9.9)
<日本文化チャンネル桜収録(続)>(2017.12.23公開)

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[藤田幸生元海上幕僚長のこと]

 藤田さん
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E7%94%B0%E5%B9%B8%E7%94%9F
は、1942年生まれで防大卒後海上自衛隊に入り、海幕防衛部防衛課長、同防衛部長、海上幕僚長、を歴任された、海上自衛隊における典型的なエリートコースを歩んだ人物・・現在は(財)水交会会長・・であり、私は、彼が海幕防衛課長であった時(1989〜91年)、在日米軍人等との会議に、彼と共に、防衛庁側の一員として出席したことがある。
 その折、会議の議題とは全く関係がないのに、会議の冒頭、彼が、怖い顔をして、先の大戦において米国が日本に対してやったことは、私は絶対に忘れない、という趣旨の話を英語でしたものだから、その場の空気が一瞬凍り付いた。
 もとより、その後は、破顔一笑、会議は何事もなかったかのように進行したのだが・・。
 このような発言を、こういう公的な場ではもとよりのこと、私的な場においてすら、行った制服自衛官を、私は他に知らない。
 当時、大いに感銘を受けると同時に、これは、個人の孤立した意見ではなく、海上自衛隊の幹部の中で、そのように考えている人々が相当程度いるに違いない、と思った記憶がある。
 (ちなみに、先の大戦では、からっきしダメだった帝国海軍の直系であるにもかかわらず、海上自衛隊は、戦後、長く、陸海空三自衛隊中、最も米海軍との関係が密であった・・より直截的に言えば、事実上米海軍の一部だった・・ことから、国際軍事情勢について、陸空自衛隊はもとより、内局に比べても、より的確な情報と認識を持っており、私は、軍事に関し、最も多くを海上自衛隊の幹部の皆さんから学んだ。)
 このことを記したのは、桜TVの収録でご一緒した、陸1人海2人空1人計4人の自衛隊将官OBの諸氏に、いや、幹部自衛官OBならどなたでもいいのだが、このコラムが公開された暁に、この話をぜひ知って欲しいからだ。
 どうして、私が知って欲しいか、は、およそ想像がつくことと思う。
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[東條英機の遺書について]

 私が収録中に、「何も言い残さなかったらしい東條を始め、旧帝国陸軍の人々が、戦後、旧帝国海軍の人々に比べて殆ど弁明をしなかった」的な発言をしたところ、水島氏から、休憩時間に、東條には遺書があるではないか、と「反論」された。
 私も各種遺書めいたものがあるのは知ってはいたのだが、改めて調べてみた。
 「東條英機の遺書」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%A2%9D%E8%8B%B1%E6%A9%9F%E3%81%AE%E9%81%BA%E8%A8%80
には、三つの遺書が載っているが、うち一つは、原文が失われていて英訳しか残っていないだけでなく、そもそも本物であるかどうか疑う見解もあるし、もう一つは、家族宛のもので私的な内容しか書かれていないし、三つ目も、「判決を受けた昭和23年(1948年)11月12日から刑が執行された12月24日未明までの間<に、東條から>・・・聞いたことを後で書いたので必ずしも正確なものではない」という有様だ。
 強いて、三つ目のものに注目するとしても、「米国の指導者は大きな失敗を犯した。日本という赤化の防壁を破壊した。」というくだりこそ出てくるが、1947年3月のドルーマン・ドクトリンの宣言、すなわち冷戦の開始
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%B7%E6%88%A6
を踏まえたところの、日本の明治維新以来の対露抑止政策の正当性の主張や、1947年8月14日および15日のパキスタン、インドの分離独立
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E5%88%86%E9%9B%A2%E7%8B%AC%E7%AB%8B
を踏まえたところの、大東亜戦争の副目的であった、アジアの解放が成就しつつあることへの言及や、中国国民党側が劣位に立って進行中であった国共内戦
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%85%B1%E5%86%85%E6%88%A6
への感慨も表明していない、という物足らないものであり、帝国陸軍、ひいては日本政府の戦前・戦中の諸政策のきちんとした弁明になど全くなっていない。
 というより、仮にこれが東條の言の正確な記録であったとしても、当時、昭和天皇を庇わなければならない立場にあった東條(典拠省略)には、そんな弁明を行うことは許されなかった、ということだろう。
 東條の孫の東條由布子が、英機が「「沈黙、弁解せず。一切語るなかれ」を家族に遺して」逝った、と書いている
http://www.tojo-yuko.net/publish/katarunakare.html
のは、額面通りに受け止めるべきだろう。
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太田述正コラム#9327(2017.9.8)
<日本文化チャンネル桜収録(その2)>(2017.12.22公開)

3 水島氏とのやりとり番外篇要旨(順不同)

 公開されたら、ご本人が困る部分もあるかもしれませんが・・。

O:私なんかを呼んでもいいんですか?
M:色んな意見の人がいた方がいいと思って。 
 そんなこと言われちゃ、こちらの立場が・・。
M:(天皇についての太田さんの話だが、その通りであり、)今上天皇は安倍をものすごく嫌っていて、今度は、譲位止めたー、と言い出す可能性すらあると見ている。
O:でも、私がした天皇の話の部分、放送の際には消されるんじゃないかと。
M:この番組では、そんなことは一切しない。
O:では、水島さんに成り代わって私がしゃべって差し上げたということで・・。
 ただ、殺されちゃうかもしれないな。
 私だけにとどまればいいんだが・・。
M:今の右翼にそんな気概のある奴などいない。
M:(太田さんの言うアジアの復興、その中心は中国、という話だが、)西欧のインテリと話をしていると、みんな、中国に草木もなびくという感じではある。
O:そう。それが必然であり自然であると認識した上で、その中で日本の位置がどうなるのかが問題なのだ。
M:(太田さんは、中国は、日米離間策としてではなく、かけねなしに日本の再軍備/独立を望んでいると言うが、)私はそうは思わない。
 石平
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B9%B3_(%E8%A9%95%E8%AB%96%E5%AE%B6)
は、中国は日本に復讐したいと思っている、と私に言った。
O:石平は中国人を代表する存在ではなかろう。
M:とにかく、私は、アメリカも中共もどっちも大嫌いだ。
 でも、監獄にぶち込まれるとしたら、アメリカの方を選ぶ。
 中国人の(阿Q)根性が変わるわけがない。
O:人民解放軍の兵士の理想像は雷鋒だが・・。
M:あんなの口で言ってるだけで、実現できるわけない。
O:雷鋒キャンペーンも続けているが、だからこそ、その後、公然と、日本人を見習え、日本に行って日本人を見てこい、というキャンペーンを始めた。
M:信じられない。
O:あなたは私ほどヒマじゃないから無理もない。
 私は、この10何年、毎日、人民網等をフォローし続けて来ているからね。
 とにかく、日本がいかに素晴らしいかを日本人自身が自覚していない。
M:同感だが、そもそも、中国人だろうが誰だろうが、日本人になろうとしたってなれるもんじゃない。
O:今英米では瞑想ブームであり、それ、実は、連中、日本人になろうとしてるんだが、知ってか知らずか、いずれにせよ、そんなこと認めるわけがないってだけ。
 但し、この瞑想って、日本の禅の瞑想とは違うんだな。
M:そんなことはない。
 私は寺の生まれだ。
 日本の仏教こそ、真の仏教だ。
O:瞑想には二種類あって、中国や日本に伝播した仏教には、日本人になる・・私の言葉では人間主義者になる・・瞑想は伝わらなかった。
M:小乗仏教が真の仏教だと言うのか。
O:いや。件の瞑想が伝わっているという意味では、現存する真の仏教はチベット仏教だけだ。
O:私に言わせれば、インドは、みんなを日本人にしようとした一方で武士たる日本人を作れなかったために統一できなかったのだ。
M:インドには様々な民族がいるし、カーストもある。
 だから、統一できなかったのではないか。
O:英国は統一した。
M:太田さんは米国だけが悪いみたいなことを言ったが、英国だってひどいやり口で世界帝国を築いたじゃないか。
O:その通り。
 英国人は(基本的に)非人間主義者だからこそ、インドを丸ごと併合することができ、その結果として、インドを統一したというわけだ。
M:(太田さんは、日本は、戦後初期までは、対外戦略が素晴らしかったと言うが、)私は、戦後一貫して日本はダメだったと思っている。
 そして、もう回復不可能じゃないか、という気がしている。
O:中国が回復するチャンスをくれている、というのが私の認識なわけ。

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太田述正コラム#9325(2017.9.7)
<日本文化チャンネル桜収録(その1)>(2017.12.21公開)

1 始めに、に代えて

 まず、本日のディスカッションでご披露した、服装の話です。
 極端に端折って書きますが、背広のズボンで現在の私の腹回りが収まるものはない一方、収まるズボンにあう背広の上着もないので、上着だけのジャケットを着けるとなると、冬物のしかなく、しかも、3年前の八幡市でのレクチャーの時も使ったと記憶していますが、その折も含め、一体、いつ、クリーニングに出したのか分からない・・そうと分かってたら、事前にクリーニングに出しておくんでした・・、よれよれで薄汚れているやつを着なきゃならなくなったところ、フリップを作成してもらったお三方のほぼ一致したご意見が、きちんとした身なりを、だったので、そのアドバイスに従いました。
 桜TVは4K放送じゃないんだから、視聴者は気付かないことをと念じつつ・・。
 で、こういう出で立ちで収録は無事終了したのですが、帰宅してこのジャケットを脱いだら、下に着ていた茶色のYシャツが、暑さで、汗でもって水をかぶったような状態になっていましたね。

 もう一件。
 面食らったのは、西馬込から地下鉄に乗ろうとした際、Suicaが使えず、改札口を通れなかったことです。
 Suicaを6か月間使わないと、改札で機械にかけてもらった上じゃないと使えないんですね。
 最近の私の生活が、娑婆とどんどん隔離されたものになっていることを自覚させられた瞬間でした。

2 用意した備忘録

 昨夜から本日午前にかけて、フリップに対応した備忘録集を作ったので、以下に掲げておきます。
 (フリップそのものも、このコラムの配信メールに添付したのでご参照ください。
 当然のことながら、このコラムが一般公開された時にはフリップそのものは添付されません。)

・フリップ1

 「2010年10月18日、習近平は・・・党中央軍事委員会副主席に選出された。・・・<それ>以降、中国はアメリカや日本との対決姿勢を強め始めており、また北朝鮮の核開発を批判しなくなるなど、中国の外交に明らかな変化が現れた・・・
 2012年<11月15日>より・・・中国共産党中央委員会総書記、・・・中国共産党中央軍事委員会主席、2013年<3月14日>より・・・中華人民共和国主席」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3

 「2012年9月の日本政府<(野田政権)>による尖閣諸島国有化以降、中国の国家海洋局の監視船等の公船が尖閣諸島への領海侵犯を高頻度で繰り返しており、中国政府機関の航空機が領空侵犯も行っている」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%96%E9%96%A3%E8%AB%B8%E5%B3%B6

 日本礼賛開始は2012年初か。(コラム#5299)

 南シナ海実効支配強化の始まり:「2011年2月末から5回以上にわたり、中華人民共和国の探査船がフィリピンが主張する領海内において探査活動を繰り返し、5月には無断でブイや杭などを設置したことから、フィリピンのアキノ大統領はこれを領海侵犯とし、6月に国連に提訴する。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B2%99%E8%AB%B8%E5%B3%B6
 ホンネの吐露:「2014年6月1日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議 (シャングリラ対話) において、中国側代表の王冠中・人民解放軍副総参謀長 (当時) は、南シナ海の島々は2,000年以上前の漢代に中国が発見して管理してきたという旨の発言をした。この発言によって会場からは笑いが起こった。また、王は、名指しを避けながら中国に自制を求めた日本の安倍晋三首相 (当時) に対して、「安倍総理大臣は、遠回しに中国を攻撃し、ヘーゲル長官は率直に非難した。ヘーゲル長官のほうがましだ」と述べ、これに対して小野寺防衛相 (当時) は、「中国の反応は理解できない」と反論した。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%B7%E3%83%8A%E6%B5%B7
 2015年11月11日に産経、同年12月9日に朝日から、それぞれ、官庁不祥事問題の勉強的取材を受けた際に、このことを取材して調査報道として記事にするように促した。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2428880&id=21003190

 なお、かつての反日歴史教育、現在の対日軍事攻勢、は、中国の日本文明継受戦略の秘匿、とりわけ、米国に対する秘匿、のために(も)不可欠であることに注意。

・フリップ2(☆と★はフリップ5マターでもある)

 「このうち、一番最初に(少なくとも紙の上で)実現したのは、「ブロック経済の打破」です。
 英米の世界に向けての共同宣言である大西洋憲章(1944年8月)の4、5項に「4.自由貿易の拡大 5.経済協力の発展」とあるからです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E6%86%B2%E7%AB%A0
 蛇足の蛇足ですが、「3.政府形態を選択する人民の権利」については、「ルーズベルトがこの条項が世界各地に適用されると考えたのに対し、チャーチルはナチス・ドイツ占領下のヨーロッパに限定されると考えた。つまり、イギリスはアジア・アフリカの植民地にこの原則が適用されるのを拒んでいた。ルーズベルトも実際には、「大西洋憲章は有色人種のためのものではない。ドイツに主権を奪われた東欧白人国家について述べたものだ」と側近に語った。」(上掲)というんですから、「アジアの解放」は、その後、日本が勝ち取ったものです。
 むろん、「対ソ抑止」もですが・・。」(コラム#9312)

 インパール作戦:1944年3月8日〜7月3日 ☆
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E4%BD%9C%E6%88%A6
 「終戦後、イギリスは<インパール作戦で日本軍と共に戦った>元インド国民軍将兵約20,000人を、イギリス国王に対する反逆罪で裁こうとした(11月5日の発表では起訴の対象は約400名)。しかし、この裁判を機にインド民衆の間に独立の気運が一気に高まった。次々とゼネストや暴動が起きる中、国民会議派も「インド国民軍将兵はインド独立のために戦った愛国者」として即時釈放を要求、1946年2月には英印軍の水兵たちも反乱を起こし、ボンベイ、カラチ、カルカッタで数十隻の艦艇を占拠し「インド国民軍海軍」を名乗った。水兵たちは市民に混じって官憲と市街戦を展開、英印軍の将兵たちはイギリス人上官の発砲命令を拒否した。また、人々はイギリスの植民地政府による日本への戦勝記念日に弔旗を掲げて抗議の気持ちを表している。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%9B%BD%E6%B0%91%E8%BB%8D#.E3.82.A4.E3.83.B3.E3.83.89.E5.9B.BD.E6.B0.91.E8.BB.8D.E8.A3.81.E5.88.A4

 大陸打通作戦:1944年(昭和19年)4月17日〜12月10日 ★
 「これにより国民党軍は大打撃を受けて国共内戦時に影響を受けた。・・・<また、>それまで蒋介石とその一派にのみ注がれ続けていたアメリカの目を、中国のもう一つの勢力、毛沢東指揮下の中国共産党軍に向けさせる効果を持った」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%99%B8%E6%89%93%E9%80%9A%E4%BD%9C%E6%88%A6

 「「沈黙、弁解せず。一切語るなかれ」を家族に遺し、東条英機元首相はすべての責任を負い処刑台に登った...。」
https://books.google.co.jp/books/about/%E7%A5%96%E7%88%B6%E6%9D%B1%E6%9D%A1%E8%8B%B1%E6%A9%9F_%E4%B8%80%E5%88%87%E8%AA%9E%E3%82%8B%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%82%8C.html?id=70WhAAAACAAJ&redir_esc=y&hl=ja
のはどうしてか? いや、そもそも、戦後、海軍将官OB達の饒舌に比し陸軍将官OB達がほぼ一様に沈黙を保ったまま亡くなっていったのはどうしてか?→究極の対米欺騙目的。

・ フリップ3

 ファシスト国家=人種主義に基づき、自国の領土や勢力圏の拡大を図る国家
 (米国は、ドイツと違って、創建時から一貫してそう。奴隷制の維持とアメリカ原住民の土地奪取のために独立。
 リンカーンは南部の人々よりもひどい人種主義者。
 米国のはナチスドイツよりもひどい(白人至上)人種主義。人種混淆を嫌悪して途中から領土の拡大を止め、勢力圏の拡大に切り替え、現在に至っている。)

 「日本は、大戦ではナチスドイツと、戦後には米国と、それぞれ同盟関係を結んでソ連(ロシア)と冷戦を戦って勝利したが、両ファシスト国家を手玉に取った昔の日本人は凄かった。」(コラム#9322)

 米→中の有色人種差別:中国人排斥法--1882年成立。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%8E%92%E6%96%A5%E6%B3%95
 「黄遵憲<(こう じゅんけん)>は・・・<その>1882年<に>・・・、サンフランシスコ総領事へと転任し、日本を離れた。・・・在米華僑問題への思い<について、黄は、>初代大統領ジョージ・ワシントンが万国と国交を持ち、いかなる民族も平等に住むことができると宣言してより百年も経たないのに、今のアメリカ政府はその言葉に背いても恥としない、と述べて<いる。>」(コラム#7989)

 米→日の有色人種差別:「1924年移民法<(排日移民法)で>・・・アジア出身者については全面的に移民を禁止する条項が設けられ、当時アジアからの移民の大半を占めていた日本人が排除されることにな<った。>・・・
 昭和天皇<は>敗戦後、日米開戦の遠因として「加州移民拒否の如きは日本国民を憤慨させるに充分なものである(中略)かかる国民的憤慨を背景として一度、軍が立ち上がつた時に之を抑へることは容易な業ではない(『昭和天皇独白録』より)」と述べている」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%92%E6%97%A5%E7%A7%BB%E6%B0%91%E6%B3%95

・フリップ4

 どうして、人間主義と武士道が並存できたか・・天皇(両要素のバランサー・両要素の主従のモード転換者)の存在
 現在の事例で言えば、どうして今上天皇は靖国神社参拝をしないのか(=どうして昭和天皇は参拝を止めたのか)、どうして昭和天皇も今上天皇も自衛隊を公式訪問しないのか。どうして、今上天皇は日本側の戦争犠牲者の慰霊の旅をつづけたのか、その今上天皇はどうして譲位することにしたのか。→武士道的要素の希薄化への警鐘。
 (昭和天皇の日米戦争遠因論(上述)、今上天皇の済南事件(1928年)を出発点とする先の大戦観(コラム#214)。今上天皇との「対話」と後日談(コラム#8520等)。)
 国賊・逆臣の自民党。

 スコットランド人のデイヴィッド・ヒューム(1711〜76年)は、イングランド社会の考察を踏まえ、『人間本性論(人性論=A Treatise of Human Nature)(1739年)の中で」、「道徳について・・・正と不正が印象によるものであるのか、観念によるものであるのかを検討しており、それが概念による把握ではなく感じるものであると述べている。その上で美徳を自身にとって快適なもの、他人にとって快適なもの、自身にとって有用なもの、他人にとって有用なものと、四区分しながら最後の部類に含められる親切心や正義が社会的には重要な美徳であると評価する。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E9%96%93%E6%9C%AC%E6%80%A7%E8%AB%96
 中国当局は、「人間主義化」のことを、「人性化」と呼んでいる。(コラム#8443)

 人間主義(人性主義)は私の造語。
 和辻哲郎(1889〜1960年)『人間の学としての倫理学』(1934年)に触発されたもの。
 『菊と刀』(The Chrysanthemum and the Sword: Patterns of Japanese Culture)の中でルース・ベネディクトが、欧米、就中、アングロサクソン文明の至上性に立脚した文化相対主義の見地から日本を未開視してひねり出した、「恥の文化」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E3%81%A8%E5%88%80
なるものと「人間主義」とは全く異なることに注意。

・フリップ5(2のところも参照)

 中国:『孫子』(紀元前500年ころ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E5%AD%90_(%E6%9B%B8%E7%89%A9)
は、漢人が軍事が不得意であったからこそ生まれた。(私見)
 軍事天才のゲルマン/ドイツ人が『戦争論』を生み出したのはナポレオン戦争敗北の衝撃ゆえ。(私見)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E4%BA%89%E8%AB%96

 インド:アショーカ王:マウリヤ朝3代目の王。在位:紀元前268年頃 - 紀元前232年頃。インド亜大陸をほぼ統一。「アショーカ王は晩年、地位を追われ幽閉されたという伝説があり、また実際に治世末期の碑文などが発見されておらず、政治混乱が起こった事が推測される。原因については諸説あってはっきりしないが、宗教政策重視のために財政が悪化したという説や、軍事の軽視のために外敵の侵入に対応できなくなったなどの説が唱えられている。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%AB%E7%8E%8B
 「インドの国旗(インドのこっき)は、サフラン・白・緑の横三色の中央に「アショーカ・チャクラ」(アショーカ王のチャクラ(輪)という意味)という法輪を配した旗。サフランはヒンドゥー教、緑はイスラム教、白は2宗教の和解とその他の宗教を表す。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AE%E5%9B%BD%E6%97%97
 「クシャーナ朝[の第4代君主の]・・・カニシカ[・・概ね2世紀半ばの人物であるという・・]はその治世の間に仏教に帰依するようになり、これを厚く保護した。このためクシャーナ朝の支配した領域、特にガンダーラなどを中心に仏教美術の黄金時代が形成された(ガンダーラ美術)。この時代に史上初めて仏像も登場している。軍事的にも文化的にも隆盛を誇ったカニシカ王の跡を継いだのは、おそらくカニシカの息子であろうと言われているヴァーシシカ王である。しかし、ヴァーシシカ王以後、クシャーナ朝に関する記録は極めて乏しい。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E6%9C%9D
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%B7%E3%82%AB1%E4%B8%96 ([]内)

・フリップ6

 『阿Q正伝』(1921年〜):「魯迅は本作で、無知蒙昧な愚民の典型である架空の一庶民を主人公にし、権威には無抵抗で弱者はいじめ、現実の惨めさを口先で糊塗し思考で逆転させる彼の滑稽な人物像を描き出し<た。>・・・毛沢東<は>談話でしばしば「阿Q精神」を引き合いに出した」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BFQ%E6%AD%A3%E4%BC%9D

 雷鋒(1940〜62年):「孤児として生きる。人民解放軍入隊後、勤勉かつまじめに兵役を務めたことはもちろん、老人や子供を助け、質素な生活で貯金したお金を被災地に寄付したり、現場工事に行って義務労働に参加したりする……などの数々の善人エピソードがあり、全く以って非の打ち所がない存在とされる。弱冠21歳の時、撫順市で電柱建設作業中に軍事用トラックに轢かれ亡くなる。」
http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E9%9B%B7%E9%8B%92%E5%A5%BD%E6%A6%9C%E6%A7%98

・フリップ7

 「中国の習近平国家主席<は、今年4>月6日から7日にかけて米国のトランプ大統領と首脳会談を行った際「<朝鮮半島>は実際<のところ、支那>の一部だった(Korea・・・actually used to be a part of China)」と発言<した。>」(コラム#9202)

 朝鮮半島は清の羈縻国・・名目上はtributaryだが実態はdependencyだった。(同上)
  (従属度:dependency>protectorate>tributary)
 ちなみに、戦後日本は米国のprotectorate。

(続く)

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太田述正コラム#2573(2008.5.27)
<「朝生」のあらまし>(2008.7.1公開)X→(2012.2.8公開)

 (5月31日朝まで公開しません。)

1 始めに

 私が出演する朝生のあらまし(パネリスト表と構成案)が送られてきたのでご披露します。

2 あらまし

「朝まで生テレビ!」2008年5月30日(金)OA
パネリスト表

司会:田原 総一朗
進行:渡辺 宜嗣・上山 千穂(テレビ朝日アナウンサー)       

パネリスト

片山 さつき(自民党・衆議院議員,元財務省)
細野 豪志(民主党・衆議院議員)
辻元 清美(社民党・衆議院議員)
江田 けんじ(無所属・衆議院議員,元通産省)

猪瀬 直樹(作家,東京都副知事)
太田 述正(元防衛庁、「防衛庁再生宣言」著者)
片山 虎之助(元自治省、前自民党参議院幹事長、)
河辺 啓二(元農水省,医師、「政治家がアホやから役人やめた」著者)
高橋 洋一(元財務省,東洋大学教授、「さらば財務省!」著者)
寺脇 研(元文部省、「官僚批判」著者)
中野 雅至(元厚労省,兵庫県立大学大学院准教授、「間違いだらけの公務員制度改革」著者)
若林 亜紀(元特殊法人勤務、ジャーナリスト,「公務員の異常な世界」著者) 

  
朝まで生テレビ!080530討論案
「激論!“官僚国家”ニッポンの行方・第2弾」(仮)

討論一:今なぜ“官僚改革・公務員改革”なのか?!      
 官僚国家ニッポンの限界と問題点
 公務員改革の課題と問題点
   省庁の巨大サイフ「特別会計」とは何か?
 “霞ヶ関埋蔵金”の謎!?
討論二:官僚達の実態と本音!          
 元官僚達が明かす実態&真相
 “天下り”徹底検証!!
討論三:本当に“日本の官僚”はダメなのか?!      
 官僚・公務員の優秀さを問う!
 戦後の官僚といまの官僚達の違い
 優秀な若者の“官僚離れ”をどうする?
 官僚、公務員の堕落・腐敗ぶりはいったいナゼ?!
討論四:これから何をどーすべきか?!        
 国家公務員法等の一部改正法案のメリット、デメリット
 公務員改革と地方分権しか日本を救えない!?
“官僚叩き”だけでいいのか?
など

3 他山の石

 (1)総論

 どうして、以下が他山の石なのか、どうして「朝生」のあらましにこんな話を付け加えたのか、不思議に思われる方は、「朝生」を見ましょうね。(録画でもユーチューブでも結構です。)

 (2)飢餓状態のエジプト一般市民

 世界中で食糧価格が値上がりしています。
 エジプトでは、政府が欧州向けの果物の生産に力を入れてきたこともあって穀類は輸入に頼ってきたことと、貧しい人々のための食糧補助金が保健・教育費を上回るという状況の是正を政府が図りつつあったこととが相まって、穀類を中心とする食糧価格の値上がりが、一般市民の生活を文字通り直撃しています。
 人口の三分の二にものぼるエジプト人が価格の97%をカバーする補助金付きのパンを食べています。
 ここのところ、その対象者が増える一方だというのに、他方で小麦粉が不足し、パン屋の働き手も不足しているため、一時、パンを求めて午前3時からパン屋の前に行列ができる事態になりました。こぜりあいで死傷者すら出ました。暑い日に並んで心臓麻痺で亡くなった人もいます。
 補助金付きのパンの方が家畜用のエサより安くなってしまったため、農民が家畜用にパン屋からパンを横流ししてもらうようになったことも、パン不足に拍車をかけています。小麦粉の段階でヤミ市場に横流しする者も後を絶ちません。役人は賄賂をつかまされおり、摘発は行われていないに等しいのです。
 ムバラク大統領は、急遽、軍と警察にパンを焼くことを命じましたが、それだけでは需要の1%ちょっとしか充足させることができません。
 そこで、大統領は更に、外貨による小麦の国際市場での買付を今年50%近く増やすとともに、今年、昨年に比べて三分の一増の小麦の作付けを行わせました。
 大統領はまた、補助金付きのパンにありつける人を1,700万人増やし、総計5,500万人にしました。
 こうしてようやくパン屋の前の行列は短くなりましたが、小麦以外の食糧の価格は相変わらず高いままです。
 (以上、
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/may/27/food.egypt
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-faoul27-2008may27,0,421070,print.story
(5月27日アクセス)による。)
 あるエジプトの家庭の月〜金の朝昼晩の食事とその価格を、ちょうど一年前と比較した記事は、英語の余りできない方でもご覧になるに値します。数字を目で追うだけでも身につまされるはずです(
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/may/27/food
。5月27日アクセス)。

 あれやこれやで、誰もがムバラク軍事独裁政権を打倒しなければならないと思ってます。しかし、打倒する手段がないのです。
 エジプトには表現の自由も集会の自由も結社の自由もないからです。
 そのエジプトにも、ようやくインターネットが普及する兆しを見せています。
 そこでインターネット使って反政府運動を立ち上げようとする試みが行われるようになったのですが、これもことごとく政府の手によって芽を摘まれてしまっているという状況です。
 (以上、
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/05/17/AR2008051702672.html
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/05/13/AR2008051302197_pf.html
(どちらも5月19日アクセス)による。)
 そこで、エジプトの一般市民の間では、軍がクーデターを起こすしかないという声が密かに高まっているのです。

 (3)南ア黒人による移民狩り

 先週、少なくとも23人のアフリカ諸国からの移民が、南アフリカの黒人・・つい最近までアパルトヘイトの犠牲者だった・・の手で殺されました。
 これは、一つには、南アが殺人と強姦が世界有数の高さの暴力的な社会であることが原因です。
 しかし、最大の原因は、南アの失業率が23%と高く、とりわけ黒人の失業率が40%にのぼっていることです。
 そこに500万人もの移民が押し寄せてきているのです。
 移民は、一般に意志の点でも能力の点でも働き手として秀れている上、アパルトヘイト下で碌に教育を受けることができなかった南アの黒人に比べてその教育水準は高いときています。しかも、移民の方が南アの黒人よりまともな英語をしゃべれます。
 教育を碌に受けていないのですから、南アの黒人は移民の出身国のことについても全くと言っていいほど知識がありません。
 だから、移民と南アの黒人との間で反目が生じないはずがないのです。
 さりとて、移民は簡単に出身国に戻るわけにはいきません。
 特に、ジンバブエからの移民は、帰れば反ムガベ独裁政権側の人間だろうと疑われ、殺されかねないのです。
 マンデラの後を襲ったムベキ(Mbeki)大統領のANC政権は、南アに投資している多国籍企業との間で、多国籍企業側はANC政権が黒人富裕層と黒人中間層を生み出すための黒人優遇政策をとることを認め、その代わりANC政権は多国籍企業に不利な政策はとらない、という暗黙の協定を結び、おかげで南アは5%成長を続けることができています。
 しかしANC自身が、ムベキ派と、ムベキの後継の座を勝ち取ったズマ(Jacob Zuma)の派に割れていますし、1990年代初めにANCと武装闘争を行った(ズールー族の)インカタ自由党(Inkatha Freedom Party)も暗躍を続けており、移民の迫害は、これら派閥、政党間の争いの代理戦争ではないかとも言われているのです。
 そもそも、ジンバブエからの移民が特に増えたのは、ムベキANC政権が、欧米からジンバブエのムガベ独裁政権を守ってきたために、ジンバブエで反ムガベ独裁政権派に対する政治的弾圧が続くとともに、ジンバブエの経済状況が悪化の一途を辿ってきたためなのです。
 ANC政権は、移民の殺害は貧困のためでも排外主義のためでもないと主張し、自分達のジンバブエ政策に対する批判が欧米諸国から改めて投げかけられないようにするとともに、南アの黒人の貧困層対策を怠ってきたとの批判も封じようとしています。
 (以上、
http://www.guardian.co.uk/world/2008/may/25/southafrica
http://www.guardian.co.uk/world/2008/may/25/southafrica1 
(どちらも5月25日アクセス)による。)

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太田述正コラム#2406(2008.3.6)
<「太田総理・・」2008年第3回出演>(2012.2.4公開)

1 始めに

 2月10日収録、21日放送の「太田総理・・」のアンケートに記入したものをご披露します。

2 アンケート

日本テレビ「私が総理大臣になったら・・・秘書田中」アンケートのお願い
以下のマニフェストに対してご意見を具体的にお書き下さい。 
山本モナマニフェスト「官僚は天下りしたら退職金はナシにします」
★官僚の不祥事や、怠慢な仕事ぶりは目に余る
★原因は、縦割り行政と天下りというシステムにあるのではないか
★そこで今回のマニフェストで、システムを根本から変える

質問1 このマニフェストに  賛成 ・ ○反対 
理由:

 職務権限のあった企業や法人に退職後すぐ再就職するようなことは論外だが、官僚にも再就職の自由はある。
 とはいえ、退職する官僚が、企業や法人、とりわけ企業と個人的に交渉して再就職しようとしたとしても、中には再就職できない人が出てくるだろうし、運良く再就職できたとしても、天下りの場合並の給与がもらえる人は、キャリア官僚であっても100人に1人いるかいないかだろう。
 天下った官僚が高禄を食むことができるのは、天下りは、官僚が企業や法人と個人的に交渉して行う再就職ではないからなのだ。
 つまり天下りとは、役所が人事の一環として、特定の企業や法人と話をつけた上で、官僚に対して特定の企業や法人に再就職せよと命じるシステムであり、個々の官僚にこの命令を拒否する自由は事実上ないのだ。
 だから、天下りした官僚の退職金を没収するのは筋違いだ。
 単に天下りを禁じれば済むことだ。                               
質問2 天下りは禁止すべきだと思いますか?
                                     
 禁止すべきだ。
 天下りは官と業の癒着そのものであり、官僚OBに対するヤミ年金の支給だからだ。
 このヤミ年金の原資は、官が当該業者から購入する財・サービスの価格を水増ししたり、または当該業者に直接的間接的な補助金を支給したり直接的間接的な減税を実施したり、もしくは当該業者に係る直接的間接的規制に手心を加えることで捻出される。
 つまり、天下りは不可避的に行政の歪みを伴うものなのであり、そのツケは高い税金、非効果的・非効率的な行政となって国民に回されるわけだ。

質問3 禁止すべきと答えた方に・・天下りを禁止するためには、どうしたらいいと思いますか?

 天下りを罰則をもって禁じることはもちろんだが、それとパッケージとして、恩給制度を復活させる等、再就職できなくても、あるいは低い給与で再就職しても官僚OBが体面を維持できるような手立てを講じる必要がある。
 問題は、現在の与党にその気がないことだ。
 自民党は官界とも、政府と関わりの深いあらゆる業界、業者とも構造的な癒着関係にあり、この癒着関係の抜本的解消につながるところの、天下りの禁止を断行する能力も意思もない。
 となれば、昨年(恩給制度の復活的なものを伴っていない点は問題があるものの、)天下り禁止法案を国会に上程した民主党を中心とする政権交代しかない、ということになる。
                                    
質問4 「こんなにヒドイ官僚を知っている!」ということがあればお書きください。

 これはもう、守屋前防衛事務次官で決まりだろう。
                                    
3 終わりに

 14日放送の「太田総理・・」には、太田光、山本一太(自民)、渡辺周(民主党)、浅尾慶一郎(民主党)、須賀雅則(元航空自衛官)、潮匡人(軍事評論家)、ケビン・クローン、木下優樹菜、羽野晶紀といった皆さんが出演する予定であり、今回アンケートをお示しした21日放送の「太田総理・・」には、太田光、山本モナ、大村秀章(自)、中山泰秀(自)、平沢勝栄(自)、古川元久(民)、中野雅至、河辺啓二、堤和馬(元労連事務局長)、若林晶紀、DAIGO、木下優樹菜、ケビン・クローン、アントニオ猪木といった皆さんが出演する予定であると聞いています。
 同じ10日に、21日放送分、14日放送分の順に収録するとのことですが、私はあわただしく官庁不祥事問題専門家と安全保障問題専門家を演じ分けなければならないわけです。果たしてどうなることやら。
 それにしても、バラエティ以外でもう少しTV局から声がかかって欲しいものです。
 また、大阪のTV局から声がかかりませんねえ。                    

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太田述正コラム#2404(2008.3.5)
<「太田総理・・」2008年第2回出演>(2012.2.3公開)

 (本篇は、3月14日2100まで公開しません。)

1 始めに

 2月10日収録、14日放送の「太田総理・・」のアンケートに記入したものをご披露します。

2 アンケート
 
日本テレビ「私が総理大臣になったら・・・秘書田中」アンケートのお願い
マニフェストに対してご意見を具体的にお書き下さい。  

太田総理マニフェスト「防衛予算を半分にします」

太田総理の主張
☆日本の防衛予算は年間5兆円。消費税2%分
☆イージス艦衝突事故、天下り、守屋前事務次官収賄容疑…次から次へと出てくる不祥事
☆莫大な予算にかまけて、お金を使い過ぎているのでは?そんな不祥事続きの防衛省は予算半分で十分!

質問1  このマニフェストに対して・・・    ○賛成    ・    反対    
     その理由を詳しく教えて下さい

 現在の憲法の政府解釈から、日本は集団的自衛権の行使ができない。だから自衛隊は日本列島防衛と武力の行使を伴わないPKOにしか使えない。
 そう考えると、明らかに現在の自衛隊は規模が大きすぎるし、不必要な機能を持ち過ぎている。(その反面、本当に戦うための機能が数多く欠落しているが・・。)
 日本列島に対する脅威は武装工作員の侵入か航空機による攻撃(落下傘部隊による攻撃を含む)しかない。後は核ミサイルによる攻撃だ。
 まず、核ミサイルによる攻撃に対しては、米国の核抑止力の信頼性を高めることで抑止できる。
 武装工作員の侵入に備えるのには、高度に機動力のある軽装備の陸上兵力2〜3万人で十分だ。他方、空からの攻撃に対しては、航空自衛隊の戦闘機部隊や航空自衛隊と陸上自衛隊の防空ミサイル部隊を維持すれば足りる。
 潜水艦の脅威に対しては、第7艦隊を日本列島に前方展開している米軍が、米艦船を守るために勝手に対処してくれるだろう。
 つまり、海上自衛隊は全廃できる。
 ただし、政府や自衛隊の戦略情報収集体制を維持することは必要だ。
 こうやって大なたを振るえば、防衛予算は半分どころか、三分の一以下にすることが可能だ。
 しかも、天下りを全廃するとともに、主要装備については、全部輸入することにすれば、装備単価は半分以下になるだろうから、防衛予算はもっと減らすことができる。
 とはいえ、防衛予算は半分までしか減らさず、差額分は思いやりの増額に充てることにし、宗主国米国にこの自衛隊の大軍縮案に同意してもらわなければなるまい。                                                                                 
質問2  防衛予算でムダだと思うものは何ですか?

 既に述べたように、使われることがない機能がメチャ多いことと、装備の価格がバカ高いことだ。                                                                                                                                                           質問3  日本の自衛隊は今後どういうふうに活動すべきだと思いますか?

 本来は憲法改正がスジだが、政府憲法解釈を変更して日本が集団的自衛権の行使ができるようにした上で、自衛隊をもっぱら世界の平和と安全の維持、確保のために活動させるすべきだ。
 そのためなら、防衛予算を半分にするどころか、2倍にしたっていいと思う。                                                                           
質問4  あなたが見聞きした自衛隊のエピソードを教えてください

 イージス護衛艦あたごの衝突事故やその後の政府、防衛省の対応を見れば、自衛隊員が、意識が弛緩しており、実戦感覚も身についていなくて何が公表できるか、いかに公表すべきかが分かっておらず、しかも、警察・司法機関による手枷や背広組中心の内局という足枷がつけられているため、自衛隊は戦いようない態勢にあることが分かるだろう。
 つまり日本国民は、何の役にも立たない自衛隊を維持するために毎年5兆円もの巨費をドブに捨てているということだ。

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太田述正コラム#2140(2007.10.22)
<私のTV出演>(2012.1.23公開)

 (本篇の内容は当面他言無用に願います。)

1 始めに

 今夜、テレ朝で明朝の「スーパーモーニング」用の録画撮りをしてきました。
 ちょうど一週間前の別のTV局での録画撮りは、どうやらお蔵入りになったようです。
 しかし、今回も今一つ調子が乗りませんでした。
 これは私が口べたのせいもあるのですが、もう一つのより根本的な理由があります。
 それは、下に掲げたやりとりをお読みになれば分かります。

2 大阪のよみうりTVからの番組出演依頼

<よみうりTVの番組制作会社>

 太田述正さま

 お世話になります。
 下記が番組概要になります。ご確認ください。

番組名:よみうりテレビ
「たかじんのそこまで言って委員会」
●内 容
 やしきたかじん・辛坊治郎よみうりテレビ解説委員をMCに…国会議員、評論家、タレント等、様々なジャンルの8人で構成された「そこまで言って委員会」が政治、経済、スポーツ、社会、あらゆるジャンルのニュースを各々の視点でジャーナリスティックに討論。
 基本的に、その週のニュースの中から、政治・経済・国際情勢・社会、スポーツ、芸能といったジャンルの中から3つ程度の話題(テーマ)をピックアップします。

収録日時:10月26日(金)15時00分〜収録開始

収録場所:大阪・よみうりテレビ住所:大阪市中央区城見2-2-33 
(14時15分に大阪のよみうりテレビに入っていただければと思っております。)
  ※16時ころには終了いたします。

放送日時:10月28日(日) 午後1時30分〜3時00分(90分)
※関東圏・沖縄以外でネット放送されています。
【出演者】※敬称略
司会:やしきたかじん・辛坊治郎(読売テレビ解説委員)
パネラー:三宅久之(政治評論家)・橋下徹(弁護士)・宮崎哲弥(評論家)・
桂ざこば(落語家)・田嶋陽子(元参議院議員)・山田まりあ(タレント) 
谷澤忠彦(弁護士)・原口一博(民主党衆議院議員) です。

【テーマ案】
 )姫匸覆痢屬海海いかん!」 〜守屋元防衛次官、証人喚問へ〜  
◆)[Г糧瓦鰻蠅鬚覆せ!  〜闇の求人サイトは止められないのか?〜 
 今週のニュース・芸能 まとめ

.董璽泙離殴好判弍蕕砲覆蠅泙后
2001年に出版されました「防衛庁再生宣言」。もう5、6年前から太田さまが直言していたことを、今改めて直言して頂きたい。
 今まで、我々ふくめマスコミは何をしていたのか!?民主党も今まで何をしていたのか!?
 どうすれば、防衛省もよくなるかも、もちろん議論していきたいと思います。
 是非とも、ご協力ください!よろしく
 お願いいたします。

<太田>

 了解。
 すばらしい企画ですね。
 東京の各局に煎じて飲ませたいくらいです。

 連中は、守屋の同期としての私に、守屋評を吐かせたいだけなのです。
 少なくとも私の知っていた守屋は、普通のまともで優秀な人間でした。
 しかし、そもそも守屋がどんな人間かなんて、現在の防衛省不祥事と何の関係もないことが連中には分かっていないのです。

 喜んで貴番組に出席させていただきます。
 詳しいご連絡をお待ちしています。

3 終わりに

 スーパーモーニングはどうでもいいけれど、「たかじんのそこまで言って委員会」はぜひ見てください。
 関東と沖縄の読者には見ていただけないのが残念です。

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太田述正コラム#5014(2011.9.25)
<3度目の「たかじんのそこまで言って委員会」出演記(その3)>(2011.12.16公開)

4 ミニ・オフ会

 タクシーで新大阪駅に戻り、のぞみの最終便を予約してから、ミニ・オフ会1次会会場の喫茶店(スターバックス)へ。
 まだ、1600になっていなかったが、オフ会出席者はまだ誰も来ていませんでした。
 ほぼ全席にコンセントがついているこの店で、多くの人々がパソコンをやっていて、かなり混雑していました。
 私もパソコンで、今度はE-Mobileでインターネット接続をして作業を開始。
 1630近くに一人目のShihouenさんが現れたが、別席で待っててもらってそのまましばらく作業を続けてから合流。
 次いでFKさん、更にMMさんが現れ、もともと幹事の鯨馬さんは遅れるということだったので、1730近くになっていたこともあり、2次会場(月の雫)へ移動。
 間もなく、2次会場に鯨馬さんが現れ、本格的ミニ・オフ会が始まりました。
 やりとりについては、疲れがピークに達していたため、あまり記憶がありません。

太田:本日の収録の終わりの方で、田村さんが外交・安保一本で政治の劣化を説明しようとするのは単純すぎるといった批判を私に投げかけてきたが、そりゃないよと言いたい。
 世の中、複雑怪奇であるからこそ、単純明快なストーリーを描くことができるかどうかが学者や評論家の腕の見せ所だと思うからだ。
 とりわけ、日本の戦前・戦後を通じた一貫したストーリーを描くことができるかどうかが大事だ。
鯨馬:田村じゃなく村田だ。同志社大の先生だ。
 確かに、太田さんの米国は日本の戦前の対ソ抑止戦略を引き継いだ、というストーリーは説得力がある。
 ところで、太田さんが、ずっと前のオフ会で(会ったことはないけれど、と前置きしつつ)民主党内で首相候補として野田をあげ、あんな目立たない人をどうしてだと思っていたのだが、本当に首相になっちゃった。
太田:オバマが大統領になると私が予想したのも随分早かったでしょ。
FK :鯨馬さんが太田さんを知ったきっかけは?
鯨馬:インターネットでたまたま「アーロン収容所」シリーズを読んだことだ。ネットであれだけの水準のものに遭遇したのは初めてだった。
 なお、自分のことだが、勤務先が東京から関西に変わった。
 だから、太田さんが、今後、何度も、「たかじん・・・」に出演する機会があるであろうことを期待している。その都度オフ会を関西でやれるからだ。
太田:私の私小説の一番目と二番目のネタについて、種明かしをしておきたい。このうち、一番目のは鯨馬さんは良くご存じだが・・。
 Shihouenさんは、4年前に新大阪で行われたオフ会に出席しておられるが、あの時、私が失語症的になってしまっていたのは、一番目の私小説のネタと関わっている。
 (この後の本件の話の中身は事柄の性格上省略します。)
 
5 復路

 新大阪駅のプラットホームで新幹線を待っていたら、金美齢さんから「太田さーん」と声をかけられました。
 どんな年齢の方でも、女性から声をかけられるとうれしいもんです。
 東京の日テレの「太田総理」で一緒したのを覚えているかとおっしゃるのでもちろんです、と答え、あの番組つぶれちゃいましたね、と答えました。
 何でも、名古屋で降りて一泊し、翌日、知多半島の方(だったか?)で講演をするのだとか。
 オフ会で金さんが日本国籍をとったという話を聞いたと話したけどあんまり乗ってきませんでしたね。
 何がお忙しいですかと聞かれたので、一日2篇コラムを書くのでインターネット三昧の生活を送っています、と答えておきました。
 新幹線が到着したので、レディーファーストと先を譲り、コロコロと肩掛けバッグとハンドバッグを持っていたので、一つお持ちしましょうかと申し出たけど、遠慮されてしまいました。
 新幹線内では、往路同様、ホットスポット接続してパソコン作業を開始。
 ところが、名古屋駅に着く少し前に車内放送があり、蒲郡(だったか)で人身接触事故が起こり、現場検証が行われた上で安全確認しなければならず、ダイヤは大幅に遅れる見込み、とのこと。
 名古屋駅に着くと、金さんは、私の席の横を通って乗降口に行く時、私に向かって、この事故のことにちょっと言及してましたね。あいさつを返しておきました。
 この名古屋駅で、完全に立ち往生状態になったので、再びE-Mobileに切り替えて作業続行。
 ようやく動き出した時には、品川や東京に着くのは終電のない時間だが、何かJRの方で考えてくれるのだろうと思っていたら、新横浜、品川、東京で乗り継ぎをする方は、始発の出る時間まで別の新幹線車両を用意するのでそちらで休憩して欲しいと放送がありました。
 本来の品川で降りて、駅からタクシーで帰ることにするか、少しは考えたのですが、経費節約をしようと東京駅まで乗ることに決めました。
 読売テレビで私に出されていて、手をつけずに持ち帰った緑茶パックとカツサンドを飲食した後、仮眠をとることにしました。
 1400東京駅着。社内の直前アナウンスでは、「15番線と19番線で休憩用新幹線をご用意しております、お手持ちの乗車券でそのまま乗れます」と2度も言っていたけれど、15番線にあがる階段の所で駅員に尋ねたら、19番線だけだと言うので、19番線に行き、グリーン車に入ったけれど、グリーン車に本来非グリーン車の人達が既に随分座っていて、窓際の席は全部ふさがっていたので、仕方なく、通路側の席にすわりましたが、それはたまたまコンパートメントの一番前の席であり、通路の反対側の席にでっかいいびきをかく人がいたり、通路を行き来する人や開閉するドアの音がやかましかったりして、目はつぶっていても、仮眠とまではいきませんでしたね。
 早めに降りて、山手線と京浜東北線のプラットホームを目指すことにしたところ、新幹線改札口で乗車券にスタンプを押してくれ、それを1か月以内にみどりの窓口に持参すれば特急料金を払い戻すというのです。ちょっぴりトクをしたような気持になりました。
 さて、山手線より京浜東北線の始発の方がちょっと早かったので、(どちらに乗っても自宅には帰れるのですが、)0444東京駅発の京浜東北線の方を選びました。
 到着した電車を見ると、こんな時間なのに、結構乗車客がいるんですねえ。
 そして、蒲田から池上線(の始発?)に乗り換えて自宅にたどり着きました。
 長い一日がこうして終わりました。

(完)

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太田述正コラム#5012(2011.9.24)
<3度目の「たかじんのそこまで言って委員会」出演記(その2)>(2011.12.15公開)

<shihouen>

 収録参考・・・。

☆ 画面上・席順配列(慣例)
     司会席(右)      たかじん(左)辛坊(右)
     ゲスト席(司会席 右) 例題順(左→)岸・中野・太田
     パネラー(前列右 →) 桂・三宅・金・村田・岸(兼)
         (後列左 →) 宮崎・勝谷・村田(田嶋席)・内藤(アイドル席)
★ お遊び演出   アイドル席は三宅氏の弄られ役で、田嶋、勝谷氏は叱られ役。
          ざこば氏は、たかじんの“おとされ”役。

2 往路

 早めに自宅を出て助かりました。
 品川駅に着いたら、予定していたのぞみは、博多まで行くやつで、時間も手ごろなのかグリーン車どころか、全指定席が満席になっており、それとは対照的に空きがあったので胸をなでおろしながら、その直前ののぞみに乗車。
 車内販売でサンドイッチとお茶を買って朝ごはん。
 その後で、さっそく、1日ホットスポット(500円かかります)初体験に挑戦。
 前日、NTTコミュニケーションズに電話して、基本設定は終えていたので、インターネット・エクスプローラーを起動し、開いたボックスに一日有効のIDとパスワードを打ち込んだところ、問題なくつながりました。
 だけど、じりじりするほど遅い!
 かろうじて使える、という感じでした。
 グリーン車には各席にコンセントも備わってんですねえ。(4年前に乗った時にはあったっけ?)
 新大阪から、タクシーで読売テレビ着。

3 収録とその前後

 --収録前--

 1215だったけど、もう中野雅至さんが来ていました。
 「中野さんとご一緒すると聞いた私の読者が、あなたの『天下りの研究』という本を急遽送ってくれた。我々二人に共に関心を持っている人が結構いるのかも」、といった雑談を中野さんと交わしました。
 そうこうしているうちに、ディレクターを囲んで3人で打ち合わせが行われました。(もう一人のゲストの岸博幸さんは、1250到着。別途打ち合わせ?)
 それからメイク。
 (眉毛まで描くという、)今まで経験した中で最も念入りなメイクでした。
 「念入りな」というと聞こえはいいけれど、最近の高画質の液晶TVでスタジオ画面を見ると、出演者の顔の、塗りたくったメイクの跡がはっきり分かって、私なんぞ、いつも不快感を覚えています。
 メイクの関係者の仕事を残すために、もはや不必要なのにメイクを続けている、という風に勘繰りたくもなるのですが、本当のところはどうなんでしょうね。
 さて、メイク室では、右隣が古賀茂明さん、その向こうが宮崎哲弥さんでした。
 席にすわったまま、宮崎さんの方から私に声をかけてきました。
 (古賀さんとは結局、一度も互いに挨拶せず。官僚上がり・・と言っていいでしょう。古賀さんの方も26日付で経産省を辞任するはず。・・は、フツー愛想が悪いのです。)
 メーク室を出たら、宮崎さんがニコニコ顔で近づいてきて、「コラム読んでます」とおっしゃる。
 残り時間が少ない中で、弁当をかっこみました。
 スタジオに入ったら、岸さんが、前回初めて会った時とはかなり印象が異なり、笑顔で話しかけてきたのでびっくり。
 その後、気づいて携帯の電源を切ろうとしたのですが、(後で、ソフトの自動更新が行われていたため、電源が切れなくなっていたらしいことが分かりましたが、)切れないので、あわてて右隣の中野さんに、携帯の電源を切るにはどうしたらいいですか?という、恐らく耳を疑ったであろう質問を彼にしているうちに収録が始まりまってしまいました。

 --収録--

 収録時のことは、放送されたものをご覧ください。
 私の発言箇所があんまりぶったぎられていないことを望むばかりです。
 周辺的なことだけ、ちょっと書いておきましょう。
 始まってから少し経ったところで、私との打ち合わせを踏まえてざこばさんにディレクターがふったのか、あるいは(いつもの)私の人を冷笑しているかに見える笑みに感ずるところがあったのか、突然ざこばさんから私に発言が促されました。
 私が話をするだけのやりとりがまだなされていないという判断で、「ちょっと別のことを考えてました。」と答えました。「4年前にゲストで出た時は立っていたけど、今回は座っているな、なんてね」と。
 経産省のところでは、全く発言しませんでした。というか、発言するタイミングがありませんでした。
 古賀-岸という経産省コンビ・・そもそもこの2人結構関係が深いんですね・・が経産省を罵倒し続けるのをあっけにとられて聞いていました。
 3人のゲストの中では、この経産省の時だけではなく、岸さんがしゃべるわしゃべるわ。
 彼、この種のバラエティ番組向きなんですねえ。
 意外な才能を発見しました。
 ああそうそう、最後近くに、日本の政治家がどうしてダメになったのか、を私は語りました。
 そうしたら、村田晃嗣さんが、(安保・外交といった)一つのものだけで説明するのはよろしくない、というような反論をしましたねえ。
 収録が終わった後、挨拶を兼ねて、「じゃ、あなたなら原因をどう説明するの?」と尋ねようと思ったのですが、彼を見失ってしまいました。

 --収録後--

 中野さんに番組スタッフから声がかかり、(私が「たかじん・・・」に4年前、2度目に出演した時と同じように)、ネットTV的なものに流す映像を岸さんと一緒に撮らせてほしいとのこと。
 彼もそれまでに時間があり、私もオフ会まで時間があるので、再び二人で雑談をしました。

中野:こういう番組だと、太田さんが十分話ができない。太田さんがきちんと話ができるミニTV局、東京にもいくつかあります。そういう所に出演されるといいですよ。 
太田:お呼びがかかりません。
中野:太田さんの歴史関係のコラム、ぜひとも本にしてください。
太田:自分がそれをやる時間が惜しいんです。
中野:4年前「たかじん・・」に出てから、随分講演の声がかかったでしょう。
太田:皆無でした。防衛問題にいかに関心がないかということですよ。
中野:ちょっと信じられませんねえ。
太田:そもそも、私が役所を飛び出して防衛庁批判本も出し、立候補をした時だって、ほとんど無視されました。産経新聞に至っては、私の名前を一度も紙面に載せませんでした。
中野:ウーン。ところで、太田さん、コラムでどれくらい収入があります?
太田:年間○円くらいです。
中野:エッたったそれだけ? それも信じられません。
 カネ出しても太田さんのコラムを読みたい人、もっとたくさんいると思うんですがね。
 収入は年金とそれだけだということですか。
太田:私はそれで全然かまいません。
中野:太田さんは学者です。大学の教員にならなくっちゃ。
太田:魅力を感じません。熱心な読者が様々な形で協力してくれているし、雑務はやりたくないし、できの悪い学生を教えたくもありません。
中野:自分の場合、教育の負担も雑務の負担も軽い。それほどご懸念には及びませんよ。
太田:私を学者だとおっしゃるが、私は2次資料しか使わない。1次資料を発掘したり、読みこなしたりするのが面倒くさいから。
中野:確かに、学者って1次資料を使わなくちゃならないんです。
 また、学者の世界って嫉妬心がスゴくて、私も論文を書くと、オレの説を盗用しただの、自分の書いた文章の一部を無断で使用されただの言いがかりをつけられることがしょっちゅうです。
 ところで、吉田茂のことを太田さん、よく取り上げておられるけれど、実は私の博士論文にも吉田の話が出てくるんですよ。彼が、戦後できた経済安定本部
http://kotobank.jp/word/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AE%89%E5%AE%9A%E6%9C%AC%E9%83%A8
の人事等でいかにごり押しをしたかってことがね。
太田:その部分だけでいいから送っていただけませんか。
中野:分かりました。

(続く)

太田述正ブログは移転しました 。
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質問: あなたは、外務省にどんなイメージを持っていますか?


ァ屬修梁勝
TOP5には入らなかったものの、ぜひ紹介しておきたい貴重な意見をまとめてピックアップ!わずかの差で第6位と涙をのんだのは…
“実はここにも…”(キャッチフレーズHPより)がキャッチフレーズの「総務省」。
中野雅至「霞ヶ関期っての特権隠れ家。こっそりと利権を温存し続けているところが相変わらず腐っている」
江田憲司「地域主権や分権を訴えているが、実はアンタが地方を統制していてジャマ」
川端達夫新大臣は、地方分権や郵政改革など課題山積の中、総務官僚に取り込まれることなく仕事が出来るのか?
続いて、出身者である寺脇研氏に断罪されたのは…“人を育て、知恵を生みだし、未来の基盤をつくる”(入省案内HPより)「文部科学省」。
寺脇研「子どもの健康安全より原子力科学技術が大切。これまでの原子力開発政策を正しかったと守り続けるところが腐っている」
一方、「役人の落ちこぼれの吹き溜まり」と斬って捨てるのは、太田述正氏。「仕事は『ゆとり』だらけにしか見えない。やたら天下り先が多く腐っている!」
ちなみに中川正春新大臣に対する省内の評価は、「答弁ベタで追及された時に不安」と、こちらもオチコボレ判定。
そして、経産省OBのお二人がこきおろすのは、「食」と「農」の再生を目指す(再生プランHPより)…「農林水産省」
原英史「農業のためでなく、農協のための農政を続けてきた組織体質が腐っている」
岸博幸「危機対応能力はないけど既得権益は守りたがるOBを含め組織全体が骨の髄まで腐っている」
続いては“環境負荷の少ない持続可能な経済社会を実現する”(環境基本計画より)「環境省」。一部では「三流官庁」とも呼ばれ、不要論さえ出ているこの省について、江田憲司さんは…「色男な環境省。金と力はなかりけり」所管大臣はあの細野豪志氏。さらに副大臣には俳優出身の異色議員・横光克彦氏も起用。まさに色男軍団!?
さらに、気象庁(国交省外局)にかみつくのが、片山さつきさん。「気象予報が仕事なのに、『予報など性格に出来ない』と居直り自己弁護。やめた方がいい!」とバッサリ!
さらに内閣府外局の消費者庁に対しては…片山さつき「寄せ集めの各省出向者が、自分の役所の権限を侵さないように、できるだけ仕事をしないようにしている」まさに霞ヶ関全体から、腐敗臭が漂ってくる気がしますが

質問: あなたは、これら省庁にどんなイメージを持っていますか?


Α孱碓 経済産業省」
数ある腐った省を押さえ、堂々の第1位に輝いたのは…「日本を動かし、世界で戦う」(採用情報HPより)経済産業省!かつて「高度経済成長」を主導し、小説「官僚たちの夏」に描かれた熱血官僚のイメージも今は昔。いまや原子力発電所の「安全神話」崩壊で、省としての権威は失墜。
さらに女性問題がバレて更迭される審議官など、スキャンダル官僚も続出!
その一方で、改革に邁進する古賀茂明さんを冷遇、退職に追い込もうとしている!
寺脇研氏「経済界産業界の意向に沿って、原発の維持・再稼働に向かう。国民の健康安全より産業界が大切」
太田述正氏「原発利権漁りをしていたことがバレても屁の河童」これら原発行政の腐敗に加え、元官僚ならではの指摘も。
中野雅至氏「自分の利権は守る一方で、他の役所には規制緩和を求める“他人に厳しく自分に優しい”」
江田憲司氏「権限仕事がないもんだから、他省庁の領域に踏み込んで仕事をつくるインベーダー」
天木直人氏「他の省庁仕事を取り込んで生き残ろうと、権限争いに明け暮れる。不用!」
この腐敗度ナンバー1の経済産業省を率いることになったのが、枝野幸男大臣!
官房長官として原発事故の対応にあたり、経産省のみならず電力業界の裏まで知り尽くした「即戦力」。しかし、官僚と経済界の強力タッグに、どこまで切り込めるのか…?

質問: あなたは、経済産業省にどんなイメージを持っていますか?

<TA>

 太田さんが何を話すだろうか、何を話して欲しいか、何を話すべきか・・・などを一晩考えた結果です。参考になるか分かりませんが・・・。↓

 前置き・・・「役人は腐ってる」って言いますけど、いや、確かに腐っているんですが、腐った原因について考えないと何の意味もない。私は別に役人を擁護する意図は全くない。それは前回、前々回の出演時に役人の手口を暴露しまくったことで明らかだと思う。お望みとあらばまだまだいくらでも暴露しますが、そんなのは時間の無駄だ。

 スローガン・・・日本は米国の属国であって、安全保障と外交の基本という国政において最も重要な部分を進んで米国に委ねている。つまり日本には国政は存在せず、中央政府の役割は地方自治体レベルのものしかない。だから役人(個々の案件の専門家)だけでも政治は回るし、役人に丸投げするだけで政治家が務まる。自民党政治というのは、所詮その程度のものだった。

 5位厚労省・・・年金問題なんて、要するに自民党の役人丸投げがばれたというだけの話だし、自民党が汚職を生業とするだけの集団だったということは、薬害エイズ問題を思い出してもらえば明らかだ。両者を暴き追求したのは、どこで、誰だったか?

 4位防衛省・・・戦後日本は、国民的コンセンサスの下で軍事を放棄した。自衛隊はアメリカから一方的に軍備をたかっていることを誤魔化すための、つまり言ってみれば、詐欺のための道具でしかない。だから自衛隊は、役に立たなければ立たないほどよい、国民がそれを望んできた。そして現実に、毎年五兆円もの「目的外使用」を許して頂いてきた皆さんのお望み通り、自衛隊は何の役にも立たない組織です。大いに喜んでください。

 3位財務省・・・省略

 2位外務省・・・戦後日本に外交なんてない。嘘だと思うなら、時の政権・総理大臣がどのような外交方針の下どのような外交政策を行ってきたかの歴史を紐解いてみれば良い。何にもないでしょう?つまり政治家の仕事はODA利権を漁るぐらいしかない。その他のことは役人に丸投げして、ひたすらアメリカ様に付いて行けば良い。アメリカ様にとって興味のない拉致問題では、どんなに国民の関心があろうとも何の手も打てないが、これも、情報機関(この件は憲法等の制約もない)すら作らない政治家と、そんな政治家を選び続ける国民が悪い。

 1位通産省・・・原発原発言いますけど、横須賀の米軍原子力空母は良いんですか?あれも原発の一種ですよ?自民党が首都圏に原発を置くことを決めたとき、反対運動はあっただろうけど、結局はあなた方国民は容認したでしょ?何で?(答え・・・安全保障放棄が、国民の総意だから)

 ・・・

 たびたびすみません。「詳しい番組の内容表」、いま読みました。
 個人的には、官僚批判一色の企画そのものをブチ壊して、戦後政治批判をして欲しいです。

<MS>

 TAさんの内容はそのとおりなのでしょうが、実際にしゃべるときは、本質的に重要なことだけを一言でいって、それに対する質問を受けて具体的な事例を明かす、といった流れでしゃべらないといけないと思います。太田さんには釈迦に説法の気もしますが。。。
 たとえば、前置きとスローガンは、「日本には主権がないから」といえば、必要最小限ですみます。この一言には必ず噛み付いてくる人がいるんじゃないかと思います。
 外務省などの批判などには、下記の愛知外相の発言を引き合いに出してみれば、おもしろいかもしれません。
http://blog.ohtan.net/archives/51293847.html

-----------------------------------------------------------
 <例>

 1969年にニクソン・ドクトリンの発表されたとき、ニクソンの考えでは、

 『米国が海外のプレゼンスを減らすに従い、世界には米国、ソ連、中国、日本、西欧の新たな5大国体制が出現し、冷戦期の強固な同盟関係によってではなく、5大国間の勢力均衡によって安定がもたらされるはずであった。』

 にも関わらず、日本側は、吉田学校生徒の代表格である佐藤栄作内閣の下、愛知外相は「フォーリン・アフェアーズ」に次のような寄稿をしています。
(佐藤栄作: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E6%A0%84%E4%BD%9C
愛知揆一: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B%E7%9F%A5%E6%8F%86%E4%B8%80 )

 『アジアで平和を維持する責任を米国から引き継ぐことなど、日本にとって問題外である。日本は憲法上の制約を抱えている上、両国間の軍事力は現在も将来も大きな開きがあるからである。このような責任を引き受ける準備は日本の一般世論にもできていないだけでなく、それを歓迎する自由国家はアジアにはないと私は考えている。・・・合理的に考えて、この地域での大規模な軍事的冒険に効果的に対抗できる米国の抑止力を引き続き維持することに代わるものは、当分ありえないであろう。』

(『』は、Victor D. Cha, 「米日韓 反目を超えた提携」p.72)

 42年たったけど、外務省、防衛省、政治家は何してきたの?と。
 孫引きなので、引用する際は原本をあたったほうがよいかもしれませんが。。。

<TT>

 収録前から本番の議論を予想する議論の方がもはや面白いのですが、コラム読者が言ってもらいたい事と太田さん自身が言いたい事をあれもこれもと詰め込みすぎて精彩を欠くのも良くないので、スケベ心を持たず、言うべき事としては「主権を放棄しているから腐る」ということだけで、後は質問や反論を通して言いたい事を言う、くらいの心積もりで良いのではないでしょうか。
 討論番組風のバラエティ番組なので、議論の方向は読めません。
 質問や反論が、太田さんやコラム読者にとっては言わずもがなの内容であったとしても 易しく優しく答えてあげてください。

<BERNIE>

 太田総理の出演箇所を見返してみました。

≫私は、「そうは思わない。」と割って入り、属国論、買弁官僚論をしゃべりま
した。≪(コラム#5009。太田)

 ここの入り方は絶妙でした。このおかげで、続く属国論のくだりが編集でカットしづらくなっていました。

≫食糧管理、年金制度、そして高速道路の起源の話もしました。≪(同上)

 この辺りはカットされていました。

 「たかじん」も「太田総理」同様、あくまでバラエティ番組なので、視聴者にとって分かりやすい話、面白い話しか使われません。
 今回も、「官僚腐敗は、日本がアメリカの属国なのが原因だ。」と、いきなり核心から入っても、「話が飛躍しすぎ」「陰謀論だ、アメリカは関係ない」と、最初からまともに取り合って貰えずに、下手をすれば丸々カットされてしまうと思います。

 そこで今回は、以下の様な流れで、自然に視聴者の問題意識を刺激するように話をされてはどうでしょうか?


官僚機構の不祥事の責任はことごとく一義的には政治家にある。
       ↓
政治家→官僚→(東電に代表される)被規制 ・被保護産業の経営者、と
腐敗・退嬰が広がっていった結果が、今の日本の状態。
       ↓
なぜ日本には程度の低い政治家しかいないのか?
       ↓
現在の日本の中央政界の政治家ないしその候補は、ドロップアウトかアウト
ローか、あるいはその両方。決して選良ではなく、平均的日本人に過ぎない。
       ↓
日本がリーダー不在に至ったプロセス
       ↓
戦後日本は経済至上主義の吉田ドクトリンを国是として墨守してきました。
そうである以上、「利益志向に走った人」が一般国民に多く、また、「欲、
金、権力、地位等に自分の人生を掛けた」人が政治家に多いことに何の不
思議もありません。政治家だけが程度が低いのではなく、まさに国民の程度
相応の政治家を戦後日本は持ってきたのです。
       ↓
では、これからどうするべきか?


 番組としては、太田さんに防衛官僚の退廃、腐敗ぶりを語ってくれるのを期待しているでしょうから、最初からそもそも論をぶつのはまずいかもしれませんが、議論のまとめとして使えるのではないでしょうか?
 特に「なぜ日本には程度の低い政治家しかいないのか?」という疑問は多くの国民が共有しているはずなので、強く関心を引けると思います。

<TA>

>「たかじん」も「太田総理」同様、あくまでバラエティ番組なので、視聴者にとって分かりやすい話、面白い話しか使われません。

 この点は、全く心配ないと考えて良いと思います。
 この番組が編集をほとんどしないことは、ほとんど定説になっています(典拠がなくて申し訳ありませんが、毎週欠かさず見ている私の発言に信憑性を感じて頂きたく思います)。

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太田述正コラム#5010(2011.9.23)
<3度目の「たかじんのそこまで言って委員会」出演記(その1)>(2011.12.14公開)

1 収録までの読者とのやりとり

<ξΖΖξ>(「たった一人の反乱」より)

たかじん本編収録キター。
伝説の二週連続出演を越える回は来るか!?

<太田>(Mixi太田コミュより)

 「たかじんのそこまで言って委員会」から、番組で使うからとアンケートを求められ、所定のキビシーい様式にのっとって、ワースト順に役所のコメントを列記させられました。(下掲)

 ふんぞりかえってる宇宙人達の巣窟のような 外務省  
 その全体が ODA利権まみれで 腐っている

 税金を使うだけで何もやるなと言われているトホホな 防衛省
 その存在そのものが 不祥事であり 腐っている

 口だけは達者な 経済産業省
 安全無視で原発利権漁りをしてたことが バレても屁の河童で 腐っている

 予算をつけ税金を取り立てるコワモテな 財務省
 金融部門を切り離されたその残りが なお権力を握り続け 腐っている

 役人の落ちこぼれの吹き溜まりみたいな 文部科学省
 仕事は「ゆとり」だらけにしか見えないが やたら天下り先が多く 腐っている

<ΖξΖξ>(「たった一人の反乱」より)

<ξΖΖξクン、>ただのアンケートだろ。
多分、「○○ベストテン」系の企画だな。似たような企画は前にも何度かあったろ?
今は隔週撮りだから、次の次の次の放送で使うんだろな〜と予想。
つーか太田さん、この件ってばらして良いの?
 ・・・

すまん!!
<太田さんが出演するって>今ツイッター見て知った!!
何があっても絶対観る!!

<太田>

 <20日、>14日に電話で出演依頼があった「たかじんのそこまで言って委員会」から、往復の新幹線の切符等が入った宅急便が届いた。
 14日以来なしのつぶてだったので、これで一安心。 (Mixi太田コミュより)
 ・・・収録スケジュール<も入ってい>た。
 勘違いしてたけど、「たかじん・・・」の放映は9月25日(日)みたいね。(Mixi太田コミュより)

--「たかじんのそこまで言って委員会」収録スケジュール--

たかじんのそこまで言って委員会 9月23日(金)収録スケジュール 
・#395    9月25日(日)O・A


◎太田 述正 様 当日のスケジュール  
11:45頃までに   太田 述正 様 読売テレビ入り
          〜入り後、打合せ・メイクなど順次
12:20       スタンバイ
12:30〜14:30   「たかじんのそこまで言って委員会 #395」収録
14:30        収録終了予定
  
◎パネラーの皆さま
・#395(9/25 O・A)
三宅久之・金美齢・桂ざこば・古賀茂明・勝谷誠彦・宮崎哲弥・村田晃嗣・内藤聡子 
◎ご一緒に出演のゲストの皆様
岸博幸(元経産省)・中野雅至(元労働省)

(順不同・敬称略)

◎トークテーマ案 ※テーマ順・内容は、変更する場合がございます。
・#395(9/25 O・A) 
 【腐ってる官僚ランキング!】〜元官僚にアンケート〜
 .▲丱VTR + 5位 厚生労働省
◆。完漫)姫匸 3位 財務省
ぁ。屋漫ヽ位馨 その他(総務省・文科省・環境省・農水省・気象庁・消費者庁)
Α。碓 経済産業省
------------------------------------------------------------

 私が訴えることをスローガン的にしたらどうなるでしょうか。
 アイディアをお寄せください。
 その他、お気づきのことを何でもどうぞ。

<TA>

 放送日が9月25日に変更(?)されたことに驚きました。出演者・ゲストの面々は想定の範囲内でしたが、収録の二日後に放送ということで、直近の時事問題をも取り扱うようですね。私はテレビニュースも新聞(含む電子版)もほとんど見ないため、正直、どのような時事問題をテーマとして取り上げるのかは、予想できかねますが。

>私が訴えることをスローガン的にしたらどうなるでしょうか。アイディアをお寄せください。その他、お気づきのことを何でもどうぞ。

 「スローガン」って・・・おそらくは番組としては、世間で散々言われている類の官僚批判をしつつ、その原因を元官僚の意見を聞きくことで、批判一色でない、建設的な提言も含んだ内容にしたいのだと想像します。
 ですので、「属国だから」という一言、この一言に原因も提言も集約されていますので、どの省に対するものであれ、この一言だけで良いのではないでしょうか。
 というか、「言って委員会」が太田さんに求めたアンケートから、どのような内容になり、それに対して太田さんがどう答えるか予想はしていました。
 それは、他のゲスト・パネリストが一般的な官僚批判をする中、太田さんはコラム#2975での岸氏とのやりとりのような発言(↓)を連発、ゲスト・パネリストがブチ切れ、序盤から終盤まで太田さんの属国論についての是非について激論が交わされる〜というものです。

 「すぐ答えたのは岸氏でした。
 「大部分の役人は真面目に仕事をしている」というのです。
 私は、「そうは思わない。」と割って入り、属国論、買弁官僚論をしゃべりました。
 食糧管理、年金制度、そして高速道路の起源の話もしました。
 みんなショックを受けたようなおももちで、テリー伊藤が、「そんな古い話は関係ない」と言い、太田光が、「独立するためにはどうしたらいい? 集団的自衛権が行使できるようにする? 急に話が簡単になっちまうな」、と言ったかと思ったら、岸氏まで私の属国論を批判しました。
 まあ、言いたいことは言ったからいいや、と思って収録を終えて部屋に引き揚げる途中、岸氏に「あなた、本当にそう(日本が属国じゃないと)思ってるの?」と聞いたところ、「米国陰謀論はウソだ」とおっしゃる。
 「いや、日本は自分で属国になってるのさ。私の本を機会があったら読んでみたら」と答えたところ、「経産省での仕事を通じて、日本は属国ではないと確信している。そんな本を読むつもりはない」ととりつく島もありません。
 そもそも、経産省の仕事自体が、(米国の商務省や通商代表の地位の低さが示しているように、)国の仕事としては「軽い」上に、ご本人の、安全保障に関する感度がにぶい、ということでしょうね。」
http://blog.ohtan.net/archives/51327220.html

 もちろん、これは多分に願望を含んだものですが、収録時間内でも遅かれ早かれそ
うなるであろうと確信しています。ですので、私としましては、太田さんは思ってい
ることを素直に喋るだけで良いと思っています。
 一応、激論になるであろう「爆弾」をいくつか挙げますと、

一、太田さんの民主党および菅前総理への評価

 正直、私も太田さんが菅前総理を「評価」する理由はよく分かっていませんが、「言って委員会」では菅前総理については批判一色であるため、激論になることは間違いありません。
 民主党につきましては、民主党の安全保障政策(コラム#4439の、「機動即応部隊」云々)を「評価」する旨を発言すれば、必ず激論になるでしょう。併せて「憲法改正をする必要はない。集団的自衛権の行使を認めるか否かが問題だ。それについて逃げてきた自民党に、外交・安全保障について語る資格はない」などといった発言をすれば、普段から憲法改正が現状打破の唯一の手段だと言わんばかりの論調が支配的な「言って委員会」では、かなり衝撃的な主張になるでしょう。
 ついでに言えば、コラム#3989で取り上げた鳩山元総理の「海兵隊が抑止力と思わなかった」という発言に対する太田さんの考えも絡めて主張すれば、海兵隊不要論という「爆弾」も一緒に炸裂して、かなり面白いことになるのではないでしょうか。
 「言って委員会」での基本的な論調は、政権交代前(含む直後)は民主党に好意的、最近は批判的という(世間でよくある)流れです。
 太田さんの一貫してぶれない考えを改めて主張すれば、これも面白いことになるでしょう。

二、経産省について

 アンケートでこれが一位になっているのは、福島の原発事故に絡むものなのでしょう。
 これに関してはそれこそ「属国だから」としか言いようは無いのでしょうが、これに横須賀のアメリカ原子力空母の話を絡めて、日本の世論のダブルスタンダードというか矛盾というか、そういう方面に話を持って行けば、良い感じに太田さんのペースになると思います。
 この経産省の件に併せて、おそらくは脱原発云々の話も出てくると思いますが、これも、太田さんが、各兵器等の軍事技術の育成の必要性云々という発言をすれば、原発事故以来、核武装・原潜の開発などの主張をしなくなった「言って委員会」への刺激になるかと思います。

 まあ、こんなところでしょうか。
 あとは天下り関係の話題ですね。中野氏は特に、『天下りの研究』という本も書いておられますので、この方面に話が向く可能性も大いにあるでしょう。
 一応、他の番組もそうなのでしょうが、「言って委員会」では黙っていても誰かが話を振ってくれるなどということはありません。
 ただ、太田さんの場合は、自然に失笑してしまうでしょうから、それにカチンときた方が噛みついてくると思います。
 ですので、多分、自然に発言の機会は多くなると予想しています。

 ご迷惑かも知れませんが、手元にある、中野雅至氏の『天下りの研究』という本を至急お送りします。

→22日1400頃に届きました。(太田)

 別に太田さんに読んで欲しい云々という訳でなく、コラム#2975での中野氏とのやり取りを見るに、目次に目を通すだけでも意味があるのではないかと思うのです。
 付箋を貼りまくっている本をお貸しするのも失礼だとは思うのですが、剥がすのが惜しいため、そのまま送らせて頂きます(どうしても見苦しいとのことでしたら、剥がして構いません)。
 ・・・
 付け足し的に思うところを述べますと、「言って委員会」では常々、「左の方に出演依頼をしても断られる」といったことが言われており、「右翼番組」ともあだ名される「委員会」として、事実上、「左に敵なし」宣言をしているという状況があります。
 これに対し太田さんが↓のようなことを述べて「右」を批判すれば、これもまた、面白いことになると思います。

 「ところで、保守<(右)>の人々とは結論だけ一致するが、革新<(左)>の人々とは結論だけ正反対になる、と申し上げてきましたが、これは正確には、保守の人々の中で頭が悪い人や不誠実な人とは結論だけ一致する一方、革新の人々の中で頭が悪い人や不誠実な人とは結論だけ正反対になる、ということだろうと思います。
 ややこしいこと言うなですって?
 ちょっとお考えいただければ、私の申し上げていることをお分かりいただけるはずです。」(コラム#2924。太田)

 中野雅至氏の『天下りの研究』をお送りしました(台風等の影響がなければ、22日(木)の午前中に届くそうです)。
 本の内容について(記憶を頼りに)少し感想などを述べておきます。
 前半は天下りの定義や収集できるデータの列挙などの基礎研究的な(正直面白くない)記述が山盛りで、後半になってやっと、歴史的な経緯や原因分析などの記述が出て来ます。この中で太田さんの興味を(多少とも)ひきそうなのは、戦前の天下りについてや、戦前の統制経済および戦後の官主導の経済システムと天下りの関係などでしょうか。
 ただ、それらが学術的にどの程度のレベルのものなのかは、私には分かりません。
 中野氏自身については、(詳しくは忘れましたが)役所のコネを使わず准教授になった経歴および経緯や、この著書のような基礎研究的本を出すようなある種のひたむきさ、過去の「言って委員会」での言動などから、何か、太田さんの性格に通じるものを感じます(単なる勘です)。
 コラム#2975での中野氏と太田さんとのやり取りからの想像ですが、中野氏も太田さんに何らかのシンパシーを感じておられる気がします。

<MS>

 ・・・とりあえず、下記の案を作ってみました。よかったら参考にしてください。

 −−案−−

 テーマは、腐敗している省庁だとのことですが、根本的原因を下記のスローガンで訴える。
 根本原因(スローガン):日本は主権のない国家である。
 (スローガンはちょっとわかりにくく、それでも、何かありそうだなと思わせる程度がよい。)

 キーワード:主権 (一つに絞ったほうが良い)。

 注: 属国、保護国といった状態をあらわす言葉は現状をどう評価するかという認識に依存してしまうので、極力使わないほうがよいかもしれない。単純に主権があるかないか、という風に、スパッと割り切れる問題提起をすべき。
 もし、ちゃちゃが入らなかったら、以下のように演説してみる。
 自らの力で、主権を守る手段がない、これでは主権があるとは言えない。
 しかしながら、形骸化した国家という組織 がある。このため、本来なら主権の行使に
深くかかわる省庁、そして、それらをつかさどる国会議員の内、良心的なものは仕事のための仕事を し、悪いものは自己のために仕事をする。
 これが腐敗の原因である。
 表面的なことにとらわれず、根本原因に向き合うべきだ。
 私のいうことが 根本原因だと思わない方は、国の主権とは一体何か、自らに問いかけてほしい。
 お送りいただいた<TAさん引用の>過去の発言を参考にすると、岸さんあたりは、自分は国益のため、もしくは、主権を守るために仕 事をしていました、というようなことを言うんだと思います。
 もしそのように答えたのなら、主権とは何かわかっているのか、聞いてみると面 白いかもしれません。
 たぶん、自分の言葉で、答えられないんじゃないかと思います。
 それを受けて、主権とは何かという、視聴者にわかりや すくて(必ずしも学術的に正確である必要はない)心に響く説明をする。
 三宅さんは、脊髄反射的に、そんなことはわかっている、というようなことを言って、過去の事例を挙げて、本筋か ら離れた話を始める気がしますので、うまく軌道修正する。
 村田さんは、一応国際政治学者かなにかみたいなので、主権に対して教科書的な説明をしたがると思いますが、そう であればあるほど、視聴者向けにわかりやすく熱の入った言葉で返す。
 重要なことは、パネラーではなく、一般の視聴者の人に熱く問いかけることだと思います。
 司会のたかじんさんは、 出演者の中で最もまっとうな日本人の印象があるので、彼に訴える感じで話すと良いと思います。

 <なお、>太田さんが番組に伝えた腐敗している省庁の順番は、外務省、防衛省の順だったと記憶していますが、 <上>記のロジックで行くなら、防衛省、外務省の方がいいかもしれません。
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太田述正コラム#2989(2008.12.22)
<「桜」出演準備(続x3)>(2009.6.28公開)

<MS>

 ・・・視聴者をあおる効果を考えると、・・・「右」派の人たちが自民党「タカ」派という利権団体に期待を捨て切れいないことに対する皮肉をこめて・・・「奴隷化」という刺激的な単語をいれた方が良いと思・・・います。・・・

<US>

 ・・・奴隷化という言葉もインパクトがあり、よいなぁと思っているのですが、奴隷化というと、国民は被害者で悪いのは政府というイメージを持ってしまうかもしれないと感じています。
 私は、日本が属国という状況になったのは、日本人自身のせいであることをもっと直感的に表現するキーワードがよいような気がします。
 これもベストフィットというキーワードではないのですが、私は、日本政府が今まで行ってきた政策は、愚民化政策といえるような気がします。
 ただ、このキーワードを使うと、米国陰謀説が好きな人たちが話を横道にそらしてしまう気がするので使いたくないです。・・・

<US>

 エコノミック・アニマル、<という>・・・言葉、私が子どもの頃、自国を揶揄する言葉として、結構、頻繁に使われていました。
 当時は、安かろう、悪かろうというのが日本製品のイメージであり、それでも日本は一生懸命働いて品質をあげ、コストをさげ、ここまできました。
 と、言うような、日本人にとっては、郷愁めいた思いがこもる言葉ですね。
 <この言葉を使うことも考えてみたらどうでしょうか。>

<SM>

「エコノミック・アニマル」という言葉は、・・・時代背景によっては、ちょっと受取方が違うかもしれませんね。
私の場合、最近、Victor D. Cha, 「米日韓 反目を超えた提携」という本を読んだ時に、韓国人が日本人をさして、「安全保障をすらカネで解決しようとする人たち」と意味で使われていたのを思い出し<まし>た・・・。

 <何を守るべきか、で日本文明については、次のようなフリップでどうでしょうか。>
 一枚目
-------------------------------------------------------
 <日本文明>

天皇制(=権威と権力の分離)を核として、
自然との共生思想、  
人間(じんかん)主義、
人民のための政治/行政(聖徳太子の十七条憲法)
  を生みだした文明
--------------------------------------------------------

 二枚目以降(日本文明と自由民主主義の親和性、五カ条の御誓文についてなど)

<US>

 <この>フリップ、とても好きです。
 何を守べきの深堀の議論のとき、このフリップを用いると、このときだけは、水島さん、他パネリストから賛辞が送られるかもしれません。

<MS>

 <自衛隊(日本軍)は、>国の主権をまもるのか、日本文明を守るのか?・・・
 日本文明を守ると言ってしまえば、自ずと国の主権も含まれ<るのではないでしょうか。
逆に、国の主権を守るというのならば、日本以外の領域に派兵することにさらに説明が必要になり<そうで>す。

<太田>

 「国の主権=国家ガバナンス」ということなんですがね。
 だから、「国の主権を守る=他国は守れないand/or海外派兵できない」ではないわけです。

<MS>

 ・・・国の主権、自由民主主義、日本文明を、どのように関連付けて理解すべきか、がわかりませんので、<再度>確認させてください。

国の主権=国のガバナンスを守る上で、国の土台となっている自由民主主義、日本文明を守ることが、日本の場合必要だ、という理解でよいのでしょうか?
守るべき対象としては、国の主権の方が、 自由民主主義、日本文明より、広い対象だということでしょうか?

<太田>

 「軍隊は国の主権(ガバナンス)を守る」は、万国共通の軍隊の定義みたいなものです。
 これに対し、
 「人民解放軍は主権を守ることで中国共産党による支那支配を守る」、
あるいは
 「日本軍は国の主権を守ることで、日本文明を守る」
は、特定の国の軍隊が何を守るべき価値としているか(とすべきか)についての説明、といったところです。
 こういう基本の基本のような問題については、フツーの国では当たり前過ぎて、典拠はほとんどありません。
 私自身、お二人のとの対話を通じて、アタマの整理をさせていただいています。

<SM>

・・・国の主権(ガバナンス)という概念は、価値、文明といったものより、一段階抽象度が高くて、その国の状況ごとにいかようにも、その具体的内容は変わりうるということは、理解できたような気がします。

<US>

 <以下のようなフリップもあった方がよいのではないでしょうか。>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<何>から守るのか − 中国軍の実態
・人民解放軍は、限定的作戦を遂行することは能力的に厳しく、着上陸作成を遂行することに至っては能力的に無理
     (典拠:「中華人民共和国の軍事力(Military Power of the People's Republic of China)」)
・「漏れ聞こえてくる」軍人の不祥事情報
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 <不祥事情報の典拠は次のとおり。>

 「2006年4月10日に、中共の5人の海軍副司令官(一説には海軍副参謀長)の一人で全人代議員(一説には中央軍事委員会委員)で海軍中将の王守業(Wang Shouye。62歳)は、彼が陸軍将官として、軍全体の後勤部(兵站部)副部長であった1997〜2001年の間に1億2,000万元(1,500万米ドル)の賄賂を業者から受け取った(一説には公金を横領した)として軍法会議で死刑を宣告されました。(刑の執行は免除された。)」(コラム#1301)

<MS>

 核保有の問題に関する<フリップ>は作らなくてもよいのでしょうか?
たぶん、核兵器ぐらいもたないと独立国にはなれない、という意見の人が、他の出演者にいるのでは、ないかと思っています。
たとえば、素人の思いつきで恐縮ですが、国の主権(ガバナンス)ということに絡めれば、「中国のように文革で自国民が何千万人死んでも、国の主権(ガバナンス)の根幹が揺るがない国にとっては、自国の核保有が引き金になって、近隣諸国で核保有国の急増が起こっても問題ないが、日本のように原爆を首都圏に一個落とされたら、皇室の滅亡をはじめとして、一気に国の主権(ガバナンス)が崩壊してしまうような国において、極力核の拡散を抑えることが最も重要で、保有するにしても、多国間の集団的安全保障体制の下、核兵器を共同管理するのが望ましい」
というような言い方はできないものでしょうか?

<太田>

 核の問題についてのフリップは、今回は止めておきましょう。

 これまでの3人の議論を踏まえて、次のようなフリップ案をつくりました。

1.ダイジェスト

<1枚目>

--経緯と現状の認識--

経緯

日本は自らの意思で属国(外交、防衛を米国に依存)となり、
経済に専念することを選択=吉田ドクトリン
        |

エゴイズムの奨励(集団的自衛権行使の禁止)と
国家ガバナンスの放棄 
        ↓                 
     
退廃・腐敗の政官業癒着構造
 (外務省・防衛省・厚労省・国交省・農水省・・・)

現状
             
 日本:米国に隷属      
日本人:政官業癒着構造に隷属 

<2枚目>

--何をなすべきか--

   日本人に、国と個人の隷属状態を直視させる !!!(変更点)
      ↓    
政権交替により政官業癒着構造を粉砕する
    ↓
   政界再編により日本を独立させる
       |
   政府解釈変更により集団的自衛権行使等
最も望ましいのは、憲法第9条第2項の削除

<3枚目>

--何を守るのか(総論)--

・軍隊は、警察とは違って、国民の生命・財産を守る組織ではない
・軍隊は、国、すなわち国の主権を守る
・守るべき価値は、自由主義陣営の一員として、自由民主主義
・また、日本として、自由民主主義と親和性のある日本文明
・よって、守るべきは、
 日本>韓国、台湾>左以外の自由主義陣営・勢力>その他

<4枚目>

--直接侵略の脅威はない--

 四囲が海
 在日米軍と在韓米軍、それに韓国軍が存在
 よって、核を除き、直接侵略の脅威などない
 (冷戦時でさえ実はなかった)

2.個別論議

<5枚目>

--脅威でない人民解放軍--

・人民解放軍の能力
台湾の海上封鎖も台湾への侵攻も不可能
   (典拠:米国防省「中華人民共和国の軍事力
(Military Power of the People's Republic of China)」)
・人民解放軍の性格
   中国共産党の私兵   

<6枚目>

--存在意義がない自衛隊--

 法治主義(ポジリストによる規制)

  政府憲法解釈により、
  交戦権、軍法会議など、軍隊の基本的な機能を欠如したまま、
  ポジリストにより管理されている
          |
V
 国内法上、単なる一行政機関=今でも「警察」予備隊

 しかも政府憲法解釈により、集団的自衛権行使が禁じられている

⇒存在意義がない組織
⇒必然的に退廃、腐敗

<7枚目>

--英米の軍隊との比較--

米国、日本、英国の共通点

 - 近隣に差し迫った脅威がない。
 - 世界有数の経済大国

日本

 防衛費(対GDP比<1%)、しかも米国民への見せ金
            (日米安保を保つため)

英米

 防衛費(対GDP比>2〜3%)、ほとんど全て国際貢献のため


自衛隊も、真の独立国の国軍として、
国際貢献を行うことで、日本の平和と繁栄を支えるべき


<8枚目>

---守るべき価値(日本文明)---

天皇制(=権威と権力の分離)を核として、
自然との共生思想、  
人間(じんかん)主義、
人民のための政治(聖徳太子の十七条憲法)
  を生みだした文明

<9枚目>

---守るべき価値(自由民主主義)---

  日本固有の言語(つまり、思想)で書かれた五箇条の御誓文
(1868年4月6日)に表現

一 広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ
一 上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フヘシ
一 官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメン事ヲ要ス
一 旧来ノ陋習ヲ破リ天地ノ公道ニ基クヘシ
一 智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スヘシ

 この意味でも戦前と戦後は連続

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太田述正コラム#2985(2008.12.20)
<イタリアの第一次世界大戦(その3)/「桜」出演準備(続々)>(2009.6.26公開)

 ・・・<検閲が徹底的に行われた。>このため、当局が、航空戦力の予言者ドゥーエ(Douhet)(コラム#520〜523、526)を、最高司令官が軍事的に未熟である(primitive)ことを漏らしたとして投獄したり、イタリア軍の損害について大声で呼ばわったとしてナポリの新聞少年達を逮捕したりといったことが起こった。
 新聞は自主検閲を行った。<有名紙の>コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)は、記者達がカドルナの掲示板上の文言を起案することで、事実上、情報省として行動した。・・・
 イタリア国民は、反動的な首相のアントニオ・サランドラ(Antonio Salandra)<及び外相のシドネイ・ソンニーノ(Sidney Sonnino)>と侮蔑すべき小柄な国王のヴィットリオ・エマヌエル(Vittorio Emanuele=Victor Emmanuel。1869〜1947年)3世との共謀の下、<大勢が参戦反対であった議会は迂回された形で、>たぶらかされてこの紛争に引きずり込まれたのだ。
 イタリアの徴兵軍は、主として制服を着た農民からなり、最初は革製の長靴も鉄製のヘルメットも暖かい外套もも防水マントも与えられなかった。
 同軍は、オーストリア軍が恐るべく巧みに使用したところの、火炎放射器(flame-thrower)や毒ガスはもとより、重砲も高性能火薬も機関銃も航空機も持っていなかった。また、イタリアの鉄条網切断機は、剪定はさみに毛が生えた程度の代物だった。更に、削岩機を持っていなかったが、これは、イソンゾ(Isonzo)川を見下ろす荒れた石灰岩の高原であるカルソ(Carso)・・ここに砲弾がまるで火山の結おうに炸裂した・・に塹壕を掘ることができないことを意味した。
 食糧も十分に供給されなかったため、イタリアの部隊は、次第に衰弱した案山子のようになっていった。」
http://www.guardian.co.uk/culture/2008/aug/30/history.italy(前掲)
 
 「・・・イタリア軍の指導部は、第一次世界大戦に参戦したすべての軍の中で、兵士達について、彼らは最高司令官のための鉄砲玉(canon fodder)に過ぎないという、最も極端な見解を抱いていた・・・。・・・」
http://blueidol-notesofabookdreamer.blogspot.com/2008/09/white-war-life-and-death-on-italian.html
(12月18日アクセス)

 オーストリアが1917年にカポレット(Caporetto)で反転攻勢に出た時、<ドイツ軍の>エルヴィン・ロンメル(Erwin Rommel)のような将校達は、<ナチスの>電撃戦(blitzkrieg)を先取りしたところの、相手の強い所を迂回し取り残して相手陣に浸透するという新しい手法を用い、イタリア軍は壊滅的な敗北を喫した。
 イタリアの70万人近い兵士が殺され、傷つき、捕らわれ、逃散した。
http://www.guardian.co.uk/culture/2008/aug/30/history.italy(上掲)

 オーストリア・ハンガリー軍は、ドイツの直接的支援を受けつつ、・・・それまでの3年間にイタリア軍が奪取した領域をすべて回復し、1866年時点の国境線まで下降したのだ。・・・
http://blueidol-notesofabookdreamer.blogspot.com/2008/09/white-war-life-and-death-on-italian.html(上掲)

 <それにしても、カドルナの戦争指導は無茶苦茶過ぎた。>

(続く)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 --「桜」出演準備(続々)--

<太田>

 自衛隊が軍隊でない、ということについて、この際、改めて説明しておきましょう。

 一番大きいのは、自衛隊が国内法上は、単なる一行政機関に過ぎず、具体的には、呼称こそ違え、もう一つの警察に外ならない点です。
 ご指摘の、自衛隊がポジリストで規制されている=法律に明記されていない活動を行うことはできない=権限の行使は(人権保障がそのねらいであるところの)法治主義の原則による、という事実、がそのあらわれです。

 ついでに申し上げると、憲法第9条で交戦権が否認されていることから、政府見解で、占領、占領行政、中立船舶の臨検、敵性船舶の臨検、敵性船舶の拿捕等を行うことはできない、とされています。
 また、憲法で特別裁判所の設置と行政機関の終審としての裁判を禁じていることから、軍法会議(や軍律法廷?・・これから確認したいと思います)を設置できません。

 (以上、奥平穣治「軍の行動に関する法規の規定のあり方」(防衛研究所紀要第10巻第2号2007年12月)に拠った。)

<MS>

 フリップですが、太田さんの考えをダイジェストにまとめたものを作成しておき簡単なおさらいがてら冒頭に説明する、というのはいかがでしょうか。

<US>

 昨日、今日、過去のブログを読み返したり、3月のときのチャンネル桜を見たりしてみました。
 前回<(田母神問題)>の続きだとすれば、MSさんの提案・・太田さんの考えをダイジェストにまとめたものを作成しておき簡単なおさらいがてら冒頭に説明する・・はとてもよいと思います。
 現状認識→原因→目指す方向→アプローチの順にストーリーをまとめるならば、下記のような構成がよいような気がします。

<ダイジェスト版>
1枚目 日本は属国である(外交、軍事を他国にゆだねている)
2枚目 元凶は吉田ドクトリン(でもそれをこれまで支持しつづけてきたのも日本国民)
3枚目 真の独立国家を目指す必要がある。独立後、米国とは双務的同盟関係を築く
4枚目 最初の一歩は政権交代を行い、癒着構造打破。

<その他>
 議論が始まる際、利用するものとして、まず、『本当に日本に守れるのか?』 の議論をはじめるにあたり、日本の何を守るのか、誰から(何から)守るのかを明確にしたものが必要と思います。
5枚目 守るべきものは、自由民主主義・日本文化
6枚目 誰から守るのか → 実は核を除き脅威はない

 さらにその上で、自衛隊の今の問題点、将来のありようを説明するものがあればよいと思います。
7枚目 自衛隊(属国があるがゆえの問題点: 存在意義なし→モラル低下、腐敗するしかない。自衛隊は軍隊ではない。警察力の単なる補完)
8枚目 世界平和を守るための組織(日本の繁栄(=経済発展)は、世界の平和に依存するのだから、世界の平和に協力することが日本の国益に適う

 こうしてみると枚数が多く、収集がつかなくなるかもしれません。(8枚も手元にもって、話題の都度それを探すのは大変です。)
 重点ポイントに絞って、枚数を減らした方がよいかもしれません。
 今回の番組内容を考えると、ダイジェスト版4枚をさらに2枚に集約、5枚目、6枚目を合体、7枚目、8枚目を合体した計4枚でもよいと思っています。
 ただ、このようなやり方をすると、聖徳太子の17条憲法の話題などは、削除またはかなり圧縮となります。もっとも私自身、17条憲法の話題は、パネリストの皆さんの琴線にふれるかもしれないと思っており、太田さんがお好みならば、ここは、盛り込まれてもよいのではと、思っています。

 ところで、『本当に日本を守れるのか?』 と題し、番組側が話題としたいのは、小さい(これが適当な表現か否かは自信がありませんが)ところでは、北朝鮮工作船や尖閣諸島付近等に現れる不審船を脅威と称してそれに対する準備は十分かという話や、大きいところでは、中国軍事大国化に対する備えは十分かという話ではないでしょうか? 
 前者は警察力強化の話なので、今回の主題にするような内容ではないと思いますが、後者はいかがでしょうか?
 パネリストの皆さんや水島氏は、とかく中国脅威を口にするのでこの話題に相当長い時間が割かれると思いますが、何か用意しておく必要はありますか?

<太田>

 そうですね、あった方がよさそうですね。(更に枚数が増える!)
 コラム#1301、2421、2423を参照していただけますか。

<SM>

 フリップの枚数に関してですが、話の論理構成上無駄なものは省いたら良いと思いますが、不便だという理由で枚数を削減するのは反対です。
 多少不便であっても、視聴者、他の出演者へのわかりやすさ、を優先した方がよいと思います。
 特に他の出演者(これまでお馴染みの人が多い)は、太田さんの話を聞かない傾向があるので、逐一視覚的に情報で補いながら話すべきだと感じています。
 (それでも10分の1も伝わらないかもしれませんが。)
 不便さに関しては、少なくとも開始時にはダイジェスト版を使えば、あたふたすることはないでしょう。
 そのあとは、何らかの工夫が必要だと思います。
 例えば、10枚でも、20枚でも、必要なだけ作成して、収録の間に何度かはさまれる休憩の時に、次の枠で使うフリップを机の上においたら、どうでしょうか?

<US>

 私も、冒頭でのダイジェスト版利用までは心配ないと思いますが、その後は、ご指摘の通り工夫が必要です。
 こちら側の思惑で話が展開できればよいのですが、議論の流れでどのようになるかわからないのと、ダイジェスト版のそれぞれは議論の途中で参照されると思われるので結局、すべてのフリップを手元におくことになるのでは、と危惧しております。

 もちろん、これは出演する太田さん自身がハンドルすることなので、8枚程度なら大丈夫とのことであればそれでよいです。

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太田述正コラム#2983(2008.12.19)
<イタリアの第一次世界大戦(その2)/「桜」出演準備(続)>(2009.6.20公開)

 <では、それは何故に「必要なホロコースト」だったのだろうか。>

 「・・・フランスのシャルル・ウーディノ(Charles Oudinot)将軍は、1849年に、「イタリア人はどうやって戦ったらよいか知らない」と語ったが、このステレオタイプが1860年のイタリア統一によって「列強中の最低」となり、列強中で唯一、アフリカの土着軍に大敗を喫することによって、逆転するどころか、むしろ強まった。
 1915年におけるイタリアの第一次世界大戦参戦はこれらすべてを変えようとする意図で行われた。
 それは、軍事的敗北の汚名を晴らし、「未回復の」領域を回復するために行われたのだ。
 従ってこの戦争は、「第4次独立戦争」(または19世紀の「統一(Risorgimento)」のための累次の戦争の最終章)として言祝がれ、初期において、国民詩人のダヌンティオは、「我らの祭日前夜の徹夜の祈りは終わった。我らの狂喜が始まる … 大砲が轟音を轟かせる」と勝ち誇ったように宣言した。・・・
 トムソンに言わせれば、ファシズムは、この混沌、及びこの戦争が終わった時に超ナショナリスト達によって謳われた「だいなしにされた(mutilated)勝利」なる神話の中から生まれたのだ。トムソンいわく、「本当のところは、勝利はイタリア自身の指導者達によってだいなしにされたのだ」と注釈を加える。・・・」
http://www.historytoday.com/MainArticle.aspx?m=32482&amid=30259666
(12月18日アクセス。以下同じ)

 「・・・ファシズム(操り人形の議会、猿ぐつわを噛まされた新聞、ロマン主義的なナショナリズム、軍国化した国家)のルーツは、この戦争の政治的な遂行の仕方にあったのだ。・・・」
http://blueidol-notesofabookdreamer.blogspot.com/2008/09/white-war-life-and-death-on-italian.html

 「1909年にイタリアにおいて未来主義が創造され、ダヌンティオの諸作品で描かれたところの、流血、速度、殲滅への渇望、に絵画、デザイン、そして建築まで感染した。この戦争の狂気と悲惨さもイタリアを正気に戻すことはなかった。反対に、中央同盟諸国によって被った屈辱とベルサイユ<条約交渉>において感じた侮辱はすみやか、かつ直接的にムッソリーニとファシズムの創造をもたらしたのだ。・・・
http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/books/reviews/the-white-war-by-mark-thompson-956434.html

3 無茶苦茶な戦争指導

 「・・・イタリア軍の最高司令官のルイギ・カドルナ(Luigi Cadorna)将軍の殺人的ふるまいはローマ時代の10分の1殺刑(decimation)の採用にまで及んだ。これは、勇気(pluck)と突撃精神(dash)の欠如を示したと目された部隊から10分の1の比率・・カドルナ自身はこの比率に固執したわけではなかったが・・で選ばれた兵士が処刑されるというものだった。
 この銃殺刑は、ヘミングウェイが『武器よさらば』の中で描いたように実施された。・・・
 このカドルナの命令は、スターリンのように、部隊を無条件の服従へと恐怖に震え上がらせる意図の下になされた。カドルナは、頂上に向けて突撃させる際にひるむ者を射殺するために、前線の後方に機関銃手達を配置するということまで行った。・・・
 ・・・イタリアは、それにふさわしい将軍を持ったというわけだ。ムッソリーニがドゥーチェ(Duce=頭領)という称号を独占するずっと以前に、ドゥーチェと呼ばれたカドルナは、父なるイタリアの聖なるエゴイズムの体現者だった。・・・
 
(続く)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 --「桜」出演準備(続)--

<MS>

 「桜」出演でのフリップに関して。

 <コラム#2981の>最後の
『「何を守るのか」=「守るべきは、自由民主主義であり、
それと親和性のある日本文明である」』
もぜひフリップにさせてください。
 この認識が違うとその後の議論も全然違ってくると思うので、非常に重要なことだと思います。

 ただ、度々の質問で恐縮ですが、「日本文明を守る」の意味を、もう少し明確にお教え願えないでしょうか?

 wikipedia(※)によると、文明は地理的境界線に とらわれないもののようですので、「日本国を守る」のと「日本文明を守る」では、 意味が全然違うのだと、おっしゃりたいと思いますが、 具体的な違いを示さないと、分かりにくいと思います。

 例えば、「日本文明を守る」という意味には、過去の日本統治時代に「日本文明」の大きな影響を受け、多少なりともその精神を受け継いでいると考えられる、朝鮮、台湾などの自由民主主義的な体制を支援する、といったことも含まれる、ということを強調すればよろしいでしょうか?

※wikipedia (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E6%98%8E
 「ある学説によれば、文明とは文化的同一性であり、家族・部族・故郷・国家・地域などよりも広く、個人が強く識別するところの最も広範囲なアイデンティティーに相当するという。文明はふつう、宗教や他の信仰体系に結びつけられる。」

<太田>

 私はコラム#2952で、自衛隊が守るのは日本国民の生命財産ではなく、国の主権である、と申し上げました。
 しかし、これは世界のすべての軍隊に共通することです。
 日本の場合、一体国の主権を守ることで、いかなる価値を守ろうとしているのか、が問われるわけです。
 それは、一般論で言えば自由民主主義です。
 これによって、日本が集団的自衛権を行使できるようになった暁における双務化された日米安保条約のゆえんや、将来拡大NATOないしNATOの太平洋版ができた時に日本がこれに加盟するゆえんが説明できるようになります。
 しかし、自衛隊・・そんな時点では「日本軍」という呼称になっているでしょうが・・にとって、日本以外の自由民主主義国より日本の方が守るべき対象として重要であるに決まっています。
 なぜ重要なのかを説明しようとすると、「日本文明」といった概念を持ち出さざるをえなくなる、ということです。
 戦前はこれを、やや狭く「国体」と称した、と考えればいいでしょう。
 この「国体」は、昭和天皇等の認識では、自由民主主義と親和性を有していた、ということを、コラム#2973で申し上げたところです。
 では、その中身は何か。
 典拠抜きで申し訳ないのですが、国体の核心=天皇制=権威と権力の分離、でしょう。これに人民のための政治/行政(聖徳太子の十七条憲法)、人間(じんかん)主義や自然との共生思想、等を加えたものが私の日本文明観です。 

>「日本文明を守る」という意味には、過去の日本統治時代に「日本文明」の大きな影響を受け、多少なりともその精神を受け継いでいると考えられる、朝鮮、台湾などの自由民主主義的な体制を支援する、といったことも含まれる

 これはいいポイントです。言われてみれば、その通りですね。
 自衛隊が守るべき対象は、コアが日本、その回りが韓国と台湾、そして更にその回りが、それ以外の世界の自由民主主義諸国、そして世界の自由民主主義勢力、そして最後に自由民主主義陣営に与する世界の非自由民主主義国ないし勢力、ということになりそうです。 

<MS>

>なぜ重要なのかを説明しようとすると、「日本文明」といった概念を持ち出さざるをえなくなる、ということです。

何にとって重要か、少しはっきりしないのですが、文脈からいって、日本ではなく、世界における「日本文明」の存在価値を考えたときに、その本拠地である「日本を守る」ことが重要だということですね。

>戦前はこれを、やや狭く「国体」と称した、と考えればいいでしょう。この「国体」は、昭和天皇等の認識では、自由民主主義と親和性を有していた、ということを、コラム#2973で申し上げたところです。

昭和天皇のお言葉が典拠の一つということですね。

>では、その中身は何か。典拠抜きで申し訳ないのですが、国体の核心=天皇制=権威と権力の分離、でしょう。これに人民のための政治/行政(聖徳太子の十七条憲法)、人間(じんかん)主義や自然との共生思想、等を加えたものが私の日本文明観です。 

コラム#2973を改めて読んでみて思ったのですが、太田さんの日本文明観は、五カ条の御誓文にぴったり当てはまりますね。

コラム#2973でご紹介の吉田茂の発言、「いわゆる五箇条の御誓文なるものは、日本の歴史、日本の国情をただ文字に現わしただけの話でありまして、御誓文の精神、それが日本国の国体であります。」
が正しいとすると、日本文明の神髄は五カ条の御誓文に凝縮されているはずです。

実際にみてみると、
まず、「国体の核心=天皇制=権威と権力の分離」に関しては、
第一条「一 広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ」
によって、民主主義を権力の基盤とすることを明示し、
第五条「一 智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スヘシ」
によって、繁栄させるべき国家の象徴として天皇に言及しているととらえれば、
「権威と権力の分離」をこの2条がセットになって、あらわしていると考えられます。

「人民のための政治/行政(聖徳太子の十七条憲法)」は、
第三条「一 官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメン事ヲ要ス」によって表現されています。

第四条、
「一 旧来ノ陋習ヲ破リ天地ノ公道ニ基クヘシ」の「天地ノ公道」は何をさすかというのは、諸説あるようですが、
これを日本列島で独自に育まれた「人間(じんかん)主義や自然との共生思想」ととらえることもできます。

ちなみに、wikipediaによると、
『大久保同様に木戸より保守的と考えられている岩倉具視でさえ他の文書で「天地の公道」という語を万国公法とはおよそ次元の異なる「天然自然の条理というような意味」で用いていることなどが挙げられている。』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E7%AE%87%E6%9D%A1%E3%81%AE%E5%BE%A1%E8%AA%93%E6%96%87

加えて最後に、第二条「一 上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フヘシ」に関しては、人民の国としての統合をうたっていると思えば、五カ条の御誓文の内容は太田さんの日本文明観及び国家観に合致するのではないでしょうか?

もし、よろしければ、(今度の収録に間に合うかわかりませんが)太田さんの日本文明観もフリップにぜひさせていただきたいです。

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太田述正コラム#2981(2008.12.18)
<イタリアの第一次世界大戦(その1)/「桜」出演準備>(2009.6.18公開)

1 始めに

 今回は、マーク・トムソン(Mark Thompson)の'The White War: Life and Death on the Italian Front 1915-1918'のご紹介です。

 以下、この本の6つの書評(1つは、この本の抜粋を含む)を用います。

2 イタリアの第一次世界大戦参戦

 「イタリアは、第二次世界大戦に、第一次世界大戦の時と同じような参戦の仕方をした。イタリアはどちら側が勝つかを見極めるために9ヶ月待ち、戦利品を獲得するもくろみの下に参戦したのだ。とこが違うかと言えば、1940年にはムッソリーニがどちら側が勝つかを見極めることに失敗したという点だけだ。
 イタリアは、1915年の時点ではまだ、ドイツとオーストリアとの間で<1882年に締結された>三国同盟の加盟国だった。しかし、当時のイタリアの首相は、「聖なるエゴイズム」が外交政策の決定要因であると考えており、長年の同盟国に対して攻撃をしかけることにした。
 エゴイズムは、ハプスブルグ帝国のイタリア語地域・・基本的にはトレンティーノとトリエステ市・・を獲得しさえすれば満たされるはずだった。ところが、イタリアは、ドイツ語地域である南ティロルとイストリア、アルバニア、及びダルマティアの一部まで要求したのだ。・・・
 このエゴイズムの代償は、(一般市民やオーストリアの死者を除く)イタリアの兵士68万9,000人の死だった。その多くは南部出身の農民達であり、彼らは、トリエステやトレンティーノがイタリアの一部のになるかどうかなどにはほとんど関心などなかったというのに。・・・」
http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/books/non-fiction/article4625496.ec
(12月18日アクセス)

 「<イタリアの>ナショナリスト達は、ウィンストン・チャーチルがイタリアを「欧州のあばずれ女」と形容したところの、傭兵的理由で土地をぶんどりたい気持ちがあったというだけではなかった。連中は、自分達の国の魂を救うために人間の犠牲を求めていたのだ。・・・イタリア歩兵の虐殺は恩寵深いパージであり、「必要なホロコースト」だったのだ。
 トムソンは、詩人のダヌンティオ(D'Annunzio)(注1)と未来主義者(Futurist)のマリネッティ(Marinetti)によって最も精神錯乱的に表明されたところの、この種の屍姦好み的ナンセンスに対して、見事なまでに容赦がない。

 (注1)Gabriele d'Annunzio (1863〜1938年)。詩人・ジャーナリスト・小説家・戯曲家。ファシスト運動の指導者の一人となる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Gabriele_D%27Annunzio
 (注2)Filippo Tommaso Emilio Marinetti (1876〜1944年)。イデオローグ・詩人・編集者。未来派の創始者。
http://en.wikipedia.org/wiki/Filippo_Tommaso_Marinetti

 この二人とその亜流は、「イタリアの血管から噴出する」血液というビジョンに欣喜雀躍した。連中は、戦争を「世界の唯一の浄化方法(hygiene)」であると賛美した。連中は、大量破壊と強姦の予想(prospect)を、「我々は母親達の子宮を火で掠奪(ransack)すべきだ」と歓迎した。更に連中は、自由主義、社会主義、そして民主主義の理想を、「民主主義かぶれ(democretins)」にしか適さないと貶めた。
 ダヌンティオは、戦闘の経験をオルガスムに喩え、戦争においてとりわけ悪しき役割を演じた。彼は砲兵中隊に対し、捕虜になった同国人達の縦列に向けて火砲を撃ちかけるよう命じたことがある。」
http://www.guardian.co.uk/culture/2008/aug/30/history.italy  
(8月31日アクセス)

(続く)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 --「桜」出演準備--

<太田>

チャンネル桜は、私のために24日の収録時間を15:30〜19:00に繰り下げてくれました。
文化放送は浜松町なので、渋谷の「桜」まで山手線で移動するとして、ぎりぎり間にあいそうですが、何ともせわしないクリスマスイブになりそうです。
テーマは、要するに、日本の防衛はこれでいいのか、という一般的なもののようです。
私の政策論の基本を展開することになりそうです。

<遠江人>

チャンネル桜は太田さんを買ってくれていますね。
ここ1年くらいで「右」と「左」のそれぞれで太田さんを買っている人やマスコミがなんとなく分かってきたように思いますが、「右」でも「左」でもない太田さんに引っかかって買っているだけでもたいしたものだと思います。
 これらの人々は、日本の言論界やマスコミの中でも決してメジャーといえない方々が多いわけですが、思想を超えて敬意を表したいところですね。
これらの人達は、将来、思想を乗り超えて連携できる「金や権力に転ばない」人達?かもしれないので覚えておいて損はないかもしれませんね。
テーマが一般的なもののようで、テーマがこれと決まっていない、こういうときのほうが言いたいことが言えそうで、更に割り込み発言などが無いチャンネル桜ですからいい放送になりそうですね。

<MS>

 <同番組出演時に太田さんが用いる>フリップを考える上で参考にしたいので、・・・太田さんの出演の目的を、もう少し明確にお教え願えないでしょうか?

例えば、
視聴者に向けての啓蒙活動を目的にするのならば、番組の流れを無視して、持論の展開に徹するべきだと思います。
具体的には、開始時に持論を十分な時間をとって全て提示し、その後も強引に議論に割り込んででも、繰り返し主張すべきではないでしょうか?
ただし、このやり方は、チャンネル桜の視聴者層である、「右」派の考え方を変えさせる上では、必ずしも効率的でないかもしれません。
おそらく、前回の出演時に、水島氏や他の出演者に見受けられたように、太田さんが持論を述べても、聞く耳を持たない可能性があります。

もし、無理を承知で、「右」派の考え方を、少しでもかえさせることを目的にするならば、他の出演者全員に基本的な質問をし、挙手でYesかNoか、答えさせた上で、Noと答えた人を個別かつ徹底的に論破してはどうでしょうか?

質問としては、例えば、

<日本が米国の属国であること>

1. ポジリストで規定されている自衛隊は軍隊ではない。 Yes or No?

2. 自前の軍隊をもたず、他国に守られている国は、
 どれだけ経済的に繁栄していても保護国である。 Yes or No?

3. 日本は属国(保護国)だ。 Yes or No?

 (ここで、属国であることにコンセンサスがあるのならば、個別の防衛問題を云々しても仕方がないので、もっと根本的な問題を議論しよう、と主張する。)

<誰が悪いか?>

4. 日本は吉田ドクトリンという「戦略」をとることで、国民も政治家も、安全保障上の自主性を放棄し、自らアメリカの保護国の地位に安住してきた。 Yes or No?
  
5. 属国からの脱却のために、吉田ドクトリンは打倒すべきだ。 Yes or No?

6. 50年間、吉田ドクトリンを堅持してきた自民党(特にタカ派)に、吉田ドクトリンの打破を期待しても、無駄である。 Yes or No?

(ここで、そもそも腐敗しきった自民党政権の存在に国民が、50年間耐えてきているのは、かなりの程度、国民の奴隷化がすすでいるからだと、主張した上で、以下の質問をする。)

<属国である結果、日本はどうなっているか?>

7. 日本が属国であるため、国民の意識が奴隷化している。 Yes or No?

8. 国民に主権者たる意識がないため、55年体制(とその終極的体制である自公連立政権)が続き、政府は腐敗し放題だ。 Yes or No?

<何をすべきか?>

9. 日本が属国であることを、一般国民に訴えることで、国民の意識を変革すべきだ。  Yes or No?

10. 意識の変革された国民は、政権交代を繰り返すことで、主権者の地位を政官業癒着集団から奪い返すべきだ。 Yes or No?

(ここで、田母神問題に言及して、以下の質問をする。)

11. 主権者となった国民が安心して、国軍の創設、その海外派兵に同意できるよう、今から国軍の卵である自衛隊に対する信頼を醸成する必要がある。 Yes or No?

1をYesと答えられれば、あとは結構すんなりいくのじゃないかと思うのですが、過去の番組からすると、潮匡人氏、荒木和博氏や元自衛隊員は、Noの立場をとることと思います。
そういう意味では、1の質問に関する議論だけでも、徹底的にしてみる意味はあると思います。

<太田>

 具体的な説明がないので、私自身、「桜」に聞いてみたのですが、「前回の延長みたいなものですよ」というのです。
 「前回」は、田母神問題をとりあげたところの、要するに私が出演した前回だ、と受け止めたのですが、ひょっとして先方に勘違いがあるのかもしれません。
 「具体的な<日本が侵攻を受ける>シナリオの話なんか出るのですか」と聞いたら、「そこまでは行かないでしょう。一般的な話にとどまると思います」ということでした。

 水島氏が進行を一手に取り仕切っているわけで、なかなか私がイニシアティブをとるのはむつかしいのではないでしょうか。
 ただ、どうせユーチューブを通じてこの番組も「普及」するわけで、出演者の受け止め方より、広範な視聴者の反応の方を気にすべきだと思います。

>挙手でYesかNoか、答えさせた上で、Noと答えた人を個別かつ徹底的に論破してはどうでしょうか?

 実現はむつかしいでしょうね。
 第一、やられた側が反発して前に進まなくなるのでは?

>1の質問に関する議論だけでも、徹底的にしてみる意味はあると思います。

 潮氏は出るみたいですよ。
 これは考えてみてもいいですね。
 いずれにせよ、MSさんによる上記整理は、フリップ作成に反映できそうですね。
 なお、私としては、「何を守るのか」=「守るべきは、自由民主主義であり、それと親和性のある日本文明である」ということも言いたいところです

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太田述正コラム#2993(2008.12.24)
<文化放送出演/「桜」出演>(2009.2.4公開)

1 始めに

 文化放送に出演し、引き続き「桜」TVの収録に出演しました。
 今回はそのご報告です。

2 文化放送

 (1)準備の続き

<○○>(昨夜の0028)

 返信が大変遅くなりまして申し訳ありません。
 ・・・
 明日は、14時に浜松町・文化放送にお越し頂ければ幸いです。
 受付にて、「大竹まことゴールデンラジオの出演者」と伝えていただき、その後、9階のスタジオにお越しください。
 ・・・
 フリップの件、ありがとうございます。
 また、御著書「実名告発防衛省」拝読させて頂きました。
 番組としてやはりお聞きしたいのは、
 「官僚はどれくらい腐敗しているのか」→口利き・癒着・天下り・・・
 「なぜ、実名で告発しようと思ったのか」
の2点がメインになると思われます。
(しゃべり手の大竹がどこに興味を持つのかによって変わってきますが)

 もちろん、太田さまのご意見であります「憲法9条第2項の削除」「アメリカの属国からの脱却」は「政官癒着構造の根本的理由はなんですか?」という質問に対してお答え頂ければと思いますが、およそ15分と言う限られた時間であり、また映像などの補足情報ができないラジオというメディアであること、などの理由から、憲法9条の改正がどうして「政官癒着構造」につながるのかと言う部分が説明不足になってしまう可能性が高いと考えています。

 詳しくは明日ご相談させて頂きますが、フリップ1枚目「吉田ドクトリンをずっと守った事が問題」、フリップ2枚目「憲法第9条第2項の削除が望ましい」という2点だけに集中してお話して頂く時間は、生放送という限られた時間ですので、難しいかと思われます。

 大切なお話であることは重々承知の上で、失礼を申し上げますが、ラジオのメインリスナーであります「商店街のおばちゃん」や「トラックドライバー」といった方にもわかりやすく手短にお話して頂ければ幸いです。
 ・・・

<太田>(本日朝0628に○○さん作成の台本届く。以下は、0752の私の返信。)

台本を手直しさせていただきました。
ご参考まで。

         太田述正

(太田注:○は原案でOK、△はやや不満あり。Xはダメ。→以下は私の代替案。)

        記

水谷  「大竹まことのゴールデンラジオ」。
続いては、「大竹メインディッシュ」です。
こちらは、ポッドキャスティングでも配信していますので、ぜひチェックしてください。

本日のお客様のプロフィールをご紹介します。
1949年、三重県のお生まれです。
1971年に東京大学を卒業後、防衛庁に入庁。守屋武昌(もりやたけまさ)前事務次官と同期でいらっしゃいました。

その後、官房審議官を経て、仙台防衛施設局長を最後に、防衛庁に失望し、自ら退職。
昨年、自民党の額賀福志郎(ぬかがふくしろう)議員が、内閣官房副長官時代に特定の建設会社を指名業者として入れるように防衛庁に口利きをしたことを当時の日記と共に公表。
さらに、今年10月には官僚・政治家と、民間企業の癒着を書いた本「実名告発防衛省」を出版されました、太田(おおた)述正(のぶまさ)さんです。

 ・・・

水谷 太田さん、今日はよろしくお願いします。

太田 (挨拶をお願いします)


防衛庁の中から見たひどい有様

大竹 太田さんは防衛庁のキャリアとして、官僚や政治家の裏の顔をご覧になっ
ていますが・・・

Q.民間企業との癒着はかなりひどいものだったそうですね?

▼天下りを受け入れている企業は優先的に指名されていた。
▼もしくは、政治家が「あの企業をよろしく」といった、いわゆる口利きも横行していた。○

Q.そのような癒着で、税金が無駄に使われていたそうですね?

▼民間企業なら笑ってしまうような額が水増し請求されていたことも。○
▼値下げしようとすると、上から圧力がかかることも。○

Q.情報管理能力も、信じられないほど低いとか?

▼度重なる情報漏えい事件が多発している。○
▼有事が起きたことがないため、「機密の大切さ」が抜けている。△

→自衛隊が戦うことがありえないため、情報の扱い方を知らない。

Q.パワーハラスメントも横行しているとか?

▼「苦情申し立て制度」があり、その制度を使って上司に講義した自衛隊員が、なんと懲戒免職処分にされてしまったことも。△

→田母神さんとともに、航空自衛官が大勢懸賞論文に応募したのも、結果的にはパワハラ。

Q.アメリカに対してはとにかく及び腰に見えますが?

▼とにかく事なかれ主義で、アメリカにも国民にも政治家にもいい顔をしようとする。×
▼それが原因で、逆にアメリカから信頼をうしなったこともある。×

→日本は自ら米国の属国になってしまっている。そんな日本を米国は信頼していない。しかも、日本は、宗主国たる米国の要求を、毎度ウソついてまで値切ろうとしてきた。

山田洋行事件の根本

大竹 昨年末、商社「山田洋行」の元専務から夫婦で接待を受けたとして、収賄容疑で逮捕された守屋武昌(もりやたけまさ)前防衛次官と防衛庁で同期だったそうですね。

Q.守屋・前防衛次官は、この逮捕の前に、人事を巡って大臣とトラブルを起こしているとか?

▼守屋は2003年に事務次官に就任。4年を超える、異例の在任期間の長さだった。△
▼そこで、当時の小池百合子防衛大臣は守屋の退任を決意。△
▼それに反発して、守屋は数々の政治家に退任撤回を根回し。△
▼結局、退任することになったが、一人の官僚が人事に関して上司である大臣に猛反発すると言う、普通の企業では考えられないことが起きた。△

→守屋とか田母神さんとか、とにかく、変な最高幹部が続出するのが防衛省。

Q.そして、守屋・前防衛次官は収賄容疑で逮捕されるわけですが、

  一番の問題は、そんな接待ではないと太田さんはおっしゃっているそうですね?

▼一番の問題は、山田洋行は防衛庁OBを10人も抱えた巨大天下り先だということ。△

→一番の問題は、山田洋行は防衛庁OBを10人以上も抱えた天下り先だったということ。

▼これまでの天下りの人物に渡した給料などを考えると、森屋への接待など山田洋行にとっては安いものだった。○

+しかし、山田洋行への天下りなど、防衛庁の天下りシステムのほんの一部。この天下りシステムの、いわばみかじめ料を有形無形の政治資金の形で、政治家が企業から受け取っている。一番悪いのは政治家。

Q.しかし、検察は「収賄容疑」しか問題にしませんでしたね。それはなぜでしょうか?

▼検察庁といっても、お役所のひとつ。天下りをしているのは検察庁も同じこと。○
▼だから、そこまで強く言えるわけがない。△

Q.最近では、この事件のことが取り上げられることもほとんどなくなりましたね?

▼あくまでも「収賄容疑」でけじめをつけらせることによって、天下りの事実には注目を集めさせたくなかった。だからこそ、守屋が妻と共に逮捕されて一応の決着をつけることとなった。○

防衛庁がここまで腐敗した理由

大竹 太田さんのお話を聞くと、いかに防衛庁が腐敗してしまっているのかがわかりますが・・・

Q.なぜ、ここまで防衛庁は腐敗してしまったんでしょうか?

▼さかのぼれば、吉田茂首相時代に生まれた安全保障政策(吉田ドクトリン)を自民党が堅持して、自らの手による安全保障を放棄してしまっているから。△

→さかのぼれば、吉田茂首相時代に生まれた安全保障政策(吉田ドクトリン)を自民党が堅持して、自らの手による安全保障を放棄してしまい、米国の属国に成り下がっているから。

+そもそも社会保障は、治安対策、ひいては安全保障の観点から整備されてきた。年金制度も先の大戦が始まった次の年に導入された。食糧管理だって導入されたのは同じ年だ。今官僚の不祥事として問題になったことの大部分は、かつて安全保障の観点から導入されたもの。その原点を忘れたことが各省庁の腐敗の根本原因だ。

▼防衛庁として莫大な予算がついているにも関わらず、「戦うことができない」。つまり、活動の場がない自衛隊なので、無駄なお金がどんどん使われてしまう。△

→防衛庁の場合で言えば、<以下同じ>

Q.改めて、官民癒着構造を破壊するにはどうしたらいいんでしょうか?×

→改めて、政官業癒着構造を破壊するにはどうしたらいいんでしょうか?

▼まずは、ここまで官僚のシステムを作った自民党一党政治を止めさせること。△

→まずは、政官業癒着構造の中核である自民党の一党政治を止めさせること。そ
うすれば、腐敗を一定レベル以下に抑えることができるようになる。

▼憲法第9条を改正して、「自衛隊」を本当に使い道のある組織にすること。 △

→しかし、腐敗の根を絶つためには、少なくとも集団的自衛権を行使できるようにすることで、日本を米国から独立させ、日本が自分の安全保障を自分で決めることができるようにする必要がある。

Q.なぜ、自衛隊を認めることが官民癒着構造の破壊になるんですか?×

▼本当に国を防衛するためならば、限りある予算をちゃんと運営しようとする。
▼そうすれば、わざわざ兵器を高いお金で買ったり・・・ということがなくなる。×

告知

水谷 ということで、そろそろお別れのお時間ですが・・・

■今日のお話のさらに詳しいことは、太田さんの著書「実名告発防衛省」をご覧
下さい。

※株式会社「金曜日」から1680円。△

水谷 今日はありがとうございました。本日のゲストは、元・防衛庁キャリアの太田述正さんでした。

 (2)出演

 大竹まこと氏とのやりとりは、むろん台本通りに進行したわけではありませんが、むしろ、私の言いたいことを中心に話は展開し、大いに盛り上がりました。
 十分言いたいことが言えたと思います。
 ポッドキャスティングでも配信するということのようなので、本番を聞き漏らした方も、ご関心あらば、そちら等でお聞きください。
 感想もぜひお寄せください。

3 「桜」TV

 どっと疲れが出てきたので、簡単にしますが、MS、USご両名と一緒に作成したフリップが大変好評で、収録後、複数の出演者から、念入りな準備をしていただいてありがとうございます、と御礼を言われました。
 特に、佐藤さん(元空自)は、「自分も使わせてもらいます」、「自分が防衛庁にいた時に、一緒に仕事をしたかった」とおっしゃっていました。
 (フリップは、中共の「脅威」に関する一枚を除き、全部(八枚)使用しました。)
 改めて、MS、USご両名に感謝申し上げます。
 なお、収録したものは、明日と明後日、二時間半分が二回に分けられてスカイパーフェクトで放送されますが、最後の30分分は、so-netだけで放送されます。(というか、オンデマンドで視聴することができます。)
 更に、ユーチューブでも流されると思うので、視聴された方は、感想をお寄せいただければ幸いです。

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太田述正コラム#2991(2008.12.23)
<エコ志向のオバマ新政権/文化放送出演準備>(2009.2.3公開)

1 始めに

 オバマ新政権の陣容がほぼ固まりましたが、今回は、そのエコ志向の側面をご紹介しましょう。

2 エコ志向のオバマ新政権

 (1)エネルギー省長官

 ノーベル物理学賞を受賞した実験物理学者のスティーブン・チュー(Steven Chu=朱棣文。1948年〜)がエネルギー省長官に指名されています。
 彼は、セントルイスの高校での成績が大したことがなく、超一流大学には入れず、ロチェスター大学で学士号をとり、カリフォルニア大学バークレー校で博士号をとります。
 スタンフォード大学教授等を経て、現在、バークレーの教授兼ローレンス・バークレー国立研究所の所長をやっています。
 エネルギー省長官に就任すれば、支那系としては、閣僚級ポストに就いた2人目ということになります。
 チューは、化石燃料への依存から脱することを、地球温暖化対策として重視している人物です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Steven_Chu
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC
http://www.nytimes.com/2008/12/05/us/politics/05web-chu.html?_r=1&pagewanted=print
(いずれも12月23日アクセス。以下同じ)

 (2)エネルギー・気候変動担当大統領補佐官

 クリントン政権で環境保護庁(Environmental Protection Agency)長官として辣腕を振るったキャロル・M・ブラウナー(Carol M. Browner。1955年〜)が新設のエネルギー・気候変動担当大統領補佐官(Assistant to the President for
Energy and Climate Change)に発令される予定です。
 彼女は、フロリダ大学ロー・スクール卒です。
 環境保護庁長官の時、彼女によって、同庁は、炭酸ガス排出の規制権限を付与されましたが、後続のブッシュ政権は、同庁にこの権限を一切行使させようとしませんでした。
 ブラウナーは、このブッシュ政権を「環境に関する史上最悪の政権」と宣言するとともに、地球温暖化を「我々が直面する最大の挑戦」と述べたことがあります。
 また彼女は、今年9月、米下院で「これまで何度となく、米国が新しい環境基準を設定しようとすると、反対論者は、コストがかかりすぎる、米国民に巨大な経済的負担を押しつけることになる、と警告したものだ。しかし、一旦新しい基準が設定されると、米国人の工夫と革新によって予想されたよりもはるかに低いコストで解法を見いだすことができた。…米国の経済界はこの種の挑戦にこれまで応えて来たし、今後とも応えることだろう。必要なのは、予測可能性と柔軟性なのだ」と証言したところです。
 オバマ次期大統領は、彼女のために、「気候皇帝(Climate czarina)」というニックネームが付けられた新ポストを用意したわけです。
 (彼女は元下院議員の夫と結婚していますが、これは彼女の三番目の夫です。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Carol_Browner
http://www.nytimes.com/2008/11/26/us/politics/26web-browner.html?pagewanted=print

 (3)科学技術担当大統領補佐官

 科学技術担当大統領補佐官(Assistant to the President for Science and Technology)には、ハーバード大学ケネディ行政大学院の環境政策の教授でかつ、同大学ベルファー科学・国際問題センターの科学技術公共政策プログラムの長であるジョン・P・ホールドレン(John P. Holdren。年齢?)が発令される予定です。
 彼は、大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology =PCAST)の共同議長も兼ねることになります。
 彼は、MITで学士号、スタンフォード大学で博士号を取得し、長くカリフォルニア大学バークレー校で教鞭を執りました。
 彼は、最近ハーバード大学で行った講演で、「地球温暖化」は適切な呼称ではないと指摘しました。というのは、「それだと、徐々に進展するところの、何か画一的な、それほど心配することではない(benign)ことのような印象を与えるが、我々が経験しているのはこのいずれでもないからだ。既に広範な危害が…気候変動によって生じているのだ。これは単に我々の子供達や孫達にとっての問題ではない」と述べ、新しいデータは、北極海の氷の加速度的喪失や大洋の劇的な酸化が生じていることを示している、と続けたところです。
http://en.wikipedia.org/wiki/John_P._Holdren
http://www.nytimes.com/2008/12/22/opinion/22mon2.html?ref=opinion&pagewanted=print
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/21/obama-climate-change-john-holdren


 (4)海洋・大気局長

 商務省の海洋・大気局長(National Oceanic and Atmospheric Administration)には、オレゴン州立大学の海洋生物学者(marine biologist)にして気候学者(climatologis)のジェーン・ルブチェンコ(Jane Lubchenco。1947年〜)が発令される予定です。
 米国のナショナル・アカデミー(National Academy)会員(member)にして英国のロイヤル・ソサエティ(Royal Society)会員(fellow)がこのポストに就くのは史上初めてです。
 ルブチェンコは、世界が化石燃料の使用を今一切止めたとしても、大洋は炭酸ガスを吸収し続け、どんどん酸性度が増していくだろうと警告して来ました。
 そして彼女は今年初めに、「ブッシュ政権は、科学を尊重してこなかった」と述べ、「科学的情報を尊重し、環境政策を策定するにあたって科学を真剣に考慮する新政権ができることを期待している」と続けたものです。
http://www.nytimes.com/2008/12/22/opinion/22mon2.html?ref=opinion&pagewanted=print上掲、
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/21/obama-climate-change-john-holdren上掲、
http://en.wikipedia.org/wiki/Jane_Lubchenco
http://voices.washingtonpost.com/the-trail/2008/12/18/lubchenco_will_helm_national_o.html

3 終わりに

 これらの閣僚級や準閣僚級の陣容は、オバマのグリーン・チームと呼ばれるに至っています。
 オバマは、ある時、科学的プロセスの尊重とは、「科学に投資と資源を供給することだけではない。それは、政治やイデオロギーによって、<科学的>事実と証拠が決してねじ曲げられず、無視されないことも意味する」と語ったことがあります。
 これは、ブッシュ政権の科学政策の真っ向からの否定です。
 また、オバマは、このグリーン・チームを生誕させることによって、環境政策とエネルギー政策に科学を活用することで、大量の雇用を生み出そうとしている、と評されています。
http://www.nytimes.com/2008/12/22/opinion/22mon2.html?ref=opinion&pagewanted=print上掲

 人種的にもジェンダー的にも多彩な夢のチームですね。
 こういうことができるのが、米国の凄さなのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 --文化放送出演準備--

<○○>

 お世話になっております。
 明日ご出演頂きます、大竹まことゴールデンラジオの構成担当の○○と申します。
 太田さまの著書「実名告発防衛省」が入手困難で、本日ようやく手に入ったことがあり、台本がまだ完成していません。

 <取り上げて欲しいとおっしゃった>

「政官業癒着構造、更には、日本が米国の属国であることから安全保障を中心に政府にガバナンスが欠如していること。例えば、現在年金問題が喧しいが、日本の年金制度の起源は1942年、すなわち先の大戦のまっただ中」

の部分は入れさせて頂きますが、他に特にお話しなければいけない点がありましたら、ご連絡頂ければ幸いです。

 後は、明日本番前に打ち合わせさせて頂ければと思います。
 何卒よろしくお願いします。

<太田>

 明日、何時に局にうかがえばよろしいですか?

 さて、しゃべりたいことは何か、とのおたずねをいただきました。

 下掲は、明日、文化放送の後、ミニTV局(スカイパーフェクト中の「桜」)で収録をする際に使用するフリップの一部です。
 (この全部をしゃべりたいということではありませんが、○○さんに、私のロジックを理解していただくために、「余分に」ご披露させていただきました。)
 私が一番、しゃべりたいのは、1枚目と2枚目の部分です。

<1枚目>

・・・略・・・

<2枚目>

・・・略・・・

<3枚目>

・・・略・・・

<4枚目>

・・・略・・・

・・・中略・・・

<6枚目>

・・・略・・

<7枚目>

・・・略・・・

・・・・以下、省略・・・

 なお、参考まで、
東京新聞に載った『実名告発 防衛省』の書評
http://www.tokyo-np.co.jp/book/shohyo/shohyo2008121402.html

『実名告発 防衛省』をテーマにした、週間金曜日掲載対談(最終ゲラの一つ前)
(対談相手は辻元清美衆議院議員(社民党))

<引用始め>
辻元 田母神(俊雄・前航空幕僚長)事件はこれまでと質が違いますね。
・・・中略・・・
辻元 といっても、日本の経済状況ではこれ以上、お金を出せない。米国は中国
とも関係を密にしていくでしょうし、いまのような日米安保が続いていくように
は思えません。日米の軍事関係の見直しを米国側から持ち出される、その時期が
かなり近くまできているように思います。
<引用終わり>

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太田述正コラム#3068(2009.1.31)
<皆さんとディスカッション(続x384)>

<太田>

 本日、オフ会は、私を入れて11名が出席しました(2次会のみの出席者を含む)。2次会出席者は9名です。
 MSさんが、「中性化」問題について、これまでの太田コラムに基本的に拠りつつ、秀逸なまとめ方をされたものを発表されました。
 オフ会幹事に加えてこの発表も行ってくれたMSさんに感謝申し上げます。
 また、MSさんと一緒に幹事をやったKTさん、幹事役と太田コラム・クイズの質問作成、まことにご苦労様でした。

<コバ>

 トルコの首相が、人殺しをしているのはイスラエルだなどと言い放ったりして、攻撃の正当性を訴えるイスラエル大統領と激しくやり合ったようです。
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090130/mds0901301006004-n1.htm
 日本のマスコミはイスラエルに批判的なようですが(ハマス批判は怖くて出来ない?)、ガーディアンなどイギリスメディアはやはりイスラエルに批判的なのでしょうか?
 しかし、本当にイスラエルとイスラム各国が平和に共存する方法が見つかることを願って止みません…。

<太田>

 ガーディアンは全般的にはイスラエルに対して批判的です。
 ただし、イスラエル寄りの記事やコラムも出ています。
 私は、パレスティナ問題についても、ガーディアンに主として拠ることとしていますが、同紙のイスラエル寄りの記事やコラムをもっぱら踏まえてコラムを書くように心がけています。

<ちんみ>

 --吉田茂の、防衛大学卒業式で行った訓示が 参院国会で出ていました--

 中田さんが“吉田ドクトリン”についても述べています。
ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報
http://amesei.exblog.jp/
(貼り付け 開始)
麻生太郎、「吉田茂発言」についてまともに答えられず・・・・
アルルの男・ヒロシです。
NHKで参議院の代表質問を放送していました。

 これを観ると、選挙の心配がない参院自民党では、麻生太郎を徹底攻撃する方針で動いていると分かる。そのうち、参議院の議事録がネットで入手できるでしょうが、国会中継が久々に面白くなっています。
 その最たる例は、参院自民党の尾辻秀久元厚生労働大臣。これに続いて、宮内のオリックスに投げ売りされそうになった「カンポの宿」問題を論じた、鳩山邦夫総務大臣も完全に反米。「アルカイダの友人の友人」がいる鳩山はアメリカ映画の「ブルワース」に近い確信犯だ。厚生労働大臣の舛添要一は孤立無援になっている。

 さて、尾辻氏の麻生太郎への質問は、新自由主義批判、規制改革会議の廃止提案など重要なものがたくさんありました。
 しかし、その中でのハイライトは、自衛隊の在り方についてのもの。尾辻氏は、私も何度か日本の保守派を批判する際に引用している、麻生のお爺さんの吉田茂元首相の以下の発言を紹介。(動画の1時間30分前後)

<<「君たちは自衛隊在職中決して国民から感謝されたり歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。ご苦労なことだと思う。
 しかし、自衛隊が国民から感謝され、ちやほやされる事態とは外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣の時など、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。言葉をかえれば、君たちが日陰者であるときの方が、国民や日本は幸せなのだ。耐えてもらいたい。自衛隊の将来は君たちの肩にかかっている。しっかり頼むよ。」>>

 これは、吉田茂元首相が、昭和三二年二月、防衛大学第一回卒業式で行った防衛大学卒業生のために行った訓辞です。
 この発言を紹介した上で、尾辻氏は、去年の田母神論文騒動に言及、吉田の孫である麻生首相は、この訓辞についてどのように思うかと質問したのです。
 尾辻氏は、旧吉田派の流れをくむ、旧橋本派所属の国会議員。参議院議員会長の青木幹雄も同系統です。

 尾辻氏は、その他にも海賊問題について質問。「自衛隊の武器使用を認めないで海外に派遣するのはどうか」と質問していますが、上の吉田発言を取り上げたことから分かるように、これは、「明らかに出来ないことを要求して、本来の政策そのものに反対の意を示す」」と言うやり方でしょう。与党の議員は、表向きは相手を持ち上げておいて、相手を批判するのです。民主党と国民新党の海賊問題での要求もこの線に沿っている。
 尾辻氏を始め、参院自民党は「党人」でありますから、採決の際には党の意向に従いますが、国会質問ではかなり不満タラタラで、完全に麻生に対してイライラしているのがよく分かります。

 この防衛大学出身の尾辻氏の吉田発言に対する質問に対して、麻生は完全に無視した答弁を行いました。この際、議場からはかなり大きなブーイングが沸き起こりました。戦前生まれの尾辻氏にとっては、あまりにも過激な「田母神クーデター一派」について我慢ならなかったのでしょう。なお、尾辻氏は潔い自民党の下野まで麻生に提案していた。

 「吉田ドクトリン」をずるがしこく使うことで、日本は海外に引きずり出されないで済むという戦略を正しいと考えている、私としては、尾辻質問は大ヒットでした。

 なお、保守派の間には吉田の「世界と日本」(番町書房)の内容を曲解して、「吉田は最終的に自衛隊の海外派遣を容認していた」と述べる人たちがいる。私は、この吉田の「世界と日本」を隅から隅まで読んだが、「左翼の非武装中立」に対して批判している箇所はあるものの、タカ派な自衛隊の使い方を論じた箇所は一カ所もない。吉田はリアリストであって、麻生や安倍のような「自由と繁栄の弧」を提唱するような「ウィルソニアン」ではない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(貼り付け 終了)

ついで(と いってはなんですが)に もう一丁♪
http://sorceress.raindrop.jp/blog/
(貼り付け 開始)
兵頭二十八の放送形式
 
 インド洋での給油活動は、あの第七艦隊のふんどし担ぎだった海自をついに「反米」へ押しやるという、とんでもない効果を及ぼしつつあるようだ。米艦でしか使わぬ特殊燃料を米艦から高い値段(向こうの言い値)で買って、また米艦に給油する、なんてこと繰り返してたら士気崩壊するのがあたりまえ。帳簿上だけでなく、現品の移動はちゃんとあるんでしょうな?
(貼り付け 終了)

↑これで ふと思い出したのが、“穴掘り拷問”のこと。

 先が見えれば頑張れる目標があいまいで、チームが何を目指しているのか、自分たちはどこに行こうとしているのか、いま、どのあたりにいるのか、それがわからないと、人の心に不安が湧き出たり意欲が低下したりするそうです。
 捕虜収容所の拷問で1番苦痛だとされていたのが捕虜にスコップで地面に穴を掘らせ、それをまた埋めさせる。
 これを延々と続けさせるというもの… 目的も意味もなく、達成感も何もない作業を続ける事は人の精神を最も疲弊させることになるんですね。

イージス艦「あたご」衝突事故 海自の組織的責任認める
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090122-00000566-san-soci

泣きっ面に蜂・・・
2009/01/31(土) 11:58:00

<太田>

 情報提供ありがとうございます。
 ちんみさんによる「解説」が全般的に舌足らずだったのが残念です。
 それにしても、尾辻氏にしても、アルルの男・ヒロシさんにしても、日本はまだ、吉田ドクトリンの確信的信奉者だらけですね。

<Nelson>

≫それから、限られたデータから真実を推定しようというのは、社会科学において当然のやり方で、「議論になりません」と断ずるほど間違ったものではありません。(コラム#3065。ドイツゲーマー)

 「内閣が日常的に遂行した政策は、全て天皇の意思を反映して(少なくとも忖度されて)いた可能性が濃厚だ」とおっしゃられても、「社会科学」という学問の世界の中ではおもしろいかもしれないけれど、現実世界では「推定」ではまともな「議論」にならないでしょう。
 その後お互いに展開される不毛で無価値な議論が想像できたので、「議論になりません」と申し上げたのです。

≫戦略情報共有、御神輿経営、下克上等の属性を持つ日本型経済体制のエートスは、陸軍のおかげで広く日本人一般の間に普及した、というのが私の見解です。 問題は、この体制は、軍事においては使い物にならないことです。≪(コラム#3065。太田)
 
 トップダウン型の海軍より、ボトムアップ型の陸軍は軍事組織の体をなしてなかったということですね。

<太田>

 そういうことです。
 コラム#2034もご覧下さい。

<親衛隊員>

 Nelson様へ。
 海軍に比して陸軍のイメージは悪いですね。戦争を扱った映画やドラマで軍人の悪役といえば陸軍軍人です。私の知る限り海軍軍人の悪役は知りません。戦後の日本人は知らず知らずのうちに洗脳されてるようですね。陸軍憲兵の悪いイメージが残ってるんでしょうか。
 旧陸軍に問題があったのは事実ですが、海軍も相当「問題あり」の組織ですよ(司馬遼太郎氏は海軍を賞賛してましたけど)。海軍の問題点を指摘した書籍がいくつか出てますので参考になさってください。→「太平洋に消えた勝機」「帝国海軍が日本を破滅させた 上・下」(光文社刊)、「帝国海軍失敗の研究」(芙蓉書房刊) 
         
<ドイツゲーマー>

≫終わりません。 例えば英国の場合、女王はsovereignであり、国民は女王のsubjectですが、女王は無答責であること(典拠省略)を思い出して下さい。≪(コラム#3065。太田)

なるほど。次の条文が根拠になっているようですね。

「大日本帝国憲法第3条…(中略)…大日本帝国憲法第3条は、大日本帝国憲法第1章にある。字面から天皇の神格化について記したものと誤解されがちだが、実際には天皇が国事行為について責任を問われないことを規定したものである。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E6%86%B2%E6%B3%95%E7%AC%AC3%E6%9D%A1

ただ、それが世間(世界)で通用するかどうかは微妙なようですが…

「戦争責任を追及しない立場の主張

大日本帝国憲法では、天皇には、拒否権のみが存在し、実際の意思決定や政策立案は内閣と帝国議会によって行われいたとする意見がある。また当時の大日本帝国憲法では天皇の政治的無答責が規定されているとする意見がある。しかし、「君主無答責」の規定による戦争責任からの逃避は、第一次世界大戦ではヴェルサイユ条約でドイツ皇帝が戦争責任を問われたことがあり、国際的には全肯定されていない。また東京裁判でも「君主無答責」論が公式に利用されることはなかった 。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%AD%E5%92%8C%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89%E8%B2%AC%E4%BB%BB

ここでの議論にまた触発されて、たまたま所有していた「日本憲法思想史(長尾龍一:講談社学術文庫)」をパラパラとめくっています。穂積八束、上杉慎吉、美濃部達吉、…聞いたことしかない人々の思想・相関関係がやっとわかってきました。

<michisuzu>

≫・・・私が思うには、昭和天皇には責任はありません。 が昭和天皇は責任を取ろうとされた。 (マッカーサー会見時)それまでに近衛文麿は自殺し、或いは軍の将軍達は切腹などで死にました。つまり死んでお詫びをしたのでしょうが、責任からは逃れたといえます。誰か生きてこの戦争の責任を取らなければなりません。昭和天皇は、自分で責任を取ったのです。 マッカーサーは会見時、天皇はどのみち命乞いに来たのだろう、と思いましたが、そうではなく、天皇は「このたびの政治、軍事にかかわる一切の責任は自分にある」とマックに申し入れました。・・・≪(コラム#3065。NT)

 この種の人が多いので困ります。
 情動的な問題と理論的な問題を混同するからおかしな話になるんですよね。
 昭和天皇がマッカーサーにどうゆう態度(こんなくだりは誰でも知っている逸話です)をとったかどうかと責任論とは全く関係ないのに完全に混同されてますよね。
 純粋に責任論を議論しているときに困ります。

≫ディレクター達との事前の打ち合わせで、テリー伊藤が、「どうして公務員がこんなにだらしないのか」といった質問をすると聞いたので、それに期待して収録に向かいました。 最初のうちは、なかなか発言する機会がありません。 愚にも付かない質問にちょっと答えた後、意外にも太田光がテリー伊藤がするはずだった質問をしてくれたではありませんか≪(コラム#2975。太田)

 東京の放送は制約が多すぎて駄目ですね。
 その風潮の中でこの番組はある意味、相当突出した番組(関西のたかじんの・・には及びませんが東京の放送としては限界的に突出しています)です。
 太田氏はタレントにしては相当勇気のある発言(東京のタレントでは立川談士師匠以外には)をしますが、テリーさんは最近は随分慎重になっていますからこれ以上は無理ですね。
 もともとこの番組はNTVがたかじん氏にメインキャスターを依頼した経緯がありその後若干手直しをして今の形になったと聞きました。
 朝生がつまらなくなって久しい現在この番組だけが最後の砦です。
 太田氏が今後ブレイクするにはヒールを演じきるキャラが必要ではないでしょうか?
 そこのところを私は期待します。

<太田>

 私にタレントがあるかどうかはともかくとして、私はいわゆるタレントではありませんし、タレントとしてブレイクするつもりもありません。
 私が望んでいるのは、私の主張ができるだけ多くの日本人に到達し、彼らを動かす、という意味で私がブレイクすることです。
 期待していただくのは有り難いけれど、そこのところを間違えないでね。

 最後に昨日の記事です。
 政府の支援を受けるに至った米金融界が役員達に対して巨額のボーナスを支払ったことを批判したオバマについての記事、及びこの件についての評論家達の見解のブログが、ニューヨークタイムスに掲載されていました。
http://www.nytimes.com/2009/01/30/business/30obama.html?_r=1&hp=&pagewanted=print
http://roomfordebate.blogs.nytimes.com/2009/01/29/bonuses-for-bad-performance/?hp
(どちらも1月30日アクセス。以下同じ。)

 邦画「東京ソナタ」の批評がガーディアンに載っていました。
http://www.guardian.co.uk/film/2009/jan/30/tokyo-sonata-kurosawa-kagawa-kolzumi

 中共の08宣言への署名者が、一般庶民にも広がってきたとワシントンポストの記事
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/01/28/AR2009012803886_pf.html
が報じました。
 本件は、折りを見て、改めて取り上げたいと思います。

 そうそう、本日のオフ会で話をしたことですが、ダーウィンについての記事を二つ紹介しておきます。
 世俗的で、しかも進化論という旧約聖書の記述に反する理論を打ち出したダーウィンと敬虔なキリスト教徒で科学に関心のない女性エマ(Emma)が、この違いを乗り越えて結婚したこと、そして結婚後は互いに相手の考え方を尊重しつつ分かりあおうと努力し、エマは、ダーウィンの論文や著書の批判と校正を行い、ダーウィンが進化論について語る際に慎重な言い回しをすることを忠告しダーウィンがこの忠告を受け入れる、といった関係を構築し、43年にわたって愛情溢れる夫婦生活を共にしたことを記した記事
http://www.latimes.com/news/opinion/commentary/la-oe-heiligman29-2009jan29,0,3086214,print.story
と、ダーウィンをして進化論研究に邁進させた原動力は、(彼自身は、男性の女性に対する優位や白人の黒人に対する優位は当然視しつつも、)黒人差別を正当化してきたところの、アフリカ人奴隷と白人とは違った種(species)に属するという「理論」へのへの怒りであり、彼は、アフリカ人奴隷も、白人たる奴隷所有者と、同じ祖先から発していることを示したかったと記した記事
http://www.guardian.co.uk/books/2009/jan/25/evolution-charles-darwin
(1月26日アクセス)です。

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太田述正コラム#2975(2008.12.15)
<中共における08憲章について(その2)/太田総理出演記>(2009.1.31公開)

 「・・・当局が08憲章で怒ったことと言えば、現在の政治体制を「悲惨な(disastrous)」と形容し、自由な選挙を求めたことであり、一党支配を終わらせよ、政治活動でパージされた人々の復権を、軍及び裁判所から共産党を引き揚げさせよ、宗教の自由を、と呼びかけたことだ。
 大変なリストであることは確かだが、それだけではない。この文書は、共産党支配は「人々から権利を奪い、尊厳を破壊し、通常の人間の交わりを腐敗させた」と告発した。
 この憲章は、1989年の流血が中共での批判の声をほとんど沈黙させてから出現した、最も大胆な変化を求める呼びかけの一つだ。303名の学者、法律家、そして若干の<元>官吏によって署名されたが、彼らは現在捜査対象となっているところ、中共の指導者達にとってほとんど前例のない危険な時期に発出されたわけだ。・・・
 欧米では好況も不況も何度も経験しているが、中共の新しい富裕階級はこれまで好況しか経験がない。だから、不況になったらどうしたらいいか分からないのだ。中共の指導者達だって全く同じだ。・・・」
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/dec/12/china-humanrights

 「この前代未聞の大胆な声明は、国際人権デーの前日に発せられた。・・・
 この請願の首謀者の嫌疑をかけ、警察は筋金入りの反体制派の劉暁波(Liu Xiaobo)を月曜遅く、彼の北京の自宅で逮捕した。・・・徹夜で自宅の捜索を行い、パソコン、本等を押収した。
 この文書へのもう一人の著名な署名者である、政治理論家にして活動家のZhang Zuhuaは、同じ頃に逮捕され拘束されたが、長時間に及ぶ尋問の末、翌朝釈放された・・・。彼の自宅も捜索され、持ち物が押収された。Zhangは劉が「国家権力転覆教唆」の嫌疑で拘束されていると語った。・・・
 劉は今53歳だが・・・元は北京の人民大学の哲学の教授だったが、現在は独立中国ペンセンターの所長をしている。彼は、1989年の天安門広場での学生達の抗議活動への支援の廉で20ヶ月を牢獄で過ごした。
 1996年には、彼は中国共産党を批判したとして労働収容所に3年間送られた。最近では、北京五輪前の政治的反体制派の一斉手入れの一環として、7月の初めに数日間拘束された数多くの中共市民の一人となった。・・・
 これら逮捕の報道は、中共の内閣情報局(State Council Information Office)のWang Chen局長に対する国営メディアのインタビューが放送されたのとほとんど同じ時間になされた。彼は、人権の分野で中共が「歴史的前進」を遂げたと語った。彼は同時に、「「前途にはまだ沢山の課題と困難が待ち受けている」けれど、他国が中共の内政に干渉しないように警告を発した。・・・」
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/12/10/AR2008121002854_pf.html

 「・・・<この08憲章は、>ソ連時代のチェコスロバキアで、当時の共産党政府に国連人権諸条約の批准と、その2年前に締結したヘルシンキ協定(Accords)の人権義務規定の尊重を求めたところの、元祖たる77憲章に倣ったものだ。
 その署名には、後にチェコの大統領になるヴァーツラフ・ハヴェルやその他の著名作家達が名を連ねた。
 この元祖と同様、08憲章の起草者達は、それを中共憲法の枠内のものとするよう配意した。彼らは政府に、北京が調印はしたけれど、実行には移していないところの、国際社会政治諸権利規約(International Convention on Civil and Political Rights)の批准を訴えた。・・・
 中共の人権擁護家達という、もう一つの非公式活動家集団は、自分達は政府の官僚達<の一部>の激励を<密かに>受けているとも言明している。・・・
 彼らは、署名者達が逮捕されたことを非難する声明を発した。
 「<人権>記念日に直接関連して行われたところの、人権活動家達の弾圧は、国際的な人権規範に対する侮辱であるとともに、政府が自ら表明したところの、中共における人権推進へのコミットメントがウソであったことを示すものである」と彼らは続けている。」
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/china/3690568/Chinese-dissidents-emulate-anti-Soviet-heroes-with-Charter-08.html

 「・・・<逮捕後、>Zhang Zuhuaの銀行口座に入っていた貯金が<捜査当局によって>他に移された。・・・ 
 劉の妻・・・は、彼女の夫が連行された後、自宅で12時間にわたって警察の監視下に置かれ、トイレに入った時にドアを閉めることすら認められなかった。・・・」
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article5313746.ece
(いずれも12月14日アクセス)

(完)
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--太田総理出演記--

 居酒屋タクシーという話題では、私の出番は余りなかろう、機会を見て属国論、買弁官僚論をぶとうと思い定めて日テレに赴きました。
 今回は、出演者が多いためでしょう、これまで何度かご一緒した中野雅至(元厚労省)のほか、初対面の岸博幸(元経産省)氏
http://spysee.jp/report_print/index/%E5%B2%B8%E5%8D%9A%E5%B9%B8
とも相部屋でした。
 ディレクター達との事前の打ち合わせで、テリー伊藤が、「どうして公務員がこんなにだらしないのか」といった質問をすると聞いたので、それに期待して収録に向かいました。
 最初のうちは、なかなか発言する機会がありません。
 愚にも付かない質問にちょっと答えた後、意外にも太田光がテリー伊藤がするはずだった質問をしてくれたではありませんか。
 すぐ答えたのは岸氏でした。
 「大部分の役人は真面目に仕事をしている」というのです。
 私は、「そうは思わない。」と割って入り、属国論、買弁官僚論をしゃべりました。
 食糧管理、年金制度、そして高速道路の起源の話もしました。
 みんなショックを受けたようなおももちで、テリー伊藤が、「そんな古い話は関係ない」と言い、太田光が、「独立するためにはどうしたらいい? 集団的自衛権が行使できるようにする? 急に話が簡単になっちまうな」、と言ったかと思ったら、岸氏まで私の属国論を批判しました。
 まあ、言いたいことは言ったからいいや、と思って収録を終えて部屋に引き揚げる途中、岸氏に「あなた、本当にそう(日本が属国じゃないと)思ってるの?」と聞いたところ、「米国陰謀論はウソだ」とおっしゃる。
 「いや、日本は自分で属国になってるのさ。私の本を機会があったら読んでみたら」と答えたところ、「経産省での仕事を通じて、日本は属国ではないと確信している。そんな本を読むつもりはない」ととりつく島もありません。
 そもそも、経産省の仕事自体が、(米国の商務省や通商代表の地位の低さが示しているように、)国の仕事としては「軽い」上に、ご本人の、安全保障に関する感度がにぶい、ということでしょうね。
 中野氏は、逆に、もっと時間があったら、太田さんの考えを十分に展開できたのに残念でしたね、と私に言ってくれました。
 『実名告発 防衛省』についても、書名をご存じでしたし、私のコラムを、「有名なコラム」と持ち上げてくれました。
 というわけで、結構面白い経験ができたと思います。
 後は、日テレがどうするかが見物です。
 少しは、私がまくしたてたところを生かしてくれることを期待したいですね。

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太田述正コラム#2671(2008.7.16)
<日本文化チャンネル桜収録記 3>(2009.1.23公開)

1 始めに

 昨日の1914に、下掲のようなメールが届きました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 明日の討論のタイトルですが、最終的に「在日外国人問題と移民政策」にさせていただきました。
 移民問題に現在の在日外国人問題を加味させていただきます。
 以下、最終的な番組情報です。
 ご確認の程、よろしくお願い申し上げます。  草々

                   日本文化チャンネル桜
                   ○○ ○○



タイトル:「闘論!倒論!討論!2008 日本よ、今...」

テーマ:「在日外国人問題と移民政策」
 「移民」は日本を救うのか?滅ぼすのか?その是非を、現在の在日外国人問題も含めて議論していただきます。

収録日時:平成20年7月16日(水曜日)午前10時〜13時30分

放送予定日:前半 平成20年7月17日(木曜日)夜8時〜9時30分
      後半 平成20年7月18日(金曜日)夜9時〜10時00分
スカイパーフェクTV!241Ch. 日本文化チャンネル桜

収録場所:
弊社Aスタジオ(渋谷)

パネリスト:
(敬称略50音順)
浅川晃広(名古屋大学・大学院国際開発研究科・講師)
出井康博(ジャーナリスト)
太田述正(元防衛庁審議官)
桜井 誠(在日特権を許さない市民の会 代表)
西尾幹二(評論家)
平田文昭(アジア太平洋人権協議会 代表)
村田春樹(外国人参政権に反対する会 事務局)

司 会:
水島 総(日本文化チャンネル桜 代表)
鈴木邦子(桜プロジェクト キャスター)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 私は、テーマの拡大により、議論が発散してしまうのではないか、という危惧の念を持ちました。
 また、熱心な読者の一人にこの確定パネリスト全員のお名前を伝えたところ、ざっと各パネリストの移民問題等への見解をネットで調べてくれました。
 その読者によれば、どうも、浅川氏を除き、移民受入反対派ばかりらしいというのです。
 こりゃ、またもや針のむしろにすわらされるな、と私は慮らざるを得ませんでした。

2 実際にはどうだったか

 (1)始まる前

 少し早めに「桜」に着いたためか、初めて控え室に通されました。
 既に3名のパネリストとおぼしき方々が、熱心に議論をされていました。
 それから収録室に移動し、パネリストの皆さん(前回ご一緒した西尾幹二氏を除く)と名刺交換をしました。
 うれしい驚きであったのは、村田氏が、私のコラムが実に面白いので愛読しているとおっしゃったことです。しかも、拙著『防衛庁再生宣言』も読んでおられる。何と古本屋で7,700円で購入された由。9月に1冊ないし2冊出る私の新著、新新著は、将来高騰するであろうから、出たらただちに購入する、とおっしゃるのです。
 村田氏は、拙著を読んで目から鱗が落ちた思いがしたのは、米国独立は英本国が英軍の北米駐留経費(の一部)を植民地側に負担させようとしたからだ、というくだりだったと付け加えておられました。
 
 (2)始まってから

 収録の際には、前夜急遽追加された在日外国人問題は余り話題にならず、もっぱら移民受入問題について議論が展開しました。
 私は、移民受入問題は安全保障問題の一環である、というところから話を始めました。
 ところが意外や意外、私の心配は杞憂に終わりました。
 というのは、桜井誠氏を除くパネリストの皆さんの中には、司会の水島氏を含めて、移民受入(正確には移民大幅増加)絶対反対論者はおられず、むしろ、現在の日本政府・・私に言わせれば、属国政府・・に、移民受入問題に関するものを含め、広義の安全保障政策について、政策立案能力ないし意欲が欠如している点を憂慮される方ばかりだったからです。
 このように、本日の議論の前提について、パネリストの間で一種のコンセンサスがおおむね成立していることを発見して、私は正直驚きました。

 ところで、今回、パネリストの中でフリップを使ったのは私だけであり、かなり効果的な使用ができたと自画自賛しています。
 パワーポイントのファイルをメール添付で「桜」に昨日送り、フリップにしてもらったのですが、このファイルは、読者SMさんに作成していただいたものです。
 フリップの一枚目(コラム#2665)の末尾に、SMさんは、『寛容性と包摂性は世界帝国に限らず、いかなる国であれ、その国が繁栄するための必要条件である(太田述正)。』 を付け加えたらどうかと提案され、一も二もなく賛成させていただいたという経緯があります。
 SMさん、そして「桜」のスタッフの方、まことにありがとうございました。

 ちなみに、収録中と休憩時間を通じ、西尾氏及び水島氏と私とが一番「対立」したのは、西尾氏が単純労働者の受け入れ絶対反対を唱えられたのに対し、私がいいとこ取りはできないと反論した点と、水島氏が支那人と韓国人の移民受入に強硬に反対され、私が、支那人については理解できる部分もあるけれど、韓国人については全く懸念に及ばないのではないかと反論した点です。
 水島氏は、自分は映画監督であると言われた上で、カンヌ国際映画祭で主演女優賞をとった韓国映画「シークレット・サンシャイン」(
http://www.cinemart.co.jp/sunshine/
)を鑑賞すれば、どうして韓国人の移民受入に自分が反対するか分かるはずだ、とおっしゃっていました。
 こうなれば、逃げ隠れできません。
 私は、機会をみつけて、必ず映画館におもむくつもりです。

 収録終了後、私から西尾氏と水島氏に、アングロサクソンのバスク起源論(コラム#2271)をご説明しておきました。お二人とも目を丸くして聞いておられました。
 今度は、私自身、少し「桜」の番組進行に慣れてきたこともあって、自説を落ち着いて説明できたように思いますが、番組そのものとしても、議論がかみ合っただけに、充実した内容になったのではないでしょうか。 

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太田述正コラム#2965(2008.12.10)
<ムンバイでのテロ(続々)(その2)/お知らせ>(2009.1.22公開)

 (2)ムンバイのテロとは何か・・再確認

 米アトランティック誌の記者兼新米安全保障センター上級研究員(senior fellow at the Center for a New American Security)は、ニューヨークタイムスに次のようなコラムを寄せています。

 「我々が冷戦時代に行っていた地域区分は、ムンバイのテロ攻撃のおかげで崩壊した。
 我々は、今後は南アジアを中東と異なった地域とは見ないことになるだろう。地中海からミャンマーのジャングルまでを連続した一つながりとして、そしてそこで西におけるイスラエル--パレスティナ紛争から東におけるヒンズー--イスラム紛争までを隣通しの相互にからみあったものとして、見ることだろう。
 しかし、この引き延ばされた拡大近東は、新しい何物かというよりも古い何物かを思い起こさせる。・・・
 民族的宗教的分断について、民主主義が長らく蓋をしてきたが、その根は何世紀も昔に遡るところ、近年新しい憎しみという形でそれが再発明されたと言ってよいからだ。
 犯人はグローバル化だ。
 ジャワハルラル・ネールの国民会議派の、欧米の植民地主義の拒否を軸に構築された世俗的ナショナリズムは、次第に過去のものとなった。躍動的なインド経済がより広い世界と融合するとともに、ヒンズー教徒とイスラム教は、それぞれ別個に、味気ないグローバルな文明の中に居場所を見つけるために、根っこ探しを始めたというわけだ。
 すなわち、マスコミの発達は、無数の地域的差異を乗り越えて画一的かつ極端なヒンズー主義を生み出した。他方、経済的に差別されてきた<インドの>イスラム教とはイスラムの世界共同体の一部に次第になりつつある、というわけだ。・・・
 聖戦主義者達は、パキスタンを破壊したいだけではない。彼らはインドもまた破壊したいのだ。彼らの目から見たインドは、彼らが憎むところのすべてなのだ。ヒンズー教で、この上もなく自由で民主主義的で、本当のところは、そしてこのところ益々、親米的であって、イスラエルと軍事的に親密だからだ。
 米国政府にとって、イラクからアフガニスタンへと兵力を移動することでパキスタンを混沌から守るといった単純な話ではない。我々が関わりを持っているのは地域の全体なのだ。だからこそ、聖戦主義者達にとってインドに対する9.11級の攻撃という発想は素晴らしいと言っておこう。
 2007年の初めの頃のイラクの混沌が、レバノンからイランにかけてのオスマントルコ・システムの脅威となったように、パキスタンに忍び寄りつつある無政府状態は、アフガニスタンを突き崩すだけでなく、インド亜大陸全体を突き崩しかねない。・・・
 ・・・<ムンバイの>テロリスト達がハイジャックした漁船でたどった経路、すなわちインドのグジャラート(Gujarat)州ポルバンダル(Porbandar)から北方へパキスタンのカラチへ、それから南方へ<再びインドの>ムンバイへ、という経路は、何世紀も前からのインド洋の商業経路をなぞったものだ。・・・
 パキスタンの諜報諸機関は、インドに対する戦略的後方基地として、急進的イスラム化したアフガニスタンを欲している。それに対し、インドは、パキスタンに対する武器として、穏健で世俗的なアフガニスタンを欲しているのだ。・・・」
http://www.nytimes.com/2008/12/08/opinion/08kaplan.html?_r=1&ref=opinion&pagewanted=print
(12月9日アクセス)

3 パキスタン政府の決断?

 「<パキスタンの治安部隊は、12月7日、パキスタン側のカシミールの首都であるムザファラバードの郊外にある、ラスカレタイバの基地を急襲した(コラム#2961)ところ、そこで>22名を逮捕した。
 その中には、インド当局から血生臭いムンバイのテロの主犯達であると名指しされた5名のラスカレタイバ構成員のうちの一人、ザキ・ウルラーマン・ラクフィ(Zaki ur-Rehman Lakhwi)が含まれている。・・・
 ホンネでは、パキスタンの上層部の何人かの役人達は、インドが示唆しているように、今回のテロがパキスタン内で計画された可能性が高いことを認めている。・・・
 <急襲された>基地は、現在ジャマート・ウド・ダワによって運営されている。この団体の構成員達は、自分達の活動は厳格に慈善目的であり、武装テロリスト団体とは関わり合いがないと主張している。しかし、米財務省は、2006年にジャマート・ウド・ダワの資産を凍結し、この団体を世界的テロリスト組織に指定した。・・・」
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/12/08/AR2008120800331_pf.html
(12月9日アクセス)

 この急襲は、パキスタン政府が、イスラム過激派との本格的な戦いを開始した証と考えていいのでしょうか。

 「ラスカレタイバの主要基地はラホールのムリドケ(前出)だが、そこは急襲されなかった」とニューデリーの・・・分析者は語った。「私は、これが<パキスタンの>大きな動きだとは思わない。急襲した目的は、インドの行動に先手を打ったということに過ぎないのではないか」と。 
 他方、パキスタン内では、宗教右派<の諸政党>がムザファラバードでの急襲を激しく非難している。
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/09/pakistan-raid-mumbai-terror-attacks(12月9日アクセス)

(続く)
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≪お知らせ≫

 本日夕刻、「太田総理・・」への出演が本決まりになったのですが、夜、次のようなやりとりが日テレ側とありました。

<日テレ>

 ・・・15日(月)よろしくお願いいたします。
 今回は、年末スペシャルバージョンで、「証人喚問」と称して、今年1年の事件や出来事を振り返り、その内、いくつかの出来事の関係者にスタジオに来ていただき、太田光総理率いる「太田内閣」の面々がお話を伺ってまいります。
 太田様には「官僚たちの居酒屋タクシー問題」を中心に、官僚たちの度重なる不祥事について、お話していただきたく思います。
・・・
 当日の出演者ですが、

<中略>

・居酒屋タクシー問題〜太田述正様の他に 岸博幸(元経産省) 中野雅至(元厚労省)

<中略>

・懸賞論文問題〜田母神俊雄

<中略>

 以上の予定です。
 放送日は12月26日(金)19時より20時54分の予定です。

太田様への考えられる質問としては
・「居酒屋タクシー」官僚時代にすでに有ったのか?
・わざとその時間まで残って、タクシーを使うことはあった?
・ぶっちゃけ、官僚当時、最大どれくらいタクシーを使っていた?
・「居酒屋タクシー」以外で接待を受けたこと(または、実際にあった話)は有る?
・今回のことで、現在省庁に残っている「元仲間たち」は変わった?
などを想定していますが、これ以外のことも質問が出るかもしれません。
・・・

<太田>(以下、電話)

 「居酒屋タクシー」のところに出ることも、むろんやぶさかではありませんが、田母神さんが出るのなら、私はそちらに出してもらった方が、視聴者にとっては絶対面白くなると思いますがね。

<日テレ>

 実は企画段階でそういう話もありました。
 太田さんは、当然田母神論文はお読みになっているのでしょうね。

<太田>

 もちろんです。
 ミニTV局で田母神問題で出演したこともあります。
 私は田母神さんと学年的には同じだけど、彼との接点は防衛省時代にありませんでした。
 しかし、防衛大の総務部長や内局の教育課長もやっており、私は田母神問題では、日本で一番の権威じゃないかな。

<日テレ>

 あの論文についてはどう思われますか。

<太田>

 全く評価していません。

<日テレ>

 政府の方針に反するものを書いたのがけしからんということですか。

<太田>

 いや、それ以前の問題です。
 ただ、そんな私と「証人」席で並ぶというのでは、田母神さん、かわいそうかもしれませんがね。

<日テレ>

 一応、明日スタッフと相談した上でご返事さしあげます。

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太田述正コラム#2963(2008.12.9)
<ムンバイでのテロ(続々)(その1)/お知らせ>(2009.1.20公開)

1 始めに

 このあたりで、もう一度、ムンバイのテロをどう考えればよいか、を再確認しておきたいと思います。
 また、コラム#2961で触れた、パキスタン治安当局によるアスカレタイバの基地急襲の意味するところも、振り返っておくことにしましょう。

2 ムンバイのテロとは何か・・再確認

 (1)カシミール問題との関連?

 ・・・インド当局は、<ムンバイ>のテロリスト達に<携帯電話用の>SIMカードを違法に提供した二人の男が逮捕されたと発表した。そのうちの一人はインド・・・側のカシミール出身の警察官であると考えられており、ラスカレタイバの構成員と接触があったと報じられている。・・・
 <また、>ムンバイのテロリストの一人は、攻防戦をやっている最中のインドTVニュース局との即興のインタビューで「お前は一体どれだけの人がカシミールで殺されたか知っているか」と質問したものだ。・・・
 しかし、こういったニュースにもかかわらず、<インド側の>カシミールでは、州政府や諜報機関の役人達、分離主義運動の指導者達、地域の市民社会集団やカシミール紛争についての消息通達の間で、カシミールで活動している過激派とムンバイの暴虐なテロを計画し実行した連中とは直接の関わり(link)はない、というコンセンサスが存在しているように見える。
 カシミールの政治を長期にわたって分析している人物は、「アルカーイダがパレスティナ問題について語っているようなものさ。そりゃ単なる口実に過ぎん」と言う。そして何人かの地域の活動家達はムンバイのテロリスト達はカシミール独立の大義を傷つけたのではないかと懸念している。そのうちの一人は、「人々はカシミールがこのテロに関わりを持たされることをうれしくは思っていない」と言っている。
 確かに、機関銃の射撃と手榴弾の投擲を組み合わせたムンバイでの恐るべきテロ手法はカシミールではお馴染みのものであり、ここカシミールでは「フィダイーン(fidayeen)」攻撃として知られている。
 しかし、カシミールのジャーナリスト達や政治活動家達は、カシミールの過激派はインド国家の象徴を標的にするものであって、公共の場所は標的にしないとしている。<カシミール州の首都>スリナガル・・・はフィダイーン攻撃により焼かれて、政府の建物という建物はは黒いシミが所々についている。・・・
http://www.time.com/time/world/article/0,8599,1864880,00.html
(12月8日アクセス)

(続く)
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≪お知らせ≫

 日テレの「太田総理・・」年末恒例の証人喚問版(今回は官僚不祥事)への出演の打診があったのですが、明日、私が出演することになるかどうかが決まります。
 また、本日、文化放送との間で次のようなメールのやりとりがありました。

<文化放送>

 メールで恐れ入ります。ラジオ局文化放送の○○と申します。
 弊社の番組に、ぜひとも太田様にご出演をお願いしたくメールを送らせて頂きました。 大竹まことさんがパーソナリティを務めます、弊社のお昼のワイド番組「大竹まこと ゴールデンラジオ」と申します。
 平日13時〜15時半、生放送をしております。
 14時25分〜14時50分のゲストコーナーがございまして、ご本「実名告発 防衛省」のお話を中心に、太田さんのこれまでのご活動の振り返り、公務員制度改革の話など、多岐に渡りお話をお伺いしたく存じます。
 企画にご賛同いただけましたら、日程をご調整させて頂きたいと思っております。
 ご多忙とは存じますが、ご検討をどうぞよろしくお願い申し上げます。

文化放送 制作部 ○○

<太田>

 出演させていただきます。

<文化放送>

 ご返信、どうも有難うございました。・・・
 簡単ではございますが企画書をご送付させて頂きました。・・・

 --企画書--

 ・・・
 この「大竹まこと ゴールデンラジオ!」ですが、弊社で20年間放送しておりましたお昼のワイド番組「吉田照美のやる気MANMAN」が昨年春終了し、代わりまして、大竹まことさんがパーソナリティを務めます、このワイド番組がスタートしました。
 2007年5月のスタートから1年足らずで、お蔭様で2007年12月のラジオ聴取率から全局トップに立ち、それから現在まで首位をキープし続けるなど、文化放送の看板番組として成長致しました。
 番組は、『小さな幸せを毎日届けたい』を大きなテーマに、「筋」の通ったジャーナリスティック視点、格差社会といわれる現代でも頑張っている人々へのエール、そして一度何かにくじけてしまっても、まだまだやり直せるという再チャレンジの精神をモットーに掲げ、放送しております。
 私どもスタッフ一同、この番組にぜひ太田述正さんにゲストとしてお越し頂きたいと思っております。内容につきましては事前にご相談もさせて頂きますが、ご本「実名告発 防衛省」についてのお話を中心に、現在の公務員制度改革についての問題点から太田さんのこれまでのご活動、取り組みについてなど、多岐に渡りお伺いしたく思っております。・・・

番組名:AM1134文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」
                      平日13:00〜15:30 生放送 

ご出演コーナー「大竹メインディッシュ」 14時25分〜14時50分

ご出演希望日程 : 12月22、24、26日、1月5日以降(木曜日と祝日を除きます)でいくつかご都合いい日をあげて頂き、ご相談をさせて頂きたく思っております。

番組パーソナリティ  大竹まこと  +  月)阿川佐和子
                     火)山本モナ(PHで調整中です)
                     水)水谷加奈(文化放送アナウンサー)
                     木)光浦靖子
                     金)六車奈々(モデル・女優)


 当日は14時すぎに弊社9Fの第一スタジオにお越し頂き、簡単な打合せの後、14時25分すぎから14時50分くらいまで、お話をお伺いするスケジュールとなっております。
 なお、このコーナーはポッドキャスティングで全世界に配信しております。
 ご了解を頂きたく存じます。
 謝礼金につきましては、xxxxx円でご相談をさせて頂きたく思っております。
 ご検討、どうぞよろしくお願い申し上げます。
                
<太田>

 12 月中にやりましょう。
 22、24、26のいつでもいいですが、できるだけ聴取者の多いと予想される日がいいですね。
 ただし、阿川さんにお目にかかりたいという気もあるので、それだと22日ということになりますね。
 ま、おまかせします。
 なお、私の希望ですが、できるだけ、官僚のダメさかげんの根本的理由にも話が及ぶようにしていただけるとありがたいですね。
 (政官業癒着構造、更には、日本が米国の属国であることから安全保障を中心に政府にガバナンスが欠如していること。例えば、現在年金問題が喧しいが、日本の年金制度の起源は1942年、すなわち先の大戦のまっただ中。)

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太田述正コラム#2909(2008.11.12)
<「桜」TVでの田母神問題収録記>(2008.12.20公開)

1 始めに

 コラム#2908に書いたような次第で、表記の収録にあたって、私としては、言いたいことはおおむね言えたものの、議論がかみあわず、途中、げんなりとした顔をしてしばらく沈黙を守った時がありました。

2 収録のおおまかな様子

 読者のご協力を得てつくったフリップ(プリントアウトとパネル板への装着は「桜」のスタッフが実施)6枚を用意して収録に臨み、最後の1枚をを除いて全部使って話をしました。
 他にフリップを用意したパネリストはいなかったこともあり、効果は大いにあったのではないかと思います。
 予想したとおり、私以外のパネリスト5人と司会者の水島氏は、私と違って田母神氏寄りのスタンスでした。
 しかも、潮氏を除いて、全員、田母神氏の「論文」の内容については、少なくとも基本的に問題なし、とする見解をお持ちでした。
 ただし、潮氏が「論文」内容に批判的であったと言っても、典拠の付け方の恣意性と付けた典拠の非妥当性、そして内容に独創性なし、という指摘に過ぎず、内容そのものには異存なし、というものでした。
 私は反論として、既にこれまでのコラムで述べたことを繰り返したほか、次のような趣旨のことを話しました。

 「村山談話はあくまでも政治的文書であるところ、その後も政府が踏襲してるわけだが、一方、田母神氏が「論文」を発表したのも政治的行為。
 田母神氏が、「論文」内容が村山談話に抵触しないとか、馘首されるのは不満だとか、こんな大騒ぎになるとは思わなかったとか言っていることには呆れるほかない。また、ご本人はそこまでは言っていないが、今回の騒動の結果、自衛官の教育が政府方針に忠実な硬直化したものにされかねないことだってもちろん予想していなかったと思われる。
 現在の、しかもご本人の一身にもかかわることで、こうもご自分の行う政治的行為の結果が予測できなかった人物、つまりは全く情勢判断ができない人物、究極のKYの何乗みたいな人物、の提示した過去についての歴史認識など、まともなものであると思う方がおかしい。」

 私が、この点より更に違和感を覚えたのは、皆さんうちそろって、自民党にがっかりした、中でも「タカ派」だったはずの麻生首相と浜田防衛相にはがっかりした、結果、全政党が自衛隊の「敵」に回った的な言い方をされたことです。
 私からは、「吉田ドクトリンの下、1955年以来はいわゆる55年体制の下、自民党と社会党はどちらも吉田ドクトリン墨守勢力として役割分担をしていたに過ぎず、その体制が、村山氏を首相にいただいての自民党と社会党(社民党)との公式の野合を経て、現在に至っているということであり、今更自民党にがっかりしたでもなかろう」と申し上げました。
 これにも関連し、これまた皆さんうちそろって、主要マスコミ批判をされる。
 産経までもが批判的な論調をとっているとか、田母神招致の国会でのやりとりの際の某TVの田母神氏を撮るカメラアングルがけしからんといった話が出たわけです。
 これに対しても私から、「主要マスコミも政官業の癒着構造の片割れを担いでいるのであり、今更何を愚痴っているのだ」と反論しておきました。

 今後どうすべきかについては、とにかく、どうして皆さんが願い続けて来たことがいつまで経っても実現しないのかに思いを致すべきだ。それは、戦略が間違っていたからだと自覚しなければならない。自分の本が9月には光人社から、10月には金曜日から出たけれど、「左」だって「右」と同じ穴の狢なのだから、私のように「左」にウィングを伸ばそうと心がけるべきだ、この番組のパネリスト中私が一番「左」だというのはいかがなものか、といった趣旨のことを話しました。
 そして、

 「最大の敵は、憲法改正とか口先だけで唱えながら、ただただ権力を維持せんがため、自民党内の「ハト」派と野合してきた「タカ」派、そして、一時社民党との野合も許容した「タカ」派であるという認識を持たなければならない。
 もう一つ大切なことは、ダメな仲間をかばわないことだ。
 今回のことで言えば、田母神氏をかばってはならない。
 そうしない限り、ほかのまともなことをいくら言っても信用されないだろう。
 更に言えば、田母神氏もそうだが、他人のことばかりあげつらわず、まず、自分のやるべきことをきちんとやるべきだ。
 この中で、ブッシュの日本に係る妄言を批判してきた人はいるのか。」

といった趣旨のことを話しました。
 これに対し、佐藤氏が、軍隊というものは、就中航空自衛隊というところは、指揮官以下が一致団結するものなのであって、そこが民間の普通の組織とは違うところだ、だから仲間を庇うのは当たり前だ、と言ったのには唖然としました。

 私からは、
 「OBになったら、もっと自由にモノを言ってもらわなければ困る。
 自衛官OBも内局のOBも言うべきことを言わなさすぎる。
 だから、私は天下りを廃止しなければならない、と力説しているのだ」と言葉を返しました。
 その際、「佐藤氏らは天下りをされていないが」
と付け加えました。

 (収録終了後、佐藤氏は、退官後、最初は天下りを辞退していたが、その後、ある会社の仕事を空自から斡旋されてしている、と正直に打ち明けられました。)

 収録終了後、私から司会でかつ「桜」TVトップの水島氏に、『属国の防衛革命』と『実名告発防衛省』を贈呈しておきました。

3 終わりに

 何とも「右」の人々との話は疲れます。
 「左」の人々と話をした方が、はるかに話がはずむってのは悲しいことですね

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太田述正コラム#2649(2008.7.5)
<関西にて>(2008.8.23公開)

1 始めに

 昨日、まず神戸に行き、平成20年度兵庫県高等学校教育研究会・国際理解教育部会総会・第81回前期研究大会(主催兵庫県高等学校教育研究会国際理解教育部会、共催:解く率行政法人 国際協力機構兵庫国際センター、後援:兵庫県国際交流協会)の場で、1100〜1230前、講演(質疑応答を含む)を行い、大阪まで戻り、新大阪駅近くのビジネスホテルにチェックイン後、1800〜2400過ぎココプラザの「シーステージ」で開催された太田コラム・オフ会に出席してきました。
 講演会でお世話いただいた読者の久保さん、オフ会の幹事をやっていただいた、やはり読者の忽那さん、大変お世話になりました。
 お二人に心から御礼申し上げます。

2 4日午前

 何となく胸騒ぎがして午前4時過ぎに目が醒めると、大雨。
 パソコンをつけると、久保さんからメールが来ていました。
 前夜メール添付で送った講演会用レジメ(実体は講演会原稿そのもの)がword2007文書であったところ、word2003文書にして再送して欲しいというのです。
 大慌てで手配しました。
 そして起きたついでに、もう一通私的メールを送りました。
 こうなるともう眠れません。
 そのまま朝食をとって、かなりの雨の中を少し早めに家を出ることにしました。
 東京駅に着くと、三島付近が豪雨のため、新幹線が止まっているというではありません。(実は自宅からは品川駅の方が近いのですが、前夜あわただしくインターネット予約したので、乗車する予定ののぞみが品川駅に止まるかどうか確かめていなかったのです。そもそも全部品川に止まるんだったか?)
 ままよ、と久保さんご指定ののぞみ5号に乗車して待ったところ、意外に早く、予定より10分遅れの0700、出発しました。
 しかし、先がつかえているため、どんどん遅れ、結局40分遅れで1018分、新神戸に到着しました。神戸はうって変わって良い天気で暑く感じました。タクシーで国際協力機構(JICA)兵庫国際センターに到着。
 幸い、久保さんが相当サバを読んでおられたようで、ゆうゆう時間に間に合いました。
 講演は、久保さんの手で参集の先生方等にコピーして配布済みの講演原稿から適宜つまみ食いする形で進めました。
 その際、別の読者にお願いして作成してもらっていたパワーポイントの図表を持参ノートパソコンとプロジェクターをつないで用いました。
 (これまた、前夜遅くになって、初めてそのできばえをチェックさせていただき、余りの素晴らしさに舌を巻いたばかりでした。USさん。まことにありがとうございました。)
 聴衆は大部分が兵庫県の高校の先生方でしたが、質疑も活発で、久保さんも質問をされました。(久保さんは、夜のオフ会にも出席されました。)

3 4日午後

 昼食は三宮の駅構内でとりました。「彩彩」という店の日替わりランチのカニクリームコロッケがバカうまかったです。
 新大阪では、駅のすぐ近くのJR系のビジネスホテル(忽那さん予約)に行き、チェックイン時間まで、ロビーで持参のインターネット環境で記事のダウンロード作業等を行い、約30分後、チェックインしてからは、このホテルのインターネット環境で引き続き作業を続けました。
 1800少し前に、オフ会の会場に入り、1800からオフ会が始まりました。
 ところが、1900過ぎから、私が、朝方の講演の一部を利用する形で、録画撮りのための話を始めた頃、どうやら私の疲れがピークに達していたらしいところへ、既に生ビールが相当入っていたためか、自分自身何を話しているのか分からなくなり、何度も録画撮りを中断する羽目になり、支離滅裂な話になってしましました。
 この録画撮りも忽那さんが担当されたのですが、さぞかしユーチューブ・アップ用の動画ファイル編集/作成に苦労をされることでしょう。
 申し訳ありません。
 しかし、この会には23名もの読者等がお集まりいただき、質疑を中心に議論がすこぶるつきに真剣かつ活発に行われたので、オフ会全体としては、自分で言うのも何ですが、充実していたのではないでしょうか。
 予定の2400を過ぎても、なお10名以上の方が残られておられ、しのびなかったのですが、私の方から会のお開きをお願いしました。
 私が一方的に話をした30分強を除き、出席者との議論は多岐にわたり、到底まとめきれない、というか、私自身細部をほとんど覚えていないので、議論のおおざっぱな流れだけをご紹介しておきます。
 最初に話題になったのは、縄文モード/弥生モード論についてであり、余り得心できないと何人かの方が言っておられました。私が弁明にこれ努めているうちに、次第に議論はアングロサクソン論に移っていきました。
 ここで、録画撮りが行われ、それが終わってからは、先の大戦をどうみるか、その関連で、米国が先の大戦の元凶なのか、米国はそもそも国際情勢音痴なのか、先の大戦における英国の位置づけをとりわけ日本との関係でどう認識すべきか、日本の陸軍と海軍はどちらがマシだったか、どうして戦後の日本人は陸軍を嫌い海軍贔屓なのか、また司馬史観をどうみるべきか、なぜ司馬史観が今でも日本の政治家等の間で人気があるのか、太田が現在の先の大戦史観に到達する契機となったのは何か、等が話題となり、それ以降は、おばさん連中に憲法第9条はダメなことをどうやって納得させたらよいか、民主党が政権をとって本当に日本の政治は良くなるのか、前回の短期間の政権交代は意義があったのか、太田はどうしてもう一度立候補を考えないのか、どうしてあのような頻度でコラム執筆を続けているのか、日本の主要マスコミはどうしてダメなのか、女性が働くことの意義をどう見るべきか、陸自と海空自とで装備品で民生品を使うか特殊スペックのものを使うかという違いがあるように見受けられるがそれはなぜか、教育とりわけ受験はどうあるべきか、オバマはライトの史観と本当に同じ史観を抱いているのだろうか、小沢一郎をどう評価すべきか、鳩山由紀夫と野田佳彦を太田が評価する理由いかん、朝鮮日報の日本語版と英語版とでは編集方針にかなり大きな違いがあるのではないか、日本の核政策はどうあるべきか、日本に対する軍事的脅威がないということについて改めて説明して欲しい、兵頭二十八を太田は現在どう思っているのか、堤清二と太田が会ってどんな印象を抱いたか、太田の2冊の本が近々出版されるがその意義いかん、塩野七生に対する太田の批判はちょっと厳しすぎるのではないか、等をめぐって議論が行われました。

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太田述正コラム#2589(2008.6.4)
<日本文化チャンネル桜収録記 2>(2008.7.8公開)

1 始めに

 今度は、私の考えを丁寧に説明すると宣言したにもかかわらず、時間が限られたこともあってそうは問屋が卸しませんでした。お恥ずかしい次第です。

2 収録雑記

 収録が全部終わってから、西部邁(1939年〜)氏に挨拶したところ、私の収録中の「大災害は民主主義独裁体制の体制変革の好機」との発言(下出)の意味を問われて、「積極的に人道支援を行うことで、被災者達に、日本はよくやってくれるが、自分達の国の政府はダメだ、という気持ちを抱いてもらうということですよ」と答えました。
 収録中の私の発言が舌足らずであったため、西部氏のような人にまで私の言いたいことがきちんと伝わっていないことが分かり、汗顔の至りってところです。

 この局での前回の収録の時は、私と残りの全員のパネリストが対峙する感じになったと申し上げたと思いますが、必ずしもそうでなかったらしいことが分かりました。
 というのは、前回も出演された川村純彦氏が、中共の海軍力整備は、(旧ソ連のヴァリャーグ級の)空母建艦計画も含め、対米核抑止力を確保するためであることを強調されていたからです。つまり、中共が空母を持つとしても、それは兵力投入用ではない、つまりは着上陸侵攻用ではない、だから日本向けではない、ということを示唆されていたということです。
 同氏はそのほか、中共の海軍力整備は、インド洋から南シナ海にかけての中共のシーレーン防衛のためでもないことも指摘されていました。いや、そもそも、いかなる国の海軍もシーレーン防衛はできないし、そんなことは考えていない、とまでおっしゃっていました。
 ちなみに、この部分は、経済専門家である田村秀敏氏の発言を糺されたものであるところ、田村氏は、先週に引き続いての同局出演らしいのですが、軍事問題にも言及しつつ、中共を中心とする世界の経済情勢について、傾聴に値する発言をたくさんされました。

 (ちょっと脱線すると、川村氏と田村氏は、写真やグラフのフリップを何枚も使って話をされており、大変効果的だと感じました。
 A-4で私の注文に応じて、TV出演用のフリップをつくっていただける読者を公開コラムで募集しようかと思っています。つくっていただいたデータをインターネットで送ってもらい、私が印刷し、ボードにクリップ等で貼り付けて使用するわけです。当然、名誉有料読者扱いにさせていただくつもりです。)
 
 ちょっと貧乏くじを引いた感じだったのが潮匡人氏です。
 私が改めて持ち出した日本属国論に、西部氏が当たり前だと言わんばかりに同調されたことと、先程も申し上げたように、川村氏が結果的に私の、日本への軍事的脅威ナシ論への援護射撃をされたことから、本日はいささかやりにくそうでした。
 また、コラム#2588で触れた朝日の記事
http://www.asahi.com/politics/update/0603/TKY200806030364.html
等に掲載されている事柄に言及しつつ、潮氏が、さぞかし中共は慌てているだろう、めいた話をされたことに対し、私から、在韓米軍(と在日米軍)は二つ帽子を被っており、(朝鮮)国連軍でもあること、国連軍としては日本も締約国となっている国連軍地位協定で規律されることになるが、こちらの方には事前協議条項も事前協議議事録も存在しないこと、従って、朝鮮有事の際には在日米軍は当然日本との事前協議なしに朝鮮半島に出動できること、そんなことは、以前から中共にせよ北朝鮮にせよ、百も承知のはずであること、を指摘しました。
 ではどうして日米間で「朝鮮有事の際、日本政府との事前協議なしに在日米軍が軍事作戦に着手することを容認する」議事録がつくられた(上記記事)かですが、それは法律主義の米国として、念のため確認を取ったということだろうと付け加えました。
 また、最近米国は、普天間移転問題等での日本のやる気のない対応に大層怒っていると潮氏が言われたので、そんなことは昔からだ、私が防衛庁を飛び出した大きな理由は、米軍が防衛庁や外務省の不真面目な仕事ぶりに怒り狂い、両省庁を軽蔑の念で見ていることに危機意識を持ったからだ、と反論しました。
 
 (またまた脱線ですが、どうして通常のTV番組では出演者にメークをするのでしょうね。顔色が見栄えがするということなのでしょうが、フルハイビジョンで見ると、知っているだけに、むしろ塗りたくったメークが、気になって仕方がありません。「桜」ではメークをしませんが、それでよいのではないでしょうか。)

 パネリスト中の最高齢者であられる西尾幹二(1935年〜)氏は、コラム#2588で触れた日経ビジネスの記事
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080523/158726/
等に掲載されていることに言及するなど、幅広く、最新の各種動向をフォローされている様子であり、その若々しさに舌を巻きました。
 松村氏(名前はコラム#2588参照)は、私から一番見えにくい場所に座っておられたこともあり、申し訳ないが、何を話されたかほとんど覚えていません。
 私からはこのほか、米アフリカ軍創設の顛末やオバマ論を話しました。
 また、ソ連崩壊によっても自由民主主義の勝利なるフクシマ流の「歴史の終わり」は到来せず、自由民主主義諸国は、政教一致のイスラム原理主義や、民主主義的独裁国家、すなわちビルマのような軍部独裁国家や中共のようなファシスト国家の挑戦を受けて現在に至っていること、を話しました。そして、ナチス等が(軍事的に)外に出て行ったので滅びたことを教訓に、現在の民主主義的独裁国家は、外国と交易はしても、(軍事的には)殻の中に閉じこもることで延命を図ろうとすると思う、と述べました。更に、これらの民主主義的独裁国家を自由民主主義化する契機になる可能性があるのが、大きな自然災害の発生である、という趣旨の話を付け加えました。

 収録が全部終わった直後に、司会の水島氏(「桜」代表)が、「太田さんのように真剣に考えている人が防衛省(庁)に他にもいたか」とお尋ねがあったので、「皆無だ。何のトクにもならないことを考える変人など他にはいなかったということだ。そういう意味では皆さんも変人だということになるが・・。」と答えたところ、「どうすればよいのだろうか」と重ねて尋ねられたので、「だから私は、政官業の癒着はこんなにひどい、自衛隊もこんなにひどい、こんなに役に立たない、といった話をみんなに対してあえて行い、彼らにショックを与え(ることで、何とかしなければいけない、と思わせようとし)ているのだ。」と答えておきました。

3 終わりに

 番組をご覧になった感想をお寄せ下さい。

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太田述正コラム#2649(2008.7.5)
<関西にて>

1 始めに

 昨日、まず神戸に行き、平成20年度兵庫県高等学校教育研究会・国際理解教育部会総会・第81回前期研究大会(主催兵庫県高等学校教育研究会国際理解教育部会、共催:解く率行政法人 国際協力機構兵庫国際センター、後援:兵庫県国際交流協会)の場で、1100〜1230前、講演(質疑応答を含む)を行い、大阪まで戻り、新大阪駅近くのビジネスホテルにチェックイン後、1800〜2400過ぎココプラザの「シーステージ」で開催された太田コラム・オフ会に出席してきました。
 講演会でお世話いただいた読者の久保さん、オフ会の幹事をやっていただいた、やはり読者の忽那さん、大変お世話になりました。
 お二人に心から御礼申し上げます。

2 4日午前

 何となく胸騒ぎがして午前4時過ぎに目が醒めると、大雨。
 パソコンをつけると、久保さんからメールが来ていました。
 前夜メール添付で送った講演会用レジメ(実体は講演会原稿そのもの)がword2007文書であったところ、word2003文書にして再送して欲しいというのです。
 大慌てで手配しました。
 そして起きたついでに、もう一通私的メールを送りました。
 こうなるともう眠れません。
 そのまま朝食をとって、かなりの雨の中を少し早めに家を出ることにしました。
 東京駅に着くと、三島付近が豪雨のため、新幹線が止まっているというではありません。(実は自宅からは品川駅の方が近いのですが、前夜あわただしくインターネット予約したので、乗車する予定ののぞみが品川駅に止まるかどうか確かめていなかったのです。そもそも全部品川に止まるんだったか?)
 ままよ、と久保さんご指定ののぞみ5号に乗車して待ったところ、意外に早く、予定より10分遅れの0700、出発しました。
 しかし、先がつかえているため、どんどん遅れ、結局40分遅れで1018分、新神戸に到着しました。神戸はうって変わって良い天気で暑く感じました。タクシーで国際協力機構(JICA)兵庫国際センターに到着。
 幸い、久保さんが相当サバを読んでおられたようで、ゆうゆう時間に間に合いました。
 講演は、久保さんの手で参集の先生方等にコピーして配布済みの講演原稿から適宜つまみ食いする形で進めました。
 その際、別の読者にお願いして作成してもらっていたパワーポイントの図表を持参ノートパソコンとプロジェクターをつないで用いました。
 (これまた、前夜遅くになって、初めてそのできばえをチェックさせていただき、余りの素晴らしさに舌を巻いたばかりでした。USさん。まことにありがとうございました。)
 聴衆は大部分が兵庫県の高校の先生方でしたが、質疑も活発で、久保さんも質問をされました。(久保さんは、夜のオフ会にも出席されました。)

3 4日午後

 昼食は三宮の駅構内でとりました。「彩彩」という店の日替わりランチのカニクリームコロッケがバカうまかったです。
 新大阪では、駅のすぐ近くのJR系のビジネスホテル(忽那さん予約)に行き、チェックイン時間まで、ロビーで持参のインターネット環境で記事のダウンロード作業等を行い、約30分後、チェックインしてからは、このホテルのインターネット環境で引き続き作業を続けました。
 1800少し前に、オフ会の会場に入り、1800からオフ会が始まりました。
 ところが、1900過ぎから、私が、朝方の講演の一部を利用する形で、録画撮りのための話を始めた頃、どうやら私の疲れがピークに達していたらしいところへ、既に生ビールが相当入っていたためか、自分自身何を話しているのか分からなくなり、何度も録画撮りを中断する羽目になり、支離滅裂な話になってしましました。
 この録画撮りも忽那さんが担当されたのですが、さぞかしユーチューブ・アップ用の動画ファイル編集/作成に苦労をされることでしょう。
 申し訳ありません。
 しかし、この会には23名もの読者等がお集まりいただき、質疑を中心に議論がすこぶるつきに真剣かつ活発に行われたので、オフ会全体としては、自分で言うのも何ですが、充実していたのではないでしょうか。
 予定の2400を過ぎても、なお10名以上の方が残られておられ、しのびなかったのですが、私の方から会のお開きをお願いしました。
 私が一方的に話をした30分強を除き、出席者との議論は多岐にわたり、到底まとめきれない、というか、私自身細部をほとんど覚えていないので、議論のおおざっぱな流れだけをご紹介しておきます。
 最初に話題になったのは、縄文モード/弥生モード論についてであり、余り得心できないと何人かの方が言っておられました。私が弁明にこれ努めているうちに、次第に議論はアングロサクソン論に移っていきました。
 ここで、録画撮りが行われ、それが終わってからは、先の大戦をどうみるか、その関連で、米国が先の大戦の元凶なのか、米国はそもそも国際情勢音痴なのか、先の大戦における英国の位置づけをとりわけ日本との関係でどう認識すべきか、日本の陸軍と海軍はどちらがマシだったか、どうして戦後の日本人は陸軍を嫌い海軍贔屓なのか、また司馬史観をどうみるべきか、なぜ司馬史観が今でも日本の政治家等の間で人気があるのか、太田が現在の先の大戦史観に到達する契機となったのは何か、等が話題となり、それ以降は、おばさん連中に憲法第9条はダメなことをどうやって納得させたらよいか、民主党が政権をとって本当に日本の政治は良くなるのか、前回の短期間の政権交代は意義があったのか、太田はどうしてもう一度立候補を考えないのか、どうしてあのような頻度でコラム執筆を続けているのか、日本の主要マスコミはどうしてダメなのか、女性が働くことの意義をどう見るべきか、陸自と海空自とで装備品で民生品を使うか特殊スペックのものを使うかという違いがあるように見受けられるがそれはなぜか、教育とりわけ受験はどうあるべきか、オバマはライトの史観と本当に同じ史観を抱いているのだろうか、小沢一郎をどう評価すべきか、鳩山由紀夫と野田佳彦を太田が評価する理由いかん、朝鮮日報の日本語版と英語版とでは編集方針にかなり大きな違いがあるのではないか、日本の核政策はどうあるべきか、日本に対する軍事的脅威がないということについて改めて説明して欲しい、兵頭二十八を太田は現在どう思っているのか、堤清二と太田が会ってどんな印象を抱いたか、太田の2冊の本が近々出版されるがその意義いかん、塩野七生に対する太田の批判はちょっと厳しすぎるのではないか、等をめぐって議論が行われました。
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太田述正コラム#2651(2008.7.5)
<私の1つ目の人生>

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太田述正コラム#2580(2008.5.31)
<「朝生」出演記>(2008.7.4公開)

1 始めに

 さあ、書こうと思ってテレ朝に持参したカバンを開けたら、もらったはずの番組台本が入っていません。
 しかし、結局台本を読まずじまいで番組収録が始まり、他のパネリスト達も読んでいる人を見かけなかったので、大したことは書いてないのだと思うことにしましょう。
 
2 「朝生」出演記

 (1)著しく散漫な内容

 事前に大部屋に集合するし、その後の別室での合同打ち合わせもあり、また、番組が始まってからも何度もCM休憩が入るし、番組が終わった後、ビールと軽食の打ち上げもあり、パネリスト同士で何度も懇談する機会があったことは大変結構でしたが、番組内容は著しく散漫なものであったと思います。
 パネリストの一人の中野雅至氏との会話をご披露します。

中野:まだ、始まってからこれだけしか時間が経っていないのですね。大変長く感じます。
太田:私もそう思っていたところです。
 以前、ミニTV局でやはり3時間の討論番組に出演したのですが、その時はあっという間に収録が終わった感じがしました。
 要するに内容が退屈だから長く感じるのでしょう。
中野:その通りだと思います。
太田:後期高齢者医療制度についての細かい話などどうしてする必要があるのか、さっぱり分かりません。
中野:まったくそうですね。

 要するに、議論の中で私が指摘したように、官僚機構というのは、政治・行政システムの下位システムであり、本来政治家によってコントロールされる存在にほかなりません。
 だから、行政システムに焦点をあてて議論をしてもいいのだけれど、その場合、政治との関係において議論をしなければマスターベーションに終わってしまうのです。
 では議論をどのように進行させるべきだったのでしょうか。
 私だったら、こうです。

一、官僚機構が機能していない。(国家公務員制度改革基本法案が成立する見通しになったことは、官僚機構再生に向けての第一歩に過ぎない。)
二、残された最大の問題は、政治家が官僚機構を(人事面でも政策立案面でも)ほとんどコントロールしていないことだ。
三、どうしてそうなってしまったのか(=どうしたらよいのか)。

という進行でしょう。
 個々の政策問題については、この議論をする過程で言及する、という扱いにとどめるべきだったと思います。
 私としては、結論が、日本が(米国から)自立しておらず、しかも(カネの面やヒトの面で)鎖国しているからだ、換言すれば、ガバナンスが確保されておらず、そのこととも相まって、部分最適化思考に陥っているからだ、ということになって欲しいわけですが、それはともかく、少なくともパネリストに、私以外にも外交・安全保障のバックグラウンドを持った人物を何人か入れなければならなかったのです。
 官僚上がりの人間がパネリスト12人中8人(公益法人勤務歴のある若林さんを含めれば9人)というのも多すぎました。
 その結果今回の討論はほぼ、政策問題たる、後期高齢者医療制度とか消費税とか地方分権等のドメスティックな諸問題についての、しかも、数字を交えた細かい制度論の話といった官僚的議論のみに終始してしまったのです。
 つまり、テレ朝の企画とパネリストの人選に問題があったと私は思うのです。
 これに加えて、司会の田原総一朗氏にも大いに物足りなさを覚えたことを付け加えておきましょう。

 (3)若林亜紀『公務員の異常な世界』(幻冬舎新書)

 最大の収穫は、パネリストの一人である若林さんから上梓されたばかりの表記著書を贈呈されたことです。(パネリスト全員が贈呈されていました。)
 15分程度で斜め読みできる本ですが、面白かったところをご紹介しましょう。

 私が知らなかったことが書いてあったのが次の箇所です。

 「トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)<によれば、>・・・07年の日本の・・公務員と政治家<の>・・・清廉度<の>・・・07年度の日本の順位は180カ国中・・・17位でした。1位はデンマーク、イギリスは12位でドイツが16位、フランスが19位、アメリカが20位、韓国が43位、ブラジル、中国、インドが72位に並びます。・・・過去1年間に賄賂を支払った経験がある人は、全世界平均で13%ですが、日本は1%にすぎません。アフリカは42%、アジア・太平洋平均で22%、ラテン・アメリカで13%です。」157〜158頁)
 「働いている人といない人をひっくるめた、定年退職者の平均年収は506万円でした。これは、・・・民間企業従業員の平均年収435万円を上回ります。」(95頁)
 「公務員<が>・・・巨額の退職金と厚い年金の両方がもらえるという国は日本だけのようです。」(103頁)
 「名古屋市では、一番利権を握っているのは与党の自民党だけど、民主党も自民党のマネをして役人の言いなり・・・」(199頁)

 また、基本的に特別職国家公務員ばかりの、しかも労組がない防衛庁(省)育ちの私には目新しかったのが次の箇所です。

 「役所に入るには議員か役人幹部のコネが効く・・・小さい市町村ほど露骨で、口利きの相場は、一人につき2、300万円・・」(23頁)
 「国家公務員一般職80万人・・・のうち、46%にあたる37万人が試験なしで採用されていました。」(26頁)
 「公務員労組は首長や議員の選挙の際、組織一丸となって票と金で候補者を応援するので、首長や議員も頭が上がらない・・・。また、民間企業に比べ労組専従員の割合が高く、就業時間中の組合大会開催なども認められる・・・」(47頁)
 「国家公務員には、地方公務員より少ない休みを補うため、休んでも出勤したことにして出勤簿に出勤印を押していいという「トクトク休暇」というヤミ休暇があります。」(75頁)
 「<地方>公務員の場合、たいがい古巣の役所にアルバイトで雇ってもらえます。・・常勤で平均24万円から26万円、週に3日といった短時間でも20万円から22万円もらえます・・・」(98頁)
 「国家公務員法で「勤務評定をする」と決められているのですが、労働組合が激しい反対闘争をくり広げたため、もう数十年行われていないのです。」(173頁)
 「06年度の・・・一般(職国家)公務員・・・の・・・給料・・・の平均は814万円、・・・民間従業員の年収の平均は、06年で435万円、資本金が10億円以上の大企業の平均でも616万円・・・でした。」(188〜189頁)
 「東京都練馬区の「みどりのおばさん」の平均年収は802万円(06年度)です。・・・東京都町田市の休職調理員の平均年収は728万円(06年度)・・・でした。・・・大阪市では、年収1000万円をこえる清掃職員が何人もいます(・・・07年)。・・・神戸市バスは巨額の累積赤字を抱えています<が、>06年度の運転士の平均年収は890万円、3割が1000万円をこえ、最高は1290万円でした・・・。・・・町田市の公用車運転手は、平均年収805万円(06年度)で「1日の平均走行キロは30キロ」・・・だそうです。・・・東京都内のタクシー1車1日あたりの平均走行キロは267キロ、運転手の平均年収は379万円でした(・・・07年度)。総務庁が06年に「都道府県、政令指定都市の技能労務職員等の民間類似職種との給与比較」を行ったところ、月給額だけをとっても、公務員のほうが平均で民間よりも1.5倍から1.9倍も高いことが明らかになりました。」(190〜191頁)

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太田述正コラム#2558(2008.5.20)
<「朝生」についての調整等>

<太田>

 (本日昼過ぎ、TV朝日の「朝まで生テレビ」プロデューサーが私を訪問。
 以下はその時のやりとりの要旨です。)

太田:出演予定者のところを全部回られているのか。
相手:初めて出演する人のところだけだ。
太田:私と同じ立ち位置の人が日本にいないので困っている。「左」とは途中まで同じなのだが最後が正反対だし、「右」とは途中まで正反対で最後だけ合致する。
 官僚機構の問題などさほど重要な問題ではない。
 官僚機構は政官業にマスコミを加えた癒着構造の一端を担っており、官僚機構は本来政治家の指揮命令に服す補助的な存在に過ぎない。
 更に申し上げれば、日本は憲法と安保条約から、名実ともに米国の属国なのであり、国としてのガバナンスを自ら放棄している。これこそが最大、かつ根幹的な問題だ。
 大事なのは政治であり、国の在り方なのだ。
相手:西部邁氏が太田さんに近いような気がする。
太田:大昔、西部さんが書かれたものを読んだことはあるが、この10年来、日本の論壇をフォローしていないので、何とも申し上げられない。
相手:日本の自立の話になると、日本が核を持てるのかということを言い出す人が決まって出てくる。
太田:いくら米国は宗主国だとはいえ、どんな場合に核を使ってくれるのか政府は議論をすべきなのにしない。議論に乗ってこなければ、自前で核を持つよと言えば米国は議論に乗らざるを得ない。
 また、最初から自前で核を持つというスタンスを決めて米国に話をすれば、米国は核を売ってくれるだろう。英国にだって売っているのだから・・。
 ちなみに、米英関係を特殊視するのはおかしい。第二次世界大戦直前まで英国は米国にとって仮想敵国ナンバーワンだったのだから・・。日本なんて当時仮想敵国の2番手3番手だった。
 米国は、ナチスドイツの脅威を前にして困り果てていた英国につけこんで手を貸すフリをして英国を覇権国の地位から引きずり下ろしたのだ。
 だから、日本が求めれば、もちろん米国は核を売ってくれると私は思っている。
 もちろん、日本には全部自分で開発するというオプションだってある。
 ただし断っておくが、私は積極的核武装論者ではない。
相手:今のような議論をしていただいてよい。
太田:官僚機構の問題というのは私にとっては裏芸であるのに対し、以上縷々申し上げたのは私の表芸の方の話だ。さすがに核の話まで行くと議論が発散しすぎだが、私の表芸の方の話に議論の方向が進めば結構なことだ。そうなるかどうかは司会の田原総一郎氏のさじ加減次第ではないか。
 ところで「朝生」は、どうして普通の時間に収録した上で、無修正で深夜に放送しないのか。
相手:どうしてもはずせない出演者の都合に合わせて、金曜の夜収録して深夜に放送することもないわけではないが、その場合いつもクレームが視聴者から寄せられるという状況であり、ご理解いただきたい。
太田:田原さんを除く出演者が12名で3時間じゃ、時間も足らないのではないか。
相手:しかもその間、コマーシャルが入る。
太田:太田総理でご一緒した官僚OBの評論家や政治家が出演者の中に何人もおられるが、太田総理はバラエティーであり、かみあった議論が行われるわけではないので、それぞれのお考えをよく存じ上げているわけではない。ただ、彼らを含め、今回の大部分の出演者が官僚歴をお持ちであるところ、その多くは自民党の延命に手を貸した人々であり、仮に官僚批判をしておられるとしても、私としては違和感を覚える人々だということになる。
 なお、彼らは官僚OBの中では単純な天下りはしていないという意味ではマシな部類の人々であり、どうせなら、フツーに官僚を勤め上げ、フツーに天下りをしている人が出演して欲しいものだ。彼らが相手なら私と文字通り激論になるはずだが、こういう人達が出演するわけがないから困る。
相手:皆さんはどうして官僚になるのか。
太田:公のために仕事をしたいというより、たまたま文系で学業成績がよいので官僚になっただけ、という人が段々増えてきたのではないか。また、天下りだって平均余命が短い頃はさほど弊害がなかったが、現役時代とOB時代の長さが同じくらいになった現在では、弊害が巨大になったということではないか。属国の小役人の分際では国家の経綸を語っても仕方がないとなれば、OB時代を含めて、自分達が生涯いかにハッピーに暮らすかだけを考えて官僚達が現役時代を送ることになったとしても不思議ではなかろう。しかも、自民党系の政治家達は、こんな官僚達と癒着し、官僚をコントロールしようとはしてこなかった。
相手:太田さんはどうしたら、そんな日本が変わると思うか。
太田:官僚も自民党系の政治家もみんな現体制の被害者なのだが、受益者だと思いこんでいるので始末におえない。
 だから、彼らが変革の担い手になることはありえない。
 防衛省不祥事だって、検察は、守屋を接待でつかまえても防衛省からの山田洋行等への天下りは問題にしないし、政治家に対しては及び腰だし、米国に対してはもっと及び腰だ。GE幹部や、米国政府の元高官らの名前が取り沙汰されても、検察が彼らに事情聴取をしたという話すら聞こえてこない。
 公務員制度改革法案だって、骨抜きの法案しか自民党は作ろうとせず、そんな法案すら真剣に通そうとはしない。
 思いやりでも、米兵の犯罪でも、日本政府は米国にやられっぱなしだ。
 それなのに、世間の関心は、年金だとか後期高齢者医療制度とかばかりに向けられている。
 少子化に取り組み、ヒトの面での開国も行わない限り、これら制度を支えるカネもヒトも日本は加速度的に不足していくのは必至なのだが、一向にこのような根本的な議論は行われない。
 とにかく、日本の有権者がそれぞれ一票を行使して政権交代を実現し、政官業癒着構造の粉砕に着手すべきだ。
 これは日本の変革・・自立と開国・・に向けてのほんの一歩に過ぎないけれど、この一歩を踏み出さない限りは日本は永久に変革されることはない。
相手:番組がそういうシメになることもありうるのではないか。

<消印所沢>

コラムにありましたディスカッションの中で、ジュゴンについての言及がありましたが、沖縄の「ジュゴン」活動がそもそも純粋な環境保護運動なのかについては、当方が散見した限りにおいては、はなはだ疑わしいものがあります。

詳しくは
http://mltr.ganriki.net/faq05c02o02h.html#08593
および
http://mltr.ganriki.net/faq05c02o02h.html#08993
を。

アマチュアですらこのように簡単に調べることができるわけですから、訴訟だのなんだのを繰り返せば繰り返すほど、胡散臭さが増すだけで逆効果だと思うのは当方だけでしょうか。

また、BAEの件、米司法省はかなり動いている模様。
http://nofrills.seesaa.net/article/97229058.html

<太田>

 貴重な情報をありがとうございました。
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太田述正コラム#2559(2008.5.20)
<米国経済の憂うべき現状(その2)>

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太田述正コラム#2422(2008.3.14)
<日本文化チャンネル桜収録記>(2008.3.16公開)

1 始めに

 このところ、コラム執筆以外で忙しく、本日も寝不足のまま、渋谷にある日本文化チャンネル桜に赴き、同社のスタジオで明日2100から放送される討論番組の収録に臨みました。
 1400から1800まで、間に2回の休憩を挟んで収録が行われたのですが、最後のあたりで、寝不足が目に来て、しょぼついてしまい、何度もコップの水でハンカチをしめらせては目を拭い、かろうじて最後まで議論を続けることができました。
 討論参加者は、日本文化チャンネル桜社長・水島総、日本財団・山田吉彦、岡崎研究所理事・佐藤守、拓殖大学海外事情研究所教授・荒木和博、岡崎研究所副理事長・川村純彦、杏林大学客員教授・田久保忠衛、法学博士・平間洋一、帝京大学短期大学人間文化学科准教授・潮匡人(コラム#2414)各氏と私です。
 このうち、佐藤守(空)、川村純彦(海)、平間洋一(海)、潮匡人(空)の各氏は元自衛官です。(括弧内は自衛官当時の区分。元陸上自衛官がいない!)
 また、荒木和博氏は予備自衛官(2等陸曹)だそうで、何と自衛官の制服を着用して収録に臨んでおられました。
 予想した通り、水島(私を呼んでくれた人です)、平間(かつて私が防大総務部長をしていた時の同校図書館長。歴史学者。コラム#1651参照)両氏はともかくとして、残りの全員と私が対立するという進行になりました。 
 途中で潮氏が、昨日の日テレの番組で太田さんとご一緒したと発言したとき、うっかり今日ですよとアホなことを言ってしまいました。まだ、私はテレビずれしてないってことですが・・。
 
2 議論のあらまし

 何せ、実質3時間にも及ぶ議論なので、とても簡単に要約はできないのですが、私と他の各氏との主要対立軸は以下のとおりです。

 ・現在日本に対する直接的な軍事的脅威は(核の脅威を除き)ないv.ある
 ・「ソ連の脅威」はなかったv.あった
 ・日本の領域防衛の話などするなv.とんでもない
 ・自衛隊は法理論上も実態も軍隊ではないv.自衛隊は少なくとも実態は軍隊だ
 ・日本のジャーナリズムを批判しているヒマがあったら利用することを考えよv.日本のジャーナリズムは反自衛隊でけしからん
 ・防衛省キャリアや陸海空自衛隊をかばうなv.かばうべきだ
 ・自民党を擁護するなv.自民党は民主党よりはるかにマシだ
 ・法理論上も実態も日本は米国の属国だv.日本は少なくとも実態は独立国だ
 ・世界や日本周辺の軍事情勢についての議論をしても日本の現状では無意味だv.いや議論すべきだ
 ・日本は全く変わっていないv.日本は次第にまともになってきている
 
 最後あたりで、私が、「皆さんは私よりずっと前から言挙げをしてこられたわけだが、何も変わってないじゃないですか。方法が間違っていたのですよ」、と発言したところ、皆さんシュンとされていました。
 とはいえ、全部終わった時点で、皆さんが異口同音に、本日は面白かったとおっしゃったのでよかったと思います。
 本日は、言いたいことの6〜7割は言えたと思います。
 スカパー視聴可能の方は、絶対にお奨めですよ。
 それにしても、上記対立軸に関しては、私は「左」の人々とはおおむね意見を同じくし、結論だけが正反対になるのに対し、本日のように「右」の人々とは結論だけが一致する、というのが何とも悩ましいですね。
 私と同じスタンスの人、名乗り出て下さい!

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太田述正コラム#2414(2008.3.10)
<「太田総理・・」ダブル収録記>(2008.3.15公開)

1 始めに

 寝不足気味で「太田総理・・」ダブル収録に出演したのですが、寝不足以上に不毛な議論に消耗しました。

2 「天下りする官僚は全ての退職金をなしにします」

 21日放送のこのマニフェストについての収録は、反対側が平沢勝栄議員、大村秀章議員、中山泰秀議員(外務大臣政務官)、中野雅至(元厚労省)、私、河辺啓二(元農水省・医師)、山本直治(元文部省・キャリアコンサルタント)、アントキの猪木、ケビン/クローン。賛成側が山本モナ、太田光総理、田中秘書、古川元久議員(元大蔵省。民主党)、前田武志議員(元建設省。民主党)、堤和馬(ジャーナリスト)、木下優樹菜、DAIGO、八田亜矢子、メッセンジャー黒田、若林亜紀。
 前にも天下り問題を同じ番組でやっているので、今イチ面白くありませんでした。
 私としては、天下りは所属官庁の人事当局が行う人事異動であって、天下る官僚の給与をカットするに等しい退職金カットをやるのは筋違いだ、という点を述べることができたので役割は果たしたと思います。
 これに対し、太田総理が、「太田さんの言うことはいつもマニアックだ」と言ったのにはガックリきました。
 なお、フリップの多くに私と似た人物のマンガが描かれており、フリップが用いられるたびに笑いを呼んでいました。

3 休憩時間

 服装はともかく、せめてネクタイくらいは変えようと思って二本目のネクタイを持参したのですが、そのことを忘れてしまい、結局同じネクタイのまま二本目の収録に向かいました。
 次の収録前に、元陸曹の須賀雅則さんと懇談。須賀さんは私の有料読者で、先般拙著も私から購入された由。著書の『自衛隊2500日失望記』(光文社。2008年2月)を贈呈されました。ただちに頁をパラパラめくってみたところ、私の物の考え方とほとんど同じでした。

4 「防衛予算を半分にします」

 14日放送のこのマニフェストについての収録は、反対が山本一太議員、秋元司議員(防衛省政務官)、品川祐、潮匡人(軍事評論家。元自衛官)、田中洋志(元自衛官)、福島和可菜(元自衛官)、羽野晶紀、武田テキサス(元自衛官(レンジャー))、松行オラキオ(武田テキサスの相方)、ケビン・クローン。賛成は森永卓郎、私、浅尾慶一郎議員(ネクスト防衛相)、渡辺周議員(民主)、木下優樹菜、安芸月ひろみ(元自衛官)、須賀雅則(元自衛官)。

 もともとの「脚本」では、私は元防衛庁、元自衛官の方々は元自衛隊員になっており、収録の冒頭、森「議長」が「6名の元自衛隊員と元防衛庁の太田さん」と紹介したことに、ちょっと経ってからクレームをつけました。防衛庁(省)と自衛隊はイコールであり、事務次官以下、全員が自衛隊員だからです。
 これはささいな、どうでもよいことと思われるかもしれませんが、一時が万事、議員やタレントの方々が余りにも防衛問題について基本的なことをご存じないので、議論は発散し続けました。
 まず、太田総理は、あたごの衝突事故を引き合いに出して、あんな自衛隊はいらない。どうせ自衛隊を持つのなら、米国とも戦えるような自衛隊にして、米国によって占領されないようにすべきであり、そうしないのなら、防衛予算をバッサリやるべきだと繰り返すのです。
 日本は既に米国に占領されている、と何度ものど元まで出かかったのですが、結局言えずじまいでした。
 本日の太田光は、いつもの生彩を欠いているように見えました。
 いや、最初の収録の天下り問題はともかくとして、日本の防衛問題について、初歩的な知識すら持っていない日本人が多く、また、勉強しようと思っても基本的なことについて情報開示がなされていないことから、太田光ほどのタレントにとってもなかなか手に負えない、ということなのでしょう。
 他方、山本一太議員は、北朝鮮のノドンの脅威を強調し、防衛予算を大幅に減らすなどもってのほかと繰り返し、他方浅尾議員は、自衛隊は、イージス艦等、守りの装備・部隊ばかり持っているところ、攻めの装備・部隊も併せ持つようにすれば、防衛予算を大幅に減らすことができると繰り返すのです。
 私はこれに対して、「(党こそ違えども、)両者とも日本の領域防衛のことしか念頭にないとは何たるレベルの低さだ。ソ連の脅威華やかりし時・・実はソ連の脅威なんてウソだったのだが・・現在の北朝鮮よりはるかに沢山のスカッド等の弾道弾を極東ソ連軍は持っていたが、これが脅威だという議論も、また、だから弾道弾発射基地を叩く攻めの装備・部隊を自衛隊は持つべきだという議論も当時なかった。要するに在来型弾頭搭載の弾道弾などさしたる脅威ではないのだ。そのソ連も今はない。領域防衛の観点からは、(核の脅威には米国の核抑止力を維持強化すれば足りることから、)現在対処すべきは北朝鮮によるテロリスト的攻撃だけだと言っても過言ではない。この脅威だけに対処するのであれば、防衛予算は半分どころか10分の1にだってできる」という趣旨の話をしておきました。
 こういった議論は、一般の視聴者には相当むつかしい議論だと思います。
 せめて、番組制作者はこういった議論だけに的をしぼるべきだったと思いますが、番組制作者は欲張りもいいところであり、出演した自衛官達それぞれに体験談を長々としゃべらせたため、話が散漫になった上、こちらの関係では、果たして自衛官は有事に命を捧げる決意があるのか、というもう一つの面白いテーマが浮上しつつも、やはり掘り下げた議論には至りませんでした。
 なお、採決の際、2回分のどちらにも出たのは私だけであったところ、勘違いしてしまって、反対の札を投じてしまいました。

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太田述正コラム#2380(2008.2.22)
<衝突事故でのフジテレビ録画取材>(2008.2.23公開)

 (本篇は、明日昼まで公開しません。)

1 始めに

 イージス艦のあたごと漁船の清徳丸の衝突事故に関し、本日フジテレビの録画取材を受けました。
 その際に私がしゃべったことの要点を、言葉を補いつつご紹介しましょう。

2 しゃべったこと

 これは放映してもらっては困るが、深夜、横断が禁止されていない通りを歩行者が横断しようとしてダンプカーにはねられたとします。
 もちろんはねたダンプカーの運転手の方が悪いのですが、歩行者の方がより注意すべきは当然です。事故が起こったら歩行者はひとたまりもないけれど、ダンプカーの方はバンパーがちょっとへこむ程度に過ぎないからです。今回の事故では、清徳丸はまことにお気の毒だったけれど、もう少し注意して欲しかったと切に思います。

 ついでに申し上げておきますが、清徳丸の存在に衝突するまで気がつかなかった可能性が高いという体たらくでは、あたごは舟艇による自爆テロ攻撃を受けたらひとたまりもなかったということになります。海幕は猛省が必要です。(コラム#2379参照)

 さて、今回の事故に関し防衛省が情報を隠そうとしているのではないか、小出しに情報を出してくるところを見るとそう思えてならないというご質問についてです。
 こういうことは、戦後一貫して自衛隊が日陰者の存在であったという哀しい事実を抜きに論じることはできません。

 1988年の潜水艦なだしおの衝突事故の時は私は英国に滞在中でしたが、航海日誌の改竄まで行われた。
 情報をありのまま開示しても、最初から自衛隊に対しては色眼鏡で見られるのだから、改竄した情報を出してやれ、という気持ちがどこかにあったのではないでしょうか。
 当時に比べれば、国民の自衛隊に対する理解は深まってはきていると思いますが、現在でも状況は本質的は変わっていません。

 それはそれとして、今回の事故に関して言えば、防衛省や海幕が情報を隠そう、ごまかそうとしているとは私は思いません。
 これも自衛隊が日陰者の存在であることと関連しているのですが、自衛隊は実戦経験が全くないし、近い将来においても実戦に従事する可能性もありません。国民がそれを認めないからです。
 これが問題であることをまず頭に入れてください。

 このため、制服組には、この情報は敵に知られては絶対にマズイので開示すべきではないとか、この情報なら開示しても一向に差し支えないといった具合に、情報を仕分けする感覚が身に付いていないのです。
 米軍を訪問すると分かるのですが、こんなものまで見せてくれて良いのか、こんな説明まで聞かせてくれて良いのかといつもびっくりします。これに対し、自衛隊では何でもかんでも秘に指定して部外者にはオフリミットにしています。にもかかわらず、というよりだからこそ、絶対に開示すべきでない情報が漏れてしまうこともよくあります。
 仕分けする感覚がないからこんなことになるわけです。

 実戦を行うことがないことはもう一つの問題を引き起こします。
 現代では実戦においては、ドンパチやるだけでなく、軍の行動についてどのように広報宣伝をするかが極めて重要です。
 ですから、まともな国の軍隊では、将校はインタビューの受け方、記者会見の仕方等の教育訓練を受けます。私も1988年の英国の国防大学留学時にそのための陸軍の施設があると聞いて、この施設を訪問し、教育訓練のまねごとを実地に体験させてもらったことがあります。
 しかし、自衛隊ではこんなことは全くやっていません。
 自衛隊は見せかけだけの軍隊ですから、本来軍隊に必要なものが一杯欠落しています。これもその一つの例です。

 何を秘匿すべきかの感覚がない上、情報開示の方法も分からないときているのですから、今回の事故に関し、情報を小出しにしてきて、何か隠そう隠そうとしているような印象を与えてしまったのは決して不思議ではないと言うべきでしょう。

 日本の場合は、もう一つ問題があります。
 背広組がいわゆるシビリアンコントロールを文官統制とはき違えて制服組の上に君臨していることです。
 この背広組も制服組同様、何を秘匿すべきかの感覚がなく、情報開示の方法も分からないのはもちろんですが、これに加えて自衛隊の装備や運用についてほとんど無知である上、秘匿事項の取り扱いの教育すら受けていません。
 最後の点ですが、背広組は政治家やマスコミの記者に秘匿事項であろうがなかろうが、リークすることによって政治家についての情報や防衛省に係る人事情報をとろうとしてきました。
 こんな背広組を通さなければ、制服組は情報を防衛大臣や官邸に上げることができないのですから、制服組がいかなる情報をどの程度上げるべきか思案に暮れたり、その挙げ句情報を上げるべきタイミングを失したりすることが起こるのは当然です。
 最近では、制服組が直接大臣に情報を上げることができるケースが出てきているようですが、直接と言っても、相手は背広組の大臣秘書官ですから、同じことです。

 ではどうすべきか。
 一つには、背広組に秘匿事項の取り扱いの教育を施すとともに、背広組キャリアや制服組幹部向けに情報開示の方法についてみっちり教育訓練を行うことです。
 二つには、防衛省内外の抵抗勢力を押し切って、背広組と制服組が機能分担しつつ対等な立場で防衛大臣を補佐する態勢を構築することです。この関連で、自衛隊の運用事項(事故を含む)は制服組の担当とし、情報を背広組が全く関与しない形で大臣に上げられるようにすべきです。
 三つには、最も困難なことですが、国民が、政治家を通じて自衛隊に実戦を伴う具体的任務を与えることです。そのためには少なくとも憲法第9条の政府解釈の変更が必要になります。

 (23日(土)1000〜1130に録画の一部を放映するということでしたが、番組を見落としてしまいました。放映されたのかなあ。)

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太田述正コラム#2289(2008.1.8)
<KBS用Q&A>(2008.2.9公開)

 (本篇は、1月9日夕刻まで公開しません。)

1 始めに

 明9日午後、予定通りKBS京都ラジオの番組に午後2時33分〜43分の10分間電話生出演します。
 Q&Aをつくったのでご披露しておきます。
 内容は、耳タコでしょうが、ご容赦下さい。

2 Q&A

 (1)太田さんの経歴をお聞かせ下さい。

 1971年に当時の防衛庁に入庁、防衛大学校総務部長、官房審議官、仙台防衛施設局長などの役職を歴任し、2001年に退職。この間防衛白書の編纂に2度携わりました。その後、『防衛庁再生宣言』を出版するなど、国際問題や安全保障の専門家として活動しています。

 (2)山田洋行の収賄事件について、どう感じておられますか?

 検察は、私の同期の守屋前防衛事務次官が接待を受けたりカネをもらったりした見返りに山田洋行や山田洋行から分離独立した会社に便宜供与を行ったことを立証しようとしていますが、かなり無理があるのではないでしょうか。
そもそも私は、各省庁の幹部に安くゴルフをさせるゴルフ場があってもいいと思っていますし、官僚が業者と飲み食いを共にすること自体も必ずしも悪いことだとは思っていません。公務員倫理法が厳しくなりすぎているのです。
 とはいえ、守屋が長年にわたり特定の業者ばかりとしかも高頻度でつきあったことは脇が甘かったと言わざるをえませんし、次官就任祝い等、カネをもらったことなどは言語道断です。
 ただ、カネの大部分は奥さんがもらっていたようで、守屋が奥さんをかばおうとしているフシもうかがえます。
 いずれにせよ、時効にかかっていないここ5年間のトータルで、守屋が受け取ったとされる「賄賂」の総額が1000万円になるかならないか程度であることに注目すべきでしょう。
 これは山田洋行への天下り10数名のうちのわずか1名の、しかもたった一年間のヤミ年金額相当でしかありません。
 山田洋行に限らず、防衛関係企業への天下りの人数に応じてその企業の防衛省からの受注額が決まる、ということをご存じでしょうか。
 この天下りの問題に比べれば、守屋の受けた接待やもらったカネなど、大した話ではない、と私は言いたいのです。
 守屋自身そう思っていたはずです。
 第一、彼や彼の奥さんは山田洋行や新会社の首脳と友達づきあいをしているつもりだったのですよ。
 ですから客観的にはともかく、守屋は主観的には山田洋行や新会社に何ら便宜供与など図っていない、と私は相当の確信を持って言えるのです。

 (3)ご在庁の時代から、接待攻勢はありましたか?

 私や守屋が役所に入った頃は、接待なんて当たり前でした。
 しかし、公務員倫理法ができ、その規定が次第に厳しくなって来るにつれ、個別の業者による官僚の接待はほとんどなくなったのではないでしょうか。
 これでは官僚が関係業界や業者のホンネに接することができないので、特定の人や団体が様々な官庁の関係業者からカネを集め、これら業者と様々な官庁の官僚が一同に会して飲み食いを伴う会合を開くといったことがその後も続けられています。会合に出てみたらたまたま関係業者がいた、という体裁をとるわけです。個々の官僚も会費を出すのですが、それが全経費の一部でしかないことは言うまでもありません。 
 何のことはない。これは公務員倫理法の脱法行為です。
 それなりの必要性がある以上、このような脱法行為を根絶することは不可能です。
 私は、業者との飲み食いを伴う会合を合法化し、各官庁の交際費も増やし、その代わり全面的に情報開示させることを推奨しています。

 (4)どうすれば、このような事件がなくなると思われますか?

 以上縷々申し上げたように、接待を受けること自体はさしたる問題ではありません。まともに仕事をしていない官庁が多いことこそが問題なのです。
 日本は米国の属国であり、外交・安全保障の基本を米国にぶんなげているので、本来の仕事をやらせてもらえない外務・防衛両省から退廃・腐敗が始まり、深刻化し、それが厚労省等全省庁に波及している、という認識を持っていただきたいと思います。
 地方議員じゃあるまいし、国会議員だって外交・安全保障が本来の仕事なのですが、彼らもこの本来の仕事に携われないので退廃・腐敗しがちです。
 国家の存立や大勢の人間の生死に関わる仕事に携わっていれば、人間自ずから粛然とするものなのですがね・・。
 このように官僚や政治家が退廃・腐敗しているので、政府に関わりの深い業界・業者も退廃・腐敗するに至っています。
 そして、この政・官・業が三位一体的癒着構造の下にあるのです。
 癒着構造における最大の問題は、繰り返しで恐縮ですが、接待などではなく官の業への天下りなのです。
 自分の能力・知識・経験だけで再就職できる官僚なんて100人に1人いるかどうかです。天下りをしている人の大部分は、実質的な仕事をせずに多額のヤミ年金をもらっているのです。
 そのカネは、官庁が、購入する財・サービスの価格を水増ししたり、規制を手加減したりして捻出されています。
 そして、この天下りシステムのいわば用心棒代を政治資金等の形で政治家がせしめている。
 これが諸悪の根源なのです。
 この問題を解消するには、恩給制度を復活させることを見返りに天下りを全廃する必要があります。
 そのためにはまずもって政治を変えなければなりません。
 退廃・腐敗議員を排除するような形での抜本的な政権交代ないし政界再編をなしとげることです。
 これができるのは、政治家でも政党でもマスコミでもありません。
 国民の皆さんです。

 (5)出版のご予定はありますか?

 2冊目の本を、株式会社金曜日からこの春に出版予定で企画を進めているところです。

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太田述正コラム#2299(2008.1.14)
<「太田総理・・」2008年初出演(続)>(2008.1.19公開)

 (本篇は、18日深夜まで公開しません。)

1 始めに

 日本テレビ(汐留)に録画撮りに行ってきました。
 エレベーターで平沢勝栄議員と一緒になったところ、向こうから話しかけてきたので、何だか面はゆい気がしました。
 担当者との打ち合わせの際、どうして急遽私の出演が決まったのか尋ねたところ、誰かが欠けた穴埋めということではなく、こういうマニフェストならやっぱり太田さんに出てもらわなきゃと言い出したスタッフがいて、声をかけたのだと言っていました。
 先に送ってあるアンケートでの私の書き方ではいささかパンチに乏しかったかなと思っていたので、「護衛艦を監視のためにインド洋に派遣したいがそれでは日本国内で通らないので給油艦を連れて行き、給油させることにした。しかし、有償だと誰も油を受け取ってくれないので無償にしたのだ」と説明したところ、担当者の目が輝きました。
 1730過ぎに録画撮り会場に入ると、事前に聞いていた配置と異なり、(この番組出演5回目にして初めて)私が後列の席に座らされる予定であったところ、前列の席に差し替えになっていました。
 (前回のこの番組出演は「証人」としての出演であり、座席はなかったので、厳密に言うとカウントすべきではない。)
 私が専門的アドバイザー役から主要出演者に格上げになった、と受け止めました。

2 出演者

 マニフェストが、(中身は変わらないけれど、)「ハリウッド映画を0円にしてもらいます」に短縮されていました。

 賛成は、宮崎哲弥、浅尾慶一郎(民主・参。影の防衛大臣)、渡辺周(民主・衆)、井上哲士(共産・参)、私、金美齢、小倉優子、ふかわりょう、ラサール石井、フットボールアワーのコンビ2人。
 反対は、平沢勝栄(自民・衆。元警察庁)、秋元司(自民・参。防衛省政務官)、大村秀章(自民・衆。元農水省)、山本かなえ(公明・参。元外務省)、森本敏(拓殖大教授。元外務省、元航空自衛隊)、村田晃嗣(同志社大教授)、サム・ジェームソン(元ロサンゼルスタイムス東京特派員)、ケビン・クローン、秋野暢子。

 私は初めての賛成席(「議長」席に向かって右手)です。

3 私の発言

 反対席に与党、賛成席に野党の国会議員が陣取ったため、国会での論戦の蒸し返しのようなつまらない話が続いたところで、おもむろに手を挙げたのですが、森「議長」がなかなか指名してくれません。
 挙げ続けること約10分(?!)。ようやく指名されました。
 「当然踏まえなければならない事実を踏まえずに議論をするからかみ合わない。護衛艦を監視目的で派遣したいがそれでは通らないので、給油艦を派遣し、その護衛という形で護衛艦を派遣したのだ。給油すると言っても有償だと誰も寄りつかないので無償にした、ということ。監視して得た情報は米軍に提供している」といった趣旨のことを話しました。
 浅尾議員が、私の発言を受けて、イージス艦の派遣の話を持ち出し、政府は情報開示をしないと述べたので、イージス艦は高性能なだけで、普通の護衛艦でも同じことだとたしなめました。
 また秋元議員が、海自の護衛艦が不審船情報等を得たら、米軍等に通報する場合もあるというだけのことだと反論したので、「受け売りのタテマエ論を言うな。護衛艦が得た情報は自動的に全部米軍が吸い上げる仕組みになっている」とこれもたしなめておきました。
 そのあたりで、苦虫を噛みつぶしたように聞いていた森本氏が、派遣された護衛艦が海軍艦艇として当然行うことを行っているということだと述べた上で、長々とイージス艦派遣の事情について蘊蓄を傾けました。安全保障専門家としての面子がかかっているという風情でした。
 これにも茶々をいれようかと思ったのですが、誰かが、「要するに太田さんの言ってる通りなんですね」と述べたので私が発言するのは止めておきました。

 この間、日本が米国に貢いでばかりでけしからんといった議論が飛び交ったので、私の持論の日本は米国の保護国である論も開陳しました。
 「英文ウィキペディアのprotectorate(保護国)をひいて読んでみろ。日本のことを言っているのではないかと思うことうけあいだ」と述べたところ、森本氏がまたもや顔をゆがめたのは不思議ではないとして、その隣に座っていた村田氏が「ウィキペディアなんて信用できない」と言い出したのには哀しくなりました。反論にも何にもなっていないのですが、いずれにせよ、政治学者で心底日本が米国の保護国でないと思っている人がいる事実に哀しくなったのです。

 もう一つ発言したのは、小沢さんの新テロ特措法採決棄権はけしからんし理由が分からないという議論が交わされたので、これまた私の持論の宗主国米国による小沢脅迫論をご披露し、「大連立話もテロ特措法問題から小沢さんが下りるためのものだった可能性が高い」と述べました。
 ただし、この論に関しては絶対に正しいとは言い切れない、と留保をつけておきました。

4 録画撮り終了後

 宮崎氏が、米国が小沢さんを脅迫しているネタは何かと聞くので、不祥事でしょうと答えておきました。
 さあ、私の三つの主要発言のうちいくつ放送するか、日テレの存念のほどを期待して見守ることにしましょう。

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太田述正コラム#2296(2008.1.12)
<「太田総理・・」2008年初出演>(2008.1.18公開)

 (本篇は、18日深夜まで公開しません。)

1 始めに

 14日録画撮り、18日放送の日本テレビ「太田総理・・」のアンケートを以下のように記して提出したのでご紹介しておきます。
 なお、皆さんの便宜のために、末尾に参考を付けました。

2 アンケート内容

 --日本テレビ「私が総理大臣になったら・・・秘書田中」アンケートのお願い--

 マニフェストに対してご意見を具体的にお書き下さい。  

太田総理マニフェスト「米軍に給油する代わりにハリウッド映画を0円にしてもらいます」
 ※昨年11月、インド洋上で給油活動を行っていた自衛隊はテロ特措法の期限切れで撤退。
 与党は、是が非でもインド洋上での給油活動を再開すべく「テロ特措新法」を衆議院 3分の2 条項を使ってまでも成立させようとしている。(放送は18日なので成立?) 
 自衛隊の海外派遣のあり方、日本の国際貢献のあり方、日米同盟の今後など問題点は議論しつくしたのだろうか・・・
 政府は、インド洋海自給油活動を実施する上での費用21億9000万円を来年度予算で要求。2001年からの給油費用総額約217億円は全て国民が支払っている税金が使われている。ガソリン、給水などかかる費用はすべて無償。 
 そんな馬鹿な事があって良いのだろうか? 
 ならば、給油する代わりにアメリカのモノをタダで提供してもらっても良いのでは!

質問1  このマニフェストに対して・・・賛成  
     合わせて、その理由を詳しく教えて下さい

映画を0円にというのは実現不可能だろうが、給油タダというのがどれほどばかばかしいことかを際だたせる、という意味で賛成。
 何でアメリカにタダで油を貢ぐ必要があるのか?いわんや日本の同盟国、っていうか宗主国のアメリカ以外の国の船にまで日本がどうしてタダで油をくれてやる必要がある?
 何でもタダだと浪費が起きる。カネをやった方がはるかに健全だ。油をもらう方も気色悪いと思ってるに違いない。だからフランスは海上自衛隊の練習艦隊がフランスに行った時にお返しに油をただでくれた。
 そんなに給油が役立っているというのなら対価をもらって給油してやればいいはずだが、そうなったらどの国の船も寄りつかないだろう。
 そもそも、給油ができる湾岸諸国が目と鼻の先にあるのに、何でわざわざ日本が遠路はるばる補給艦を派遣してまで洋上で補給してやる必要がある?
 しかも、この217億円は、日本の会社を通じて海上自衛隊が買っており、どうせ談合で値がつりあがっているに決まっている。
 もちろん米軍だってタダでもらえて悪い気はしていないだろうが、実は、補給艦より、この補給艦を「護衛」するために派遣されている護衛艦が情報を収集して米軍の艦艇や航空機に提供していることの方が大きな役割を果たしていると見るべきなのだ。補給艦はそのためのダシとして派遣されている可能性が高いのだ。

質問2  現在の日米同盟のあり方は良いと思いますか? 悪いと思いますか?
今後、どうあるべきと思いますか?(アメリカの大統領選挙によってどう変わると思いますか?)

 日米は同盟関係にあるというより、日本はアメリカの属国(保護国)であるという認識を持つべきだ。思いやり経費を負担し、これからは米海兵隊のグアム移駐経費まで日本が負担しようとしていることがその証拠だ。
 自らアメリカの保護国に成り下がって日本が外交や安全保障の基本をアメリカにぶんなげているため、官僚機構も政治家も本来の仕事をさぼり、退廃、腐敗が生じているということだと私は思っている。
 アメリカだってこんな日本をお荷物だと思っている。しかもそのアメリカは国力の相対的低下と対テロ戦争でへとへとの状況。保護国の日本の安全保障まで心配する意思と能力が十分あるのか、疑ってかかった方がよい。
 だからいいかげん日本はアメリカからの自立を目指すべきだ。
 アメリカの大統領選挙の動向を気にするより、日本のアメリカからの自立の是非を日本国民は真剣に考えるべき時期が来ている。

質問3  自衛隊の海外派遣の、ここがおかしい!改善すべき!と思うことを、具体的にお書きください

 自衛隊以外でもできることをカネがはるかにかかる自衛隊にやらせるべきではない。
 だから、もう終了したが、陸上自衛隊のイラク派遣の復興支援上の意義は小さかった。
 海上自衛隊のインド洋派遣に至っては、少なくとも給油活動に関しては、何の意義もなかったと言っても過言ではない。
 給油艦を派遣するのではなく、護衛艦を2隻派遣して、他国の船が実施している海上阻止行動をやらせるべきだ。これは集団的自衛権の行使にはあたらないし、高リスクでもない。

質問4  日本の国際貢献は、どんなかたちで行われるのが一番良いと思われますか?
     現在行われている問題点はどこですか?

 これまでのように、派遣された自衛隊に後方支援的任務だけやらせるとしても、せめて一緒に派遣されている第三国の軍隊等をいざという時に守ることができるように集団的自衛権行使ができるようにすべきだ。
 更に言えば、治安維持任務・・戦闘任務と言っても良い・・も行えるようにすべきであると思う。
 絶対にそんなことはさせないというのなら、自衛隊を大幅に削減すべきだろう。
--------------------------------------------------------------------

<参考>

1補給支援特別措置法(新テロ特措法)全文は、以下で見ることができる。
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/hokyuushiennhouann.htm
。1月12日アクセス(以下同じ)

 東京発AP電は、「この新しい規定の下で、日本の艦艇(ships)はテロリストの活動を監視(monitor)するとともに同盟諸国の艦艇(vessels)に給油・補給を行うことになる。」と報じた
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/01/11/AR2008011103378_pf.html
が、新テロ特措法には「監視」に関する規定は存在しない。
 いかに監視活動を日本の護衛艦が行うことが当然視されているかが分かろうというものだ。

2 日本の米軍駐留経費負担額は、44兆1134億米ドル(ドル122円で換算して)5382億円にのぼり、米国の他の同盟国26カ国を合わせた分よりも多い。(米国防総省「共同防衛に対する貢献」報告(2004年版))
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-02-21/2006022103_01_0.html

3 2006年5月に在日米軍再編経費の日本負担分は、(海兵隊グアム移転経費7,000億円を含む)約3兆円とローレス米国防副次官が語った。
 (米国は、在沖縄海兵隊の規模は18,000人であるところ、海兵隊員8,000人のグアム移転後も引き続き10,000人が残留するとしている。しかし、18,000人は定数であり、実際に沖縄に駐留している海兵隊員は12,500人。そのうち10,000人を沖縄に残すということは、グアムに移るのは実質2,500人に過ぎない。ところが、海兵隊の移転のために、グアムに8,000人分の米軍家族住宅などを日本の費用負担で建設するとしていることから、実質2,500人の削減のために8,000人分の建設費用を日本が負担するということになる、という指摘がなされている。)
http://toda9jo.no-blog.jp/network/2006/05/post_1d9c.html

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太田述正コラム#2243(2007.12.18)
<「太田総理・・」3回連続出演(その3)>(2008.1.15公開)

 (本篇は、12月26日まで公開しません。)

1 始めに

 昨日、指定されていた1900ほぼジャストに汐留の日テレのX階に到着し、ただちにメイク室へ。初めて、眉毛に線をひっぱってくれたけれど、テレビ映りは少しはマシになったでしょうか。
 その後、前回と同じ控え室(個室)に入り、打ち合わせ。何もシナリオらしきものがないのにちょっぴり不安が募りました。
 例によって弁当を2個平らげ、フィギュア・スケートのトリノでの競技大会の優勝者等のエキシビションの番組を見ながら出場を待ちました。

2 収録

 (1)レイアウト

 赤い絨毯を踏んでセット内の「証人」席に、例の河辺啓二氏(1955年生まれ。東大工卒。農水省。東大医卒を経て現在医師)が私の左、一柳良雄様(1946年生まれ。東大教養卒。通産省。ハーバード大学留学。不祥事がらみで退官。(株)一柳アソシエイツ代表兼CEO)がその更に左、中野雅至(1964年生まれ。同志社大文卒。労働省。ミシガン大学留学。経済学博士。兵庫県立大学准教授。官僚の再就職の窓口一本化の検討に携わっている)が私の右、という布陣で立ちました。
 いや、なかなかの強者揃いですな。
 4人が事前に会って歓談をする機会をつくらなかった日テレの意図はどこにあったのでしょうね。
 終わった時も、あっという間にばらばらになってしまい、名刺交換することもできませんでした。
 一柳さんとは、何度かご一緒しているのですが、私を覚えておられないご様子でした。
 
 これに対するに、正面の「閣僚」席には、左側に島村よし伸(自)、平沢勝栄(自)、山本一太(自)、原口一博(民)、亀井久興(国新)、森ゆうこ(民)、山本モナ、カンニング竹山、右側に太田光、福留功男、東ちづる、えなりかずき、テリー伊藤、木下優樹菜、ふかわりょう、やくみつる、の各氏が並んでいます。
 進行役を務めるのはいつもの森アナウンサーであり、その傍らに爆笑問題の相方の田中氏が腰掛けています。

 (2)やりとり

 私は「証人」というのだから、質問されないと答えてはいけないと思いこんでいたのですが、私以外の証人は、森さんの許可すら得ずに、どんどんおしゃべりになる。
 私もそうすりゃいいと腹をくくったのはしばらくやりとりが進行してからでした。
 まず、政治家と官僚のどっちがエライのかというところから話が始まりました。
 次いでどうして官僚がワルくなったのかという話になり、一柳氏が、政治家が事務次官人事に容喙するようになってからワルくなっためいた話をしたので、私は呆れました。
 一柳さん、自民党の有力政治家の皆さんに対するあなたの評価はその程度だというのに、その割には、それら有力政治家の皆さんと随分お親しいようですねえ。
 その後、守屋のために官僚全体のイメージが悪くなってしまったけれど、防衛省は特殊であり、一般省庁とは異なるという話が、私の左右両脇の証人達からなされ、またまた呆れました。
 どうしてこう想像力がないのかなあ、元官僚の皆さんは。
 おっと私も元官僚でした。
 そこへ、テリー伊藤さんが防衛庁は虐げられてきたからねとおっしゃる。
 うなづきつつも、私は日本従属国家論をぶつことは止め、誰かからの質問を受けた時に防衛省の仕事はすべて不祥事だ、という持論を述べました。
 業者の言い値で買っている話をしてから英語力のひどさの話をした所で、平沢氏から茶々が入りました。
 ご自分が防衛庁で審議官をしていたとき、米側と英語でやりあったとして、だからみんなが英語ができないわけではない、とおっしゃるのです。
 私は、通訳一般の能力の低さを問題にしているのであって、これは防衛省キャリアの監督責任の問題であると反論しました。
 (英語で交渉ができた平沢氏・・彼は米国デューク大学留学に加えて在外公館(英国)勤務経験もある(そんな防衛省キャリアは一人もいなかった)・・が一時防衛庁にいたから防衛庁の英語能力は低くなかったとおっしゃるのであれば、同じく英語で交渉ができた私がずっと防衛庁にいた以上、防衛庁の英語能力は極めて高かったということになってしまうではないか、と言いたいところを、自分の自慢をしても仕方がないとぐっとこらえました。)
 そのうち、またもや唐突にテリー伊藤さんが、何と言っても一番問題なのは天下りだ、と言い出されました。
 守屋の話が天下りの話に飛んだことがどうしてか、タレントの中には理解できなかった人もいたようです。
 今度は、右脇の中野さんが、安倍内閣が開始した官僚の再就職窓口の一本化への動きの意義について熱弁をふるいました。
 この案が天下りを維持するための目くらましに過ぎないと思っている私は、彼の側に立っていただけに、いたたまれない気持ちになりました。
 そこで最後に発言を求め、防衛省の特殊性を皆さんおっしゃるけれど、天下りの問題は全省庁共通であること、20年、30年役所勤めをした官僚は100人中1人くらいを除き、民間では使い物にならないこと、だから恩給制度を復活させた上で、天下りに対する一切の関与から政府は手を引くべきである、と述べました。
 
3 終わりに

 何だか暗澹たる気分に陥ったまま帰途につきました。
 革命いまだならず、といったところでしょうか。

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太田述正コラム#2216(2007.12.5)
<TBSラジオ出演等>(2008.1.8公開)

1 始めに

 12月11日(火)、12日(水)にそれぞれ1335から約8分放送される「ニュース逆さめがね」に出演することになり、9日1600から収録があります。
 その企画書が届いたので、ご披露しましょう。

2 企画書

さかさめがね レーティング対談

             小西克哉VS太田述正 対談企画書
 
 放送日 : 12月11(火)12(水)
 番組名 :TBSラジオ「ストリーム」内コーナー「ニュース逆さめがね」(13:35〜8分程度)
 対談相手:小西克哉(番組パーソナリティ、国際ジャーナリスト)
 収録日 :12月7日(金)16時〜(1時間程度)
 収録場所:TBS放送センター9階第7スタジオ

                <対談企画>  

1日目  ★守屋問題を「1夫妻のおねだり問題」として終わらせるな!

,覆次△△離織ぅ潺鵐阿如峺利き」を暴露したのか
      ⇒防衛省問題を国民的関心に引き上げ、日本の「恥部」を明らかにさせたかった
       ※ 太田さん自身がどんな人なのか簡単に自己紹介も

⊆蕾位簑蠅鬘栄弸覆量簑蠅箸靴峠わらせようといる
検察(日本という国の)のバカさ加減
      ⇒そもそも、便宜供与だとか、接待ゴルフは瑣末な問題
       防衛省の腐った体質にこそ目を向けなければいけない。
      ⇒本来は日本の「恥部=政官業の癒着」が浮き出される問題なのに!
※ では、その日本の恥部とは一体どんなものなのか、翌日聞く


2日目 ★防衛省の本質的問題、そして日本の腐った体質を徹底的に追及

⇒自分は安全保障・国際問題専門家と思っていたが、最近は、
官庁不祥事専門家として、問題を追及していく覚悟を決めた
      ⇒癒着体制の中に多かれ少なかれ足を突っ込んでいて、
その問題を「分かっていても」指摘できない。
      ⇒なかなか表に出ない、本質の問題
       ・・・天下り、利権、談合、無駄使い
          ⇒なぜ、そんな体質になってしまったのか?

3 所感もろもろ

 ラジオ局が続けて3局、放送時間は余り長くないけれど、私の主張を正面から取り上げてくれました。
 後は、テレビ局からいつこのような形の出演依頼があるかです。
 ないかもしれないけど・・。

 ところで、次に私が落とす「爆弾」ですが、既に昨夜のJ-WAVEの生番組の中でも予告したようにできれば来週中には投下したいところ、なかなか協力を呼びかけているメディアから返事が来ません。
 このメディアが踏ん切りが付かなければ、他のメディアにあたり、そこもダメなら自分で記者会見を開いてでも決行したいと考えています。
 私単独で「爆弾」を落とすのはリスクも高いけど、そんなこと言ってられません。
 なおその際、額賀さんが紹介した業者の名刺も披露したいと考えています。
 今度実名を出す予定の4人は、いずれも防衛省の現役(当時)またはOBの職員であり、またいずれも私の親しくしていた人々です。
 それだけに私に対する風当たりは相当強いものがあろうと覚悟しています。
 もっともそれが私の狙い目でもあります。
 私情を乗り越えて太田は額賀さんを追及しようとしている、と受け止めてくれる人もいる、と信じているのです。
 どうしてそれが額賀の追及になるんだですって?
 この4人のうち、一人でも全面否定しない人が出てくるかもしれないからです。
 それに、一人も出てこなくたって、このうち2人は私に直接電話をかけてきて口利きをし、しかもその後にそれぞれに紹介された業者が私の所に来ており、名刺もあることから、私としても、迫力ある説明ができることも大きいと思います。
 こうすることによって、例の口利きリスト全体の信憑性が高まることを私は期待しているのです。

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太田述正コラム#2213(2007.12.3)
<J-Wave用Q&A>(2008.1.7公開)

 (本篇は、4日2100まで公開しません。)

1 始めに

 明日生出演するJ-Waveの番組の質問状が送られてきたので、以下のように回答してあります。
 実際の質疑応答がこの通り進行するとは限らないのだそうですが、ご参考まで。

2 Q&A

Q1
 守屋さんと面識はございますか? またその印象は?

 同期ですから、当然面識はあります。彼は随分年齢が上なので、大人びて見えました。
 ここで強調しておきたいのは、彼は謙虚で真面目で優秀な人間であるということです。
 ですから、相当脇の甘いところはあったけれど、彼や彼の奥さんを鞭打つことは止め、もっと大きな問題や本質的な問題に目を向けるべきです。

Q2
 防衛省が他の省と特出して腐敗しやすいということなのでし
ょうか?
 それとも、どこも同じようにやっているが、たまたま今、
 問題になっているのが防衛省ということなのでしょうか?

 日本は米国の属国であり、外交・安全保障の基本を米国にぶんなげているので、本来の仕事をやらせてもらえない外務・防衛両省から退廃・腐敗が始まり、深刻化し、それが全省庁に波及している状況だということです。
 社会保険庁のことを思い出してください。
 国会議員も(地方議員と異なるところの)本来の仕事に携われないので退廃・腐敗しがちです。
 国家の存立や大勢の人間の生死に関わる仕事に携わっていれば、人間自ずから粛然とするものなのですがね・・。
 その退廃・腐敗の程度は、1955年以降、基本的に常に政権の座にあった自民党の国会議員が最も深刻です。
 そもそも権力は退廃・腐敗するものですが、恒久的権力であれば、絶対的に退廃・腐敗するのは当たり前です。
 このように官僚や政治家が退廃・腐敗しているので、政府に関わりの深い業界・業者も退廃・腐敗するに至っています。
 そして、この政・官・業が三位一体的癒着構造の下にあるのです。
 主要マスコミも記者クラブ制度等により、この癒着構造の一端を担っています。
 癒着構造における最大の問題は、官の業への天下りです。
 自分の能力・知識・経験だけで再就職できる官僚なんて100人に1人いるかどうかです。残りの人は実質的な仕事をせずに膨大なヤミ年金をもらっています。
 その原資は、官庁が、購入する財・サービスの価格を水増ししたり、規制を手加減したりして捻出されています。
 そして、この天下りシステムのいわばみかじめ料を政治資金等の形で政治家がせしめている。
 これが日本が抱える最大の問題です。
 この最大の問題を解消するには、(どんなに民主党がダメな政党であっても、とにかく政権交代を実現することです。
 民主党は自民党に比べれば、はるかに退廃・腐敗していないし、野党になった自民党は退廃・腐敗のプロ(?!)として、政権の座についた民主党の退廃・腐敗を暴き出し、政権回復を図ろうとするはずだからです。
 この方法がとれないのなら、)退廃・腐敗議員を排除するような形での抜本的な政界再編をなしとげるしかありません。
 いずれにせよ、先程述べた癒着構造を粉砕することによって、初めて日本は本質的な問題であるところの、米国からの自立、に取り組む条件が整うのです。
 これができるのは、政治家でも政党でもマスコミでもありません。
 広汎な国民が覚醒し、蹶起し、総選挙の早期実施を勝ち取り、適切な投票行動をとることを私は呼びかけたいと思います。

注:括弧内は、言わないことにしたい。

Q3
 防衛省について
 「日常業務すべてが不祥事」と辛辣な発言をされていますが
 具体的に、「日常業務における不祥事」の例を
 いくつか挙げていただけますか?


 軍事や安全保障に関する知識を身につけようともせずに仕事をしていることはさておき、防衛省キャリアはIT音痴、英語音痴、会計音痴の三重苦の世界に生きています。
 インターネットは米国防省から生まれたというのにITにからっきし弱く、米軍相手の仕事の比重が大きいというのにパーティー英語すらできない者ばかりであり、装備品の調達が最大の仕事とさえ言えるのに全く原価計算の知識がない、というわけで、要するに彼らは全く仕事をしていません。
 だから私は防衛省の「日常業務すべてが不祥事」だと言っているのです。

Q4
(*失礼ながら、基本的な質問をさせてください)
 太田様が着任されていた「官房審議官」とは
 どのようなお仕事なのでしょうか?

 どの役所にもありますが、形式的には官房に属しつつも、各局にまたがる仕事や各局の仕事をつまみ食い的に担当するスタッフ職です。
 私の場合、人事局(当時)の次長的な仕事のほか、防衛局の仕事のうち東南アジア諸国との防衛交流、官房の仕事のうち、防衛白書、各局各自衛隊の筆頭課長から構成される会議の議長役、行政系コンピューターネットワーク、等を担当しました。

Q5
 額賀大臣への証人喚問はすべきだったと思いますか?
 また、その理由をお聞かせください

 額賀さんはご自分を守るためにウソをついておられます。しかもそのウソの付き方が極めて拙劣です。
 (いずれにせよ、彼は政治家として失格であり、彼が財務大臣を務めているのは日本の恥です。)
 ですから、証人喚問等、あらゆる手段を使って彼を追いつめるべきです。
 守屋夫妻をぶったたくことより、そちらの方がはるかに日本のためになります。
 それは額賀さんに象徴されているところの、多くの自民党議員の退廃・腐敗ぶりを炙り出すことにつながるからです。

(注)括弧内は言わないことにする。

Q6
 太田様がお考えになる「防衛省が本来なすべき仕事」とは
 どういう内容を指すのでしょうか?

 防衛省は、日本が組織的計画的な武力攻撃を受ける可能性は見通しうる将来にわたってほとんどない、という基本的な情報開示をまずすべきです。
 その上で、今後の防衛力整備の在り方について、大幅削減案から漸増案まで、いくつかのオプションを提示すべきです。
 国民がどのオプションで行くのか決定すれば、防衛省・自衛隊は、朝鮮戦争が終わってからなくなっていた存在根拠を、再度与えられることになります。
 つまり、「防衛省が本来なすべき仕事」ができるようになるのです。
 なお、朝鮮戦争当時の自衛隊(もともとは警察予備隊)は、朝鮮半島向けの予備兵力でした。

Q7
 省に格上げになっても実質の仕事は「庁」の時代と
 変わらないということですが、「格下げ」「解体」を含め、
 太田様がお考えになる防衛省腐敗防止対策とは
 どのような内容でしょうか?

 人材の墓場となっている以上、現在の防衛省キャリア全員のキャリア籍を剥奪するとともに、防衛省キャリアの採用は当分の間(「防衛省が本来なすべき仕事」が付与されるまでの間)中止することとし、防衛省の内部部局は、他省庁出身キャリア、幹部自衛官の混成組織とし、防衛省採用のノンキャリがこれら他省庁出身キャリアや幹部自衛官をサポートする体制を構築することです。
 他省庁キャリアや幹部自衛官も退廃・腐敗していますが、防衛省キャリアよりはマシ、ということです。
 なお、これと平行して、恩給制度の復活を見返りに天下りの全廃を図るべきです。
 なお、恩給制度の導入までの間は、暫定的に、天下り先のOBの給与を一律2割カットする、といったことが考えられます。
 この恩給制度は、全省庁にも拡大することとし、全省庁における天下りの全廃を図るべきでしょう。

Q8 額賀氏からの口利き要請について

 この点だけは、ぜひ、この機会に話しておきたい!ということはありますか?

 →当時は大した話だとは私自身思っていませんでした。他により深刻な不祥事だらけだったからです。だから、防衛庁を飛び出した2001年に出した本の中でも政治家の口利きについてはほとんど触れていません。
 実際、当時斡旋利得罪があったわけではありませんし、仮にあったとしても、そしてその構成要件に合致する口利きを政治家の皆さんがやっていたとしても、既に時効が成立しているであろう古い話です。
 ところが、それにもかかわらず、建築・土木事業に関する口利きについては、リストに登場する政治家すべてがこれまでのところ、全面否定されています。
 私はむしろこのことにびっくりしています。
 政治家の皆さんは、当時既に相当やましい気持ちをお持ちだったのだな、と考えざるをえません。

「額賀氏の口利きについて、この部分はNGにしたい、ということはありますか?

 →全くありません。

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太田述正コラム#2182(2007.11.16)
<爆笑問題の放送を見て>(2007.12.25公開)

 (本篇は、当分の間公開しません。)→公開し忘れていました!(太田)

1 始めに

 「太田総理・・」をご覧になってどんな印象を持たれたでしょうか。
 裏話を交えつつ、私の感想を申し上げます。

2 放送された番組の感想

 番組をご覧になった方は、日テレの企画は私の主張に沿ったものになっている、と私が前に申し上げた理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。
 編集もこの企画に合わせる形で行われていました。
 例えば、金美齢さんの、太田は偏った見方をしているという趣旨の発言は、私の全発言を踏まえて行われたにもかかわらず、放送されたものでは、私が最初の方で接待はみんな受けているという発言をした後に挿入されており、インパクトが大幅にトーンダウンされていました。
 また、河辺さんの、一般の官僚は接待なんて受けていない、という発言は完全にカットされていました。
 ですから、視聴者には、官僚はみんな接待を受けているところ、守屋は頻度が多く、しかも特定の業者の接待ばかりを受けていたために目立ってしまったというだけのことだ、という私の発言だけが記憶に残り、金美齢さんは、私が守屋を擁護するがごとき発言をしていることを「偏った見方だ」とたしなめたに過ぎない、と受け止めたに違いありません。
 また私の、検察も接待を受けているとか、検察の人間が、つかまらないような接待システムをつくるのに協力しているといった発言の箇所はどぎついのでカットされており、また、山本議員の激高する姿はそのまま放映されても、私が激高して平沢、山本両自民党議員に対して、「こら、聞け」とか、「お前ら何が楽しくて政治家になんかなったんだ」と大音声で叫び、視聴者の顰蹙を買う懼れがあった場面はカットされていました。
 更に、最後に現役の東大法学部生2名が感想を述べ、そのうちの一人が、「どうして政権交代の話なんかが出てきたのか理解に苦しむ」と私のスタンスに対する批判めいた発言を行った場面もカットされていました。
 つまり日テレは一貫して、私に焦点をあてるとともに、私を擁護する姿勢で編集を行ったということです。
 何度も繰り返すようですが、大阪の讀賣TVといい、日テレと言い、讀賣系TV局の私への入れ込みようは主要メディアの中では突出しており、まことに不可思議であるとしか言いようがありません。

 蛇足ながら、このほか、私の自民党批判に業を煮やした平沢さんが、小沢さんや東さんの山田洋行との深い関係に言及しつつ、私がそんな人間のいた民主党から立候補したことで私に反論し、これに対して私が、自分が立候補した2001年当時は小沢さんらは自由党におり、選挙期間中私は、「自民党はひどいが自由党はもっとひどい」と連呼して全国を遊説したと再反論した箇所は完全にカットされていましたし、仙台防衛施設局長時代に私が自民党系の防衛庁長官経験者等の議員の口利きに悩まされた云々の話も完全にカットされていました。

3 終わりに

 日テレの当番組の企画・編集方針のおかげでもありますが、各種掲示板をざっと眺めた範囲では、当番組に出演した私に対する視聴者の評価はほとんどが肯定的であり、大変心強い思いがしています。
 今度週明けに私の仕掛けた時限爆弾が炸裂し、政界を揺るがした暁には、一体日本の世論がどのように反応するのか、想像するだけで鼓動が高まります。
 皆さん、これからも、私とともにスリル満点の展開を楽しんでくださいね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<友人K>
 太田さん。
 金曜日の日本テレビは見たかったのですが、最後の数分しか見られませんでした。それでも、太田さんの表情に余裕があったのが分かりました。(大音声の場面はカットでしたか。)
 太田さんは些細な事も含めてすべて相手に反論しようとするので、相手の思うつぼにはまって論点がずれていく危険があります。接待などよりもっと重大な問題があるという点に行く前に、どの官僚も接待を受けているという点。今回は河辺さんの発言はカットされていたようですが、この点だけほじくりだされると防戦一方になりかねず、本質からずれていきます。このような点は、軽くあしらえば(あるいは譲っても)いいと思います。
 守屋氏の接待が酒飲み話に出るとき、「こんなシーラカンスみたいな人がまだいるんだね。」というのが霞ヶ関界隈のまず普通の反応でしょう。つまり、官僚の皆が接待を受けていたのはもう過去の話です。いつ内部から刺されるか分からない状態で、今は過剰に避けている人の方が多いでしょう。不祥事が起こった官庁では、特にゴルフについては敏感です。ただし守屋氏のように特定の業者とだけ集中的にというのは10年前であっても問題になったと思いますが。

<太田述正>
 番組の中でも申し上げているように、私の語っている官僚に対する接待の実態は6年半前のことであり、その後の状況は、ご指摘のとおりかもしれませんね。
 いずれにせよ、問題は接待の有無ではなく、天下りや政治家のたかりであり、他方、防衛省で「シーラカンス」がいまだに棲息していることなのです。
 ここのところをぜひ皆さんに理解してもらいたいのですがね・・。

<友人K>
 太田さん。
 関西での放映と昨日の日本テレビをネットの動画で見ました。私の考えは杞憂だったようで、太田さんは十分うまく対処しておられますね。テレビは短 くはっきりドギツく言わないとインパクトがないから、雑誌や新聞よりはむしろ太田さん向きかもしれません。ちょっと意外でした(失礼)。この際、出来るだ け出演されればいいですね。

<okano>
見ました。
 内容は、『 たかじん〜 』で言っていた事ですが、東京の方では初めてで、いろいろ規制制限もあり、思い通りにいかないと思いますが全国での反響は大きかったと思います。
 しかし、太田さんの発言で気になったことがあります。
 番組の最後の方、「 公務員のアマクダリを禁止すると、防衛省自衛隊も公務員なので、クーデターが起きる ・・・ 」というくだりです。
 公務員の意識はその程度なのでしょうか・・?

<太田>
 「たかじん・・」の時も、「太田総理・・」の時も、私は、天下りの禁止(ただし、官庁による口利き抜きで、自分の能力・識見でもって再就職することは自由)にあたっては、恩給制度の復活が不可欠だ、と発言しています。
 「たかじん・・」は収録DVDが送られてきているものの、見ていないので、放送でどうなっていたのか分かりませんが、「太田総理・・」の方では、その部分の私の発言はカットされていました。
 (なお、この場合の恩給制度のイメージとしては、現在の天下りに伴うヤミ給与額の100%はもちろん保証せず、8掛けにするのか、半分にするのか、議論 をして定めるべきだ、また、自分の能力・識見をもって再就職した人は恩給が減額される、ということも付け加えて発言しています。)

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太田述正コラム#2227(2007.12.10)
<近況報告(続々)>(2007.12.22公開)

 (本篇は当分の間、非公開にします。)

1 私の記者会見

 明日、1410から参議院議員会館第三会議室で私の記者会見を行います。
 社会民主党の保坂展人衆議院議員のお名前でこの会議室を確保しました。
 保坂議員とは面識がないのですが、彼が麹町中学の後輩、ということでお願いをしたところ、快諾していただけました。
 私がお話しするのは、あの「斡旋利得議員等リスト」の残された4名についてです。
 社会民主党から流してもらった記者の皆さんへの連絡FAXは「4名の政治家」とありましたが、正しくは「1名の政治家と3名の官僚」です。
 読者の中に、記者の方がおられたら、念のため、同じ社の司法記者クラブや防衛記者クラブ等の記者に注意喚起してあげてください。

2 「太田総理・・」出演記

 日本テレビ(汐留)に間違って一時間(実際は50分)早くついてしまい、弁当2人前を平らげて収録開始を待ちました。
 元北海道警の管区本部長でヤミ金造りを内部告発した原田宏二さんや元国土交通省キャリアで俳優に転じた早坂実さんとお近づきになれたのは収穫でした。
 また、元民主党事務局におられ、現在テレビでもよくお顔を拝見する政治アナリストの伊藤○(立心偏に享)夫さんとも名刺交換したのですが、2001年当時私に(民主党本部で?)会ったことがあるとおっしゃっていました。
 収録時の原田さんのお話をうかがって私の苦労など物の数ではないな、と思いました。
 とにかく、既に北海道警をリタイアされOBになってしばらく経った頃に原田さんは内部告発されたのですが、爾来、非難の投書が山のように寄せられ、警察と提携している生命保険会社からは排除され、公安と思われる人物による尾行がつくようになったとおっしゃるのです。
 前にも申し上げたように、私に対しては非難の投書も電話もメールも一切来ていませんし、防衛省関連団体の損害保険から排除されることもなく、尾行がついている気配など皆無です。
 キャリアは、内部告発(外部告発?)してもキャリア扱いを受けている、ということなのか、それとも私の内部告発など、痛くもかゆくもないのか、その両方なのか、と考え込んでしまいました。
 私は私で、平沢議員(警察庁出身)と大村議員(農水省出身)お二人に向かって、「比較的最近官僚から自民党議員になった人はけしからん。天下り等の官と業の癒着構造を熟知していて、この癒着構造から用心棒代をせしめている自民党に入り、議員になったのだから・・。」と攻撃したのですから、平沢議員など、特に針のむしろの思いだったことでしょう。
 また、例によって守屋がさんざん出演者から叩かれていたので、守屋擁護論をぶっておきました。
 更に、私のいわゆる「斡旋利得議員等リスト」に登場する10人の国会議員のうち、5人は斡旋利得処罰法ができておれば、捜査対象になったメンメン、と述べた上で、この5人がみんな自民党議員であること、だから、政権交代が必要だと考え、自分としては民主党より自民党の方が好きにもかかわらず、他に手段がないので民主党から立候補した、とも述べておきました。
 今回は割と言いたいことが言えたように思います。
 21日(金)に2000から放送されるのでぜひご覧下さい。
 この番組の次回の収録は17日に行われますが、今度は私は質問者の立場になると聞いていますし、舞台背景も全く変わるそうで楽しみにしています。

3 読者の声

<遠江人>

 --江戸時代の日本の礼儀と習慣をスケッチした貴重書が全ページ無料公開中--

「イギリス海兵隊の艦隊に随行して来日したJ.M.W. Silverが、1864年から1865年にかけてまとめた江戸時代当時の日本における冠婚葬祭や端午の節句、切腹、入浴、お墓参りなどなどを描いた「Sketches of Japanese manners and customs」という1867年にロンドンで出版された貴重書があり、今でもAmazonではペーパーバック版が1万5000円もするというレベル。
 そんな貴重書が同志社大学の「貴重書デジタル・アーカイブ」にて公開されており、ネット経由で誰でも無料で全ページ閲覧できるようになっています。一般的によく知られている27枚の彩色画を収録した第1巻だけでなく、第5巻まで公開されており、かなり太っ腹です。

 閲覧は以下から。
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20071206_sketches_of_japanese_manners_and_customs/


 イギリス人が江戸時代の日本を描いたということで太田コラムファンとしては興味深いところですが、それを置いてもこれは見ているだけでかなり楽しいというか面白いと思います。
 太田さんは最近忙しくてお疲れだと思います。これを見て、癒されて(?)ください。
<太田>

 時間ができたら、必ず見ます。

<コバ>

 --納税者の意識が官僚機構の退行に反映されている--

 防衛省の問題などについて、そんなこと知らないよといった納税者の態度が省庁の腐敗や退行を助長するのではないでしょうか。省庁批判をする能力なんて全くなくても、政権交代という明確で簡単な答えが国民に対してもメディアなどで頻出しているのですから、官庁の腐敗が目に余っている今こそ納税者の私たちが怒って、コイズミが叫んでいたように、官僚機構の御用政党たる自民党をぶっ壊してやればいいのです。まだまだ国民が知ることのできない問題が隠されているでしょうし…。

<太田>

 そうだ、そうだ!
 ところで、本日(10日)昼過ぎまでに拙著の代金の入金が確認できなかった方は、明日は忙しいので、発送は12日になりますのであしからず。
 また、自宅保管分は残り7冊なので、それ以上の注文が出てきた場合、事務所に行って事務所保管分で補充しなければならず、更に発送が遅れますのであらかじめお断りしておきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<Fan>

 <太田総理見ました。>
 政権交代!
 いいぞ、太田述正!頑張れ、革命家!!

<くるんくるん>

 太田総理見ました。
平沢さん、否定はしないんですね。天下りを助長してたってことを。それどころか、民主党も同罪だと足引っ張っていた・・・。

<gun>

太田総理〜見ました。平沢さんが怒ってました。しかし、太田さんが民主党落選した腹いせで、自民党批判しているとは、幼稚な反論だ。
 太田さん がんばってください。
 そして、映画評論増やしてください、興味深く読ませて頂いております。
 お願いしますm(..)m

<太田>

 今度の「太田総理・・」の編集は平沢議員と大村議員という官僚出身の自民党議員に温情を示した編集であったと言えるでしょう。
 「私のいわゆる「斡旋利得議員等リスト」に登場する10人の国会議員のうち、5人は斡旋利得処罰法ができておれば、捜査対象になったメンメン、と述べた上で、この5人がみんな自民党議員であること、だから、政権交代が必要だと考え、自分としては民主党より自民党の方が好きにもかかわらず、他に手段がないので民主党から立候補した、とも述べておきました。」の部分が完全にカットされていましたし、平沢氏の私への民主党から立候補して落選云々の個人攻撃に対し、女性タレントや森議長がたしなめたのですが、ここもカットされていました。
 また、原田宏二さんが「警察と提携している生命保険会社からは排除され、公安と思われる人物による尾行がつくようになった」とおっしゃった、平沢さんには身の縮む思いがしたに違いない箇所もカットされた、という具合です。

<くらよし>

 --稲葉事件から始まり・・・--

太田総理〜に出演していた原田宏二氏については
http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/
ザスクープで取り上げられており、これをごらんになれば平沢議員が警察の不正に関わっておられたと断言できるでしょう。
 署長を2〜3回かわれば家が建てる、というのは常識でその裏金の管理は副署長。
 協力謝礼問題の件で、当時の国家公安委員長が記者会見。
 その発言に小生、ひっくりかえってしまいましたが、何事もなかったかのような記者達の反応にも驚いたものです。
 ほかにも、検察の金にまつわる特集もありますよ。
 ちなみに、警察の会計問題で知事として唯一行動したのは当時の浅野宮城県知事です。
<太田>

 全くしがらみのない私ならぬ浅野さんが、いわば徒手空拳で全警察機構と対決されたのは無謀でした。
 その結果が、例の自民党県議であった村井知事の誕生であったわけで、浅野さんの責任は重大です。

。平沢議員には、警察官僚のときに、パチンコ業界にプリペイドカード使用を義務付けて、それを取り仕切る協会を、警察官僚の天下り先にしたという実績がある(
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20060928
。12月22日アクセス)ほか、2000年春の総選挙の際、外国人を含む複数のパチンコ業者から多額の献金を受け取っていたという疑惑(
http://www.v-point.jp/visitor/community/news0412/1222.html
。12月22日アクセス)等が取り沙汰されています。

 ちなみに、パチンコ業界における利権として、猪瀬直樹氏「ニュースの考古学」(週刊文春2007年3月23日号)は以下を挙げています。((株)遊技メディア東京 烏丸哲正氏提供資料による。)

1 日本レジャーカードシステム(プリペイドカード会社)代表取締役会長=元近畿管区警察局長
2 日本ゲームカード代表取締役会長=元関東管区警察局長
3 財団法人・保安電子通信技術協会常務理事=元東北管区警察局長
4 全日本遊技事業共同組合連合会専務理事=元九州管区警察局長
5 日本遊技関連事業協会(専務理事?)=元九州管区警察局長(上とは別人物)

 なお、平沢議員が1990年代半ばに警察庁から防衛庁に出向して防衛局担当の官房審議官(実質防衛局次長)をやっていた時の一の部下が防衛課長をしていた守屋であり、当時平沢氏はお客さん扱いで何も仕事をやらなかったか、仮に仕事をやっていたとしても防衛庁キャリアの退廃と腐敗には目をつぶっていたかどちらかでしょう。
 平沢議員や大村議員、とりわけ平沢議員を次の総選挙で再選させてはなりません。

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太田述正コラム#2221(2007.12.7)
<「太田総理・・」3回連続出演(その2)>(2007.12.22公開)

 (本篇は当分の間、非公開にします。)
 
1 始めに

 「太田総理・・」3回連続出演の2回目(21日放送)の概要が分かったのでご披露します。

2 担当者からのメール

日本テレビ「太田総理」○○
太田 述正 様

 3日は、いつものことながら長い時間、ありがとうございました。
 10日も、よろしくお願いいたします。
 マニフェストは、タレントの伊集院光が出します「不祥事を隠している政治家・官僚は、先着100名様まで白状したら許します!」となりました。
 太田様には、いつも通りに、防衛省官僚に関しての事をはじめ、汚職・不正に関してのお話いただければと思います。
 アンケートをお送りいたしますので、前回同様、ご記入いただき、ご返送下さい。以前のアンケートと同じような質問が有るかもしれませんが、ご了承下さい。

 <中略>

 今回(10日・月)の収録は、汐留の「日本テレビ」となります。
 今回は17時ごろに、汐留の日本テレビにお越し下さい。

 <中略>。

 出演予定者は、爆笑問題 伊集院光 平沢勝栄(自)、大村秀章(自)、原口一博(民)、小林興起、金美齢、ケビンクローン、鈴木紗理奈ほか国会議員、有識者、元官僚の方、ジャーナリストなど 計18〜20名の予定です。

 何卒、よろしくお願いいたします。

日本テレビ「太田総理」 ○○

3 アンケート

伊集院光マニフェスト:「不祥事を隠している政治家・官僚は先着100名様まで白状したら許します」

伊集院光の主張

★今の国会は不祥事を起こした政治家や官僚などの証人喚問にばかり時間を割き、決めなければならない事柄が後回しになってしまっているのではないか?
★内部告発・自浄能力に期待するよりも、張本人が素直に白状すれば事件はスムーズに解決に向かうのでは?
★それならば、一度"許す"ことで、どんどん不祥事を白状させるのが手っ取り早い!
★今、何とかして全ての膿を出しきらなければ、もはや政・官の体制を立て直すことは不可能だ!

質問1 このマニフェストに対して・・反対

 2000年の私の口利きリストに登場する国会議員10人のうち、正当な業務と言える5人でさえ、うち1人は回答拒否、不当な業務と言うべき5人については、うち1人が調査不能と回答したほかは全面否定した。別に処罰されるわけでもないのに、証拠がつきつけられるまではシラを切り通そうということ。つまり、白状など期待できない!!

質問2 相次ぐ政・官の不祥事の原因は何だと思われますか? またその改善方法は?

 原因1:日本が米国の従属国であるため、本来の意味での国政が存在しないのに中央政府が存在していること。
 原因2:その「中央政府」が自民党恒久政府であり退廃・腐敗していること。

→政権交代ないし全面的政界再編。

質問3 過去に不公平な業務執行を前にしたことはありますか?
    また内部告発をしたor告発しようと思ったがとどまった経験はありますか?
    (#タレント・有識者の方は、自分の仕事場で同じような経験があればお書き下   さい)

 諸冨防衛施設庁長官、村上正邦参議院議員、鈴木宗男衆議院議員、姫野佐世保重工副社長(後社長)といった、後、それぞれ刑務所にお入りになるメンメン等に囲まれて仕事をさせられた私の、防衛施設庁首席連絡調整官時代の1996〜97年が良い例。ムチャクチャ悲惨な目にあったが、内部告発しようにも、当時の防衛庁長官に駆け込み訴えする気になど到底ならなかった。

3 終わりに

 今度は否応なしに私が軸になりそうな企画ですね。
 平沢さんも大村さんも小林興起さんも元官僚(それぞれ警察庁と農水省と経産省)ですし、原口さんは元自民党県議です。
 こんなマニフェストをめぐって私と一緒に出演するのはかなりつらいのではないかなあ。
 いや、そんな心配をしてあげることもないか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<太田>

 「後、それぞれ刑務所にお入りになるメンメン等」は「後、それぞれ有罪判決をお受けになるメンメン等」に訂正させていただきます。

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太田述正コラム#2209(2007.12.1)
<「太田総理・・」3回連続出演(その1)>(2007.12.16公開)

 (本篇は、12月14日夜まで非公開にします。)

1 始めに

 日テレの「太田総理・・」のご案内が一部間違っていたので、訂正します。
 12月中に私が出演する第一回目は12月3日収録で14日放送、第二回目は10日収録で21日放送、第三回目は17日収録で25日放送です。
 (ですから、来週中に私の出演する番組で放送されるのは、生出演するラジオ局JーWAVEの「JAM THE WORLD」の2055頃からだけです。)

2 14日放送のアンケート

 マニフェスト:「不祥事を内部告発をした人には国から褒賞金1000万円をあげます」

★食品偽装問題をはじめ、政治家や官僚の不祥事が続発している!
★これらは内部告発による発覚することが多いが、内部告発しにくい日本の企業風土を考えると、まだまだ氷山の一角なのでは?
★そこで税金から褒賞金を出せば、企業や官庁の自浄努力も進み、不正がなくなるのでは?

質問1 このマニフェストに対して・・・反対

 理由:
 カネが欲しいような人は内部告発などしない。
 官僚機構の場合、大臣や副大臣は国民を代表して送りこまれた外部の人間のはずだが、彼らも癒着構造の中にいる(最有力構成員である)ため、内部告発の受け手たりえない。これが最大の問題。
 (官僚機構内のチェック機関たるべき行政監察局や会計検査院も癒着構造にからめとられている。)

質問2 「公益通報者保護法」についてどのようにお考えですか?十分、不十分など意見をお聞かせ下さい。
 
 労働者たる内部告発者だけが対象なので狭すぎる。役員等も対象とすべき。
 また、公務員が対象となっていない点でも狭すぎる。
 刑罰で強制しなければならないような重大な法令違反行為に関する内部告発だけが対象である点についても同じ。
 更に、事業者内部以外への告発への保護が不十分。

質問3 食品偽装についてどのようにお考えですか? また、どうすればなくせると思いますか?

 「公益通報者保護法」の改善(上述)によって相当程度なくすことができるのでは?
 規制の強化は行政を肥大化させるだけであり反対。

質問4 「内部告発」についてどのようにお考えですか? 内部告発をした経験、あるいは内部告発しにくい空気を感じた経験など、エピソードがあればお書き下さい。

 某有名総合メーカーがからんだコンピューターソフト導入をめぐる不祥事を内部告発しようとしたが、大臣に直訴することをあきらめ、また、行政監察局に予告しながら結局告発をとりやめ、結局、某野党大物議員への接触を試みた。(しかし、接触前に確認したところ、上記総合メーカーの競争相手たる企業から、通産省から出向してきていた防衛庁幹部に投書があり、彼が、就任したばかりの大蔵省から出向してきていた次官と相談して不祥事がつぶされていた。)

(脚注)「某有名総合メーカー」とは日立製作所のことであり、ここで言う不祥事等については、コラム#646〜650、653、655、及び#2198参照。

3 終わりに

 皆さんのお知恵もぜひ拝借したいですね。
 私へのメールや掲示板への投稿をお寄せ下さい。

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太田述正コラム#2158(2007.11.3)
<疲れたァー(続々)>(2007.12.2公開)

 (本篇は当分の間公開しません。転載を厳禁します。)

1 始めに

 本日は午前中に新聞の取材を2時間受け、午後遅くに、近くの公園で某TV局の録画撮り1時間半弱を受けました。
 検察は必ず動く、しかもその時期は11月中である可能性が極めて高い、との感触です。

2 ボツになった「報道2001」について

 ボツになった、私出演のフジテレビの「報道2001」(日曜朝)では、竹村健一、山本一太、佐藤正久(自民党参院議員)、原口一博、小池晃(共産党参院議員)各氏が(私と共に)出演予定でした。

 中身は、1、守屋問題の背景に何がある? 2、防衛省と商社の関係をどうすべきか? 3、防衛省の情報管理体制を問う 4、日本の国際貢献のあり方とは
です。
 なお、11月1日の夜、担当ディレクター(女性)と自宅付近のファミレスで簡単な夕食をとりながら、かなりの時間をかけて、私から私見のレクをした上で番組内容の調整をしました。
 これだけ準備したのですから、近い将来、この企画が再び日の目をみることを祈っています。

3 赤旗・朝日・東京

 11月1日の午後に、赤旗の記者2名の取材を受けた話を前に書きました。(その数日前には赤旗日曜版の記者1名の取材も受けています。)
 この同じ2名に昨年防衛施設庁官製談合事件の時も取材を受けていますが、当時、私が同紙に示唆したところの、私の仙台防衛施設局長在任中に管内で土地買い上げに係る口利きをした政治家・・<中略>・・の件では、記者のうちの1人が問題の土地の関係者・・<中略>・・に取材をした際、暴力団風情の男に岸壁に呼び出され、生命の危険を感じたとのことです。
 朝日は、昨年7月3日、私の提供した日記の記述に基づき、相当念入りな取材を行った上で、一面トップの記事に仕立てました(コラム#1331、1332)。
 この朝日や赤旗の努力には頭が下がります。
 私が仙台防衛施設局長当時に経験した、加藤紘一等の政治家の口利き・・1999〜2000年頃の建設・土木事業に係る口利きは、既に犯罪に該当する悪質なものになっていたと言ってよい・・については、東京新聞に私が改めて語り、それが既に10月30日、記事になって報道されました(注)し、昨日の「たかじん・・」の収録でも語りました。その部分がどの程度明日放送されるか、(それともされないのか、)大変興味があります。

 (注)「防衛利権に群がる政治家は数多いようだ。 太田氏によると、仙台防衛施設局長の在任(1999〜2001年)当時、東北地方の防衛庁長官経験者は頻繁に、特定業者の受注への口利きを要求してきた。「政治家が犯罪に手を染めることだから、せいぜい年に一回ぐらいあるのが普通。だが、その議員は年に何回も要求してきた。」 「同じころ、別の防衛庁長官経験者も口利きを求めてきたという。「東北が地盤でもないのに、わざわざ仙台の私に依頼した。将来の首相候補とされる人はこれぐらいのことをするのかと思う一方、自民党の腐敗ぶりを知った」。」→この箇所で誤りがある(コラム#2154参照)のは、「わざわざ仙台の私に依頼した。」だ。「わざわざ仙台局管内の特定業者の受注を依頼してきた。」が正しい。

4 「たかじん・・」雑感

 常連出場者のうち、三宅さん(2回ご一緒させていただいた)と志方さん(1回ご一緒させていただいた)のお二人は、率直に申し上げて、そろそろあの種番組に出演されるのは厳しいお年におなりなのではないか、という印象を持ちました。
 そのあたりも、明日の放送からくみ取っていただけるのではないでしょうか。

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太田述正コラム#2144(2007.10.24)
<私のTV出演(続)>(2007.11.26公開)

 (本篇の内容は当面他言無用に願います。)

1 始めに

 このところ、マスコミからの対応に逐われ、もはやどの社の何という記者からコンタクトがあった、ということすら書き留められなくなってしまいました。
 
2 分かってきたこと

 大阪のよみうりTVと在京各局の、守屋問題に関する報道取り組み姿勢は、別の国のTV局かと思えるくらい差があります。
 本日の時点でも、まだ「同期だそうですが、守屋さんはどんな人か、太田さんのコメントをぜひ録画撮りさせて欲しい」と言ってきた寝ぼけた在京TV局がありました。
 申し訳ないけれど、これまで私には、大阪には地盤沈下のイメージしかなかったのですが、どうやら硬派番組のレベルは、大阪の方が東京よりはるかに高いようです。
 そういえば、官製談合問題で、私をラジオに出演させたのも大阪のラジオ局(毎日放送)でした(コラム#1663)。
 この時も、在京のTV局やラジオ局からは、出演依頼どころか、録画撮りないし録音依頼すらありませんでした。
 思うにこれは、在京のTV局もラジオ局も、権力のお膝元に所在しているため、より権力と癒着しているからではないでしょうか。
 この関連で嫌な感じなのは、一つには、少なくとも在京の民放地上波TV局5局のすべてから私にコンタクトがあったのに、NHKだけからはコンタクトが全くないことです。
 昨年の施設庁官製談合事件の時はコンタクトがあったということを考えると、NHKは、今回の守屋事件は、施設庁という外局に係る事件ではなく、防衛省本省に係る事件であり、より権力の中枢に近いので、太田のような危険な人物には近付かない方がよい、と判断したとさえ思えて来ます。
 嫌な感じのもう一つは、昨日、TBS(6チャンネル)の番組ブロードキャスター(土曜)の担当者から録画撮りの話があったけれど、「守屋さんはどんな人か」一点張りだったのでお断りしたところ、今度は同じTBSの番組ピンポン(木曜)の担当者から話があり、交渉の結果、私の発言のつまみ食いをしないという回答が得られたので、録画撮りを了承したところ、本日迎えに来る時間の3時間ちょっと前の16時前に、急遽(ボクサーの)亀田で行くことになった、とお断りの電話があったことです。
 関東圏での私のTV出演への道のりは、依然遠そうです。
 
 蛇足ながら、各TV局内での横の連絡がほとんどないことにびっくりしています。
 番組ごとに横の連絡が全くないのは、ひょっとすると下請け制作会社も違っていて、仕方のないことなのかもしれませんが、報道局の中でもほとんど横の連絡がないため、私の取材も一々初対面の挨拶から始めなければならないし、特定の記者が録画したものが、他の記者によっても利用されることも余りなさそうなので、何という無駄だらけの世界か、とため息が出ます。

3 私の記事

 (1)夕刊フジ

 10月23日付の夕刊フジの「揺れる防衛省--前事務次官守屋堕落の道程」という記事の中で、私への取材に基づき、「守屋氏と同期の元防衛庁審議官で評論家の太田述正氏(55)が「守屋氏を清廉潔白という人は多い」としながらも、「問題なのは、かつては優秀な人間であっても、どんどん無能になっていく防衛省の構造的問題だ。その象徴が守屋氏」と指摘する。 さらに、「実質的な仕事はほとんどないのに、潤沢な国防費を与えられ、ヤミ年金もはずむ。さらに他の省庁に比べても特段に閉鎖的だ。どんな立派な人間も堕落させる」と話している。」というくだりが出てきます。

 (2)週刊文春

 私が登場する記事が明日発売の週間文春に載ります。しかし、手違いで見本刷りがまだ届いていないため、この記事をまだご披露できません。

 (3)社会新報

 社会新報は社会民主党の機関紙ですが、10月31日号に、私のコメント
 「守屋前防衛事務次官に対する「日本ミライズ」社長(「山田洋行」元専務)によるゴルフ・飲食接待に関する報道を通じて、防衛専門商社山田洋行からの日本ミライズ分離に伴う両社間の内紛騒動を、国民は知るところとなりました。 その後、国民の関心は、山田洋行への防衛省OBの天下りや、山田洋行と政治家との関わりといったより大きな問題にも向けられつつあります。 この際、自民党系政治家、官僚機構、及び官と関わりの深い業者、の3者の間で形成されている政官業癒着体制という巨悪そのものに国民の目を向けさせることができるかどうか、メディアと野党の力量が問われています。」
が載ります。

4 今後の予定

 明日、午前中私用があり、その後、午後毎日新聞本社で、サンデー毎日の、私の写真入りインタビュー記事のためのインタビューを受けます。
 金曜(26日)には、よみうりTVでの番組収録のために、送られてきた新幹線指定席切符を使って大阪に行ってきます。
 生まれて初めての新幹線のグリーン席です。
 なお、新大阪から乗れということでしょう、タクシーチケットも送られてきましたが、「乗車者 番組出演者」、「利用区分 タレント」と印字してありました。
 タレントねえ。
 
5 終わりに

 こういうわけで、ここしばらくは、コラムの質と量を維持することができそうもありません。
 有料読者の皆さん。
 ご迷惑をおかけしますが、ぜひご理解のほど、お願いします。

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太田述正コラム#2190(2007.11.22)
<頑張ろう>

1 始めに

 3日間、5時間弱睡眠が続き、東京での民主党への講演、取材、それから大阪での朝日放送と回る途中で、一時完全にアゴが出ました。
 おかげさまで、帰りの新幹線の中で寝たのでかなり元気が回復しました。
 取り急ぎ本日のご報告をさせていただきます。

2 民主党

 0800から院内で開かれた民主党の外務防衛部門会議に出席し、額賀口利き疑惑を中心に、皆さんお馴染みの日本の対米従属論、防衛省・自衛隊に何も期待しない日本国民論、政官業プラス主要マスコミ癒着論等に及ぶ講演を大急ぎで30分で行い、質疑応答を30分程度行いました。
 民主党の議員諸公はかなりショックを受けた面持ちでした。
 終わってから控え室で、田名部議員(もともとは自民党。リスト提出を求めた2000年当時は無所属。現在は民主党)の秘書の方から苦情を受けました。
 「「斡旋利得議員リスト」だなんて、オレはそんな悪いことをしたっけな」と議員が嘆いておられる由。
 「別に原リストのタイトルが「斡旋利得議員リスト」だったわけではなく、私が勝手にそう名付けさせていただいた次第です。とにかく私が、仙台局の建設部と施設部に対し、政治家等からの依頼のリストをつくってくれと同じ指示を行い、それぞれの部から出てきたものを(簡略化はしているが)そのまま日記に転記しただけのこと。田名部議員のお名前は施設部の方のリストに出てきたものですが、要はきちんとご説明をされればよろしいのでは。」と申し上げておきました。
 (私は土地の買い上げを中身とする施設部案件については、講演の中で、シロに近いグレーゾーン、建築・土木工事への参入を中身とする建設部案件については当時は単なるグレーゾーンだと考えていたが、現時点では、クロに近いグレーゾーンと見るべきだと考えている、と述べたところです。)
 廊下に出たら、ぶらさがり取材で多数のTVクルーに囲まれ、代表取材を受けました。
 1999〜2000、2000〜2001年の日記の二つのファイルの更新期日が、プロパティを見ると、それぞれ、2001年3月、2001年12月となっており、それ以降、全くこの二つのファイルをいじっていないことが分かる、と述べておきました。
 そして、2001年3月は、私の退職前後で、本を執筆していた頃であり、2001年12月は、ブログを書き始めた頃であり、日記を読み返していた時期にあたるところ、その過程で私が何かを追記したか、誤操作したために更新期日が改まったと考えられる、と付け加えておきました。

3 取材

 そもそも、上記講演はマスコミに公開されており、今まで本件で私を取材した記者も何人か来ておられました。
 新たに取材を試みられたのが、仙台を本拠地とする地方有力紙、河北新報の記者です。 時間があったので、霞ヶ関ビルの地階の喫茶店に入り、取材を受けました。
 いやあ、仙台時代を思い出して懐かしかったなあ・・。

4 朝日放送

 新大阪の駅で昼食を食べたのですが、東京どころか、仙台よりも片田舎の感じのレストラン街・・大衆デパートの食堂風の店が多い・・で、なかなかどの店に入るか決めかねました。
 結局大阪焼き肉の店に入りました。
 その後、言われていた時間の一時間以上前に朝日放送に入りました。
 1500が過ぎてから、大谷昭宏(初対面)、橋下、宮崎氏(このお二人とは「たかじん・・」で既に二度ご一緒した)らと打ち合わせを行いました。
 生出演の本番では、日記の中に登場する酒井仙台局建設部長(当時)が録画で紹介されてびっくりしました。しかも、「記憶にない」と証言しているではありませんか。
 これは実質的に私の指摘を認めたに等しい、酒井さんは保険をかけ始めた、と私は受け止めました。
 額賀さんも録画で登場し。こちらは相変わらず全面否定ですね。そうこなくっちゃ額賀さん。
 しかも、朝日放送さん、よく取材をしていますね。
 土地の買い上げ案件で田名部さんを含め、3人の政治家が、口利きは行っていないが問い合わせは行ったと答えているのだそうです。
 これで、建設部の方の案件も事実らしいと皆さんが感じてくれるのではないでしょうか。
 それに、実はもう一つ私の指摘を裏付ける材料があるのです。
 実は、額賀さんが口利きをしたと私が指摘している山形県の業者は、私に会った事実も含めて全面否定しているところ、例の記事を書いた記者と私と二人で事務所で名刺探しを行い、2000年の名刺ファイルから、当該業者の二組の名刺を発見しているのです。
 片方には年賀と印刷されており、これは2000年の正月明けに儀礼的な訪問をした時(日記に記載あり)の名刺であると思われ、もう片方は、同年3月14日に防衛施設本庁(当時)の技術審議官等にうながされてこの業者が私を訪問し、私と懇談をした時のものと思われます。
 もともと、守屋だって私のために証言をしてくれる可能性は大いにあるのですから、名誉毀損訴訟になっても、間違っても私と朝日新聞が敗訴することはなさそうです。
 まあ、訴訟の結果がどうなろうと、とにかく、額賀さんに訴えを提起して欲しいのですが、大好きな額賀さん、早く訴えましょうね。

5 終わりに

 皆さん。
 そろそろネチズンが日本の政治を動かす時代がやってきたのではないでしょうか。
 皆さん。私とともに、政官業プラス主要マスコミの癒着の打破、そしてそのための政権交代ないし政界再編に向けて頑張ろうではありませんか。

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太田述正コラム#2173(2007.11.11)
<爆笑問題との私の共演プラン>(2007.11.18公開)

 (本篇は、16日まで公開しません。)

1 始めに

 16日の2000から日テレで放送されるバラエティの収録が明日(12日)夜にあります。
 どのような準備がなされるのか、その内幕をご披露しましょう。

2 11月7日夜に受け取ったメール

 太田述正 様

 先程は、突然の電話で失礼いたしました。
 また、御出演の承諾を頂きありがとうございます。
 改めて、番組の説明からさせていただきます。
 「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」は、毎週金曜日夜8時から、日本テレビで放送しております、討論バラエティー番組です。
 今回、「不祥事を起こした省庁の職員は1年間タダ働きにします!(仮)」というマニフェストを、秘書役の山本モナが提案し、討論をしたいと考えております。
 出演予定者は、爆笑問題、山本モナ、平沢勝栄(自) 大村秀章(自)原口一博(民) 有田芳生 河辺啓二(元農水省) 金美齢 高部あい(タレント)他 国会議員、有識者、芸能人など20名程度の予定です。
 なお、ご出演にあたり、当番組は収録番組で、スタジオで発言された内、一部しか放送されない場合があること、番組の最後に出演者による「賛成」「反対」の採決があり、太田様の意に反する結論が出ることも有ることをご了承下さい。
 御出演の方々には、事前にマニフェストに関するご意見を、アンケートでお答え頂いております。
 添付いたしますので、ご記入の上メールかFAXでご返送下さい。
 また、当日日本テレビに入るために必要な申請書も一緒に送りますので、こちらもご記入していただき、アンケートと一緒に送ってください。
 お帰りは、タクシーをご用意いたしますので、入構の申請書の4の欄にお帰りの場所をお書き下さい。
 12日(月)収録当日は、22時ころから収録を開始いたしますので、21時15分頃までに、日本テレビまでお越し下さい。
 この時間は、1階の防災センターからしか入れませんので、その地図も送ります。
 (矢印は、駐車場の方面ですので、「搬入口」の方へお進み下さい)
 防災センターで、お名前と「太田総理」に御出演の旨申し出ていただき、入構証を受け取りましたら、11階の「タレントクローク」まで、お越し下さい。
 局内の経路は、申し訳ありませんが、警備でお尋ね下さい。
 最後に、出演料ですが、他の番組の実績を参考にさせていただきたいと思いますので
参考にお教え願えると幸いです。
 何か、ご不明の点がありましたら、いつでもご連絡下さい。
 当日も、警備の場所が分からないようでしたら、○○の携帯にご連絡下さい。
 よろしくお願いいたします。

日本テレビ「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。
プロデューサー ○○

3 9日に私が局にFAX送付したアンケート回答

 山本モナ マニフェスト:「不祥事を起こした省庁職員は連帯責任で1年間タダ働きにします!」(11月12日収録)

★先日の守屋前事務次官のゴルフ接待騒動をはじめ、未だに止まぬ官僚の不祥事。
★このような問題が解決しないのは官僚の体質にも原因がある。
★まずは官僚自身が一部の不祥事も、官僚全体の問題として考えることから問題解決が見えるのでは?

質問1 このマニフェストに対して・・反対

 その理由
 一、捜査当局にその気があれば、全省庁で不祥事を発見、立件することが可能
 二、全省庁職員が一年間タダ働きになる
 三、検察・警察職員も同様
 四、だから、一、をやるわけがない
 五、実行することが不可能だから反対

質問2 相次ぐ官僚の不祥事についてどう思いますか?
    また、それはどうすれば解決すると思いますか?

 問題の根源は、自民党恒久政権の下での政官業の癒着体制にある。
 国民が最大の被害者だが、実は、政治家も官僚も業者もこの体制の被害者。
 この体制を崩壊させるには、明確な政権交代以外にない。

質問3 官僚だけでなく、政治家にも原因がある政官癒着について
    「こんな政官癒着があった!」ということを知っていましたら教えてください。

 仙台防衛施設局長時代に元防衛庁長官や元防衛政務次官クラスの政治家の口利きが自衛隊や在日米軍の建設・土木事業について行われていることを知った。
 官製談合が行われていた事を知った上で、これらの口利きが行われていた可能性が高い。
 これは癒着と言っても犯罪に近い、と今では思っている。

4 終わりに

 この番組はお笑いバラエティだと思っていたのですが、それにしては随分肩に力が入っていますよね。
 そもそも、アンケートの問が私のかねてからの問題提起に沿って作成されている、と思いませんか。
 問題は、どれだけ私のしゃべったことが放送されるかです。
 (このアンケート回答の中には書かなかったけれど、天下り問題にも触れるつもりです。)
 皆さんと一緒に放送日を待ちましょう。
-----------------------------------------------------------------

太田述正コラム#2184(2007.11.18)
<大蔵官僚群像(その2)>

→非公開

『まぐまぐ大賞2007』への推薦をおねがいします。豪華商品アリ。
(11/20まで)マガジンID: 0000101909 
http://www.mag2.com/events/mag2year/2007/

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太田述正コラム#2176(2007.11.13)
<爆笑問題との私の共演>(2007.11.17公開)

 (本篇は、当分の間非公開とします。)

1 始めに

 電車で新橋駅まで行き、歩きで汐留の日テレにたどりついたのは私くらいでしょう。
 (前回、日テレに出演した時は、車が迎えに来ました。今回、出演者が多いので、迎えがなかったと思われます。)
 案の定、道に迷ってしまい、やっとのことで発見した夜間の搬入り口から入館し、5分遅れの21時20分に11階の受付に着きました。
 以下は、それから起こったことです。

2 控え室にて 

 上記と別フロア(前回は同フロア)の控え室は、前回は個室であったところ、今回は河辺啓二氏夫妻と一緒だった。前回、弁当を持ち帰りそこねたので、今回は着席して、まずは目の前の弁当をパクついた。
 そうこうしているうちにディレクターが入ってきて調整が始まった。
 官僚がいい思いをしている点の見聞を紙のボードに買いてくださいと言われ、海外出張時の商社による接待の話にしたのだが、字がヘタなので、と言ってディレクターに代筆してもらった。
 なお、マニフェストが、「不祥事を起こした省庁は連帯責任で1ヶ月間タダ働きにします」と1年間が1ヶ月に変更されていた。
 それから、おもむろに河辺さんに挨拶した。
 河辺さん(49歳)は、東大工学部を卒業後キャリア官僚(技官)として農水省、総務庁(当時)に計十年勤めた後、三十三歳で東大理3を受験し直し、教養課程からやり直して医学部を卒業し、群馬で開業医になって十年経ったという異色の人物。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/kikaku/036/1.htm
 奥さんが一緒なのは、群馬から奥さんの運転で車でやってきて、収録終了後、やはり奥さんの運転で群馬まで帰るためとのこと。
 河辺:「私にとっての二度目の教養課程の時、桝添要一先生の政治学の授業をとらされました。」
 太田:「桝添とは法学部同期ですが、後に日本青年会議所の顧問団を前財務省財務官の渡辺君や桝添と一緒にやった仲です。桝添の授業を受けさせられたとはお気の毒に。」
 河辺:「ところが、半分くらい進んだところで、桝添先生は東大をお辞めになってしまったのですよ。」
 太田:「それはよかった。」

3 収録フロアの出演者全員のための控え室にて

 「議長」役の森さん、「議員」役の平沢勝栄衆議院議員(自民党・元警察庁)、山本一太参議院議員(自民。2世議員)(注)、藤末健三参議院議員(民主党・元東大助教授・元通産省)、私、河辺(以上、マニフェストに反対)、片山さつき衆議院議員(自民党・元財務省)、山井和則衆議院議員(民主党・元大学講師)(以上、マニフェストに賛成)、太田光総理、田中秘書、山本モナ秘書(進行役)、金美齢、有田芳生、ケビン・クローン、高部あい、ふかわりょう、若林亜紀の全員が揃う。

 (注)山本さんのプロフィールを調べていて、ここでは明かせないご縁が彼とあることを発見した。もし、オフ会が将来再び開かれることがあれば、参集者だけにそのご縁をご説明しよう。

4 収録

 企画が企画だけに、私が議論の中心になってしまった。
 私は、「たかじん・・」の2回と日テレの1回目の合計、マイナス「日本に脅威無し」論、のすべてを開陳できたように思うが、問題はどれだけカットされるかだ。
 いささかあわてたのは、河辺さんが、キャリア官僚は皆接待を受けているとの私の主張に「そんなことはない」と異を唱えたこと。「そう、技官は蚊帳の外の場合が多いんですよ」と言うのもはばかられたので弱った。
 後、台湾「独立」運動の闘士として尊敬していた金美齢さんが、私の主張について、「極めてシニカルであり、偏っている」とおっしゃったのにはがっくりきた。
 ご存じないことについて発言されるとは、やはり金さんもお年なのだな、と痛ましい思いがした。
 平沢さんは、私が立候補した2001年に既に小沢さんらが民主党にいたと勘違いして私に反論したのはおかしかった。私は改めて旧自由党や小沢さんの悪口を言っておいた。
 なお、太田「総理」は私のシンパになった感じを受けた。
 後は、16日(金)2000からの放送をご覧いただきたい。

5 収録後

 収録が始まるのが遅れ、しかも議論が白熱化したこともあって24時が迫り、24時になると自動的に電源が落ちるしくみになっているとのことで、みんなで大あわてでエンディングまでもっていき、収録は終了した。
 その後、ディレクターから私のこれまでの出演料を聞かれたので、「たかじん・・」の時の出演料を口にすると、「ではそれで行きましょう」ということになった。
 下に下りるエレベーターを待っている時、若林亜紀さんが近付いてきたので、「出演者の中で最も肝胆相照らす気がしたのはあなたでした」と私が名刺を出しながら言うと、「後で名刺を送ります」と彼女が答え、一言二言会話を交わした後、分かれた。
 帰りはチケットを渡され、タクシーで帰宅した。
 本日、若林さんからメールが届いた。「名刺」とはこのことだったのだ。

太田様

昨日はありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。
機会あればいろいろご教授くださいませ。

厚労省の天下り法人で内部告発をして辞めました。
法人時代から出版の仕事をしており、
辞めてから雑誌などを書いております。
出版界のことでしたらお聞きくださいませ。
私は新設された予備自衛官補制度に応募し、
英語技能で予備自衛官二曹でもあります。

若林亜紀

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太田述正コラム#2183(2007.11.17)
<大蔵官僚群像(その1)>

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太田述正コラム#2157(2007.11.2)
<大阪とんぼ帰り紀行(その3)>

1 始めに

 本日、2回目の「たかじん・・」の収録に大阪へ行ってきました。
 返ってきたら、フジテレビからの電話で、4日日曜日の報道2001は守屋事件から大連立へとテーマが切り替わり、私の出演はなくなったと連絡がありました。
 大連立が決まったのかと一瞬目の前が真っ暗になったのですが、民主党がこの話をひとまずは断ったことから、まだそこまでは行っていないようですね。
 いずれにせよ、小沢さんが福田首相からの大連立話を一蹴せず党に持ち帰ったのはまことに怪しい。これは小沢さんがよほど追いつめられていたからであるとしか思えません。。
 可能性としては、守屋事件で小沢さん自身が政治献金と東元議員の天下りでヤバイと思っている、または給油問題で相当追いつめられている、もしくはその双方、といったことが考えられます。
 自民党としても、参議院で少数派に転落している上、守屋事件で防衛省キャリアの退廃ぶりと腐敗ぶりが明らかになり、歴代防衛庁長官・防衛大臣の監督責任が問われようとしており、かつまた自民党の政治家に対する山田洋行の接待や車代の提供も暴露されつつあることから、権力にしがみつくために、死にものぐるいで民主党との大連立構想を追求しているのでしょう。
 とにかく、自民・民主の大連立なんてことになったら、いよいよ日本も終わりです。
 そんなことになりそうになったら、大デモを組織して抗議行動を繰り広げましょう。

2 「たかじん・・」

 台本を私に見せ忘れた前回のことで懲りたのか、本日は収録前に入念な打ち合わせが番組スタッフと私との間でなされました。
 その結果、三つのことを必ず議論の中に入れることになりました。
 疲れているせいでしょう、そのうちの一つが(私が提案した)政官業の癒着体制(それにマスコミがからんでいる)であったことしか今となっては思い出せません。
 この三つを書いた紙を順次スタジオ内で掲げるので、この三つが取り上げられないようなことはない、とスタッフの皆さんが胸を張りました。
 ところが、私の出番が来て、収録が進行しても、一向に紙など掲げられません。
 結局、政官業の癒着体制の話もできませんでした。
 後で聞いたら、私の後ろで紙を掲げていたのだそうです。ということは、常連出場者達はこの紙を見ていたことになります。(この紙の趣旨を果たして彼らに事前に説明したのだろうか・・。)
 とにかく、今回も、話は何だかどんどん脇道に逸れていった印象がありました。その軌道修正を図るすべが私にはなかったわけですが、前回とは違って常連出場者との間で話はかみあっていたのではないでしょうか。
 私も前回に比べて笑いを抑えたつもりです。
 果たして出来は前回に比べて良かったのか悪かったのか、日曜日の放送をご覧になり、皆さんの方でご判断下さい。

3 おまけ

 「たかじん・・」の私の出番の収録が終わり、同番組他の部分の収録も終わってから、インターネットTV用の辛坊・志方俊之(今回の常連出場者の一人)・太田の鼎談(「たかじん・・」を踏まえたもの)の収録が行われました。
 実は志方さんと私は初対面です。
 なお、辛坊氏のお父さんは、自衛隊のたたき上げでらしたのですね。
 このインターネットTVがいつオンエアされるのかは聞き漏らしましたが、ご覧になった方は、ぜひ感想をお寄せ下さい。

4 終わりに

 守屋喚問が参院でも行われるようですが、大連立の話もあることから、果たして私のTVでの出番が再びあるのかどうか、ちょっと心配になってきました。

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太田述正コラム#2156(2007.11.1)
<疲れたァー(続)>

1 フジテレビ出場決まる

 11月4日(日)のフジテレビ「報道2001」への生出演が決まりました。
 私が出るのは、0820頃〜0852(番組終了まで)だそうです。
 竹村健一氏ほか、自民党2名、民主党1名、共産党1名の議員の皆さんとご一緒します。
 ちょっと朝早いけれど、ぜひご覧下さい。

 振り返って見れば、私が防衛庁を飛び出して立候補することにした時、フジテレビ系列である産経新聞は、主要6紙のうちこのことを報じなかった唯一の新聞でした。
 産経新聞は、自衛隊の味方を自認されている新聞ですが、いささか自衛隊に対する提灯持ち的記事が鼻につくことが多く、必ずしも好印象を持っていません。
 私が、同新聞の知り合いの論説委員に、私の記事を掲載してもらうようにお願い行ったところ、わが新聞には民主党嫌いが多いからなあ、とおっしゃり、結局掲載してはいただけませんでした。
 幸い、今回系列のフジテレビが、このような機会を私に与えてくれたので、6年半前の「遺恨」はこれで水に流すことにしましょう。

2 TBS

 一昨日、日テレでの「NTV Newsリアルタイム」の録画撮りの後、2230頃、ご要望に応えてTBSに赴き、「2時っチャオ」という番組の担当者の取材を受けたのですが、まいりましたね。
 守屋の防衛省(庁)に入ってからの経歴表を示され、ポストごとの年間給与額を書き込んでくれ、とおっしゃるのです。
 私のもらった最終的な給与だけは覚えていたので、その時のポストにほぼ相当する守屋の給与は分かるけれど、それまでの給与なんて、そんなことに関心がなかったせいもあって、全く覚えていません。
 次に聞かれたのは、その経歴表に出てくるポストがどういうものか、です。
 例えば、「防衛課長」というポストはどういうポストか、防衛課の仕事はどんな仕事かとというのです。
 私は、(当時の)防衛課は、防衛庁の中枢課であり、防衛政策と防衛力整備を担当している、と答えたのですが、今度は防衛政策とは何か、と聞かれるのです。
 もう夜も遅いのに、これではどれだけ時間がかかるか見当もつきません。
 とうとう私がキレて、「失礼じゃないか。私は辞書ではない。防衛白書でも読んでそれくらい自分で調べてくれ」と言うと、「防衛白書は分かりにくい」とおっしゃる。
 「私は2度防衛白書を編纂したけれど、分かりやすくつくったと自負している。」といった馬鹿馬鹿しいやりとりが続いた後、ようやく解放されて深夜自宅に戻りました。
 私が疲れるわけです。

3 テレ朝

 テレ朝については、しぶる私に対し、「2300からのニュースの中で、太田さんの守屋評だけでなく、接待や天下りは全省庁共通の問題だ、というご持論についても、必ず併せて映像を流します」とまでおっしゃったので、私が自宅付近の公園での録画撮りを受け容れたという経緯があります。
 私自身は、テレ朝のこのニュース番組は見なかったのですが、見た人からは、「「全省庁共通の問題だ」という部分の放映はなかったのではないか」と言われています。
 テレ朝さん。
 よもや約束違反はやっていないでしょうな。

4 週刊金曜日

 週刊金曜日の11月2日号に私が登場する記事が掲載されています。
 知らなかったのだけれど、この週刊誌の発行人は、佐高信さんなのですね。

 ところで、この号に小林節慶應義塾大学教授のインタビュー記事が載っていますが、教授は、一、これまでのインド洋での自衛隊による給油活動は違憲、二、小沢流憲法論も違憲、三、アフガニスタンでの対テロ戦そのものにも、むしろ逆効果であるので反対、というご意見のようです。
 一については、私は給油活動も集団的自衛権の行使にあたるが、政府の憲法解釈を改めて合憲とすべきだという見解なので教授とは意見を異にします。
 二については私は、小沢流憲法論はナンセンスだけれど、国連軍への参加も、集団的自衛権の行使に係る政府憲法解釈を改めれば合憲となるという見解なのでこの点についても教授と意見を異にします。
 三についても、もちろん私の意見は異なりますが、そもそもそんなご意見なら日本の国内でつぶやいていず、現在ISAFに部隊を派遣している欧州NATO諸国に向かって直接もの申されたらいかがですか、と言いたくなります。
 国内にテロリスト及びその予備軍を多数抱えているこれら欧州諸国にとっては、テロリストの発生源ともいうべきアフガニスタンで対テロ戦を継続することは、死活問題なのであり、その彼らを説得できるだけの論理と根拠が小林教授にあるとは到底思えません。 
 小林教授は改憲派から護憲派に転向されたのだそうですが、「ハト派」の社会党と自民党内の「ハト」派が、自民党内の「タカ」派と対立を装いつつ実際にはつるんでいて、「ハト」≒「タカ」であった55年体制の時代を思い出してしまいました。
 ポスト55年体制においては、小林教授のように、お一人で「タカ派」と「ハト派」をTPOに応じて使い分けるような人物が出現したわけです。
 そんな小林教授が、将来再び改憲派に転向されたとしても、私は決して驚かないでしょう。
 小沢さんにしても小林教授にしても、余りにも手軽に思いつき的に安全保障問題を論じておられて嘆かわしい、というのが私の率直な感想です。

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太田述正コラム#2155(2007.10.31)
<疲れたァー>

1 始めに

 昨日はついにNHKが、東京新聞を見たと言って取材の電話をかけてきました。
 「たかじん・・」と、本日の日本テレビのNTV Newsリアルタイム リアル目線コーナー「ここがわからん!」第33回(17:25位〜。コーナーは12分)を見てから番組編成方針をお決めになるのがよろしいのでは、と伝えておきました(注)。

 (注)実際には、1800からじゃないか、とNHKに伝えてしまったが、インターネットTVガイドを見たら、すぐ分かったので大丈夫だろう。
    なお、日テレから事前にもらった番組企画には、次のように記されていた。
    「防衛省の、ここがわからん!・・・守屋前防衛次官のゴルフ接待、次期輸送機(CX)エンジンの調達を巡る問題などで揺れている防衛省。一体、なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか? 守屋氏とはどんな人物なのか? 山田洋行とはどういう会社なのか?守屋氏だけの問題なのか?自衛隊員の倫理規程とは? 防衛省の兵器調達の仕組みとは?などなど、国民にはわからないことだらけです。今回の「ここがわからん!」は政治家や評論家の皆さんをお呼びして徹底的に聞いていきたいと思います。」

 これでついに、東京6局すべての取材を受けたことになります。

 また、昨日は赤旗の取材を受けました。やはり、東京新聞を見てのものでした。
 赤旗のことはすっかり忘れていたけれど、昨年の官製談合事件の時は取材に来ていたので、大変懐かしい思いがしました。
 東大紛争の時、民青に大変お世話になった(?)(コラム#536(注2))ことから始まり、安保・防衛に関する記事のクォリティに関しては、日本の新聞の中では赤旗がトップ、日経がそれに次ぎ、朝日が三番手、後は省略、といった感じであったこと等、日本共産党には好感を持っています。昨年も今年も、取材した記者諸公に申し上げているのは、ぜひ共産党が自衛隊賛成に転じて欲しい、ということです。そうしない限り、日本の米国からの自立は果たせないと・・。
 
 更に、先程フジTVのディレクターの女性から私のブログを読んだと電話があり、私の録画撮りを希望されたので、日テレや「たかじん・・」に言及しつつ、出演でないとお受けできませんとお伝えしたところです。

2 疲れたァー
 
 こういった具合に私の生活が激変したため、夜も余りよく眠れず、疲労がたまっています。
 その結果、私のコラム(ブログ)が世間一般にいうブログになってしまっていますが、このことが私のコラムの長年の読者には物足りない思いをさせているかもしれません。
 また、有料読者のための非公開ないし概要のみ公開のコラムの上梓もとどこおりがちになっていることも申し訳なく思っています。
 私が心配しているのは、通常の私のコラムは、主として国際問題についての、「理論篇」と「時事篇」の二本柱からなっており、現在のブログらしいブログとはかなり様相が異なるため、守屋騒動で新たに私のコラムの読者になった方々が、この騒動が収まった後、どれだけ引き続き読者として残っていただけるかです。
 ともあれ、世直しのため、引き続き頑張って行きますので、ぜひご支援のほどをお願いします。

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太田述正コラム#2151(2007.10.28)
<大阪とんぼ帰り紀行(その2)>

 さて、讀賣テレビだけなのか、それとも民放一般、とりわけ大阪の民放一般にあてはまることなのか、分かりませんが、台本に事前に目を通しているヒマがありませんでした。
 実は、自分の席のテーブルの上に置いてあった封筒の中に台本が入っていたのですが、何の言及もないので、そんなことは知る由もなく、次から次へとやってくる人と話をした後、この封筒には一切触らず、案内されるままに、メックアップをしてスタジオへ向かったわけです。
 自宅へ戻ってから、持ち帰ったこの封筒の中身を取り出して初めて台本を発見し、中を読んでみると、次のように書かれていました。

<引用始め>

 辛坊 マダム・スシは正しかった

 今の防衛省、「ここがイカン!」と思うところは、どこですか?
 山田まりや:<守屋の顔のようなマンガが描かれていた(太田)>
 桂ざこば:<何も書いてなかった(太田)>
 田嶋陽子:天下り・体育会体質
 三宅久之:秘密主義
 橋下徹 :他省庁へのコンプレックス
 谷澤忠彦:国防の心が無い
 宮崎哲弥:守るべき事が漏れ情報公開させるべき事がされていない所
 原口一博:隠蔽と証拠隠滅

(注)この部分だけは、例の担当の女性から私に直接示されていた。(太田)

★各意見あって

 ここでゲストをお招きしております! 元防衛庁審議官の太田述正(おおたのぶまさ)さんです!

★太田氏紹介

・71年東京大学法学部卒業、防衛庁入庁。
 つまり、守屋氏と同期!!
・98年官房審議官(1999年防衛白書編纂等)。
・99年仙台防衛施設局長。
・無気力、事なかれ主義がはびこる防衛庁を告発する「防衛庁再生宣言」を出版

辛坊 以前から防衛省がはらむ問題を指摘してきた太田さんですが、一連の不祥事についての見解は?

★太田氏が主張する問題点、今後の課題

・主要マスコミが何ヶ月も本件を報道しなかった理由の追及
・民主党が何ヶ月も本件を追及しようとしなかった理由
・検察が、昨年来捜査を続けているというのに、いまだに具体的な立件への動きを示さない理由の追及
→日米関係ないし自民党政権への配慮から、主要マスコミを巧みに誘導してついに主要マスコミに報道させることに成功した?
 後は日米関係ないし、自民党政権がどうなろうとそれは主要マスコミや野党の責任であり、検察はよけいな心配をしないで立件に取り組めるし、波濤が関係者を証人として国会喚問してくれれば偽証罪でも本件に切り込めて助かると思っている?
・本件の「黒幕」であるGEの追及
・時代感覚がかくも欠如しており、脇もすこぶる甘い守屋氏がトップになれる防衛省の構造的退廃の原因究明
・自民党系の政治家の防衛利権寄生状況の究明
・防衛省。ひいては全省庁の天下り構造の一層の解明

辛坊 ここで、もうひとつお伺いしております! この騒動を受け、年内解散総選挙はあると思いますか?(YES/NO回答) またそうなった場合、民主党は勝てると思いますか?
<ここの解答が台本にも入っていないのは当然だとしても、私の手にもわたっていない(太田)>

★各意見あって

★テーマ

・守屋氏の証人喚問は、民主絶好のチャンス!
→インド洋での燃料転用疑惑とともに新テロ特措法案への影響は?
・しかし、そんな時まさに小沢氏と「山田洋行」の関係が・・

★結局また「政治の本質」とは違う所が政局になる「愚」

★多かれ少なかれ、ほとんどの政治家や官僚が「金まみれ」なら、いっそのことそれでいいからはやく、社会保障制度の再生や財源確保など実のある議論をしてほしいような・・
<引用終わり>

 これまた、素晴らしい台本だと思いません?
 だけど、どうして訪映前に私が台本をオープンする気になったか?
 ゲストの私が台本を一度も見ていないのだから、この台本通りに番組が進行するわけないじゃないですか。
 要するに、ほとんど使われなかった台本だから、オープンにしたのです。
 では何が生収録スタジオで起こったか。
 とにかく、番組を見てね。
 (インターネットで後で見ることができるというアングラ情報もあるよ。)

(続く)
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太田述正コラム#2152(2007.10.28)
<防衛省不祥事報道に思う(続x8)>

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