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太田述正コラム#9203(2017.7.8)
<2017.7.8東京オフ会次第>(2017.10.22公開)
1 「講演」の最初に語ったこと
前にも書いたことがあったかもしれませんが、私が朝鮮半島について、初めて勉強したのは、高校2年だったかの折の文化祭で、その日本との関係史の展示を行った時のことです。
日本がいかに朝鮮半島に昔から様々なものを負っているかに驚きつつ、そのことを訴えた記憶があります。
旗田巍(はただたかし。1908〜94年)の『朝鮮史』(岩波全書)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%97%E7%94%B0%E5%B7%8D
を読んだ・・余り面白くなかった・・のも、その折じゃなかったですかね。
爾来、この初心を忘れ、北朝鮮や韓国をいかにも分かっているように論じはしても、朝鮮半島史ついての勉強は怠ったまま、つい最近に至ってしまっていました。
で、今回の「講演」のために、にわか勉強をしたのですが、朝鮮半島史は日本史よりも長い、という一点だけ取っても、まだまだ付け刃に留まっている、ということを率直に申し上げておきます。
但し、私は、韓流歴史ドラマを一本も鑑賞したことがないのですが、これは、必ずしもマイナスではないと思います。
本日の「講演」からもお分かりいただけるように、(北朝鮮は論外として、)韓国の史学そのものが、その成果が乏しいだけでなく、自国に有利な形での歪曲だらけであり、韓流歴史ドラマに至っては、日本の、例えば、NHKの大河ドラマとは比較にならないほど荒唐無稽な内容になっていることが必至だからです。
さて、もう一つお断りしておかなければならないのは、今回の「講演」の構成は早い時期に決めたところ、しばらく経って、話が行ったり来たりして聞く側(読む側)は分かりづらいであろうことに気付いたのですが、今更、構成の全面的見直しはできない、とそのままにしたことです。
また、朝鮮(Joseon)民族を理解するキーワードについて、自分で読者に謎かけをしながら、謎かけをした時点では、そのキーワードのコンテンツこそおぼろげながら念頭にあったものの、キーワード自体はまだ決めかねており、「羈縻国」にしたのは、何と、数日前の7月5日(水)に至ってからでした。
「講演」の最後のあたりに出てくるNYタイムスのコラムを読んだのがきっかけです。
謎かけをしてから数日後、「名存実亡国」にすることにし、7月5日に至っていたのですがね・・。
詳細は省きますが、これは、歴史中立的なキーワードから、歴史に根差したキーワードへの変更ということを超えたところの、コンテンツの部分的修正を伴った変更であり、「講演」原稿全体を何か所も手直しすることを余儀なくさせました。
この作業は大慌てでやったので、手直しが不十分な箇所があると思われますが、ご宥恕いただければ幸いです。
いずれにせよ、朝鮮半島史をにわか勉強した結果は、自分で言うのもなんですが、私の東アジア史観、より端的には東アジア観、の顕著な深化であった、という実感です。
本日の「講演」の最後で、中共当局の対朝鮮半島戦略に対する、韓国と米国の鈍感な受け止め方を嗤っているのですが、当然、最も嗤うべきは、(少し前までの私自身を含む、)現在の日本人達の、この戦略に対する、無関心さであることを、先回りした形で指摘しておきたいと思います。
2 質疑応答(Oは私です)
A:私は、自営業だが、同じような学歴で、大企業に入った人間よりも頭がいいんじゃないか、と思うことがよくある。
O:安全保障を放擲してしまった国の政治家や官僚が無能になってしまうのと同じであり、存続の危機に直面する可能性が常に念頭にある国や人物には無能になる贅沢など許されない、ということなのではないか。
B:どうやったら、太田さんのレクチャーを聞いてみたい、と、取り仕切っている年配の人達に思わせることができるだろうか。
O:そんな方法があったら、太田コラムの読者の長期逓減傾向を反転させることができていたはずだ。
ずっと前から残念に思っているのだが、太田コラムに対する読者の投稿は、数的にはほぼ毎日コンスタントにあるものの、習ちゃんの対日戦略のような、太田コラムが最重視しているテーマについての投稿は殆どゼロであり、いわば派生的な話についての投稿ばかりだ。
要するに、太田コラムの重要コンテンツに係る大きな需給ギャップが日本に存在する、ということなのであり、需要がないようなものを買わせるとなれば、詐欺でもやらかすほかあるまい。
もとより、守屋事件当時のように、太田コラムの重要コンテンツとは直接関わりのない事案がらみでTV等に私が露出すれば、一時的に太田コラム読者は増えるだろうが、そんな効果は、当時と同様、すぐ消えてしまうのは必至だ。
B:それにしても、ツイートにハッシュタグを付けることぐらいは試みたらどうか。
O:かつて、太田コラムの読者増にあの手この手を考えてくれていた山本さんも、最近は静かになっている。
ハッシュタグなるものの効果についても、私自身は疑問視しているが、山本さんの見解も聞いてみたいところだ。
C:次回のオフ会はいつにするのか。
O:12月中にオフ会をぜひやりたいので、9月末には、次回のをやった方がよかろう。
C:では、9月30日ということで・・。
<2017.7.8東京オフ会次第>(2017.10.22公開)
1 「講演」の最初に語ったこと
前にも書いたことがあったかもしれませんが、私が朝鮮半島について、初めて勉強したのは、高校2年だったかの折の文化祭で、その日本との関係史の展示を行った時のことです。
日本がいかに朝鮮半島に昔から様々なものを負っているかに驚きつつ、そのことを訴えた記憶があります。
旗田巍(はただたかし。1908〜94年)の『朝鮮史』(岩波全書)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%97%E7%94%B0%E5%B7%8D
を読んだ・・余り面白くなかった・・のも、その折じゃなかったですかね。
爾来、この初心を忘れ、北朝鮮や韓国をいかにも分かっているように論じはしても、朝鮮半島史ついての勉強は怠ったまま、つい最近に至ってしまっていました。
で、今回の「講演」のために、にわか勉強をしたのですが、朝鮮半島史は日本史よりも長い、という一点だけ取っても、まだまだ付け刃に留まっている、ということを率直に申し上げておきます。
但し、私は、韓流歴史ドラマを一本も鑑賞したことがないのですが、これは、必ずしもマイナスではないと思います。
本日の「講演」からもお分かりいただけるように、(北朝鮮は論外として、)韓国の史学そのものが、その成果が乏しいだけでなく、自国に有利な形での歪曲だらけであり、韓流歴史ドラマに至っては、日本の、例えば、NHKの大河ドラマとは比較にならないほど荒唐無稽な内容になっていることが必至だからです。
さて、もう一つお断りしておかなければならないのは、今回の「講演」の構成は早い時期に決めたところ、しばらく経って、話が行ったり来たりして聞く側(読む側)は分かりづらいであろうことに気付いたのですが、今更、構成の全面的見直しはできない、とそのままにしたことです。
また、朝鮮(Joseon)民族を理解するキーワードについて、自分で読者に謎かけをしながら、謎かけをした時点では、そのキーワードのコンテンツこそおぼろげながら念頭にあったものの、キーワード自体はまだ決めかねており、「羈縻国」にしたのは、何と、数日前の7月5日(水)に至ってからでした。
「講演」の最後のあたりに出てくるNYタイムスのコラムを読んだのがきっかけです。
謎かけをしてから数日後、「名存実亡国」にすることにし、7月5日に至っていたのですがね・・。
詳細は省きますが、これは、歴史中立的なキーワードから、歴史に根差したキーワードへの変更ということを超えたところの、コンテンツの部分的修正を伴った変更であり、「講演」原稿全体を何か所も手直しすることを余儀なくさせました。
この作業は大慌てでやったので、手直しが不十分な箇所があると思われますが、ご宥恕いただければ幸いです。
いずれにせよ、朝鮮半島史をにわか勉強した結果は、自分で言うのもなんですが、私の東アジア史観、より端的には東アジア観、の顕著な深化であった、という実感です。
本日の「講演」の最後で、中共当局の対朝鮮半島戦略に対する、韓国と米国の鈍感な受け止め方を嗤っているのですが、当然、最も嗤うべきは、(少し前までの私自身を含む、)現在の日本人達の、この戦略に対する、無関心さであることを、先回りした形で指摘しておきたいと思います。
2 質疑応答(Oは私です)
A:私は、自営業だが、同じような学歴で、大企業に入った人間よりも頭がいいんじゃないか、と思うことがよくある。
O:安全保障を放擲してしまった国の政治家や官僚が無能になってしまうのと同じであり、存続の危機に直面する可能性が常に念頭にある国や人物には無能になる贅沢など許されない、ということなのではないか。
B:どうやったら、太田さんのレクチャーを聞いてみたい、と、取り仕切っている年配の人達に思わせることができるだろうか。
O:そんな方法があったら、太田コラムの読者の長期逓減傾向を反転させることができていたはずだ。
ずっと前から残念に思っているのだが、太田コラムに対する読者の投稿は、数的にはほぼ毎日コンスタントにあるものの、習ちゃんの対日戦略のような、太田コラムが最重視しているテーマについての投稿は殆どゼロであり、いわば派生的な話についての投稿ばかりだ。
要するに、太田コラムの重要コンテンツに係る大きな需給ギャップが日本に存在する、ということなのであり、需要がないようなものを買わせるとなれば、詐欺でもやらかすほかあるまい。
もとより、守屋事件当時のように、太田コラムの重要コンテンツとは直接関わりのない事案がらみでTV等に私が露出すれば、一時的に太田コラム読者は増えるだろうが、そんな効果は、当時と同様、すぐ消えてしまうのは必至だ。
B:それにしても、ツイートにハッシュタグを付けることぐらいは試みたらどうか。
O:かつて、太田コラムの読者増にあの手この手を考えてくれていた山本さんも、最近は静かになっている。
ハッシュタグなるものの効果についても、私自身は疑問視しているが、山本さんの見解も聞いてみたいところだ。
C:次回のオフ会はいつにするのか。
O:12月中にオフ会をぜひやりたいので、9月末には、次回のをやった方がよかろう。
C:では、9月30日ということで・・。
太田述正ブログは移転しました 。
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