太田述正ブログは移転しました 。
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太田述正コラム#8333(2016.4.13)
<皆さんとディスカッション(続x2962)>
<太田>(ツイッターより)
「…今の天皇が安倍内閣の方針に対しては批判的であることは間違いない。それはヴァイニング夫人が家庭教師だったってことも関係あるかもしれない。彼女はアメリカに帰ったあと、ベトナム反戦で捕まってるんだ…まさに安倍総理には頭の痛いことだろうね…まあしかし126代続いてきた天皇家ですから…知恵は受け継がれてる<はずであり、いよいよとなったら>…変なことはしないと思いますよ。…」
http://news.infoseek.co.jp/article/tocana_43508/?p=1
天皇批判が「右」からにせよなされること自体は全く構わないが、どうやらこの2人の対談者、天皇制が続いてきた真の理由がお分かりでないようだ。
<bonkers_blunder>(同上)
太田さんは、天皇は日本の吉田ドクトリン墨守に影響を与えていないと考えているのでしょうか?
天皇制が続いてきた真の理由も知りたいのですが、詳しくないので今までの天皇や天皇家が凄かったからぐらいしか思いつきません。(笑)
<太田>(同上)
天皇論を扱った前回のオフ会のコラム#8297は読んでおられるんでしょ。
(#8300も公開時にどうぞ。)
今上天皇(皇太子時を含む)の戦前史認識や公務ぶりの凄さについての過去コラムもお読みになったと思いますが、我々凡俗の批判など苦笑されて終わりです。
<s0PMK6lw>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
戦争犯罪責任についての謝罪を要求することで自分たちの歴史認識を問い直す機会が生まれるとは思わないのかな?
揚げ足取りで気が済むならどーぞ読み飛ばしてね
アメリカの謝罪はこの程度の認識
The dropping of the atomic bomb was not a military necessity, but a grim political calculation to dissuade our World War II ally, the Soviet Union, from global ambitions. A three-pronged Soviet army attack upon the Manchurian region that Japan controlled, with an army of a million and a half men, commenced two days after Hiroshima was destroyed. Japan’s army lasted through three more weeks. While a hot war ended, an ideological cold war emerged as a psychology of one-upmanship gripped political elites in both the U.S. and the Soviet Union, incubating new nuclear threats.
http://www.realclearpolitics.com/articles/2015/08/08/we_didnt_have_to_drop_the_bomb_127709.html
言い換えれば、同盟国ソ連が危ない<存在だから、ソ連を牽制する必要がある(太田)>から落としたんだよ!よかっただろ。
肝を揺さぶるような結構深刻な計算をした上で生じた意味ある犠牲だから許してね!
もし日本に原爆落としてなかったら今頃日本人はロシア語話してたかもよ。
まっ真面目に言えば、原爆が戦争を終わらせたという神話はやめよう程度の認識。
オバマも同類だろ。
<太田>
日本でキミのような見方をする人が結構いるみたいだねえ。↓
「鳩山由紀夫元首相がケリー米国務長官に「強い憤り」 原爆投下への謝罪がないことに・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/11408589/
「謝罪なき広島訪問に意味はあるのか?〜ケリー国務長官被爆地で献花〜・・・」
http://blogos.com/article/171582/
でも、そりゃ、ないものねだりってもんだよ。
オバマは、大統領就任以来、米国内と日本の自民党/外務省の反対の無力化に向けて周到な布石を次々に打つことで、米現役大統領の広島訪問・・事実上の謝罪・・実現目前までもってこれたんだからね。
少なくとも、「オバマも同類」じゃないことは明らかだよ。
なお、それがキミが引用した上掲コラム記載の理由からではないのは、(米大衆向け説明はどうあれ、)それがトルーマンの真意であったことは、彼以降の歴代米大統領や対外政策エリート達の間の常識であり続けてきた(典拠省略)ところ、それにもかかわらず、これまで米大統領の中で、広島訪問を行ったどころか、行おうとした者すらいなかったことに照らし、これまた明白。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
ロンドン市長もNY市長もどうやら海外出張はビジネスクラスらしいし、舛添、分悪いねえ。
(ただ、何度も指摘してきたことだが、彼の都政稼業がいまだにこの程度のボロで済んでることが私には信じられないよ。(太田))↓
http://blogos.com/article/171576/
諸君、下掲の指摘の致命的弱点をあげよ。(太田)↓
「・・・保守思想の祖といわれる18世紀英国の思想家エドマンド・バークは、フランス革命を厳しく批判しました。彼が何に批判的だったのかを突き詰めていくと、フランス革命の背後にある人間観です。人間は優れた理性で世の中を合理的に設計し、完全な社会をつくることが可能だという考え方に、バークは異議を唱えた。そうしたものが、むしろ寛容性を失わせ、他者に対する暴力や専制政治を生み出すと考えたんです」
「では、バークはどんな人間観を持っていたのか。人間の理性は不安定で、どんな優秀な人間でも世界すべてを把握することはできない。不完全な存在である人間が構成する社会もまた永遠に不完全であるはずだ。しかし、安定した平和的秩序はつくっていかなくてはいけない。そのとき、長年の風雪に耐えてきた良識や慣習、伝統といった経験知に依拠すべきだとバークは考えました。これが本来の保守です」
――それが憲法や立憲主義とどう関係するのでしょうか。
「立憲主義は、国民が憲法という禁止条項で権力を縛るものです。その根底にあるのは、人間の理性には限界があり、必ず間違いを犯す、権力者も時に暴走してしまうという保守的な人間観です」・・・」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12307095.html?rm=150
大河が最新の研究成果を反映しているとはすんばらしー。↓
「真田幸村、初陣は第1次上田合戦?新説浮上、大河も描写・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASJ3Y3PM9J3YUOOB003.html?rm=660
先の大戦時の日系人迫害は、米国よりもカナダの方がひどかったとさ。↓
SHAMEFUL--Canada Hounded Japanese Even After WWII--Like their counterparts in the US, Japanese citizens in Canada were forced into internment camps during WWII. But after the war ended, things turned really ugly.・・・
http://www.thedailybeast.com/articles/2016/04/10/canada-hounded-japanese-even-after-wwii.html
習ちゃんが泣いて喜んどるでー。↓
「中国に「静かな圧力」…護衛艦初のベトナム寄港・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160413-OYT1T50039.html?from=ytop_ylist
で、その習ちゃん以下の中共当局による、恒例の日本礼賛記事集だ。↓
<最初の3つは日本的経営礼賛。↓>
「・・・日本はかつて2度にわたる都市化、工業化の発展の波があった。工業の発展は伝統的な製造業、手工業の解体を引き起こし、急速な都市化は多くの民間手工芸技術や芸術の市場を失わせ、後継者も不足した。1970年代以降、日本の民間で、民間工芸品を振興させようとする動きが起こり、役人も一緒になって、一村一品運動(各市町村が主体的に特産品を作り、地域振興を図ろうとする運動)が提唱された。これにより日本国内で絶滅の危機に瀕していた伝統手工芸技術を救い、日本の若い世代の人々が民間手工芸の伝承に関わることを促進した。一村一品運動等の社会的な活動はその後、韓国や台湾地域、東南アジアの国々でも同様の民間手工芸復興のブームを生み出した。このブームは都市化や工業化の大波の中で、過疎化が免れない村々を救い、現地において最も貴重な価値のある資源を再生、発展させるチャンスを生み出したのだ。・・・
「職人の技」の製品は今後もますます人気が集まるという結論を得ることができる。これは民間手工芸技術や芸術が勢いを得るチャンスがあるということでもある。しかしながら民間手工芸技術にしろ、芸術にしろ、振興させようとするならば、匠の精神を必ず発揮しなければならず、掛け値なしで気力も時間も費やす必要がある。民間工芸のスローガンを少しばかり叫び、工業的な量産や効率至上主義の論理を守ってはならない。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0412/c94473-9043046.html
「「匠の精神」を追い求め過ぎて衰退した日本の製造業<もあることに鑑み、>・・・中国の製造業が高級化への転換を図る際には、「匠の精神」を発揮すると同時に、度を過ぎるというリスクにも注意しなければならない。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0412/c94476-9043123.html
いずれにせよ、「・・・全面的品質管理が日本で成果を挙げたのは、日本の特色である企業文化的土壌と密接な関係がある。経済学者の中山伊知郎氏は日本企業管理基礎における著名な三大原則を定義した。一つ目は、政府と企業は技術革新の推進プロセスにおいて、雇用のチャンスを減らすのではなく可能な限り拡大すること。二つ目は、企業は如何に技術革新をするかについて商工会議所と協議すること。三つ目は、技術革新によって創造された経済利益は企業と労働者で共有すること。この三つの基礎の上に、日本は年功序列制、終身雇用制、全員懇談会といった管理モデルを構築してきたのである。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0412/c94476-9042897.html
<そして、日本行き奨励。↓>
「・・・捜狐・・・記事はまず、日本人の平均寿命の長さを指摘したうえで、日本は名実ともに「長寿大国である」と紹介。日本人が長寿であるという事実が、中国においては「医療水準の高さ」を示すブランドにつながっているとの見方を示し、実際に日本は世界的にも医療水準が高いことを指摘した。
特にガン治療においては、早期発見に関する技術力、医療従事者の能力の高さなどを指摘したうえで、日本のガン治療は世界最先端の水準にあると紹介。それでいて、日本の医療費は先進国のなかでは低いほうであり、一部の手術は米国の10分の1の金額で受けられると紹介、こうした点が評価され、中国の富裕層は医療サービスを受けに日本を訪れているのだと指摘した。
また記事は、日本は世界でも治安の良い国であり、公共交通機関も発達しているため、中国人にとって医療サービスを受けている合間に観光や買い物をするうえで便利だと指摘。地理的に中国からも近く、食べ物も安全であるうえに、医療従事者も礼儀正しく、快適であると指摘、「中国人にとって日本は医療観光で訪れるのに最適な国だ」と論じた。
北京市や上海市など、中国の大都市における大気汚染の深刻さは日本でも広く知られている。中国・北京市では過去10年間で肺ガンの患者が43%増加したほか、北京市腫瘤防治研究弁公室(腫瘍予防治療研究事務室)などによると、中国全土で見た場合は「10秒に1人の割合でガン患者が見つかる」状態だという。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1607178/
米リベラルによる、最新トランプ記事小特集だ。↓
<トランプ外交政策には脱帽。↓>
Donald Trump Has a Coherent, Realist Foreign Policy・・・
Trump’s vision of the world -- and his conception of statecraft -- isn’t one I much like, but it reflects a fairly coherent theory of international relations. It’s realist, transactional, and Machiavellian -- and it demands a serious, thoughtful, and nondefensive response.
If those of us in the foreign-policy community can’t be bothered to offer one, a “TRUMP” sign on the White House may, in the end, be no better than we deserve.
http://foreignpolicy.com/2016/04/12/donald-trump-has-a-coherent-realist-foreign-policy/?wp_login_redirect=0
<トランプ外交は中共を利している、との弱弱しい声。↓>
A Vote for Trump Is a Vote for China・・・
Trump has made China-bashing a fixture of his campaign: Railing about “currency manipulation” and “stealing” U.S. jobs are stump-speech fixtures. But regional experts say that because of Trump’s denigration of the U.S. relationship with Japan, his acceptance of Chinese human rights abuses, and his isolationism, a Trump presidency would strengthen both the ruling Chinese Communist Party and China’s place in the world.・・・
http://foreignpolicy.com/2016/04/12/a-vote-for-trump-is-a-vote-for-china/
<トランプが大統領になったら、米国も象徴元首制になるかも、というジョーク記事。↓>
We should make Donald Trump the king of America.
Now hear me out.
I don’t mean “king” like the all-powerful kind they have in, say, Saudi Arabia. I mean more like the arrangement in Britain.
That is, a largely symbolic political leader, someone who serves as a sort of a soigne celebrity-in-chief, and upon whom the public can project its grandest fantasies and delusions. ・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/a-role-fit-for-donald-trump-king-of-america/2016/04/11/e2b7b028-001d-11e6-b823-707c79ce3504_story.html
中東アラブ世界において、Isisがこの1年で人気がガタ落ちしたってさ。
(「弱くなった」から嫌われたんだろうよ。(太田))↓
・・・Overwhelming majorities of Arab teens and young adults now strongly oppose the terrorist group, the survey suggests, with nearly 80 percent ruling out any possibility of supporting the Islamic State, even if it were to renounce its brutal tactics.
A year ago, about 60 percent expressed that view, according to the 16-country survey released Tuesday.・・・
<米国人気も悪くない。↓>
Arab youth were generally mixed in their views of the United States. More than 60 percent saw Washington as an ally, with the strongest positive rankings coming from Persian Gulf states such as Saudi Arabia and the UAE. By contrast, more than 90 percent of Iraqis regarded the United States as an enemy. Dislike for Washington was nearly as high in Yemen and in the Palestinian territories, and more than half of Lebanese youth said they saw the United States as an enemy.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/national-security/islamic-state-getting-trounced-in-battle-for-arab-hearts-and-minds-survey-finds/2016/04/11/71c32774-0024-11e6-9203-7b8670959b88_story.html
英国の文化・メディア相が売春婦と半年間つきあっていたことが問題に。
(彼、離婚して独身なんだし、要は売買春が現在でも必要悪としか見なされていないことの反映だな。それにしても、マッチ・コムで知り合ったというんだから面白いね。(太田))↓
The culture and media secretary’s six-month relationship was kept quiet by the tabloid press・・・
“Between August 2013 and February 2014, I had a relationship with someone who I first met through Match.com,” he said in a statement.“She was a similar age and lived close to me. At no time did she give me any indication of of her real occupation・・・"・・・
<メディア担当相なので、タブロイド紙群が本件の報道を控えてきたんじゃないか、というのがもう一つ問題視されている点だ。↓>
Whittingdale, who is divorced, is alleged to have taken the woman to two public engagements in his capacity as chairman of the House of Commons culture, media and sport select committee. They were the MTV Europe Music Awards in Amsterdam, which they attended with hotel and travel expenses paid by the organiser, and the Sports Aid ball in London, both in late 2013.・・・
Whittingdale’s admission and the fact that several newspapers knew about his relationship last night sparked questions about his independence in overseeing press regulation.・・・
http://www.theguardian.com/uk-news/2016/apr/13/mp-john-whittingdale-had-relationship-with-sex-worker
狩猟採集時代の乱婚制が農業時代の一夫一婦制に変わったのは、大規模社会においては、性病抑止(繁殖)の観点から、一夫一婦制の方が有利だったから、という説が提示された。
(そもそも、日本は明治初期まで乱婚制に近かった
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E5%A4%AB%E5%A4%9A%E5%A6%BB%E5%88%B6
でー。(太田))↓
The shift away from polygamy to monogamy with the dawn of agriculture could be down to the impact of sexually transmitted infections in communities・・・
<乱婚≒一夫多妻制、としていることにも違和感を覚える。(太田)↓>
In small polygynous communities, the researchers found that outbreaks of such STIs were short-lived, allowing the polygynous population to bounce back. With their offspring outnumbering those from monogamous individuals, polygyny remained the primary modus operandi.
But when the team looked at the impact of STIs on larger polygynous societies, they found a very different effect. Instead of clearing quickly, diseases such as chlamydia and gonorrhea became endemic. As a result, the population plummeted and monogamists, who did not have multiple partners, became top dog. The team also found that while monogamists who didn’t ‘punish’ polygamy could gain a temporary foothold, it was monogamists that ‘punished’ polygamy -- often at their own expense of resources – that were the most successful.・・・
<これに対し、例えば、狩猟採集時代は乱婚というより、男女間の結びつきはもっといい加減なものだったという反論がなされている。↓>
Hunter-gatherer marriage is a much looser affair than we are used to and polygyny may be allowed but very rarely is it actually practiced.・・・
https://www.theguardian.com/science/2016/apr/12/stis-may-have-driven-ancient-humans-to-monogamy-study-says
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太田述正コラム#8334(2016.4.13)
<一財務官僚の先の大戦観(その4)>
→非公開
<皆さんとディスカッション(続x2962)>
<太田>(ツイッターより)
「…今の天皇が安倍内閣の方針に対しては批判的であることは間違いない。それはヴァイニング夫人が家庭教師だったってことも関係あるかもしれない。彼女はアメリカに帰ったあと、ベトナム反戦で捕まってるんだ…まさに安倍総理には頭の痛いことだろうね…まあしかし126代続いてきた天皇家ですから…知恵は受け継がれてる<はずであり、いよいよとなったら>…変なことはしないと思いますよ。…」
http://news.infoseek.co.jp/article/tocana_43508/?p=1
天皇批判が「右」からにせよなされること自体は全く構わないが、どうやらこの2人の対談者、天皇制が続いてきた真の理由がお分かりでないようだ。
<bonkers_blunder>(同上)
太田さんは、天皇は日本の吉田ドクトリン墨守に影響を与えていないと考えているのでしょうか?
天皇制が続いてきた真の理由も知りたいのですが、詳しくないので今までの天皇や天皇家が凄かったからぐらいしか思いつきません。(笑)
<太田>(同上)
天皇論を扱った前回のオフ会のコラム#8297は読んでおられるんでしょ。
(#8300も公開時にどうぞ。)
今上天皇(皇太子時を含む)の戦前史認識や公務ぶりの凄さについての過去コラムもお読みになったと思いますが、我々凡俗の批判など苦笑されて終わりです。
<s0PMK6lw>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
戦争犯罪責任についての謝罪を要求することで自分たちの歴史認識を問い直す機会が生まれるとは思わないのかな?
揚げ足取りで気が済むならどーぞ読み飛ばしてね
アメリカの謝罪はこの程度の認識
The dropping of the atomic bomb was not a military necessity, but a grim political calculation to dissuade our World War II ally, the Soviet Union, from global ambitions. A three-pronged Soviet army attack upon the Manchurian region that Japan controlled, with an army of a million and a half men, commenced two days after Hiroshima was destroyed. Japan’s army lasted through three more weeks. While a hot war ended, an ideological cold war emerged as a psychology of one-upmanship gripped political elites in both the U.S. and the Soviet Union, incubating new nuclear threats.
http://www.realclearpolitics.com/articles/2015/08/08/we_didnt_have_to_drop_the_bomb_127709.html
言い換えれば、同盟国ソ連が危ない<存在だから、ソ連を牽制する必要がある(太田)>から落としたんだよ!よかっただろ。
肝を揺さぶるような結構深刻な計算をした上で生じた意味ある犠牲だから許してね!
もし日本に原爆落としてなかったら今頃日本人はロシア語話してたかもよ。
まっ真面目に言えば、原爆が戦争を終わらせたという神話はやめよう程度の認識。
オバマも同類だろ。
<太田>
日本でキミのような見方をする人が結構いるみたいだねえ。↓
「鳩山由紀夫元首相がケリー米国務長官に「強い憤り」 原爆投下への謝罪がないことに・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/11408589/
「謝罪なき広島訪問に意味はあるのか?〜ケリー国務長官被爆地で献花〜・・・」
http://blogos.com/article/171582/
でも、そりゃ、ないものねだりってもんだよ。
オバマは、大統領就任以来、米国内と日本の自民党/外務省の反対の無力化に向けて周到な布石を次々に打つことで、米現役大統領の広島訪問・・事実上の謝罪・・実現目前までもってこれたんだからね。
少なくとも、「オバマも同類」じゃないことは明らかだよ。
なお、それがキミが引用した上掲コラム記載の理由からではないのは、(米大衆向け説明はどうあれ、)それがトルーマンの真意であったことは、彼以降の歴代米大統領や対外政策エリート達の間の常識であり続けてきた(典拠省略)ところ、それにもかかわらず、これまで米大統領の中で、広島訪問を行ったどころか、行おうとした者すらいなかったことに照らし、これまた明白。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
ロンドン市長もNY市長もどうやら海外出張はビジネスクラスらしいし、舛添、分悪いねえ。
(ただ、何度も指摘してきたことだが、彼の都政稼業がいまだにこの程度のボロで済んでることが私には信じられないよ。(太田))↓
http://blogos.com/article/171576/
諸君、下掲の指摘の致命的弱点をあげよ。(太田)↓
「・・・保守思想の祖といわれる18世紀英国の思想家エドマンド・バークは、フランス革命を厳しく批判しました。彼が何に批判的だったのかを突き詰めていくと、フランス革命の背後にある人間観です。人間は優れた理性で世の中を合理的に設計し、完全な社会をつくることが可能だという考え方に、バークは異議を唱えた。そうしたものが、むしろ寛容性を失わせ、他者に対する暴力や専制政治を生み出すと考えたんです」
「では、バークはどんな人間観を持っていたのか。人間の理性は不安定で、どんな優秀な人間でも世界すべてを把握することはできない。不完全な存在である人間が構成する社会もまた永遠に不完全であるはずだ。しかし、安定した平和的秩序はつくっていかなくてはいけない。そのとき、長年の風雪に耐えてきた良識や慣習、伝統といった経験知に依拠すべきだとバークは考えました。これが本来の保守です」
――それが憲法や立憲主義とどう関係するのでしょうか。
「立憲主義は、国民が憲法という禁止条項で権力を縛るものです。その根底にあるのは、人間の理性には限界があり、必ず間違いを犯す、権力者も時に暴走してしまうという保守的な人間観です」・・・」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12307095.html?rm=150
大河が最新の研究成果を反映しているとはすんばらしー。↓
「真田幸村、初陣は第1次上田合戦?新説浮上、大河も描写・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASJ3Y3PM9J3YUOOB003.html?rm=660
先の大戦時の日系人迫害は、米国よりもカナダの方がひどかったとさ。↓
SHAMEFUL--Canada Hounded Japanese Even After WWII--Like their counterparts in the US, Japanese citizens in Canada were forced into internment camps during WWII. But after the war ended, things turned really ugly.・・・
http://www.thedailybeast.com/articles/2016/04/10/canada-hounded-japanese-even-after-wwii.html
習ちゃんが泣いて喜んどるでー。↓
「中国に「静かな圧力」…護衛艦初のベトナム寄港・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160413-OYT1T50039.html?from=ytop_ylist
で、その習ちゃん以下の中共当局による、恒例の日本礼賛記事集だ。↓
<最初の3つは日本的経営礼賛。↓>
「・・・日本はかつて2度にわたる都市化、工業化の発展の波があった。工業の発展は伝統的な製造業、手工業の解体を引き起こし、急速な都市化は多くの民間手工芸技術や芸術の市場を失わせ、後継者も不足した。1970年代以降、日本の民間で、民間工芸品を振興させようとする動きが起こり、役人も一緒になって、一村一品運動(各市町村が主体的に特産品を作り、地域振興を図ろうとする運動)が提唱された。これにより日本国内で絶滅の危機に瀕していた伝統手工芸技術を救い、日本の若い世代の人々が民間手工芸の伝承に関わることを促進した。一村一品運動等の社会的な活動はその後、韓国や台湾地域、東南アジアの国々でも同様の民間手工芸復興のブームを生み出した。このブームは都市化や工業化の大波の中で、過疎化が免れない村々を救い、現地において最も貴重な価値のある資源を再生、発展させるチャンスを生み出したのだ。・・・
「職人の技」の製品は今後もますます人気が集まるという結論を得ることができる。これは民間手工芸技術や芸術が勢いを得るチャンスがあるということでもある。しかしながら民間手工芸技術にしろ、芸術にしろ、振興させようとするならば、匠の精神を必ず発揮しなければならず、掛け値なしで気力も時間も費やす必要がある。民間工芸のスローガンを少しばかり叫び、工業的な量産や効率至上主義の論理を守ってはならない。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0412/c94473-9043046.html
「「匠の精神」を追い求め過ぎて衰退した日本の製造業<もあることに鑑み、>・・・中国の製造業が高級化への転換を図る際には、「匠の精神」を発揮すると同時に、度を過ぎるというリスクにも注意しなければならない。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0412/c94476-9043123.html
いずれにせよ、「・・・全面的品質管理が日本で成果を挙げたのは、日本の特色である企業文化的土壌と密接な関係がある。経済学者の中山伊知郎氏は日本企業管理基礎における著名な三大原則を定義した。一つ目は、政府と企業は技術革新の推進プロセスにおいて、雇用のチャンスを減らすのではなく可能な限り拡大すること。二つ目は、企業は如何に技術革新をするかについて商工会議所と協議すること。三つ目は、技術革新によって創造された経済利益は企業と労働者で共有すること。この三つの基礎の上に、日本は年功序列制、終身雇用制、全員懇談会といった管理モデルを構築してきたのである。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0412/c94476-9042897.html
<そして、日本行き奨励。↓>
「・・・捜狐・・・記事はまず、日本人の平均寿命の長さを指摘したうえで、日本は名実ともに「長寿大国である」と紹介。日本人が長寿であるという事実が、中国においては「医療水準の高さ」を示すブランドにつながっているとの見方を示し、実際に日本は世界的にも医療水準が高いことを指摘した。
特にガン治療においては、早期発見に関する技術力、医療従事者の能力の高さなどを指摘したうえで、日本のガン治療は世界最先端の水準にあると紹介。それでいて、日本の医療費は先進国のなかでは低いほうであり、一部の手術は米国の10分の1の金額で受けられると紹介、こうした点が評価され、中国の富裕層は医療サービスを受けに日本を訪れているのだと指摘した。
また記事は、日本は世界でも治安の良い国であり、公共交通機関も発達しているため、中国人にとって医療サービスを受けている合間に観光や買い物をするうえで便利だと指摘。地理的に中国からも近く、食べ物も安全であるうえに、医療従事者も礼儀正しく、快適であると指摘、「中国人にとって日本は医療観光で訪れるのに最適な国だ」と論じた。
北京市や上海市など、中国の大都市における大気汚染の深刻さは日本でも広く知られている。中国・北京市では過去10年間で肺ガンの患者が43%増加したほか、北京市腫瘤防治研究弁公室(腫瘍予防治療研究事務室)などによると、中国全土で見た場合は「10秒に1人の割合でガン患者が見つかる」状態だという。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1607178/
米リベラルによる、最新トランプ記事小特集だ。↓
<トランプ外交政策には脱帽。↓>
Donald Trump Has a Coherent, Realist Foreign Policy・・・
Trump’s vision of the world -- and his conception of statecraft -- isn’t one I much like, but it reflects a fairly coherent theory of international relations. It’s realist, transactional, and Machiavellian -- and it demands a serious, thoughtful, and nondefensive response.
If those of us in the foreign-policy community can’t be bothered to offer one, a “TRUMP” sign on the White House may, in the end, be no better than we deserve.
http://foreignpolicy.com/2016/04/12/donald-trump-has-a-coherent-realist-foreign-policy/?wp_login_redirect=0
<トランプ外交は中共を利している、との弱弱しい声。↓>
A Vote for Trump Is a Vote for China・・・
Trump has made China-bashing a fixture of his campaign: Railing about “currency manipulation” and “stealing” U.S. jobs are stump-speech fixtures. But regional experts say that because of Trump’s denigration of the U.S. relationship with Japan, his acceptance of Chinese human rights abuses, and his isolationism, a Trump presidency would strengthen both the ruling Chinese Communist Party and China’s place in the world.・・・
http://foreignpolicy.com/2016/04/12/a-vote-for-trump-is-a-vote-for-china/
<トランプが大統領になったら、米国も象徴元首制になるかも、というジョーク記事。↓>
We should make Donald Trump the king of America.
Now hear me out.
I don’t mean “king” like the all-powerful kind they have in, say, Saudi Arabia. I mean more like the arrangement in Britain.
That is, a largely symbolic political leader, someone who serves as a sort of a soigne celebrity-in-chief, and upon whom the public can project its grandest fantasies and delusions. ・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/a-role-fit-for-donald-trump-king-of-america/2016/04/11/e2b7b028-001d-11e6-b823-707c79ce3504_story.html
中東アラブ世界において、Isisがこの1年で人気がガタ落ちしたってさ。
(「弱くなった」から嫌われたんだろうよ。(太田))↓
・・・Overwhelming majorities of Arab teens and young adults now strongly oppose the terrorist group, the survey suggests, with nearly 80 percent ruling out any possibility of supporting the Islamic State, even if it were to renounce its brutal tactics.
A year ago, about 60 percent expressed that view, according to the 16-country survey released Tuesday.・・・
<米国人気も悪くない。↓>
Arab youth were generally mixed in their views of the United States. More than 60 percent saw Washington as an ally, with the strongest positive rankings coming from Persian Gulf states such as Saudi Arabia and the UAE. By contrast, more than 90 percent of Iraqis regarded the United States as an enemy. Dislike for Washington was nearly as high in Yemen and in the Palestinian territories, and more than half of Lebanese youth said they saw the United States as an enemy.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/national-security/islamic-state-getting-trounced-in-battle-for-arab-hearts-and-minds-survey-finds/2016/04/11/71c32774-0024-11e6-9203-7b8670959b88_story.html
英国の文化・メディア相が売春婦と半年間つきあっていたことが問題に。
(彼、離婚して独身なんだし、要は売買春が現在でも必要悪としか見なされていないことの反映だな。それにしても、マッチ・コムで知り合ったというんだから面白いね。(太田))↓
The culture and media secretary’s six-month relationship was kept quiet by the tabloid press・・・
“Between August 2013 and February 2014, I had a relationship with someone who I first met through Match.com,” he said in a statement.“She was a similar age and lived close to me. At no time did she give me any indication of of her real occupation・・・"・・・
<メディア担当相なので、タブロイド紙群が本件の報道を控えてきたんじゃないか、というのがもう一つ問題視されている点だ。↓>
Whittingdale, who is divorced, is alleged to have taken the woman to two public engagements in his capacity as chairman of the House of Commons culture, media and sport select committee. They were the MTV Europe Music Awards in Amsterdam, which they attended with hotel and travel expenses paid by the organiser, and the Sports Aid ball in London, both in late 2013.・・・
Whittingdale’s admission and the fact that several newspapers knew about his relationship last night sparked questions about his independence in overseeing press regulation.・・・
http://www.theguardian.com/uk-news/2016/apr/13/mp-john-whittingdale-had-relationship-with-sex-worker
狩猟採集時代の乱婚制が農業時代の一夫一婦制に変わったのは、大規模社会においては、性病抑止(繁殖)の観点から、一夫一婦制の方が有利だったから、という説が提示された。
(そもそも、日本は明治初期まで乱婚制に近かった
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E5%A4%AB%E5%A4%9A%E5%A6%BB%E5%88%B6
でー。(太田))↓
The shift away from polygamy to monogamy with the dawn of agriculture could be down to the impact of sexually transmitted infections in communities・・・
<乱婚≒一夫多妻制、としていることにも違和感を覚える。(太田)↓>
In small polygynous communities, the researchers found that outbreaks of such STIs were short-lived, allowing the polygynous population to bounce back. With their offspring outnumbering those from monogamous individuals, polygyny remained the primary modus operandi.
But when the team looked at the impact of STIs on larger polygynous societies, they found a very different effect. Instead of clearing quickly, diseases such as chlamydia and gonorrhea became endemic. As a result, the population plummeted and monogamists, who did not have multiple partners, became top dog. The team also found that while monogamists who didn’t ‘punish’ polygamy could gain a temporary foothold, it was monogamists that ‘punished’ polygamy -- often at their own expense of resources – that were the most successful.・・・
<これに対し、例えば、狩猟採集時代は乱婚というより、男女間の結びつきはもっといい加減なものだったという反論がなされている。↓>
Hunter-gatherer marriage is a much looser affair than we are used to and polygyny may be allowed but very rarely is it actually practiced.・・・
https://www.theguardian.com/science/2016/apr/12/stis-may-have-driven-ancient-humans-to-monogamy-study-says
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太田述正コラム#8334(2016.4.13)
<一財務官僚の先の大戦観(その4)>
→非公開
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