太田述正コラム#6594(2013.11.25)
<皆さんとディスカッション(続x2093)>

<太田>(ツイッターより)

 「中国は韓国の防空識別圏とも重複 国防省、遺憾表明し協議へ…」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013112401002062.html
 「安重根石碑、中国が建立着手か…」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131124/chn13112420100004-n1.htm
 対日政策に比べると、中共の対韓政策は雑な印象を受けるな。
 早くも属国扱い?

<hnvB8cG2>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

≫中国当局側はモノスゴーク、日本に親近感を持ってて……中共当局のココロ、日本の人々は知らずってところだね≪(コラム#6592。太田)

 太田さんは、外国の評論をする際には在留経験と語学力が必須だと言われてませんでしたか?

<太田>

 ボカァ、今までさんざん支那論、中共論を展開してきたというのに、何で今頃そんなこと言い出すのよ。
 土地勘が必要だとは言ってきてるけど、そのためには訪問経験よりゃ滞在経験の方がいいに決まっているところ、ボクが、日本、エジプト(中東)、オーストリア(欧州)、米国、イギリスにそれぞれ滞在経験があり、そのほかにも、訪問経験がある国や地域は数多いことはキミも多分知ってるだろ。
 欧州が分かりゃその外延たるロシア(旧ソ連圏)や中南米もある程度分かるし、イギリスが分かりゃ、拡大英国のことはもちろん、ある程度旧大英帝国領のことだって分かるし、欧州とイギリスが分かりゃ米国も分かる。
 で、支那や朝鮮半島や台湾については、日本と漢字文化を共有しているところ、うち朝鮮半島と台湾(と支那の一部)については元日本帝国圏だし、うち支那と朝鮮半島については、千数百年にわたる交流が日本とあったんだから、相当程度「分かる」さ。
 語学って言うが、一応支那の古典語である漢文も習ったんだしね。

 で、このところの、中共の対日政策についてだが、朝鮮日報の下掲記事↓が指摘するように、近隣諸国中、日本に対して一番厳しいわけさ。

 「中国の王毅外相は今月19日、習近平国家主席が先月末に初めて開いた「周辺外交工作座談会」で、中国の周辺国外交のキーワードとして、「親・誠・恵・容」の4文字を挙げた。・・・
  しかし、対日関係には「親・誠・恵・容」が適用されないのではないかとの分析が有力だ。王外相は「現在中日関係が悪化しているのは、日本が(原因を)つくり出したものであって、中国が望んだものではない」と述べた。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/25/2013112500725.html

 日本だけでもそうだが、日米併せりゃ、飛び抜けて一番強い相手に対して一番厳しくあたるってのおかしいだろ。
 しかも、人民網を毎日読んでると、中共当局が日本大好き集団であることが紛れもなく分かる。
 となると、ボクのように解する以外にないのさ。
 ところで、下掲からすると、中共の対韓政策はそう雑でもないのかもね。↓

 「中国国防省が23日に発表した東シナ海の防空識別圏に日本と中国が領有権を争っている尖閣諸島(中国名・釣魚島)と韓国と中国が領有権を主張する離於島(中国名・蘇岩礁)のほか、韓国の防空識別圏(KADIZ)と一部重複する済州島南西沖の一部海域が含まれていることが判明した。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/25/2013112500761.html
 「日本に続き中国が23日、東シナ海の防空識別圏に済州島南方の離於島(中国名・蘇岩礁)を含めたことで、韓国だけが同島を防空識別圏に含めていない状況が生じ、論争がエスカレートしている。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/25/2013112500744.html

<ねこ魔人>(昨日の続き:最終回)

5.アンパンマンの性格のモデルとなった弟

 やなせ氏には、千尋という名の弟がいました。
 しかし、氏が5歳の時に父が亡くなり、弟は伯父の家の養子となり、母と祖母と氏の3人暮らしでした。
 しかし、氏が小学校2年の時に、母が再婚したことで、氏は弟のいる伯父の家で暮らすことになった。
 この時、氏は『母とのわかれ』という、母を周りが非難する中、その理由も頭では理解しながらも、母を信じる詩を書いています。
 弟は、その詩の中で、母を非難する人の手にかみついています(44〜48p)。
 このような弟は、氏によれば可愛らしく快活であったそうです。
 この弟は、氏が復員後戦死していました。
 頭が良く京都大学を卒業した弟は、海軍特攻隊に志願し、そのまま帰らぬ人になりました(49p)。
 私の考えでは、このような明るい性格が反映され、アンパンマンの「元気100倍」に代表されるような朗らかな人物像が成立しているのではないでしょうか。
 そして、そのような人物が、海軍特攻隊として散華した正義感をも、アンパンマンには継承されているのだろうと思います。

6.結論

 以上を踏まえると、アンパンマンとは、アメリカのスーパーマンのような、リベラル・キリスト教に内在する敵味方峻別論理とそれにより発生する歪んだ絶対的正義感と対抗するために、戦後の対赤露抑止論の消失と戦後士官の普及の影響を受け、暴力的手段について言及するのを避けながらも、やなせ氏が戦後の青年期に直面していた飢餓問題を具現化の手段としながら、過去から連綿と受け継がれてきた日本独自の正義、とりわけ縄文的人間主義を子どもたちに普及させることを使命とすることを、やなせ氏が意識的、無意識的に念頭に置き、人間主義を体現し、リベラル・キリスト教と戦った自身の弟の姿に仮託することで生み出した、世界に類を見ない異色のヒーローであるといえるのではないでしょうか。

7.アンパンマンを振り返って

 アンパンマンを改めて現在の視点で見つめなおすと、アンパンマンとはこんなにも素晴らしい存在なのだと胸がふくらむ思いでした。
 感動して涙が出るという気持ちが分かったような気がします。
 また、日本人が戦前の戦争を悪いものであったと見なす見解がなぜ生まれたのかが何となく実感として分かった気がします。
 敵と味方を区別するのを厭う論理的必然として、暴力を否定するという結論になるのだろうと。
 幼少時代にこの本を母に読み聞かせてもらったことを幸いに思います。
 これは太田さんが推奨しているワンピースと双璧をなすような傑作ではないでしょうか。
 僕が将来父となった時は、このような人間主義的物語そのもののアンパンマンを、同じく読み聞かせていきたいと思います。
 最後に、アンパンマンマーチを掲載させていただくことで、締めとさせていただきます。

「アンパンマンマーチ」

そうだ うれしいんだ 
生きるよろこび  
たとえ 胸の傷がいたんでも

なんのために 生まれて 
なにをして 生きるのか
こたえられないなんて 
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで 
熱い こころ 燃える  
だから 君は いくんだ 
ほほえんで

そうだ うれしいんだ 
生きる よろこび  
たとえ 胸の傷がいたんでも
ああ アンパンマン 
やさしい 君は  
いけ! みんなの夢 まもるため

なにが君の しあわせ 
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる 
そんなのは いやだ!
忘れないで 夢を 
こぼさないで 涙  
だから 君は とぶんだ
どこまでも

そうだ おそれないで 
みんなのために  
愛と 勇気だけが ともだちさ
ああ アンパンマン
やさしい 君は  
いけ! みんなの夢 まもるため

時は はやく すぎる 
光る 星は 消える  
だから 君は いくんだ 
ほほえんで

そうだ うれしいんだ 
生きる よろこび  
たとえ どんな敵が あいてでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は 
いけ! みんなの夢 まもるため

(完)

<太田>

 「連載」、お疲れ様。


 それでは、その他の記事の紹介です。

 「明治〜大正時代」の話は前から知ってたけど、何で当時緑茶に人気が出たのか、誰か教えてくんない?↓

 「世界で評価される日本「お茶文化」…京の老舗「一保堂茶舗」がNY出店・・・
 明治〜大正時代、日本茶は輸出品として海外で人気を博しました。当時、日本茶は生糸に次ぐ重要な輸出品だった・・・
 しかし・・・その後、日本茶はコーヒーなどに押されます。しかし時代は巡り、今また海外で日本茶が注目を集め始めている・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/8282880/

 竹島についてはどうしてそうしないのよ。↓

 「戦時徴用訴訟で韓国に警告 政府、敗訴確定なら「国際司法裁に提訴」・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131125/plc13112508190008-n1.htm

 「世界」世論も韓国世論も、そんなところだろうね。↓

 「「潘基文(パン・ギムン)さん、あなたは一体どこにいるのですか(Where are you, Ban Ki-moon?)」
 これは米国の新聞ニューヨーク・タイムズが9月に掲載したある記事の見出しだ。記事を執筆したのは外交専門誌『フォーリンアフェアーズ』の編集長を務めるジョナサン・テファマン氏。テファマン氏はこの記事で潘基文総長を「透明人間の事務総長」と皮肉り、シリア内戦をはじめとする世界各国の国際問題に対応できていないとして、さまざまな表現を使って潘総長を非難したのだ。テファマン氏が使った言葉は「国連の歴史上、最悪の事務総長の一人」「力のない観察者」「無能な意思伝達者」など非常に侮辱的だ。・・・
 今月1日に発表されたある世論調査によると、潘総長は次期大統領候補として名前が挙がっている人物の中で、「好感度」では26.8%と1位を記録。2位は昨年の第18代大統領選挙で旋風を起こした無所属の安哲秀(アン・チョルス)議員の16.9%で、2人の差は10ポイントに達していた。前回の大統領選で民主党から出馬した文在寅(ムン・ジェイン)議員は11.3%にとどまっていた。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/23/2013112301716.html
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太田述正コラム#6595(2013.11.25)
<アングロサクソン・欧州文明対置論(その7)>

→非公開