太田述正コラム#6592(2013.11.24)
<皆さんとディスカッション(続x2092)>

<太田>(ツイッターより)

 「…現在の状況は旧韓末に似ている。旧韓末の国際関係は西欧を中心に流れており(韓国はそうした)状況に備えることができなかった。今も韓国が疎外されている可能性がある」と危機感を持っている。…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/23/2013112300781.html
 韓国にも僕と同じ見方をしている梨花女子大学のセンセがいるじゃん。
 このセンセを含め、センセ方が言ってることは概ね妥当だね。

 「…日本企業は世界各地の美術館・博物館をこのように支援し続けてきた。韓国で日本は「文化財略奪国」という扱いだが、国際社会で日本は「文化支援国」という待遇を受けている。…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/24/2013112400029.html
 期待通り、朝鮮日報、表現を苦心しつつ頑張ってくれてるね。

<太田>

 関連だ。
 悪くはない記事だが、ボクがコラム#6572で注目した朝鮮日報記事に言及した末尾は、「表現」への「苦心}に対する思いやりが余りにも足らないね。↓

 「デマ盲信の韓国社会・・・
  冷静さや客観性を装いながらもことさらに「日本帝国主義」、「加害国=日本、被害国=韓国」の構図を強調。日本が韓国よりも高い評価を得ている現実を「腹立たしい」とまでいう。
 執念というか、妄想というか…。この構図の思い込みの呪縛に捕らわれている限り、韓国は世界で「認められる国」にはなれないと思うのだが。」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131124/kor13112407000000-n1.htm

<IxmYeLnc>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 米国オクラホマ州のある農場にて。
 養豚場で日常的に虐待される豚。
 反捕鯨等は金持ち・学生の趣味であり、実際の農場はこの有り様。
http://m.youtube.com/watch?v=5eUoXEV9GW0&hl=ja&client=mv-google&guid=ON&gl=JP

<ねこ魔人>(昨日の続き)

4.善悪の区分の忌避を起点に派生する人間主義

 このような善悪の区分の忌避は、戦う場面でも関係してきます。やなせ氏の世界観においては、善悪の完全な区別は不可能であることが前提です。にもかかわらず、アンパンマンは、ヒーローである以上正義の存在であり、ばいきんまんという悪の存在と対決しています。
 しかし、やなせ氏の世界では、両者は矛盾せず、調和しています。
 やなせ氏の世界観の前提である、絶対的な正義の否定は、アンパンマンのキャラクター設定にも表れています。
 アンパンマン自体もヒーローである以上泣いたり何も食べない(食物連鎖という悪の側に立つことの否定)ものの、決して自慢をしません。
 つまり、謙虚さを保つことで、絶対的な正義という歪んだ正義感を持つ危険性から離れているということです(121〜122p)。
 すると、相手にも正義の余地が生まれ、アンパンマンがヒーローである以上は悪と戦うが、敵のばいきんまんを殺すことはありません。
 そして、アンパンチは、ばいきんまんの身体をパンチの連続で損傷しないように、一撃でばいきんまんをポカーンと空へと飛んでいく必殺技として発明されました。
 逆に、ばいきんまんも、アンパンマンに対してとどめを指す宣言を出しても、意図的にアンパンマンへの攻撃を外しています。(118〜119p)
 氏はこれを、「光がなければ影もなし、影がなければ光もない」と表し、悪の存在をも認めるべきであることを表明しています。
 その観点から、「原爆を投下するようなこと」を、「完全にバランスが崩れてしま」うとして否定しています(120〜121p)。
 逆に、絶対的正義の世界観の恐ろしさを掲示するため、氏は、アメリカの学校内での銃乱射事件において、銃を持った本人がヒーローのような気持ちで得意げな顔をしていたことに言及しています。(145p)。
 アンパンマンには、しょくぱんまんやカレーパンマン、メロンパンナちゃんのように、たくさんの仲間がいます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9%E4%B8%80%E8%A6%A7
にもかかわらず、戦いの際、アンパンマンマーチの一節、「愛と勇気だけが友達さ」という精神を尊び、仲間と戦うことを前提とはしていません。なぜなら、他者を道連れにしてはいけないといういたわりの精神があるからだそうです。
 そして、愛とは(悪にも正義の心はあることを前提とした)大いなる博愛精神であり、勇気とは、おびえることを決断する力であると記されています(123p)。
 概観するに、たった1人での戦い・博愛精神・決断力を行うならば、「傷つくことなしに正義は行いえない」(97p)ということが述べられています。
 これら3つの行為に共通し、そしてそれら3つを統合する言葉なのでしょう。
 そして、アンパンマンマーチの一節の、「なんのために 生まれて なにをして 生きるのか」というものがあるように、自分の天性を活かした方法で戦うことが好ましいと述べられています(127〜133p)。 
 この正義を行う範囲ですが、人間は宇宙の中では小さな存在であり、一所懸命になったとしても力が及ばないとして、自分の範囲で行うしかないとされています(142〜146p)。

 以上概観すると、アンパンマンの戦う姿勢としては、一、仲間と戦うことを前提とない中での仲間との共闘、二、大いなる博愛精神、三、自分の個性を活かす、四、自分の身の回りを助けるということが特徴であるといえます。

一、アンパンマンの世界のうち、いつも仲間と共闘しているという実態がありつつも、仲間と戦うことを前提としていないということは、個人主義でも集団主義でもない人間のあり方を忠実に表しています。
 さらに、三、自分の天性を活かした方法で戦うことの推奨も、裸の個人主義に陥らない限度での個人主義を推奨すると解すならば、人間主義と良く合致します。
http://blog.ohtan.net/archives/50955720.html
 また、二、愛とは博愛精神のようなものとされていますが、それは、四、正義は自分の範囲で行うしかないということで、この博愛精神とは、自身の所属する集団たる住民の人々を守る、それは人間主義社会においては自身の個性を発現させる場所であり、したがって、自身のアイデンティティーを守ることを目的としたものであり、決して単なる利他主義とは捉えることができないように思えます。
 したがって、この点でも人間主義と良く合致します。
 (http://blog.ohtan.net/archives/52176359.html
 よって、アンパンマンは、リベラル・キリスト教徒たちが生み出したヒーローたちと違い、自身を特別な存在とは見なさず謙虚に振る舞うことで、自己が選ばれた絶対的正義のような存在に陥ることを免れ、逆に相手を絶対悪と見なさず、むしろ悪の存在そのものを認めることで、自分の身の周りの人々を助ける目的で、仲間の意思を尊重しながら、仲間と共に、自分の個性を発揮しながら、敵すらも慈しみ、不必要に傷つけず、敵すらヒーローを殺さないという一貫して人間主義的な戦い方を行うことが可能であるといえるのではないでしょうか。

(続く)

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 またも、日本の「独立」のために動いてくれた中共当局。
 それに慌てる米国政府って構図だな。↓

 「米国のケリー国務長官は23日、中国が尖閣諸島の上空を含む空域に、戦闘機が緊急発進(スクランブル)する基準となる「防空識別圏(ADIZ)」を設定したことについて、「深く懸念する」などとする声明を発表した。
 ケリー長官は、声明で「東シナ海の現状を一方的に変えようとする行為だ」と非難。「地域の緊張を高め、衝突のリスクを高めるだけだ」とも指摘した。
 中国に対し、緊急発進などの行動を取らないよう日本など関係諸国と協議し、自制を求めていくとしている。・・・」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201311240003.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201311240003

 この一点に関してはボクも同感。↓

 「・・・政府は中国の防空識別圏設定について「中国軍機がスクランブルするかどうかは分からない」とみている・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20131124k0000m030059000c.html

 日本の主要紙の電子版には出てこないところの、今回中共が設定した防空識別圏の図が載ってるよ。↓
http://www.taipeitimes.com/News/front/archives/2013/11/24/2003577552

 中共当局側はモノスゴーく日本に親近感を持ってて、日本「独立」にもシャカリキになってくれてるんだけどねえ。
 中共当局のココロ、日本の人々は知らずってところだねえ。↓

 「中国への「親近感ない」80% 最高更新、尖閣が影響・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013112301001793.html

 不祥事の内容を早く知りたいもんだ。
 使い込みかスパイか。↓

 「外務省 異例の帰国命令 政務公使、中国に帰任せず・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013112402000117.html

 こういう記事書くんだったら、李明博前大統領に取材すべきだろ。
 取材しようとして断られようとね。↓

 「韓国、なぜ急に反日に 解けぬ野田氏の疑問・・・」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS22011_S3A121C1SHA000/?dg=1

 こんだけ長い対談記事で、これほど中身のないのもめずらしい。↓

 「「女の賞味期限」いつ:甘糟りり子さん、小島慶子さん対談 揺れる40代・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20131008mog00m040008000c.html

 イランとEU等が核問題で暫定合意。
 後はどう北朝鮮を始末するかだな。↓

 European Union and Iran announce deal has been done・・・
 <イランは核開発を凍結し、20%まで濃縮されたウラン在庫を無害化し、強制査察を認める。↓>
 ・・・the deal included an agreement that Iran would halt progress on its nuclear programme, including a plutonium reactor at the Arak facility. It also called on Iran to neutralise its 20% enriched uranium stockpiles. Tehran had agreed to intrusive inspections,・・・
 <イランは42億ドル分の外貨を購入できる。↓>
 Iran would get access to $4.2bn (£2.59bn) in foreign exchange・・・
http://www.theguardian.com/world/2013/nov/24/iran-nuclear-deal-completed-foreign-ministers
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 「一応」連休なので、臨時一人題名のない音楽会として久保田早紀追補小特集を組むつもりでした。
 ところが、昨日か一昨日、以下の全てがリンク切れになってしまいました。
 余りにも残念なので、その痕跡だけは残しておきます。
 だけど、最後にオマケがありますよ。

ルシアン エーんでない?
http://www.youtube.com/watch?v=Yqd1hzJQC3M
砂の城 まーエーな。
http://www.youtube.com/watch?v=eaUJwOwefmM
木々が大きかった頃に まーエーな。
http://www.youtube.com/watch?v=kfcaMZ4PCZk
ジャワの東
http://www.youtube.com/watch?v=PdLTx1HqUHE
夏の夜の10時30分
http://www.youtube.com/watch?v=uGEvzZuVkbg
車窓
http://www.youtube.com/watch?v=Df8rj4sZXH4
冬の湖
http://www.youtube.com/watch?v=OXhV-pib-Ik
見えない手
http://www.youtube.com/watch?v=Se3VYcwKML4

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 最後の「見えない手」だけは別の生きてるリンクを発見。↓
http://www.youtube.com/watch?v=n1bpfWuX334

 この過程で「新しい」曲を発見。↓
地球はコンサート・ホール
http://www.youtube.com/watch?v=5MqVVQWZ01A

 同じく、こんなのも発見。
 久保田の「異邦人」以外の曲を他の歌手がカバーしているのはめずらしい。↓
ギター弾きを見ませんか(コラム#4829) 鷲尾いさ子
http://www.youtube.com/watch?v=F8gwbU0Qd68
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太田述正コラム#6593(2013.11.24)
<アングロサクソン・欧州文明対置論(その6)>

→非公開