太田述正ブログは移転しました 。
www.ohtan.net
www.ohtan.net/blog/

太田述正コラム#5738(2012.9.22)
<私の現在の事情(続x27)>(2013.1.7公開)

1 始めに

 本日は、無線LANの設定を巡って数時間を空費したところ、昨日はパソコンが午前中に届くというので早く目が覚めてしまって寝不足に、本日は、朝一番で無線LANの設定をしようと思って早く目が覚めてしまって寝不足になり、この連日の寝不足と、パソコンがらみの精神的疲労で、よれよれ状態です。
 有料読者向けの本来のコラムを書く気力が湧かないので、ご理解のほどを。

2 プロローグ

 既視感とともに思い出すのは、引っ越しの際にヨドバシカメラでインターネット購入した一連の家電中のオーブントースターの故障です。
 メーカーは象印でしたが、窓口に問い合わせて、間違いなく故障であることが確認できました。
 しかし、困ったのは、保証書はもらっているのだけど、何も記入されておらず、しかも、販売店等が記載されているシールすらもらっていないことです。
 (これはオーブントースターに限らず、冷蔵庫から洗濯機まで、みんな同じでした。)
 そこで、ヨドバシカメラ本店の修理窓口に聞いてみると、同社のクレジットカード機能付きのポイントカードで買ったものなので、購入履歴が残っているから、保証書は持ってきてもらってもいいが、基本的にいらない、とのこと。
 そこで、たまたま、渋谷に所要があった9月14日に、保証書なしで、現物をぶら下げて・・結構重かった・・新宿の同店に赴きました。
 ところがです。
 オーブントースターだけ購入履歴がない、というのです。
 「そっちのミスだろ。知るか」とふてくされていると、20分ばかしすったもんだした挙句、最終的に修理を引き受けてくれました。

 その時の感想が2つ。
 1988年に英国の国防大学に「留学」した際、フランスから来ていた同僚が、私に、「日本製品は、およそ故障することがないが、これは驚異としか形容のしようがない」と言ったのを今でも鮮明に覚えています。
 ところが、最近では、この点で日本製品はフツーの国の製品並みになりつつあるな、ということを改めて思いました。
 (象印は、サーモスタットの故障だろうと言っていましたが、)いくらICを使っていても、こんな簡単な構造の製品がなんで買ってすぐ故障するんだよ、ということです。
 少なくとも、部品の相当部分は海外の工場で作られたのではないでしょうか。
 もう一つの感想は、除湿機についてのデタラメ回答(コラム#5694)やら、今回の白地保証書・・これでは、直接メーカーに私が修理を求めることができない・・や購入履歴の記録漏れは、同社社員の質の低下を物語っているのではないか、というものです。
 これも、ヨドバシカメラに限ったことではなく、家電量販店全体について言えるのではないか、とも思った次第です。
 そうそう、もう一つありました。
 その後、売り場に行ってヘッドホンを買ったのですが、貯まっていたポイントだけでは買えなかったのです。
 引っ越しの時にウン十万円分家電を買ったのに、おかしいな、と調べてもらうと、インターネットで買ったものは、クレジットカード機能付きのポイントカードで代金を払った場合でも、画面上で手続き・・パスワードが必要だというのですが、そんなもん覚えてるかってんだ。・・をしないと、カードのポイントに合算されないのだそうで、合算されないと、次回以降、再びインターネットで同社から何かを買った時にだけしかポイントを使えない、というのです。
 これなど、できるだけポイントを使わせないという、悪意をもった仕組じゃないか、と言いたくもなりますよね。
 
2 無線LAN「騒動」

 さて、本日、無線LANの設定を始めたところ、どうしても、(昨日届いた)エプソンの新しいパソコンが、無線LAN子機を認識してくれないのです。
 諦めて、(本来、無線でやりとりできる)プリンターとも有線でつなぎました。
 その上で、無線LANの母機と子機両方のメーカーであったバッファローに問い合わせました。
 最新の設定ソフトをダウンロードして使うなど様々な試みをしてくれたのですが、結論は、子機が壊れている可能性が高い、というものでした。
 デルの今までのパソコンに差し込んであった時には、最後まで子機は機能していたのですが、USB端末から引っこ抜いて新しいパソコンのUSB端末に差し込む間に壊れた、ということのようです。
 しかし、子機については、保証書をもらった記憶がありません。
 電子日記を読み返してみると、5月31日、JCOM(新居の地域のケーブルTV会社)がケーブルモデムとルーター(バッファーロー製有線/無線LAN母機)を持ってきて、6月2日に、JCOMから委託された会社がパソコン3台への無線LAN設定(とパソコン1台への有線LAN設定)にやってきて、その際、無線LAN子機を一つ、デル・パソコン用に無償提供し、同パソコンのUSB端子に差し込んで行っています。
 その上で、今度は、JCOMに電話したのですが、女性社員と長時間やりとりをしても要領を得ず、業を煮やして一旦電話を切りました。
 そして、探してみたところ、バッファローの白地保証書が出てきました。母機のものとしか思えないけれど、製品名すら書いてない「汎用」保証書です。
 そこで、もう一度JCOMに電話しました。
 要するに母機についても子機についても保証書をもらっていない。
 子機の方は1000円足らずのものだが、母機の方は高いはずだ。
 少なくとも母機の方についてはまともな保証書を寄越せ、と。
 今度は男性社員でしたが、比較的、的確かつ簡明な受け答えをしてくれました。
 本日中に電話を返すというので、電話を切った後、念のためにエプソンにも電話しました。
 パソコン側に問題がないのは明らかだ、という、予想された答えでした。
 そうこうしているうちに、無線LANの設定をやってくれた会社から電話があり、子機については、同社がヨドバシカメラからまとめ買いをしたところ、子機一つずつにヨドバシカメラ発行の保証書をもらっているので、そのうちの一枚を郵送するというのです。
 結局、母機の方の保証書については、何の返事もないままネグられてしまいました。
 万一そっちまで故障するようなことがあれば、その時に改めて対応すればいいや、という魂胆なのでしょう。

3 終わりに

 使い始めてから3か月半での子機の故障は、やはり、(子機についても、海外生産がらみの可能性があるところ、)日本製品のフツーの国の製品化を表していますし、白地保証書や保証書非引き渡しや窓口の対応のヘタクソさは、ケーブルTV業界やその関連業界の社員の質の低下を物語っている、と思います。
 社員の質の低下について、もう少し補足しておきましょう。
 保証書のような紙切れなんかなくても、昔なら、日本における中堅以上の企業の社員の質が高かったため、何か問題やトラブルが起こった時でも柔軟かつ適切な対処ができたのに・・「人間(じんかん)」を重んじる日本型政治経済体制とは本来そういうものでした・・社員の質が低下してしまった現在では、問題やトラブル解決にやたら時間がかかったり、悪くするとそれらが泥沼化するようになってしまったのではないか、と思うのです。
 「人間(じんかん)」ではやれなくなってきた以上は、米国並みに、何でも形式的、書証的な契約関係に切り替えていかなければならない・・保証書は、いかなる場合でも完全に記入したものを渡す等でなければならない・・というのにそうなっていないことの破綻が随所で顕現してきている、というわけです。 
-------------------------------------------------------------------------------

ヨドバシカメラでは、インターネット注文の場合、納品書をもって保証書の代わりにしていることが分かりましたので、申し添えます。
 (また、その後も、配達の迅速性と価格の安さで、引き続きヨドバシカメラは愛用しています。)
 それでも、やはり、1年以内の故障をメーカーに直接持ち込んで直してもらう、という選択肢が閉ざされていることには変わりがありませんが・・。(2013.1.7)

太田述正ブログは移転しました 。
www.ohtan.net
www.ohtan.net/blog/