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太田述正コラム#5554(2012.6.23)
<皆さんとディスカッション(続x1583)>

<太田>(ツイッターより)

 「北京植物園園長が東京で逮捕された件について…」
http://j.people.com.cn/94474/7853485.html
 讀賣の記事はボクも読んでいたが、よー分からん事件だねえ。
http://www.j-cast.com/2012/06/21136603.html
http://www.j-cast.com/2012/06/21136603.html?p=2 

 サルコジ政権のダティ法相(コラム#2778-1)に続き、オランド政権では、同じくモロッコ系の飛び切りの美女(34歳)が女性人権相兼政府広報官に就任。
http://www.guardian.co.uk/society/2012/jun/22/french-minister-abolition-prostitution-europe,
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jun/22/najat-vallaud-belkacem-france
 (彼女の掲げている政策はともかくとして、)日本も移民受け入れと女性の権利向上を実現しよう!

<GEoRvinC0>(「たった一人の反乱」より)

≫自民党を政権に復帰させてはならないぞ。≪(コラム#5552。太田)

 それじゃ民主は絶望的だし維新の会支持で。

<太田>(ツイッターより)

 「原子力規制委員会設置法案が国会を通過した<が、>同法…は、…原子力の利用が「国の安全保障に資する」という文言を加え<た>。…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/22/2012062201109.html
 後の記事もご覧あれ。受け身ながらも安全保障面で実績をあげる野田首相。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/22/2012062201110.html

<太田>

 とまあ、「絶望的」でもないんじゃないの?

<K54iN+uj0>(「たった一人の反乱」より)

≫そそっかしい人が有料読者の中にもいるもんですねえ。私が前回書いたことを、ちゃんと読まなくっちゃあ。≪(コラム#5552。太田)

 大変失礼いたしました。
 書き込んだ直後に気付いたのですが、まぁ過去をさかのぼることもできたし、それもいいかとも思いましたが、いやはや申し訳ない。

 せっかくなので、この流れで太田コラム有料化の歴史を最初のほうから少しだけ振り返って、そこから有料化ということについて考察してみたいと思います。

 「私のコラム、ひいては私の主張の普及が頭打ちになったとすれば、当面、コラム執筆ペースを若干落とすとともに、コラム執筆のインセンティブを別のものに求める必要があります。コラムの執筆と(コラムの全文掲載は半年遅れになるにせよ)私自身と私の主張を紹介する場としてのホームページの維持のために必要な経費の確保です。
 半年25万円、年間50万円の収入確保をさしあたりの目標とするのは、(インターネットをコラムの材料集めのために駆使しているところ、)インターネット・プロバイダーに支払う経費とホームページを維持するためにホスティング会社に支払う経費に見合う分が半分で、残りの半分でこれまで全くと言ってよいほどやっていない取材や書籍購入を、コラムの内容を更に充実させるために行いたいからです。(税金や例の裁判のことは捨象しています。)
 こういうわけで、コラムの有料講読をお願いした次第です。
 年間50万円の収入の確保は容易ではない、と覚悟しています。
 11月までにこのさしあたりの目標を達成できるかどうかは、皆さんのお気持ちにかかっています。」(2006.6.19 #1305)

 これを読む限り、有料コラム購読料とはコラムに係る経費のみに充てるという風にしか読めないように思います。
 即ち、購読料で「コラムに係る経費」を賄えるのかどうかが問題なのであって、それがクリアできればその分、値下げ等をするという理論も成り立つわけです。
 #1317の「有料化の目的は、コラムに係る経費の確保に尽きます。」というコメントと公約(110名という最終目標を超過達成できたら、その分だけ値下げする)も上記を前提にしていると思います。
 コラム有料化の初心はこのようなものだったようです。
 しかし、2007年6月の例の損害賠償という事件があって以来、当初の「コラムに係る経費のみ」という前提は忘れ去られてしまったのでしょう。
 だから2008年前半にテレビ出演も増え有料読者が220名を超えた(110名の2倍以上)にも関わらず、値下げのねの字も出なかったのは当然というべきでしょう。
 (ただ最初の2006年6月末と12月末で2期連続120人超だったにも関わらず、その間、値下げへの言及が一切無かった(公約が反故にされた意識すらなかった)のはどうかと思いますが・・・)

 このような経緯があったから、現在の太田さんのコラム維持の「経費」認識は、当初の「コラムに係る経費」に限った話ではなく、太田さん自身に係るすべての収入・経費(太田さんが支払うべき税金等もすべて含めた経費)が年間でプラスになるかどうかが問題となっている、ということなのでしょう。
 そして有料読者なら知っていると思いますが、太田さんはずっと、何か突発的な(損害賠償のような)事件が起これば、危機的な状況に陥ってしまうという、ある意味、非常事態が続いていました。
 しかし今回、太田さんは、とりあえずそのような非常事態から「平時」に戻ることはできたようで、それ自体めでたいことなのですが、もし、今までは非常事態だったから援助の意味で有料会員になっていたけれど、もう平時になったことだし、損害賠償のようなことももうないだろうから、このタイミングで会員継続を中止しようという人はいるかもしれません。

 ところで、まぐまぐの有料メルマガを見ると大体月額420円,525円,840円あたりが多いようです。これらのメルマガはもちろん基本的に非公開です。
 これらと比べて有料太田メルマガはどうでしょうか。
 まず一日2編と配信数はかなり多いけれど、数ヶ月後には公開されます。
 購読料は半年5,000円で、まぐまぐと比べても高いほうに分類され、しかも月ごとの支払いではなく半年分を先払いです。
 バックナンバーをダウンロードできますが、ブログやまぐまぐのバックナンバーでいつでも見ることはできます。あとは一部非公開メルマガが読めるくらいです。
 率直に言って、内容以前に、この有料メルマガの購読者になろうとする人は、太田さんのことを本当に応援しようと思える人でない限り、ほとんどいないと言っていいでしょう。

 さて、今回確認したように過去の例から見ても、よほどの奇跡が起こって有料読者数が激増(各ニュース番組やたかじん等いろいろとテレビに出ても+120人程度に過ぎなかった)するか、それに見合うだけの定期的な仕事が太田さんに入らない限り、全面無料化はもちろん購読料の値下げの実現の可能性も極めて低いと言わざるを得ません。
 だから当初掲げられた確約(全面無料化と値下げ)の可能性はほとんど無いし、太田さんも「平時」になったしで、じゃあ、有料メルマガ自体の価値以外に、これから(も)有料読者になろうとする積極的な動機があるとすれば、それは、太田さんの言う「経費」を補うためということにならざるを得ません。

≫それは当然と言えば当然です。「制度」を「変」えるべき事由が、有料コラム発足以来、「まったく何も」と言ってよいほど生じていないのですから・・。これは、私自身の力不足もあるのでしょうが、役所を飛び出してから11年、有料コラム発足から6年経っても、遺憾ながら、日本の戦後社会の自己 認識、ひいては、その私に対する評価が、基本的に変わっていないことを示しています。≪(コラム#5552。太田)

 さぁ、このコメントで分かるように太田さんは、有料コラムを含めた太田コラムが広まらない絶対的根源的な原因を日本の戦後社会に求めているわけです。
 すなわち、自分は間違いなく価値のあるものを示しているのだから、後は世の中次第だ、としており、だから、そのことからすれば手段としての有料コラムの制度の可否など太田さんにとっては瑣末な問題に過ぎないのです。
 だから有料コラムの制度的なことをとやかく言ったところで太田さんにしたら馬耳東風であり、いくら傍から見れば今の有料体制のままではジリ貧で終わることが目に見えているとしても、この点は太田さんが考えを変えない限り、変わることはありません。

 だから私が長々うんぬんしても太田さんにしたら価値の無いことなのです。
 ただせっかくだから、今回、有料化の歴史を少しでも振り返ることができたことが、有料読者の参考になってくれればと思います。
 袋小路とも言える状況で、立ち止まり改めて考えてみることは、有料読者にとっても太田コラムにとっても意味があるかもしれないからです・・・。

<1+xJ8uEz0>(同上)

 端から見ると些か冷笑的に感じるところが気になるけど、<K54iN+uj0クン>自身は現在の有料体制をどうすべきだと思っているんだ<い>?
 自分としては太田コラムを評価しているからこそ、一義的に中長期に亘って太田さんが気兼ね無く執筆活動できる環境が維持されるかが重要だな。

 現在、太田さんが抱えるストックがどれ程かは正確にはわからないけど、今後の人生を全うする間、執筆活動を無収入で行うだけあるとは思えないぜ?
 その場合、当たり前に有料体制が解除されるのは「日本の戦後社会の自己認識、ひいては、その私に対する評価」が変わって、コラム以外に収入が得られなきゃ無理じゃないか。

<太田>

 公開コラムに書ける有料化の趣旨には自ずから限界があったということと、有料コラム制度発足の翌年に私を取り巻く環境が根底から覆ったことを、有料読者なら先刻ご承知のはずなんだけどなあ。
 いずれにせよ、太田コラムの会費と(その多くは名誉有料読者にさせていただいたところの)有志読者による太田コラムへの無償サービスの提供のおかげで、私は、例えば、2007年には「餓死」を免れることができたわけですし、2012年には(頭金が出せたので)転居が可能になったわけであり、これまで、有料コラム制度(含むカンパ制度)が私の命綱であり続けたことは間違いありません。
 今年、私の資産状況にプラスの方向での大きな変化があったことは事実ですが、上述のような冷や汗ものの状況の再来を回避するためには、1+xJ8uEz0クンご指摘のように、私の資産、とりわけ金融資産を目減りさせない必要がある、と考えている次第です。

 なお、現在有料読者(含む名誉有料読者)の方々については、その中には古くからの友人もいるけれど、その多くと私との間で拡大家族のような関係が醸成されつつあるように、(私が言うのは僭越かもしれませんが、)感じている昨今です。
 家族のように、私との関係で、或いは有料読者相互の間で、様々なドラマが展開して行くのを、時々、家族の一員としてではなく、客観的第三者としての目で総括しているのですが、これが、まことにもって面白いんですねえ。

 余計なことまで記してしまいましたが、有料読者の皆さん、一般読者の皆さん、引き続き太田コラムをよろしく。

<TA>
 
≫海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」のいじめ訴訟控訴審で3等海佐が提出した陳述書(いじめられた隊員が2004年に自殺した後に実施さ れたアンケート調査結果が組織的に隠ぺいされているとの内容)に関し、電話取材を受けた。・・・本件もまた、自衛隊が名実ともに軍隊ではないことの矛盾が顕在化したもの。≪(コラム#5552。太田)

 自衛隊が軍隊であり、軍法会議が開かれていた場合、隠ぺいは行われなかったのでしょうか。
 記者が聞きたかったのはおそらく、いじめそのものやその後の隠ぺいについての原因究明や再発防止、つまり、遺族側に立っての視点からのことで、太田さんの視点とは根本的に異なるのではないかと推測します。「記者の理解水準を超えていた」(コラム#5552)というのはおそらくその通りなのでしょうが、そもそもの視点の違いから話が噛み合わなかったのではないでしょうか。

<太田>

 あなたがやられたような問い返しがなされなかったことをもって、記者の「理解水準を超えていた」と推察したわけです。

>いじめそのものやその後の隠ぺいについての原因究明や再発防止、つまり、遺族側に立っての視点

 いじめについてはどんな組織でもあるわけで、完全な再発防止などできないと思いますが、軍法会議があったなら、開示情報と非開示情報を最初からきちんと仕分けた上で迅速に判決が下されていたはずです。
 そのような体制下では、隠ぺい問題はそもそも生じませんし、迅速に結論が下されることによって、組織側も遺族側も裨益したはずです。
 他方、現状のままでは、いじめへの取り組みが迅速になされないだけでなく、隠蔽も繰り返されることでしょう。
 (帝国陸軍での私的制裁が、(軍法会議が存在していたにもかかわらず、)横行した原因については、別途論じたことがあるので、ここでは繰り返しません。)

<TA>
 
 新居でのオフ会についてですが、「安全上の観点」(コラム#5545。友人(非公開))で具体的に何を心配されているのか分かりません。
 「私の現在の事情」シリーズ(非公開)を読めば、多分、住所は誰でも特定出来そうに思えます(表札もかかっているでしょうし)。
 機密文書を盗まれたり盗聴器を仕掛けられる「危険」はあるのでしょうが、今現在は無位無官の太田さんにその心配はないのではないでしょうか。
 個人的には、太田さんのピアノを聴いてみたいですし、本棚を見学させて頂きたいとも思いますので、新居でのオフ会には非常に興味があります。
 ただ、仮に出席者が20人として、人数分の椅子と不快にならないだけの広さの空間を確保できるのか心配です。あと、オフ会初参加の方にとっては、太田さんの新居の呼び鈴を鳴らすことはかなり高いハードルだと思います(私もそうです)。

<太田>

 広いリビングがあり、かなり大きな食卓と、練馬のマンションを選挙事務所として使った時以来の折り畳み式の大きな作業机2卓に椅子/スリッパ12セットがあるので、今ただちにでも、(私を含めて)12名のオフ会なら開催できます。
 椅子(とスリッパ)の数さえ増やせば、20名くらいまでなら楽々収容できるでしょう。
 (見通しうる将来にかけて、20名を超えるような大人数が集まるとは考えられません。)               

 それでは、その他の記事の紹介です。

 この記事は、讀賣のせめてもの良心のあらわれ(コラム#5546)と解すべきか。
 それにしても・・。↓

 「昨年3月11日の東日本大震災後に、小沢一郎元民主党代表(70)の妻(67)が支援者に宛てた手紙の中で、小沢氏が「放射能が怖くて秘書と一緒に逃げ出しました」と指摘し、小沢氏に対する不満を吐露していたことが22日、分かった。・・・
 これに対し、小沢事務所は「手紙は本人の字ではない。放射能を恐れて逃げたという事実はない。どこにどう逃げたのか、こちらが聞きたい。どこにも逃げていないことは証明できる」と反論している。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120623-OYT1T00211.htm?from=top

 日本は台湾人の最も好きな国であり続けてるんだね。↓

 Japan remains the favorite foreign country and the most desirable travel destination for Taiwanese, far ahead of the US, China and the EU, a survey showed yesterday.・・・
http://www.taipeitimes.com/News/taiwan/archives/2012/06/23/2003536064
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 一人題名のない音楽会です。
 ピョートル・アンデルシェフスキの後半です。

[バッハ]
J.S. BACH Bm PRELUDE AND FUGUE bk2
http://www.youtube.com/watch?v=n1-XjvYDbC0&feature=related
J.S. BACH PRELUDE and FUGUE A FLAT Major
http://www.youtube.com/watch?v=6F95x91i_zo&feature=relmfu

FRENCH SUITE 5 ALLEMANDE J.S. BACH
http://www.youtube.com/watch?v=ucb2vXSVvl0&feature=relmfu
FRENCH SUITE 5 Sarabande/Gigue J.S. Bach 最初は欠伸が出るがそこは堪えて・・。
http://www.youtube.com/watch?v=b-j-n0B_2A8&feature=relmfu
 グレン・グールド 0:00〜1:47、3:01〜5:50、8:20〜
http://www.youtube.com/watch?v=W4QAlvrCvpk&feature=related

Partitas 1, 3, 6(断片)
http://www.youtube.com/watch?v=vOMo1XNccDM&feature=related
 Partita in d minor, 1 バイオリン:パールマン
http://www.youtube.com/watch?v=dkipsBpOkYI&feature=related

[ベートーベン]
Beethoven Piano Concerto No.1, Bagatelles op.126 断片 こいつはすばらしい!
http://www.youtube.com/watch?v=w6XBsh-LVag&feature=relmfu
 ジメルマンン ウィーン・フィル 全曲を聴きたい方は、これもまたすばらしいのをどうぞ。この曲、ちと冗長だけどね。
http://www.youtube.com/watch?v=SFfUcQQbwsE&feature=related

[ショパン]
Chopin Ballades, Mazurkas, Polonaises ちょっと語りの部分が多すぎるが・・。
http://www.youtube.com/watch?v=gTGaSDF0KSg&feature=relmfu

(完)
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太田述正コラム#5555(2012.6.23)
<映画評論33:英国王のスピーチ(その1)>

→非公開

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