太田述正コラム#4245(2010.9.10)
<皆さんとディスカッション(続x950)>

<太田>(ツイッターより)

 (コラム#4006に関し)これは太田史観なんてもんじゃなく、史実にほかならない。どうして戦後日本人は、史実を無視してきたんだろう。東洋の神秘という言葉があるが、それがあてはまるのは日本だけかもね。社会人類学者のボク、日本で身近に日本人観察できてシアワセだ。

 (コラム#4184に関し)太田史観ならぬ太田史実を次々に提示しているけど、反響が乏しいねえ。
 「左」の反響が乏しいのは分からないでもないが、「右」の反響が少なすぎやせんかい?

<umeboshitaboman>(同上)

物は言いようという言葉があるのですから表現を変えられてはどうかな?こういう表現をされては構えてしまいます。

<bonkers_blunder>(同上)

 「右」は米国への買弁屋としての命題だけを律儀に遵守するつもりなのではないでしょうか?

<lhasa0619>(同上)

おいらは常識的な史観だと思います。

<少数株主>

 太田氏が審議官時代に防衛白書を出したとき、防衛庁長官が、何だこれといった<ことは>問題である。

<太田>

 これ↑、何のことでしょうか?

<少数株主>

 書き方悪くすみません。
 防衛白書の中期防のことです。
 <以下、>コラム#2187<より引用。>

 ・・・それにしても額賀さん。
 守屋以上にあなたが好きです。
 初めてあなたにお目にかかったのは、私が審議官をしていた1999年7月12日でした。
 もっとも、あなたは何でもかんでも全面否定されているから、このことも否定されるかも知れませんね。
 その時私は、元防衛庁長官のあなたに防衛白書の案の説明を行ったのですが、短期間とはいえ、防衛庁長官をされたあなたが私に「中期防って何ですか」と尋ねられたのには、そんなこともご存じないのか、とぶったまげました。
 驚くと同時に、知らないことを恥ずかしがらずにお尋ねになるあなたの不器用さ、素直さに私は感銘を受け、密かにファンになりました。
 ですから、仙台防衛施設局に赴任後、そのあなたが建設・土木事業で口利きをされていることを知り、裏切られたような気持ちになりましたよ。
 しかし、このところの守屋事件に関わるあなたの対応を拝見していると、やはりあなたは不器用で素直な方なのだなあと思います。
 宮崎氏や守屋と宴席で同席したことなど一度もないとあなたはおっしゃっていますが、何も「防衛庁長官の時に」同席したとまでおっしゃる必要はないものの、同席したことがあったかもしれない、となぜおっしゃらないのか、私には理解できません。
 同席したっていいじゃありませんか。
 そういうあなたですから、山形県の土木・建設業者の口利きをされたことも全面否定されるだろうと予想していましたが、案の定そうでした。・・・

<太田>

 あ、なるほど、この話でしたか。

<少数株主>

 ・・・前回の衆議院選で落選した議員(某大学の経済学部の教授をしていた議員の秘書)で、移動平均法的計算を個人の確定申告で強要されると言ったとき、秘書が移動平均法とは何かと聞き返したのには驚いた。

 もっとも民主党議員の秘書で(濁点のつく代表の推薦人にもなっている)選挙の開票の仕組みがわからない人が居るけど。

<太田>

 <前段についてですが、>最後の「秘書」と括弧書き内の「秘書」とはひょっとして同じ人物なのでしょうか。
 「落選議員」と「某大学の経済学部の教授をしていた議員」と「その秘書」と「秘書」の関係がよく分かりません。
 また、できれば典拠を付けて下さい。

 <また、後段についてですが、>「濁点のつく代表<候補?>」って小沢のことですか?
 ここも、できれば典拠を付けて下さい。

<少数株主>

 <前段についてですが、>別人です。
 最初の人は、太田誠一の事務所の人が正解です。
http://www.otaseiichi.jp/
 たぶん話しぶりから秘書でしょう。
 電話ですので、典拠ありませんので、某・・・としました。
 株式の申告分離課税の導入が故山中貞則のため決まったとき(小泉さんも自民税調山中氏には逆らえなかったそうです)(それゆえ、青木建設倒産時は竹中、小泉ラインで極秘裏に行われ、貞則氏が知ったときは倒産が確定してからにしたという)。
 申告分離課税は、当時元大蔵省のキャリアさえびっくりする無茶な内容で、計算は移動平均法的総平均法を採用し、しかも過去に分離課税で一部売却したものも計算に含めるという、食べたものを吐き出せという内容でした。
 そこで太田事務所に電話したところ、移動平均法とは何かと聞かれ、大学の経済学部で習う内容ですと答えた所、デモしないのかという返事で、したって誰もついてきませんと答え、電話置きました。
 その後強姦に関する発言があり、非難されました。
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/surround/ohta_rape.html

 太田誠一氏は気迫のない男、今で云う極めつけの草食男子を嘆いての発言が、強姦擁護のようにとられたのだと思います。

 <また、後段の>もう一人の人は大久保勉議員<です>。
 投票日は選挙活動は禁止されているので、事務所も少しぐらいは応対できるだろうと電話で、投票率が時間と共に発表されているが、期限前投票の扱いはどうなっているのか、と尋ねた所、解からない、選管に聞いたらよいといわれました。
 私は、これが解からないと、組織票の中で、あいまいな人は早めに投票させて票を確立する危険性があるので、結果に響くようなこと<を>述べましたがそっけないこと。
 また選管は開票準備で忙しいので聞けないと答えました。
 思いやりのない議員事務所ですね。

 小沢さんの推薦人
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100901/stt1009011226010-n1.htm

<太田>

 私の問いに答えていただいたおかげで、随分分かり易くなりましたが、少数株主さん、依然、言葉を節約されぎみですね。
 説明し過ぎぐらいに心がけていただいてちょうどよいのではないかと思いますよ。

<私有自楽>

≫小生は、工学部卒であり、ケインズ経済学も、マルクス経済学も、まったく勉強していない。今まで必要性にせまられったことも無い。経済学が理屈通りに行けば苦労しない。≪(コラム#4243。少数株主)

 少数株主様<、>ゲーリーE.クレイトン (著) 「アメリカの高校生が学ぶ経済学」をご一読下さい。

 「ケインズ経済学」や「マルクス経済学」なんて関係ありません。
 もっと基礎的な経済原則をまず理解しましょう。

 工学部の方に理解され易い表現をするならば、「ケインズ経済学」や「マルクス経済学」なんてニュートン力学の原則を知らずして量子論を語るようなものです。

 基礎的な経済原則については<少数株主>さんへだけではなく、菅首相を初め、東大法学部出身の財務省を初めとする経済官僚や、立法府、報道関係者にも、高校生レベルで良いから、もう少し基礎をしっかり学んで欲しいものです。

 宇宙空間と地上との違いという空間認識の取り違えをしない限り、社会は意外と経済原則の通りに動いているものです。

<太田>

 一点だけ。
 少なくとも大蔵省が財務省と金融庁に分かれる前までは、半年間だったか、大蔵省の新米キャリア達は、全員、日本の経済学部の修士相当の経済学の研修を受けてましたよ。

<Kirokuro>(ツイッターより)

≫鈴木も小沢も地元じゃ今でも人気あるけど、片方は検察・裁判所批判、もう一方は検察評価で検察審査会批判、と見苦しい限りだ。いやもっと見苦しいのは、刑事被告人が議員に復帰し委員長まで務め、あるいは犯罪容疑者が総理になろうとしてること。≪(コラム#4243。太田)

 小沢氏が何時容疑者になったのでしょうか?

<太田>

 コラム#4219を再読してくださいな。

<べじたん>

≫日本人の多くが持っている歴史観≪(コラム#4217。太田)

 やっぱり、教科書じゃないですか?

 外務省が委託した中学校歴史教科書の翻訳。
http://www.je-kaleidoscope.jp/index_ja.html
http://www.je-kaleidoscope.jp/english/index.html
#2006年度採択率推定(上杉聰さん調べ)。東京書籍が5割の寡占状態。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%9D%89%E8%81%B0
 http://www4.ocn.ne.jp/~aoitori/siten3.html

 東京書籍は公開していないようですが、日本語で読める分。
1)日本文教出版・歴史教科書
 http://www.nichibun-g.co.jp/download/c-shakai/h18/honbun/h18rekishi/index.html
2)2010〜2012年の横浜市内5割の中学生が使うことになった自由社・歴史教科書
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-08-05/2009080515_01_1.html
 http://www7a.biglobe.ne.jp/~mhvpip/FreeHistory2010.html
 #自由社版の前身の扶桑社・歴史教科書
  http://www.tsukurukai.com/05_rekisi_text/rekisi_kaitei.html

*

 あと、歴史観とは少しずれますが、民主主義・天皇観に関する「あたらしい憲法のはなし」。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%84%E6%86%B2%E6%B3%95%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%97
http://www.aozora.gr.jp/cards/001128/files/43037_15804.html

 これ↑に関連して↓。典型的な左翼的思考ですかね。

 「君が代もまた、旧体制の、天皇主権の永続を希求する歌詞を有しているので、民主主義の信奉者がその斉唱に抵抗感を覚えるのは普通。」
http://togetter.com/li/40142

 また、日本を非自由主義国に分類する思考には、ビックリしました(ソースは2ちゃんですけどね)。
http://wiliki.zukeran.org/index.cgi?%a5%c7%a5%de%a4%ce%b8%a1%be%da%a5%b5%a5%a4%a5%c8%b0%ec%cd%f7#H-e6qhcwvfn9t4

<太田>

 おお、これはありがたい。
 近々、次著での使用を念頭に置いて、非公開コラムにしますね。

<べじたん:翻訳>

≫誰か仮訳してくんない?≪(コラム#4231。太田)

 高橋是清の偉大さと悲劇を描く。さすがファイナンシャルタイムス。↓

・・・1931年12月、高橋是清は大蔵大臣に再任された。・・・
 本能的ケインズ主義者であった高橋は、難しいデフレへの対策を従来のとは180度変えて、大規模刺激策で景気後退と戦った・・彼は金本位制を放棄し、金融緩和を推進し、公共支出を増額し、新規国債を発行したのだ。
 ある意味では、高橋の対策はうまく行った。40%の円安になったので、輸出産業は非常に好調になった。その結果、年間公共支出はGDPの約50%以上へと増額−1929年と比較してほぼ倍額−され、米国は苦しみ続けていたにもかかわらず、日本経済は安定化した。
 しかし、高橋は二つの問題に直面した。
 第一に、高橋の大規模刺激策は、日本の社会的分断、政治的混乱およびナショナリズムの蔓延を止めなかった。それどころか、財閥といった巨大複合企業が大規模刺激策による最大の勝者になったという理由もあり、社会の緊張が高まり続けた。
 例えば三井財閥は、日本が金本位制を停止したので、為替取引で何百万ドルも得た。これは憤りを誘った。ウォールストリートの銀行は量的緩和から利益を得たので、米国でも状況は大差なかったのだが。
 第二に、驚くことではないのだが、過剰な貨幣供給は日本の国債と通貨の信頼を損ない、インフレを起こした。
 そこで1936年に、高橋は出口戦略に取り掛かり、公共支出を削減し、金融引締めをした。
 マクロ経済学の見地から、それは筋が通っていた。しかし、それによって、高橋は命を失った(暗殺された)。・・・

<太田>

 ありがとうございます。
 大変結構でした。21ポイントです。


 それでは、記事の紹介です。

 「今は亡き」「たった一人の反乱」(2ちゃん)で、誰かが、主要メディアの世論調査とネット投票とで小沢の人気が全く違うことを指摘してたけど、本日、そのことを取り上げてる記事が二つ出てたな。

 「・・・ネット投票に参加する人たちはそれなりの積極的意思を持っているわけで、その結果がマスメディア調査と完全に逆転しているというのは、どう見たらいいのか。
 民主党代表選に高い関心を持っている人たちの多くが小沢氏を選択しているのである。おそらくは小沢氏の「政治とカネ」の問題など先刻承知の人たちである。
 勝手に判断すれば、小沢氏の「瀬戸際に立たされ、身体を張ったぎりぎりの行動」から生まれる「存在感」に敏感に反応しているのではないかと思う。
 蓮舫行政刷新相が、参院選東京選挙区で断トツの1位となったのも同様な分析が可能だ。・・・
  四方八方に目配りし、慎重に配慮して、ありきたりの言動を重ねていても庶民感覚には受けないのだ。・・・」
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100909/244771/?ml
 「・・・ネットの投票者は自らID(本人証明)を登録して政治コーナーに入り支持候補を選択する。政治に積極的にかかわりたい人たちの声だ・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100909/plc1009092108016-n1.htm

 はいはい。↓

 「・・・首相が194人、小沢一郎前幹事長が192人の支持をほぼ固め、激しく競り合っている。地方議員は、調査に回答した約半数が首相支持、2割5分が小沢氏支持を表明。党員・サポーターは首相が約7割を獲得する勢いだ。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100910/stt1009100039000-n1.htm
 「・・・菅直人首相が小沢一郎前幹事長に対し、やや優位に立っていることが分かった。党所属の国会議員四百十一人のうち、首相は百六十三人、小沢氏は百七十四人の支持を集め、小沢氏が先行しているものの、総ポイントの約四分の一を占める党員・サポーター票では首相がリードし、地方議員を含めた全体でも、首相が小沢氏を上回っている。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010091002000043.html

 「ただトモ夫婦」論考、オモシレー。↓
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100831/216059/?top
 
 排卵期の女性がどういう生き物であるかをまとめている。↓

 ・・・Ovulating women are "especially likely to stare at handsome men"; they emit special "odor signals" letting guys know that they're fertile; they swing their hips less?counterintuitively becoming less attractive to mates in the process; and if they're strippers, they get better tips.・・・
 ・・・women buy sexier clothing when they are ovulating・・・
 ・・・women are more likely to wear skirts instead of pants when they're releasing eggs.・・・
http://www.slate.com/id/2266564/

 65歳をもって老齢とするのはもはや意味なしだって。↓

 ・・・Traditionally the old-age dependency ratio, OADR (the number of people aged over 65 to people of working age), was used to assess the burden to the society of supporting elderly people.
 The increase of that ratio was considered to reflect the growing burden of the ageing population on the pensions system.
 But this measure is now out of date, say the authors of the study, because people live longer and someone at age 65 is not an old person anymore.
 The same problem occurs if policy-makers use the old-age dependency ratio as an indicator of the burden of ageing on health care costs.
 Most health care costs occur in the last few years of life and these years happen at ever later ages as life expectancies increase. ・・・
http://www.bbc.co.uk/news/health-11243976

 クラシック音楽はカトリシズムの産物だと。
 確かに、カトリシズム(欧州)の生み出した、人類全体のための数少ないプラスの遺産だよね。↓

 ・・・Western classical music<'>・・・s modern history begins in the Middle Ages with music written for the Roman Catholic Church. And to a large extent it owes its subsequent evolution to the work of musicians trained and employed by the church, the great patron not just of musicians but of artists, scribes and scholars.
 It’s true that secular musical forms, training and traditions developed along the way, and throughout history one finds great contrasts in style and emphasis between sacred and secular forms in classical music.
 But in terms of classical music’s basic principles, the similarities outweigh the differences: Bach is still Bach and Mozart is still Mozart, whether in Masses or sonatas. The language of classical music, in other words, is the language of Christian church music. ・・・
http://www.nytimes.com/2010/09/09/opinion/09hoffman.html?_r=1&ref=opinion&pagewanted=print

 中共経済の閉鎖性が欧州でも日本でも指弾されている、↓

 ・・・The proportion of European investments to China, compared to the overall outbound investment from the E.U., is only three percent・・・
 Europe's exports to China totaled ? 78.4 billion in 2008・・・
 But,・・・trade with the small nation of Switzerland is still three times higher. ・・・
http://www.time.com/time/world/article/0,8599,2017024,00.html
 ・・・While China can buy Japanese bonds, Japan can't buy Chinese government bonds using its foreign reserves.・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704644404575481103552258236.html?mod=WSJASIA_hpp_LEFTTopWhatNews
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太田述正コラム#4246(2010.9.10)
<幸福論(その2)>

→非公開

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