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太田述正コラム#2948(2008.12.2)
<皆さんとディスカッション(続x324)>

<海驢>

 太田さんが<コラム#2946で>引用されたasahi.com記事に出てきた「近代史研究家」は、拓殖大学日本文化研究所客員研究員の岩田温氏と思われます。当方が購読しているメルマガにおいて、件のアパ懸賞論文「佳作」として全文紹介されていました。

 岩田氏の論文『真実の歴史の復活を求めて―検閲と東京裁判史観―』の内容は、「日本人の現実感覚の欠如。これこそが根源的に問われなければならない<上記論文より引用>」と問題提起し、それは歴史の喪失を要因とし、その端緒は「東京裁判、および特にGHQの検閲」であったとしています。

 GHQの占領政策に進んで同調した左右を問わない日本人(吉田茂元首相をはじめ)への言及がない点などは少々食い足りなさを感じますが、プランゲ文庫等の一次資料にキチンと当たっていること、知覧の特攻平和会館での実体験を交えていること、「国家はあくまで自国の国益を追求する」「現在のヘタレぶりは日本人自身の問題」という指摘などは評価できると思います。

 引用したいのですが、文字制限を超えるため、お手数ですが読みたい方は以下のURLからご確認ください。
※参考:宮崎正弘の国際ニュース・早読み - メルマ! 
http://www.melma.com/backnumber_45206_4293522/

 内容的には、こちらが「特賞」ではないかとの印象を受けましたが、審査側(全体ではないにせよ、その一部)では、「空幕長の論文」というインパクトで田母神氏が特賞になったのではないかと推察します。

 蛇足ながら、朝日をはじめとしたマスコミは、「アパグループ代表と空幕長の癒着」という構図をやけに熱心に報道していますが、たかが賞金300万円を献上するために、公募・(外部審査員による)審査という手間をかけるとは思えないので(贈賄なら他にもいくらでも方法はある)、穿ちすぎのような気がします(論文内容の検証を避けるため?)。
<πππ>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x

たかじんに出てた元軍人さんにメディア露出するなとか言ってたけど、自分が呼ばれなかった嫉妬かw
主張が相入れないからってあんなこと言っちゃいかんわ。
自分だって呼ばれりゃ出るんだから。

<ΠΠΠ>(同上)

ヒント:東大卒が防大卒を管理するの図

<ΩΩΩ>(同上)

田母神を擁護するために出るな、ってことだろ
実際そうだよな。田母神を元自衛官総出で擁護すればするほど、一般視聴者には「なんか軍国主義っぽい」と思われちゃうんだから。逆効果。

<太田>

 πππさん。私、加藤紘一(東大卒)、守屋武昌(東北大卒)、田母神俊雄(防大卒)、と皆さんを分け隔てなく「管理」してまっせ。

 ΩΩΩさん、仰るとおりです。
 「桜」の番組でご一緒した松島、川村、そして佐藤の元自衛隊将官の皆さんには、ダメな仲間を庇うな、と番組の中で申し上げたところです。
 それにそもそも、このお三方とも天下り経験者でいらっしゃる。
 (「桜」に出た時点では、そうではないと思っていたのですがね。ところが、松島氏は、経歴にそのことを謳われています
http://www.bodaidsk.com/19mci-00/01syoseki02/03-matsushima/matsushima00.html
し、佐藤氏については、番組収録直後にご本人から直接うかがいました。また川村氏は、岡崎研究所副理事長をされており
http://www.okazaki-inst.jp/official/okazaki-inst/okazaki-aboutus.html
、同研究所の性格からして、これ自体が、(給与が出ているかどうかはともかくとして、)一種の天下りですし、川村氏には、これまで、恐らく文字通りの天下り経験もおありになる、と見るに至っています。)
 こういう方々は、現役の自衛隊将官に準じ、私は、評論家活動それ自体をお控えになるべきだと思います。評論家がヒモ付きじゃ自由な評論などできないはずだからです。
 私が潔癖すぎるというご批判は、甘んじて受けます。

 なお、海驢さん、「名誉」を与えることだって、刑法の贈賄にこそ当たらないかもしれないけれど、贈賄的な行為ではあると思いますよ。しかも、それに賞金までついているというのですからね。
 私なら、こんな「名誉」は、今からでも返上しますが・・。 

<KS>

 太田さんのコラムで今までなかった視点を知り、勉強させていただいております。50歳を超えて初めて日本人による現実主義に出合えた気持です。

<太田>

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<FUKO>

≫日本の安全保障の基本の基本について余りにも無知・・・です。一体どうしたらいいんでしょうね。≪(コラム#2946。太田)

 安全保障を、中学・高校の教育で教えればいいと思います。
 と言っても、現実的には安全保障を学問として中学・高校教育で教えるのは不可能でしょうか…。

 世界史を学習する際、各国の安全保障を抜きにしては話が進んでいきません。にもかかわらず、(典拠がつけられないのですが…太田氏の経験に照らして頂ければお分かりになるのではないかと思います)安全保障というものを身近なものとして受け入れていない、どこか自らには関係ない世界の話として受け取っている人が多いと感じます。

 例えば、ナチスに占領されたフランスを救ったのは米英による集団的自衛権の行使ですが、それを日本に置き換えて考える、ということをしているかといえば、あやしいものがありますし、
 そもそも地理的に朝鮮半島が「日本の安全保障」にとって極めて重要であることすら日本人は忘れていやしないか…と考えてしまうのです。

 そしてなぜ安全保障について日本人は無関心かつ自分勝手でいられるのか…
 これについては太田氏のコラムを読むことで分かりました。

 結局、国際政治において一人前の役割を果たすことができない属国ゆえ、安全保障について知り、考える機会が少なく、無知となるのだと思います。

 なので解決策は民主党が政権を取り、独立国となること…でしょうか。

<太田>

 民主党には、天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕までしか期待はしていません。
 ただし、それが日本が「独立」する前提条件である、と私は固く信じているのです。

 最後にちょっとだけ記事の紹介です。

 ムンバイのテロによる死者(テロリスト等が含まれているかどうかは不明)は173名へと下方修正されました。
http://www.nytimes.com/2008/12/02/world/asia/02mumbai.html?_r=1&hp=&pagewanted=print
 支那人花嫁が日本でどんどん増えている、という記事が出ていました。
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543908.html
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543910.html
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543915.html 
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太田述正コラム#2949(2008.12.2)
<田母神問題と「諸君」>

→非公開

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