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太田述正コラム#2630(2008.6.25)
<皆さんとディスカッション(続x175)>

<ひばり>

 コラム#2603の

>これは日本国民にとってはまことに幸いなことではあるものの、吉田ドクトリンを打破して日本の米国からの自立を果たしたい私にとっては、まことにやりにくい状況が続いている、ということになります。

を読んで、今、日曜の夕方という健全な時間帯に、神聖ブリタニア帝国の植民地となった日本が、独立を果たす闘いを描いたアニメが放送中なのを思い出しました。

 「コードギアスR2」というアニメです。もちろんご存知ないと思いますが。

>舞台は、神聖ブリタニア帝国の植民地とされ、呼称が「日本」から「エリア11」に、「日本人」から「イレヴン」と変わった近未来の日本となっている。プロデューサーのコメントに拠れば、ブリタニア占領下の日本は旧日本
植民地 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%8D%E6%B0%91%E5%9C%B0>の台湾<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE>
と朝鮮 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE>
や連合軍占領下の日本を参考にしているとのことである<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%AE%E3%82%A2%E3%82%B9_%E5%8F%8D%E9%80%86%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5#cite_note-0>
。(Wikipedia「コードギアス」より)

 番組中の世界地図によると、神聖ブリタニア帝国は地理的に米国です。「米国の植民地になった近未来の日本」って、意味深だと思いませんか?それに、ブリタニア帝国という架空の国名も、大英帝国を思わせませんか?

 ひょっとしたら「日本は米国の属国」「米国からの真の独立を果たそう」というメッセージが込められたアニメかもしれない、と思ってしまいます。こんなアニメを日曜の夕方に放送するなんて、日本の世論を若者から変える意図なのかも、と深読みしてしまうのは私だけでしょうか。私だけかもしれません。

 番組内には、「中華連邦」が出てきて、反乱独立派の主人公に協力する役回りです。EUはブリタニア帝国の敵国として出てきます。ブリタニア帝国が侵略統治する「エリア18」の描写は、中東国でした。

 若い世代を覚醒させるには、アニメという娯楽手段を使うのも効果的だと思います。太田さんのコメント、お聞きしたいです。

<太田>

 アニメとまではいかないけれど、今度出る共著のタイトルは『属国の防衛革命』だそうですよ。(書いちゃってよかったのかなあ。)
 共著者は軍事愛好家の間で名が知られた存在ですから、予想読者層はアニメ・ファン層と重なっているのではないでしょうか。
 若干なりとも、日本の若者達にインパクトを与えることができればと期待しています。 
 ところで、私は手塚治の「鉄腕アトム」や「リボンの騎士」を読んで育った世代です。
 エジプトのカイロで、こんな面白いものを読むことができないとは日本人以外の子供達は可哀想だな、なんで各国語に翻訳出版されないんだろう、と思っていました。
 その後、日本のマンガ・アニメが世界を席巻する予兆を子供ながら感じていたわけです。

<スワン>

 昨日の仏教のコラム#2629(未公開)は、難しくてよくわからなかったですが、アメリカ軍の兵士が自分の命を犠牲にして仲間を救った話が心の琴線に触れました。自己犠牲の精神は人間の最も尊い精神だと思っていますが、それが世界普遍の価値観なんですね。

<太田>

 仏教に関わるニューヨークタイムスの論説を読んでからこれを紹介するまで一ヶ月以上寝かせたのは、この論説(OP-ED=編集者の意見、ですから、社説に近い)を要約翻訳するのがホネだな、と躊躇していたからです。
 皆さんが分かりにくいのは当然です。
 もっと分かりやすい英文で書け、と筆者に言いたくなります。

 ところで、「仏教に言うところの、「衆生のために身命を捨てる」高貴な行為」(コラム#2629)は、日蓮宗(創価学会とは関係ありません!)の熱烈な信者であった宮澤賢治(1896〜1933年)の作品の中に沢山登場しますね。
 特に『グスコーブドリの伝記』(1932年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%89%E3%83%AA%E3%81%AE%E4%BC%9D%E8%A8%98
は有名です。
 手塚治と宮澤賢治を読むことなくして今日の私はない、と言ってもいいでしょう。
 手塚治だけでなく、これからは、宮澤賢治の方ももっと世界に広まるでしょうし、広まってほしいと思います。

<コバ>

米国の母親は、仕事や家事、育児に忙しく、元気を出すために栄養ドリンクやコーヒーをよく飲むようになり、カフェインを過剰に摂取する傾向が見られるようです(
http://keitai.cnn.co.jp/i/jp/top/K0200806240027.php?uid=NULLGWDOCOMO
)。
 日本より男女同権の面で米国は進んでいるとは思うのですが、米国の属国である日本でも似たような傾向はあるのかな(米国より悲惨かも)と思いました。やはり男性が家事や育児に背を向けているのが原因か…。

<太田>

 「日本より男女同権の面で米国は進んでいる」なんてもんじゃありません。
 内閣府男女共同参画局長をやった坂東眞理子が、「ほとんどあらゆる経済的社会的指標に照らし、日本の女性は他の先進諸国の女性に遅れをとっている。日本のシステム、すなわち、法、職場は女性に対して厳しいものとなっている。」と言ってますよ(コラム#2455)。

<新規有料購読申し込み者>

 はじめまして。
 僕が太田さんのコラムに出会ったのは4年くらい前、イラク戦争に関する情報を探してネットを徘徊してるうちに太田コラムにたどり着いたように記憶しています。
 その後太田さんに興味を持ち、定期的にサイトを訪れたり、コラムのバックナンバーを全部読んだりしていました。
 ですが有料化宣言頃から次第に足が遠のき、そのうち読むのを止めてしまいました。
 しかしブックマークの整理をきっかけに、半年くらい前から再びコラムを読むようになりました。
 しばらくの間読ませて貰いましたが、相変わらず太田さんのコラムは興味を引いて面白い。これにはお金を払う価値があると思いました。
 僕の方も昔と違って今はコラム代を払えるくらいには懐に余裕が出てきたので、この度有料購読を申し出た次第です。
 最近はテレビ出演に新著と活躍の幅が広がって大変そうですが、今後とも頑張ってください。応援しています。

<太田>

 激励をいただきありがとうございます。
 コラム有料化は私の本意ではないのですが、何卒ご理解いただくようにお願いします。
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太田述正コラム#2630(2008.6.25)
<民主主義諸国連盟構想再訪>

→非公開

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