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太田述正コラム#2469(2008.4.5)
<ミニオフ会次第>(2008.5.8公開)

1 始めに

 IT支援グループのお二人(a、b)とそのうちお一人のパートナー(c)を交え、東京赤坂でミニオフ会を開催しました。
 持参した私の携帯パソコンにパスワード管理ソフトをインストールする作業を実施してもらってから、ピザ等をつまみながら、議論をしました。
 都合5時間ちょっと経過後、解散しました。
 私(太田)はOと表示することとし、議論のあらましのご紹介をしたいと思います。

2 議論のあらまし

b:太田さんがTV出演の際、弁当を二つ食べたという話がコラムに出てきたが、太田さんは大食いなのか。
O:少なくとも若い頃は大食いだった。ただし、食べても太らない体質だ。その私でもスタンフォード大学に留学した時には若干太った。寮の食事が(朝昼晩)食べ放題だったからだ。
 この前の「太田総理・・」の録画撮りの時は、2本分一挙に撮るというのに、いつもは弁当2個が出るところ、1個しか出されなかったので、もう1個寄越せと要求して2個目を確保した。
 かく言う私は、中学に入った頃から、算数を始めとする理科系の科目は全くできなかった。純粋文科系の人間なのだ。また、運動も丸でダメだ。
 でも、運動が丸でダメで、どんなに訓練しても指が思うように動いてくれないので、比較的早くピアノに見切りをつけることができた。
 これは幸いなことだった。というのは、私の音楽性程度ではどのみち大したプロにはなれなかっただろうからだ。
 負け犬の遠吠えに聞こえるかも知れないが、ピアニスト、ドライバー、通訳、といった職業は、(この順番で)いずれは完全に機械に置き換えられ、職業としては消滅することになるだろう。
 弾いていること、運転していること、通訳していることをそれぞれ忘れてしまっていて、突然我に帰った経験が私にはあるからだ。
 ところで、(株)金曜日がつけてくれたアシスタントとメールでやり取りする形で新著の素稿を一応脱稿したところだ。この作業の過程で感じたことは、役所にいた頃の私の言動や、最近マスコミに登場してからの私の言動に、一貫した論理的整合性があるとは必ずしも言えない部分があることだ。
 太田は何を言っているのか分からない、とTVを見た人がよく言うが、そのうち大部分は彼らの誤解か無知が原因だと考えられるものの、一部は正しい指摘だということになりそうだ。
 恐らく同じことは、毎日書き綴っているコラムについても言えるのではないか。
 6年半にわたるコラムを通して読むと、恐らく一貫した論理的整合性がない部分がかなりあるのではないかと思う。
 だからこそ、本を出すことには意味がある、という気がしてきた昨今だ。
 ところで、皆さんは私のコラムのどこが面白いと思っているのか。
b:これまで政治や経済についてはよく分からなかったが、太田さんが分からせてくれるところだ。
c:当たり前のことを太田さんが言っていることに感心している。当たり前のことがなかなか言えなかったり、太田さんの話を聞いても抵抗感があるというのは、イデオロギーやしがらみによって目が曇らされているからだろう。
O:王様は裸だ、と叫んだ子供のように、みんな、素直に物事を見て欲しいものだ。
a:私は政治等、現在のことには余り興味がない。そういうコラムは読み飛ばしている。面白いと思うのは昔の話だ。
O:アングロサクソン論は昔の話であると同時に現在の話でもある。
a:太田さんのアングロサクソン論も面白いと思う。
O:私は、現在の政治等について、どうしてそうなっているのか分からないことが多々あるのに、これらの疑問を解き明かす方法論や手がかりが回りにないことから、やむをえず自分自身で方法論や手がかりを探すことにしたわけだ。こうして私が見つけた方法論や手がかりの方(だけ)が面白い人と言うaさんのような人がおられることが、私にとっては面白い。
 それにしても、私の歴史や文明論を出版したいと誰も言ってこないのは不思議だ。
 全くしょうもない、妄想の垂れ流しのような、しかも典拠が全くついていない歴史や文明に関する本が一杯出ているというのに・・。
c:ところで、aさんは政治には興味がないということだが、選挙には行っているのか。
a:一度も行ったことはない。
c:私は欠かさず選挙に行っているが、いつも白票を入れてきた。私は日本は官僚独裁国家であると思っており、抗議の意思表示のつもりだ。公明党はもちろん、自民党も、そして官僚機構も投票率が低いことを願っている。投票率は100%近く、同時に白票が6割、なんてことになったら、さすがに彼らもこたえるに違いないのだが・・。
O:振り返って見ると、現在の私の考え方を形作ったのは、小学生の頃にギリシャ人、トルコ人、イギリス人、ユダヤ人、そして生粋のエジプト人等とカイロでつきあったことで、人間皆同じではないことが骨身に染みて分かったことと、スタンフォード・ビジネススクールで学び、経営学ないし組織論的に物事を見る習慣が身についたことが大きいと思う。
 大学で法学を学んだことは、さしたる影響を私に与えていない。そのこともあって、私は日本の法学部はダメだ、と言っているわけだ。

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