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太田述正コラム#2304(2008.1.17)
<皆さんとディスカッション(続x39)>

<ikeda>

>私自身は、人間らしくありたいと願っています。
>その私の最大の問題意識は、私が国籍を有し、居住している日本が米国の属国である現状を何とかしなければならないというものです。

 この主張こそが、わたしがこの十数年思ってきた事です。
 1億3千万もの国民が存在し、誇るべき固有の歴史や文化を持ちながら、大国といえど、国防そのた重要事項について自ら思考と行動を停止している現状は、極めて不自然に思えてなりません。
 米国に離反することなく(多少の摩擦はあるでしょうが)この国が、自主独立することを思い願っています。
 第一歩としては、太田さんが繰り返し主張されている「集団的自衛権の行使」を法解釈において認めることでしょう。

<読者SK>

 太田さん、またまた回答ありがとうございます。
 コラム#1057を読ませて頂きました。縄文モード・弥生モードですよね。
 属国の現状(武力を用いない)を受け入れているのは日本人の精神性に起因しているのではないかという仮説ですよね。十分説得力があると思いますが、日本人一般の体制順応主義も原因なのではないでしょうか? 余程の事がないかぎり、一度出来た秩序を守ろうとする傾向が強い(強すぎる)と言えませんか?
 旧防衛施設庁、防衛省(庁)の方々の思いは知りませんでした。米国(米軍)からずっと属国扱いを直接受けていたら、精神が腐ります。現状の腐敗の一因ですね。
 私も一度ならず軍関係の仕事に憧れ、入隊(入庁)を検討した事が有りますが、入らなくて正解だったかもしれません。現状の民間人の方がまだましなような気もします。
 私も吉田茂の責任は重大だと考えております。
 所謂「逆コース」の時代、彼は米国の要請を断り、日本の自立の機会を奪いました。
 吉田茂の『世界と日本』を今度読んでみます。amazonで検索したら、古本でありました。
 現在の日本の状況が、米軍の洗脳政策によってもたらされたか否かの議論はこの本を読んでから、再度させて頂ければ幸いです。
 日本が属国だということ認めたくはない方も、日本は弱体化(対外的に)していて現在も弱体化進行中と言うのは認めるのではないでしょうか?
 弱体化も認めない(分からない)方は論外で、議論も出来ないと思います。
 この弱体化の原因を探って行くと、日本国憲法、吉田茂に行き着くのでは思います。
 読者AOさんに対する太田さんの議論に横やりを入れるようであれば恐縮ですが、私も国家の自立を支持します。より自由に行動できる体制を望みます。
 束縛のある豊かさよりは自由のある厳しさの方が良いです。
 健全ですし、精神が腐りません。現在の日本の退廃の原因はこれに有ると思います。
 オフ会を東京で開催した事が有るのですね。次回是非参加させて下さい。
 ちょっと遠いですが、日程が合えば必ず行きたいと思います。
 話が合う/分かる人が全くいないので、日々悶々鬱々しております。

<太田>

 お気持ちはうれしいですが、栃木県や新潟県の方が東京でのオフ会に出席されたことがあるものの、秋田県はさすがに遠いのでは。
 私が仙台に行く所用ができた場合には仙台でオフ会を開くことにしますので、その折にでも出席されたらいかがでしょうか。

 ところで、小沢さんと記者とのやりとり、傑作ですね。

記者:衆院本会議退席に批判を浴びている。説明してほしい。自ら変わらなければいけないと言ったが、退席するのでは、変わったのか見えづらい。どの程度、変身したのか。
・・・
小沢:総理大臣はじめ国務大臣はぜんぶ本会議に出席していますか。あなた、してる(と思う)? 返事(を)。してないでしょ。してないでしょ。すると総理や国務大臣は 議員であって本会議に出席しなくても、何もあなた方は批判しないで、野党の私だと批判するの?。あの人らよりよっぽど俺(おれ)、忙しいよ。そういう官尊民卑で体制的な発言というのは、ボクはちょっとマスコミとしてはいかがと思いますよ。批判するなら、両方、きちっと批判しなきゃ。
・・・
記者:民主党では禁足が出ていた。・・
小沢:・・私は党首として、・・自分がやるべき仕事、行動のプライオリティーを、優先順位を自分自身できちんと判断してやっています。
記者:・・鳩山由起夫幹事長が「(小沢氏の途中退席の)お詫び」をしたが。・・
小沢:・・鳩山幹事長の話については、鳩山さんに聞いてください。・・
・・・
記者:禁足をかけるほどの時は国務大臣も出ている。
小沢:禁足をかけるとか、かけないとかっていったって、それは党内的、国会運営の話でしょ。
記者:重要な法案だから、禁足をかけたのでは?
小沢:法案?。法案としてボクは重要だと思っていませんよ。重要なら賛成するよ。国民にとって何も必要ないとボクは思っています。
記者:賛成、反対の意思表示もあるだろうし、(衆院再議決の必要な)3分の2のラインも動く。
小沢:動くったって、(結果は)決まっているじゃないの、議席が。そうじゃないの?。決まっているでしょ、議席数は。さっぱりよく分からないな。分かるあなた?」
記者:渡辺恒雄(読売新聞グループ本社代表取締役会長)です(外国人記者)。
小沢:ははは。渡辺恒雄?
記者:(渡辺恒雄氏)の、プロパガンダです。
小沢:あっはっはっ。はい、ありがとう!

 (以上、
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080116/stt0801162119013-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080116/stt0801162119013-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080116/stt0801162119013-n3.htm
(いずれも1月17日アクセス)による。)

 このやりとりを踏まえた私の考えは次の通りです。

1 政府・与党はもちろん、民主党も新テロ特措法の衆院本会議での採決は重要であると考えていた。
2 だから、民主党の鳩山幹事長は、欠席した小沢さんに代わってその欠席について国民に謝罪した。
3 しかし、民主党の代表である小沢さんは重要でないとし、謝罪を拒否した。つまり、組織の最高責任者が、その組織の(自分が行った)決定に拘束されないと言明した。
 これだけでも小沢さんは代表辞任に値する。
4 より大きな問題は、政府・与党に10数年ぶりに3分の2による再可決を強いた案件であったはずのテロ特措法問題そのものの重要性を小沢さんが否定したとしか考えられないことだ。小沢さんは、安全保障問題など重要ではないと思っているが、政局のためだけにこの「重要でない問題」を活用した、と言われても仕方なかろう。
 なおさら小沢さんは辞任しなければならない。
5 いや本当のところは、以上はすべて小沢さんにとってはどうでもよい話であり、自分の不祥事を米国に暴かれるのを懼れて、かつて拳を振り上げていたところのテロ特措法問題から(大連立への動き等)徹底的に逃げまくった挙げ句が上記欠席であった、という可能性が大だ。
 こう考えなければ、本件での小沢さんの異常なまでの非論理的・非倫理的言動の説明がつかない。
6 それをすべて分かった上で外国人記者は小沢さんをおちょくっている、ということではないか。
7 大連立話の後、何でこんな人物に代表にとどまってもらうように懇願したんだよ、民主党の幹部諸君。本当にみんなどうしょうもないアホだね。
8 そして、福田さんと小沢さんの間で究極の選択をしなければならない日本の選挙民って本当に悲惨だね。まあ、属国の買弁政治家達は誰もかれもこの程度だと思わなくっちゃね、保護国の土人の皆さん。

 小沢論については、改めてコラム#1888を読み返してみてください。
 到底独立して論ずるに値しない人物なので、安倍さんを論じたついでにオマケで論じた小篇ですが・・。

 そうそう、土人であり続けることを潔しとしない人は、明日(18日)の私が出演する日テレの「太田総理・・」をぜひ見てね。
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太田述正コラム#2305(2008.1.17)
<ガンジー・チャーチル・ホロコースト(その3)>

→非公開

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