太田述正ブログは移転しました 。
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太田述正コラム#2220(2007.12.7)
<皆さんとディスカッション(続x13)>
<一太郎>
山田洋行を擁護はしませんが防衛省の輸入品契約に問題があることを提起します。
現状は海外メーカーからの仕入値で官と契約し手数料は契約金額高に応じて逓減し数パーセントとなります(コラム#2215)。わずかな手数料で仕入値で契約しろというのが無理である。今回の不祥事で今後海外メーカー見積書偽造ができなくなるとき商社の対応を推測すると1)随意契約を断り競争入札に誘導する。入札の場合メーカー見積書不用となる。(私のいた当時ままなら) 2)海外メーカーに商社マージンを上乗せした見積書を要求する。
<太田>
商社が同じものを三菱重工等に直接納入する場合はどうなのでしょうね。
<大学生>
イラク、アフガンに関して日本は一体何をすべきなんでしょうか。
憲法9条がある限り、不用意に自衛隊員を派遣することは許せません。
手足を縛って自衛隊員に死にに行けといってるようなものです。
それに加え、僕はずっとイラク戦争反対なので、イラク特別措置法には反対なのですが、じゃあ他の手段は?と考えるとなかなか思いつきません。
太田氏はどのようにお考えですか。
<太田>
「海自艦艇インド洋派遣問題」シリーズ(コラム#2062、2066、2111、2113、2115、2117、2119、2124)をお読み下さい。
コラム#57もぜひどうぞ。
結論だけ知りたい、ということであれば、コラム#2124の末尾をお読み下さい。
<大学生>
OEF-MIO本体に参加することは憲法上も問題ないって事は理解できるのですが、そもそもOEF-MIOって日本が参加しないと困難なほどのオペレーションなんですか?
国際貢献=show the flagという事が最重要だというなら分かるんですが、実際に手足の縛られた実力部隊である自衛隊にそこまで需要があるとは思えません。
OEF-MIO本体が国連にオーソライズされており、集団的自衛権の行使に当たらない=憲法上問題ないならば、当然同じ理屈でISAFも問題が無いということですよね(法整備の点で問題と氏は指摘していますが)。
海上阻止行動よりも、今タリバンが盛り返していたアフガン本土の方が遥かに重要度が高いと思うし、国民も日本がなし得る貢献度を訴えられるとOEF-MIO本体よりもISAFの方が支持しやすくなるんじゃないかと思うんですが、実際海上阻止活動の危機は全く情報として入ってきませんが、アフガン本土の治安危機は嫌というほど報道されています。
全然的外れですかね?
民主は給油活動をずっと反対してきた挙句、OEF-MIO本体に参加することは賛成、という姿勢ならば、それこそ国民の信頼を損なうと思います。
また結果としてOEFもISAFも国連によってオーソライズされている点で同じだとしても、OEF-MIOは事後承認、ISAFは事前承認されているという点で性格はだいぶ異なり、国民の支持を受けるにあたって印象はかなり違うような気がします。
陸上にさえ上がれば、直接の民生支援というオプションもできますし。
太田さんは過去のコラムを拝見した印象で、イラク戦争にはほぼ賛成、初期は楽観論者のように見えますがそのような理解でよろしいですか?
イラク復興に関してはどのようにお考えですか?昔のコラム(イラク復興のために日本は何をすべきか、あたり)を読んだのですがもう既にアメリカのイラクの自由作戦は破綻したに等しいですし、現在日本は単にアメリカの提灯持ちでしかないような気がします。
<太田>
日本はアメリカの提灯持ちなどというエラそうな立場ではなく、米国の一保護国に過ぎません。
ただし、軍事面では、米国のいうことに面従腹背してきた保護国であり、米国のはらわたは常に煮えくりかえっています。
これをなだめるために日本は思いやり経費を宗主国米国に貢いできました。
このような日本に対し、米国の指導層は、心底から侮蔑意識を抱いています。
さて、以下ごく簡単に申し上げますが、私は米国等による対イラク戦開戦に賛成したことを全く悔やんではいません。
フセイン政権の大量破壊兵器疑惑が間違いであったことは遺憾ですが、どのみちフセイン政権は打倒されるべきであったと考えているからです。
しかし、ブッシュ政権のイラク占領政策はひどすぎました。
その落とし前は、米国が自分でつけるべきです。
他方、アフガニスタンについては、自由・民主主義諸国はできるだけみんなが協力してタリバン等討伐戦を遂行すべきであると考えています。もちろん、アフガニスタンに対する民生・復興開発支援と平行してです。
しかし、自衛隊のISAFへの参加は、福田政権に集団的自衛権で少なくとも一歩踏み出す気がない以上、危険すぎるので避けるべきでしょう。
(イラク戦後、イラクへの自衛隊の戦闘部隊の派遣を私は提唱しましたが、これは、そうなれば、集団的自衛権で政府が一歩踏み出すであろうことを期待してのことでした。) また、私が政府がこれまで海上自衛隊にやらせてきた無償給油には反対であることはご承知の通りです。
そうなると、残されたオプションは、海上自衛隊を海上阻止行動(OEF-MIO本体)に参加させることしかない、というわけです。
<タテジマ>
たかじんの時 台本がなかったとかありましたね(コラム#2151)。
あれはこういう理由みたいです。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/49594c3d7ee9e8f30dbb2ca7f0d3a7c0
<太田>
これは面白い。
文部科学省がゆとり教育でミソつけたのはご存じでしょうが、こんな所でもダメ省庁ぶりを発揮してたのですね。
<一読者>
はじめまして、福岡県福岡市在住の○○と申します。
日本評論社より出版された「防衛庁再生宣言」を購入したくメールをいたしました。
アマゾン、楽天では在庫切れとなっておりましたが、まだ、購入は可能でしょうか?
可能であれば購入方法を、不可能であれば、その旨連絡いただければと存じます。
「たかじん〜」に出演されているのを拝見して以来、ほかに類を見ないほどの刺激的で、且つ、的を得た発言、ブログ等に自分の無知、無学を突きつけられつつ、楽しませていただいております。
御多忙のこととは思いますが、どうかお体に気をつけて活動を続けて下さい。
メールを使っての書籍の購入は初めてですので、何かしらの非礼がございましたらご容赦ください。
失礼します。
<太田>
この前、同じご要望があり、お断りしたのですが、その後在庫切れになったようですね。
もはや手に入らなくなったとすれば、私の手元在庫を活用すべき時が来たようです。
イーバンクの私の口座に1000円振り込んでいただければ、宅急便にて受取人払いで拙著を送らせていただきます。
購入ご希望の方は、メールでその旨ご連絡下さい。
その際、ご住所と電話番号をお忘れなく。
口座番号をお教えします。
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太田述正コラム#2221(2007.12.7)
<「太田総理・・」3回連続出演(その2)>
→非公開
<皆さんとディスカッション(続x13)>
<一太郎>
山田洋行を擁護はしませんが防衛省の輸入品契約に問題があることを提起します。
現状は海外メーカーからの仕入値で官と契約し手数料は契約金額高に応じて逓減し数パーセントとなります(コラム#2215)。わずかな手数料で仕入値で契約しろというのが無理である。今回の不祥事で今後海外メーカー見積書偽造ができなくなるとき商社の対応を推測すると1)随意契約を断り競争入札に誘導する。入札の場合メーカー見積書不用となる。(私のいた当時ままなら) 2)海外メーカーに商社マージンを上乗せした見積書を要求する。
<太田>
商社が同じものを三菱重工等に直接納入する場合はどうなのでしょうね。
<大学生>
イラク、アフガンに関して日本は一体何をすべきなんでしょうか。
憲法9条がある限り、不用意に自衛隊員を派遣することは許せません。
手足を縛って自衛隊員に死にに行けといってるようなものです。
それに加え、僕はずっとイラク戦争反対なので、イラク特別措置法には反対なのですが、じゃあ他の手段は?と考えるとなかなか思いつきません。
太田氏はどのようにお考えですか。
<太田>
「海自艦艇インド洋派遣問題」シリーズ(コラム#2062、2066、2111、2113、2115、2117、2119、2124)をお読み下さい。
コラム#57もぜひどうぞ。
結論だけ知りたい、ということであれば、コラム#2124の末尾をお読み下さい。
<大学生>
OEF-MIO本体に参加することは憲法上も問題ないって事は理解できるのですが、そもそもOEF-MIOって日本が参加しないと困難なほどのオペレーションなんですか?
国際貢献=show the flagという事が最重要だというなら分かるんですが、実際に手足の縛られた実力部隊である自衛隊にそこまで需要があるとは思えません。
OEF-MIO本体が国連にオーソライズされており、集団的自衛権の行使に当たらない=憲法上問題ないならば、当然同じ理屈でISAFも問題が無いということですよね(法整備の点で問題と氏は指摘していますが)。
海上阻止行動よりも、今タリバンが盛り返していたアフガン本土の方が遥かに重要度が高いと思うし、国民も日本がなし得る貢献度を訴えられるとOEF-MIO本体よりもISAFの方が支持しやすくなるんじゃないかと思うんですが、実際海上阻止活動の危機は全く情報として入ってきませんが、アフガン本土の治安危機は嫌というほど報道されています。
全然的外れですかね?
民主は給油活動をずっと反対してきた挙句、OEF-MIO本体に参加することは賛成、という姿勢ならば、それこそ国民の信頼を損なうと思います。
また結果としてOEFもISAFも国連によってオーソライズされている点で同じだとしても、OEF-MIOは事後承認、ISAFは事前承認されているという点で性格はだいぶ異なり、国民の支持を受けるにあたって印象はかなり違うような気がします。
陸上にさえ上がれば、直接の民生支援というオプションもできますし。
太田さんは過去のコラムを拝見した印象で、イラク戦争にはほぼ賛成、初期は楽観論者のように見えますがそのような理解でよろしいですか?
イラク復興に関してはどのようにお考えですか?昔のコラム(イラク復興のために日本は何をすべきか、あたり)を読んだのですがもう既にアメリカのイラクの自由作戦は破綻したに等しいですし、現在日本は単にアメリカの提灯持ちでしかないような気がします。
<太田>
日本はアメリカの提灯持ちなどというエラそうな立場ではなく、米国の一保護国に過ぎません。
ただし、軍事面では、米国のいうことに面従腹背してきた保護国であり、米国のはらわたは常に煮えくりかえっています。
これをなだめるために日本は思いやり経費を宗主国米国に貢いできました。
このような日本に対し、米国の指導層は、心底から侮蔑意識を抱いています。
さて、以下ごく簡単に申し上げますが、私は米国等による対イラク戦開戦に賛成したことを全く悔やんではいません。
フセイン政権の大量破壊兵器疑惑が間違いであったことは遺憾ですが、どのみちフセイン政権は打倒されるべきであったと考えているからです。
しかし、ブッシュ政権のイラク占領政策はひどすぎました。
その落とし前は、米国が自分でつけるべきです。
他方、アフガニスタンについては、自由・民主主義諸国はできるだけみんなが協力してタリバン等討伐戦を遂行すべきであると考えています。もちろん、アフガニスタンに対する民生・復興開発支援と平行してです。
しかし、自衛隊のISAFへの参加は、福田政権に集団的自衛権で少なくとも一歩踏み出す気がない以上、危険すぎるので避けるべきでしょう。
(イラク戦後、イラクへの自衛隊の戦闘部隊の派遣を私は提唱しましたが、これは、そうなれば、集団的自衛権で政府が一歩踏み出すであろうことを期待してのことでした。) また、私が政府がこれまで海上自衛隊にやらせてきた無償給油には反対であることはご承知の通りです。
そうなると、残されたオプションは、海上自衛隊を海上阻止行動(OEF-MIO本体)に参加させることしかない、というわけです。
<タテジマ>
たかじんの時 台本がなかったとかありましたね(コラム#2151)。
あれはこういう理由みたいです。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/49594c3d7ee9e8f30dbb2ca7f0d3a7c0
<太田>
これは面白い。
文部科学省がゆとり教育でミソつけたのはご存じでしょうが、こんな所でもダメ省庁ぶりを発揮してたのですね。
<一読者>
はじめまして、福岡県福岡市在住の○○と申します。
日本評論社より出版された「防衛庁再生宣言」を購入したくメールをいたしました。
アマゾン、楽天では在庫切れとなっておりましたが、まだ、購入は可能でしょうか?
可能であれば購入方法を、不可能であれば、その旨連絡いただければと存じます。
「たかじん〜」に出演されているのを拝見して以来、ほかに類を見ないほどの刺激的で、且つ、的を得た発言、ブログ等に自分の無知、無学を突きつけられつつ、楽しませていただいております。
御多忙のこととは思いますが、どうかお体に気をつけて活動を続けて下さい。
メールを使っての書籍の購入は初めてですので、何かしらの非礼がございましたらご容赦ください。
失礼します。
<太田>
この前、同じご要望があり、お断りしたのですが、その後在庫切れになったようですね。
もはや手に入らなくなったとすれば、私の手元在庫を活用すべき時が来たようです。
イーバンクの私の口座に1000円振り込んでいただければ、宅急便にて受取人払いで拙著を送らせていただきます。
購入ご希望の方は、メールでその旨ご連絡下さい。
その際、ご住所と電話番号をお忘れなく。
口座番号をお教えします。
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太田述正コラム#2221(2007.12.7)
<「太田総理・・」3回連続出演(その2)>
→非公開
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