太田述正コラム#8954(2017.3.6)
<皆さんとディスカッション(続x3273)>

<太田>(ツイッターより)

 「…2030年頃には…汎用AI…が登場し、平均的な人間の…仕事の大部分を奪ってしまう…
 奪われにくい<のは>…クリエイティヴィティ系(創造性)、マネージメント系(経営・管理)、ホスピタリティ系(もてなし)…」
http://www.msn.com/ja-jp/money/news/%e3%80%8e%e4%ba%ba%e5%b7%a5%e7%9f%a5%e8%83%bd%e3%81%a8%e7%b5%8c%e6%b8%88%e3%81%ae%e6%9c%aa%e6%9d%a5%e2%80%95%e2%80%952030%e5%b9%b4%e9%9b%87%e7%94%a8%e5%a4%a7%e5%b4%a9%e5%a3%8a%e3%80%8f%e4%ba%95%e4%b8%8a%e6%99%ba%e6%b4%8b%e8%91%97/ar-AAnNAeH?ocid=iehp#page=2
 生きてて見届けてやるぞー。

<ブービータスキチ>(同上)

 この評論じゃー、だめだな。
 だって、今もたぶんほぼ社会人として必要な要素でしょ。

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。
 まず、紙版FTから。
 中東イスラム世界におけるイスラム信仰と近代化の軋轢を描いた本の書評が月25/26付に載っていたのですが、これも出来が余り良くありませんでしたね。
 むしろ、(イスラム教が本質的に退嬰的であるにもかかわらず、)かつてイスラム世界が時代の最先端を切っていた時期があるという奇跡が起こったのはどうしてか、をより掘り下げるべきだ、と思いました。
 同じ日付の記事で、ドイツで今度社民党政権が成立する可能性が高まっているところ、その場合は旧共産党系の左翼党(Die Linke)と連立を組み、この党から入閣者も出ることになろう、と書かれていたのは興味深かったです。
 この党の党首は女性で、かつてベルリンの壁を必要悪視しており、この壁が崩壊したのは20歳であったところ、崩壊時にはカントの『純粋理性批判』を読んでいた、という人物です。


 今、『学士會会報No.923 2017-II』掲載論考を俎上に載せたコラムシリーズを連載中(未公開)ですが、その一つ前の号である『学士會会報No.922 2017-I』に、山田康弘「<キウス周堤墓群>葬祭祀のための縄文時代の大土木工事」(110〜115頁)という論考が載っているのに気付き、3200年前に作られたキウス周堤墓群
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%A6%E3%82%B9%E5%91%A8%E5%A0%A4%E5%A2%93%E7%BE%A4
の存在を知りました。
 「キウス周堤墓群は、北海道千歳市・・・に所在する、縄文時代最大級の墓群である。・・・直径が数メートルのものから、大きいものでは70メートルを超える大型のものまである。・・・周堤墓の中心部に埋葬される人、周堤墓の内部空間に埋葬される人、周堤上に埋葬される人、周堤墓に埋葬されるのではなく、外の空間に埋葬される人という区分が存在した<ようだ、>・・・周堤墓内における土杭墓は、他よりも装身具・副葬品を多く持つという傾向<も>ある・・・。つまり、周堤墓は、従来の縄文時代観の中では捉えることができない、すなわち格差のない平等な社会の産物とは考えにくい構造を持っていたということになる。・・・<とはいえ、>当該地域においては、縄文時代後期後半に一時的に<このような>複雑な社会状況が現出したものの、それが長期にわたって継続・発展しなかった<と考えられている。>」
というのですから、縄文時代と言っても一括りにはできないってことのようですね。


 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 へー。↓>
 「「ゲーム力」伸ばして女性の気を引く日本の男性・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0302/c94473-9184718.html
 <定番の、清潔な日本の称賛。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、「日本を旅行や出張で訪れた中国人は誰もが、帰国後に日本の清潔さを称賛する」と伝えつつ、「日本は世界でもっとも清潔な国の1つであることに疑いの余地はない」と論じた。
 記事は、訪日経験のない中国人は「日本がどれだけ清潔か」を具体的には知らないとしながらも、「日本が清潔であることは知っている」と指摘。澄んだ空気にゴミが落ちていない道路、掃除の行き届いたコンビニエンスストアなどは「日本のドラマにしばしば登場する光景であり、多くの中国人が知っている日本の姿」であるとし、実際の日本はドラマの光景と同じように非常に清潔であると論じた。
 続けて、日本が清潔なのは日本人の素養や民度と大きな関係があるとし、日本人は個人の空間のみならず、公衆衛生も重視していると指摘。多くの日本人は食べ歩きをしないため、道路に食べかすやゴミが落ちないと論じた。
 また、日本は米国や中国に次ぐ自動車大国でありながら、大気汚染は発生していないと紹介し、これは日本の公共交通機関が発達していることが大きな要因であると指摘。特に都市部においてはバスや電車、地下鉄を利用すれば容易に移動することができるため、中国のような深刻な大気汚染が発生しないのだと主張した。
 また記事は、日本人が公衆道徳を重視するのは、幼少のころからの教育の賜物であると主張。ゴミが至る所に落ちていることがごく当たり前の中国にとって、日本に清潔さをもたらしてる教育は学ぶに値するものであると伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1630602?page=1
 <安全な日本の称賛。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本のクレイジーな警告看板 警察が住民にカギ締めを懇願している」とする記事を掲載した。カギ締めを呼びかけるのは日本人にしてみればクレイジーでも何でもないが、それを「クレイジー」と紹介していることからその衝撃ぶりが伺える。
 記事は「今日、散歩していたら、『カギ掛けて お願いします お隣さん』という看板を見つけた。警察署が設置したものだ。われわれの習慣から言えば、在宅中だって家のカギを掛けることは言うまでもない。まさか、ここの人たちはカギを掛けないことが習慣になっていて、警察がわざわざ看板を立てて注意喚起しなければいけないというのか」とした。
 そのうえで「実のところ、警察がこうやって注意喚起するのも道理がある。日本の多くの戸建て住宅はみな道路の脇にあり、壁や門がない。もしカギを掛けなければ、泥棒はいとも簡単に侵入して盗みを働くことができるのだ。テレビでもこういった犯罪の報道はあるのだが、この種の安全教育は、まだ人の心に深く根差していない」と説明している。
 そして、一般的な日本の戸建て住宅の様子を写した画像を紹介。さらに、住宅の敷地内にカギが掛かっていない、あるいは壊れている自転車が置いてあるケースが少なくないことも伝えている。
 中国のネットユーザーからは、日本には泥棒が少ないから戸締まりを厳重にする習慣がないとの見方が多く出ている。日本は小さいから管理がしやすいのだ、という意見もあった。」
http://news.searchina.net/id/1630643?page=1
 <日本の役所の人間主義的対応の称賛。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本の行政庁舎に行った体験」と題した記事を掲載した。記事は「行政庁舎というと警備や警戒が厳しく、お高くとまった感じがする」としたうえで、実際に日本の役所で手続きをしたときの印象について紹介している。
 まず、入口には足腰の不自由な人が無料で理由できる車いすがずらりと並んでいるとともに、雨傘を掛ける場所も用意されていると紹介。そして、広いロビーには総合案内所があり、どこ何階のどの場所で必要な手続きを行うことができるかなどについて詳しく教えてくれるとした。
 さらに、各部署にも相談スタッフが立っており各種書類の記入方法を教えてくれると説明。役所の職員は公務員で衣服はとても簡素、それでいて利用者に対する態度はとても親切であるとし、「日本に来たばかりのころは、彼らの態度について『どうしてこんなに素晴らしいのだ』と仰天するほどだった」としている。
 また、秩序正しく対応するため、窓口に整理番号が表示されるディスプレイが設置されていること、手続きを終えた市民に対してスタッフがにこやかに「ありがとうございました」とお辞儀することを併せて紹介した。
 中国のネットユーザーからは「それでこそ公僕」、「まさに人民への奉仕だ」、「日本の公務員こそ本当の公務員。中国のは・・・」といったコメントが寄せられている。」
http://news.searchina.net/id/1630613?page=1
 <木工を通じて日本の匠を称賛。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本で1300年伝承された木の匠の技術は、どうやって時代とともに歩んでいるのか」とする記事を掲載した。記事が紹介しているのは、古代より木工が非常に盛んだった岐阜県の飛騨地方だ。
 記事は、山深い地域の飛騨地方は8世紀の律令時代の頃より、租税の変わりに木工職人が都に徴用され、寺院や朝廷の建物の建築を担当してきたと紹介。その伝統を代々受け継ぎ、近代以降はさらに西洋の技術も取り入れ、輸出家具生産の分野で大きく発展したと伝えた。
 また、1985年のプラザ合意以降の円高によって家具輸出業は大きなダメージを受けたものの、外国産木材を加工しての再輸出、柔らかい杉を3分の1まで圧縮して強度を高める技術など様々な方策を打ち出し、現在に至るまで「飛騨の匠」の名声を保ち続けていることを紹介した。
 そして、飛騨地方で中国人観光客を見かけることは少ない一方、その卓越した技術に目を付けた中国人バイヤーの姿を目にすることができることを紹介。「興味とチャンスがあれば、ぜひ飛騨に行ってみるといい。特に、1000年受け継がれる匠の技術がどうやって家具の上で新たに表現されているかを見るといい」と伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1630629?page=1
 <日本の過去の経済高度成長を称賛。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本の1960年代から70年代にかけて日本国内で撮影された数々の写真を紹介し、日本は中国が貧困に喘いでいた60−70年代にはすでに非常に豊かな国になっていたと驚きを示し、「さすがは当時、世界第2位の経済大国だ」と伝えた。
 記事は、日本が1965年から73年にかけて高度経済成長と呼ばれる急激な成長を遂げたことを紹介し、「世界の経済史でも稀に見る奇跡的な成長」であったと紹介。当時の経済成長には米国の支援があったとしながらも、「東アジアの島国の急激な成長に世界は驚き、世界の目がアジアに向けられることになった」と論じた。
 記事が掲載している60年代から70年代にかけての東京の街並みは、すでにビルが立ち並び、道路もきれいに整備されたうえで数多くの自動車が走っている様子が写っている。また、人びとの身なりも清潔で整っており、大躍進の失敗や文化大革命による混乱によって立ち遅れていた当時の中国からすれば日本の発展ぶりは驚きだったに違いない。
 現在、中国経済の規模はすでに日本を大きく上回っているが、それでも記事には「日本は中国の一部の省よりも人口が少ないのに、中国人がまだ自転車すら見たことのないころに、日本人はすでに自動車に乗っていたのか」、「認めたくはないが、日本人の団結力には敵わない」といったコメントが多く寄せられていた。」
http://news.searchina.net/id/1630577?page=1
 <顧みてわが身を反省。↓>
 「・・・中国経済導報は・・・中国人はなぜゴミの分別という点で日本や韓国に学ぶことができないのかと疑問を投げかけた。・・・」
http://news.searchina.net/id/1630574?page=1

 NATO域内とはいえ、ロシアとの最前線の外国リトアニアにドイツ軍が駐留開始。↓

 ・・・Perhaps nowhere is the prospect of a new future playing out more than here in Lithuania — where nearly 500 German troops, including a Bavarian combat battalion, arrived in recent weeks for an open-ended deployment near the Russian frontier.・・・
 The German-led deployment — also involving a smaller number of troops from Belgium, the Netherlands and Norway — is designed to send a muscular message from Europe to Putin: Back off. ・・・
https://www.washingtonpost.com/world/europe/in-the-era-of-trump-germans-debate-a-military-buildup/2017/03/05/d7fc2ef6-fd16-11e6-a51a-e16b4bcc6644_story.html?utm_term=.49d8090bc019
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<K.K>(画像は省略(太田))

≫また、[太田コラム大福帳]の[メールアドレス]の列の中で、背景が白になってしまっている箇所があるのですが、どうやったら是正できますか?・・・
⇒⇒⇒<この>問題に関しましては、少し時間をください。≪(コラム#8954)

 下記の操作を行ってください。(下記の操作で直らなかった場合は、また連絡してください。)

1.C列の表示が正常なセルを、どれでも良いのでクリックしてください。
2.下掲の画像の赤枠の[書式のコピー/貼り付け]ボタンをクリックしてください。
3.問題のセルをクリックしてください。
4.どこでも良いので別のセルをクリックして、問題のセルに適切な背景色が付いたことを確認してください。

<太田>

 直りました。
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太田述正コラム#8955(2017.3.6)
<夏目漱石は縄文モード化の旗手だった?(その3)>

→非公開