太田述正コラム#8491(2016.7.17)
<2016.7.16東京オフ会次第(続)>(2016.10.31公開)

E:EUから離脱した英国は、単独で行くのか、どこかと組むのか。
O:英国は、拡大英国諸国との合併を目指すのではないか、そして、(米国人達の過半が自国の存在自体を恥じ、独立したことを反省し「撤回」した暁には、)
できそこないとはいえ一応アングロサクソンの米国との合併も考慮するのではないか、という気が私にはしている。
 ご存知のように、拡大英国とは私の言葉であって、加豪ニュージーランド等、英国と元首を同じくする諸国を指しているが、これら諸国がどうして別々の国という体裁をとっているかというと、もっぱら、距離が離れているから、という理由からだ。
 しかし、この理屈は、米国が独立した頃は完全に通ったし、加豪が(事実上)分離独立した100年くらい前にも一応通ったとはいえ、現在ではもはや通らない。
 ちょっと前のディスカッションで紹介した話に、米国のボーイングの大型旅客機の33%が日本製、最近発売を始めた日本の三菱の中型旅客機の30%が日本製、というのがあるが、工業製品ですら、今や、部品の生産地が世界各地にバラバラに存在することが障害ではなくなりつつあり、いわんや、金融製品やソフトウェアにおいてをや、だからだ。
 とはいえ、何十年か先に米国とも合併するに至ったならばともかく、拡大英国諸国と合併しただけの段階では、領土こそデカイけれど、人口は日本程度に過ぎず、大した話ではない。
F:日本の課題は「独立」、ということでよいか。
O:より一般的な形で言えば、モード循環を脱し、縄文モードと弥生モードが最適なバランスで恒常的に併存する状態に持っていくことだ。
A:太田さんは入院して看護婦達が患者に献身的なことにびっくりしたわけだが、彼女達は、看護学校でナイチンゲール精神を注入され洗脳されている。
 一部の小病院は別として、日本の大病院では、どこでもああいう感じだと思ってよい。
 また、主治医が夜・・と言っても、21:00消灯だから、19:00〜21:00の間だが(太田)・・何度も太田さんを訪れたところ、一体、医師はどういう勤務形態になっているのか、と書いていたが、これまた、規定以上の時間、仕事をするというのは病院勤務医ではありふれたことだ。
 で、日本でも一頃、医療バッシングがあったが、太田さんのよく指摘する、日本人寿命世界一に象徴されているように、日本の医療は、水準が高いのはもちろんなのだが、それに加えて、患者に献身的であって、その患者が自由に医師や病院を選べる、しかも、太田さん自身がこれも体験したように、国民皆保険で入院や手術をしてもカネが殆どかからない、といった点も含め、世界一だと思っている。
 既に中共等から、(日本の保険には入っていないので大枚払ってまでして)患者がどんどん日本にやってきている。
 このシステムは輸出できるのではないか。
O:日本人じゃないと回らないシステムだから、輸出するとなるとそこがネックになりそうだ。
 ところで、入院シリーズでも書いたが、どうして、このところ、医者の人気がかくも高まり、医学部への入学がかくも大変になっているのか?
A:食いっぱぐれがないからだろう。
O:でも、それは今に始まったことではないのでは?
C:長らく、一番優秀な学生は法学部を目指し、(法)学者(や政治学者)、官僚、弁護士になろうとしたものだが、学者の権威はガタ落ちだし、(接待禁止、天下り規制等から)官僚人気もダウン、弁護士も(数が増えて)生存競争が激しくなった、というわけで、これらのうちの相当部分が医学部に転じた、ということではないか。
O:その前提は、優秀な学生は文系・理系の両方に強い、ということだが、そういう転進は、文系だけという私のような例外的な人間には逆立ちしてもできない。羨ましい限りだ。
A:本日の「講演」に出てきた「スペクトラム」にせよ、太田さんの論理の鋭さからして、数学等ができないとは、ちょっと信じられないのだが・・。