太田述正コラム#8323(2016.4.8)
<皆さんとディスカッション(続x2957)>

<太田>(ツイッターより)

 「…発見された人数について防衛省は当初、「6人」と発表したが、約2時間後に「1人」に訂正した。空自は「現場からの情報が伝達される途中で、誤って伝わってしまった」と説明。…」
http://www.asahi.com/articles/ASJ4762GRJ47UTIL052.html?iref=comtop_6_01
 これはひどい。
 海自基地の近くで空自機が墜落し陸自が中心となり、海、空自と警察の協力を得ながら捜索するという態勢なんだろうが、平時だというのに、やたら時間がかかってる上、こんな有様では有事に敵地で撃墜された乗員の回収なんて絶対でき…やせんぞ。
 厳しいこと言うようだが、こうなると、今回の事故そのものの原因にも疑念を抱かざるをえない。
 残念。

 マイクロソフト、デルフト工科大学等がレンブラントたるべく作ったAIに新しい肖像画を3Dプリンターに出力する形で描かせることに成功。(絵付)
http://www.bbc.com/news/technology-35977315
 画家、イラストレーター、彫刻家、建築家、更には、歌手、演奏家、作曲家の廃業も目前かもね。

<豊丘時竹>(2016.4.6)http://d.hatena.ne.jp/toyotoki11/20160406

 太田さんのこのコピペを読んだので、『カエルの楽園』は購買する必要を感じなくなった。それにしても百田も国賊とはきつい。↓

≫「・・・思う存分平和に酔って生きていくツチガエルの国を、老いたワシが飛び回って守ってくれる。・・・」・・・
 このワシが若い頃にツチガエルを数百万匹、全く無意味に虐殺したことを描かないんだから、百田も国賊の片割れだよ。≪(コラム#8317。太田)

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 鈴木氏が高齢であること自体が問題だとは思わないが、彼が、後継者を育てなかった、しかも、オーナー経営者でも創業者でもないのに自分の実子を後継者にしようとした(と見られた)点が致命的だったね。(太田)↓

 「・・・――指名・報酬委員会で社外取締役が疑問視した案を改めて取締役会に出した。同委員会の意見とは何なのか?
 「最高益を続けた社長を辞めさせることは、世間の常識が許さないというただこの一点です」
 ――なぜ後継者を育てられなかったのか?
 「私の不徳のいたすところです」」
http://digital.asahi.com/articles/ASJ476G05J47ULFA03B.html?rm=808
 <創業者は、とりわけ米ヘッジファンドに介入の口実を与えた点を問題視して鈴木氏を切ったのではないか。(太田)↓>
 「・・・鈴木氏はセブン−イレブンの井阪隆一社長(58)が「(経営者として)物足りなさがあった」として、古屋一樹副社長(66)に交代させる人事案を提示したが、この人事案に創業家の伊藤雅俊名誉会長(91)が反対。
 取締役会では賛成七票、反対六票、棄権二票で賛成が過半数に満たず、人事案は否決となった。
 大株主である米ヘッジファンドのサード・ポイントも、鈴木氏が次男の康弘氏(51)を後継者にする意図があると批判していた。・・・
 伊藤氏の長男は専務の時に辞任。鈴木氏が「放逐した」と指摘する向きもあった。・・・
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201604/CK2016040802000119.html
 鈴木敏文:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E6%95%8F%E6%96%87
 井阪隆一:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E9%98%AA%E9%9A%86%E4%B8%80
 鈴木康弘(敏文の次男):
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E5%BA%B7%E5%BC%98_(%E5%AE%9F%E6%A5%AD%E5%AE%B6)
 <まだ「現役」だったとはいえ、創業者とは違って、鈴木氏には、世間一般に残すべき言葉も、社会貢献も一切持ち合わせていなかったようだ。この点でも失格。(太田)↓>
 伊藤雅俊(創業者):
 その言:「信用を大事にしなければならないのです。信用の担保はお金やモノではありません。人間としての誠実さ、真面目さ、真摯さがあって初めて、信用していただけるのです」
 その社会貢献:「伊藤氏は 300 万ドルの現校舎建築支援及び、 2003 年には 2000 万ドルの寄付を行いました。それに伴いドラッカーの要望もあって、スクールの名称もドラッカー単独のものから「 The Peter F. Drucker and Masatoshi Ito Graduate School of Management 」と両者の名前が刻まれ、今日に至っています。
 ドラッカーは残念ながら 2005 年 11 月に亡くなってしまいましたが、校舎には 2 人の功績が並べ称されています。教授陣やスタッフ、そして我々学生は、彼らの人間を中心に据えた思想を長く受け継ぎ、そして社会に貢献する為、日々研鑽に励んでいます。 」
http://www.geocities.jp/druckersjp/intro-ito.htm
 <鈴木氏は、体調面からだけでも、もっと早く辞任しているべきだった。(太田)↓>
 「・・・鈴木敏文会長の功績は言うまでもない。日本になかったコンビニを持ち込み、社会インフラともいえる小売業に育てた。・・・細かなところまで目を凝らしていた。
 こうした日々の積み重ねが頼られる経営トップ、それに頼る次世代の構図をつくってしまったのではないか。鈴木氏は日頃から「新しい提案が上がってこない」とこぼしていたという。一方、次世代が鈴木氏に直言することもなかったと聞く。
 最近は、高齢の鈴木氏の体調不安説が幾度か流れた。昨年末も、体調を崩して緊急入院したという。・・・」
http://www.asahi.com/articles/ASJ475W7NJ47ULFA02P.html?iref=comtop_pickup_04
 <それに、社業そのものが、全体としては風前の灯状態に陥っていたようだが、これも鈴木氏の責任。(太田)↓>
 「・・・セブンイレブンを中核とするセブン&アイは2005年9月に発足した。イトーヨーカ堂、そごう・西武、ニッセンホールディングスなどを傘下に持つ。コンビニから総合スーパー、百貨店、ファミリーレストランまで多様な流通グループとなった。
 ただ、業績をけん引しているのはセブンイレブンやセブン銀行など一部にすぎない。特に近年M&A(合併・買収)で傘下に収めた企業などは連結業績の足を引っ張っているのが実情だ。
 そんなグループ内格差を突いてきたのが「物言う株主」として知られる米投資ファンド、サード・ポイントだ。昨年10月、セブン&アイの株式を取得したことが明らかとなった。祖業であるヨーカ堂やそごう・西武の切り離しなどを要求した。セブン&アイは3月8日にはヨーカ堂やそごう・西武のリストラ策をまとめ上げ、不採算事業の構造改革に着手したばかりだった。・・・」
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO99416500X00C16A4TJC000/?dg=1
 「・・・もともとスーパーマーケット冬の時代でその転げ落ちる部分をコンビニ部門であるセブンが補うという構図が何年も続いています。ところがセブンも業界の中では横綱でも数字を並べてみれば2014年2月期から16年2月期まで売り上げは完全に足踏み状態になっています。強力な出店攻勢に出ていますが、飽和市場ですからそう長くは続けられない気もします。
 利益においてはコンビニ事業はまだ上昇しています。但し、売り上げが伸びない中で絞り出す利益にも限界はあります。一方、スーパー部門は4年間で利益額が78%も減少しています。特に15年から16年で63%も落としてしまっています。これは巨大化したセブンアイも一歩間違えばガタガタと音を立てて崩れる可能性すらあります。
 では、海外にその成長があるのか、といえば親子逆転で買収したアメリカのセブンイレブンの事業は売り上げについてはこの3年、やはり足踏み、但し、利益だけは伸びているように見えますが為替が強く影響しているように思います。北米に於いて私はセブンなどまず見向きもしないのですが、それはあまりにも品揃えが品疎で入り口には乞食が立っていてドアを開ける代わりに小銭を乞うようなところもあります。学生や若者が清涼飲料やお菓子を買うマーケット以上のものがほとんど育っていないように思えます。
 つまり、数字から見るセブンアイの将来は不安要素たっぷりなのですが、なぜそうなったのか、一つには鈴木体制が強すぎ、取締役会が十分機能していなかった気もします。・・・」
http://blogos.com/article/171002/

 小保方嬢擁護はナンセンスとして、あたかも若山照彦現山梨大教授が犯罪を犯したかのような書きぶりだが、彼の輝かしい、いや立志伝中の人物、とも言える経歴
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%A5%E5%B1%B1%E7%85%A7%E5%BD%A6
を改めて確認したところ、そんな、すぐバレうるようなことを行うとは極めて考えにくいで。
 若山さん、いい加減、名誉棄損訴訟の提起か、少なくとも反論を。↓

 「若山教授、共同執筆者に無断で撤回が発覚…小保方氏捏造説へ誘導・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e3%80%90stap%e8%ab%96%e6%96%87%e3%80%91%e8%8b%a5%e5%b1%b1%e6%95%99%e6%8e%88%e3%80%81%e5%85%b1%e5%90%8c%e5%9f%b7%e7%ad%86%e8%80%85%e3%81%ab%e7%84%a1%e6%96%ad%e3%81%a7%e6%92%a4%e5%9b%9e%e3%81%8c%e7%99%ba%e8%a6%9a%e2%80%a6%e5%b0%8f%e4%bf%9d%e6%96%b9%e6%b0%8f%e6%8d%8f%e9%80%a0%e8%aa%ac%e3%81%b8%e8%aa%98%e5%b0%8e/ar-BBrusv0?ocid=iehp#page=2

 本日の中共当局の日本礼賛記事は1つ。↓

 「・・・微頭条はこのほど、日本と中国の企業には根本的な違いがあると指摘し、老舗の多い日本企業から学べる点について論じた。
 日本には創業150年以上の企業が2万社以上もあるのに対し、中国にはたったの数社しかない。企業の平均寿命も、中国の中小企業はわずか2−3年程度と日本に比べて圧倒的に短い。それだけ中国では競争が厳しく、新陳代謝も活発という見方もできるが、中国で老舗企業が少なく、企業の寿命が短いのは果たしてなぜなのだろうか。
 記事は、日本と中国の企業には根本的な違いが4つあると分析。まず1つ目は「追求するもの」が異なると指摘し、日本企業は製品そのものの完成度を追求するのに対して、中国企業が追求するのはあくまでもカネであると指摘。そのため、儲かればすぐに多角化経営に走ると指摘し、1つの分野だけを愚直に追求する日本企業を称賛した。
 さらに「技術に対する理解」の違いを挙げ、中国人は設備さえ整えれば一流の製品を造ることができると勘違いしていると指摘。日本企業は設備よりも、技術そのものを重視しており、そうした考え方の違いが職人の有無につながっていると言えよう。また、「速度に対する理解」も日中では大きく異る点だ。中国人は効率と速度を重視する傾向があり、功利を焦る気持ちが強いが、日本企業は時間をかけてブランドイメージを築き、質の高さを保障するという前提でのスピードを追求する。
 そのほか記事は、「規則に対する理解」についても日中では異なると指摘している。中国に「上に政策があれば、下に対策がある」という言葉があるとおり、中国人はそもそもルールについて「守るべきもの」とは考えていない節がある。ルールの抜け穴を探すのも中国人は上手だが、日本人はあくまでも「ルールは守るべきもの」と考えるだろう。規則を守ることで効率的な経営や運営が可能になるのだが、中国企業が真の意味で日本企業に倣うようになれば、中国経済も本当の意味で日本を追い抜く時が来るかもしれない。」
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%8c%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%ab%e6%95%b5%e3%82%8f%e3%81%aa%e3%81%84%e3%83%af%e3%82%b1%e3%83%bb%e3%83%bb%e3%83%bb%e3%81%9d%e3%82%8c%e3%81%af%ef%bc%94%e3%81%a4%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84%e3%81%ab%e3%81%82%e3%81%a3%e3%81%9f%ef%bc%9d%e4%b8%ad%e5%9b%bd/ar-BBrulCF?ocid=iehp#page=2

 中共以外からの日本礼賛の声もどーぞ。↓

 「母国と違う!ドイツ人が日本で驚いたこと7選・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/travel/news/%E6%AF%8D%E5%9B%BD%E3%81%A8%E9%81%95%E3%81%86%EF%BC%81%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E4%BA%BA%E3%81%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A7%E9%A9%9A%E3%81%84%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8%EF%BC%97%E9%81%B8/ar-BBrmKIb#page=2
 「落とし物:7万円戻る 感激ミャンマー人「日本を手本に」 ・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e8%90%bd%e3%81%a8%e3%81%97%e7%89%a9%ef%bc%97%e4%b8%87%e5%86%86%e6%88%bb%e3%82%8b-%e6%84%9f%e6%bf%80%e3%83%9f%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%9e%e3%83%bc%e4%ba%ba%e3%80%8c%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%82%92%e6%89%8b%e6%9c%ac%e3%81%ab%e3%80%8d/ar-BBrswKM?ocid=iehp

 タックスヘイヴン問題の続報だ。↓

 <キャメロン英首相が父の遺産の形でタックスヘイヴンによって裨益していたことを認め、英保守党の本質が露呈することになった、とさ。
 (保守党内の党首(=首相)交代と次の総選挙での労働党の勝利の可能性が出てきた。(太田))↓>
 Panama Papers: Cameron’s admission is a sudden insight into what the Tories stand for・・・
http://www.theguardian.com/news/commentisfree/2016/apr/07/cameron-admission-what-tories-stand-for
 <オランダで、EUとウクライナとの経済関係の強化が国民投票の結果否決されたこともあり、もともと、人気が超低空飛行だったウクライナのポロシェンコ政権は倒れる寸前に。↓>
 ・・・recent polling finds Poroshenko's rating "is not more than 10 percent, and keeps falling with each passing month."
 Wednesday's referendum in the Netherlands, in which voters called upon their government not to ratify the EU-Ukraine association agreement, may have been more about internal European frustrations than rejection of Ukraine. But it will be a severe blow to the morale of those Ukrainians who supported the Maidan Revolution as a critical "European choice" for their country.
 <大統領が、同国東部で内戦が起きていた時期にオフショア会社を設立していたことは、国民の間で憤激を引き起こしている。↓>
 The news that Poroshenko opened an offshore company to manage his assets at the height of fighting with eastern separatists in 2014 will not improve his image. The president denies any wrongdoing, but that's not likely to help him much, says Nebozhenko.
 "This is not an economic or legal issue; almost all Ukrainian businessmen have offshore property. But apart from being a businessman, Poroshenko happens to be president of Ukraine. He is the one person who shouldn't be doing that. It suggests to everyone that he doesn't believe in his own country, thinks the chances of reforms are slim, and so he's hedging his bets. That's the message from the person we entrusted to carry out reforms in the first place."
http://www.csmonitor.com/World/Europe/2016/0407/For-Ukraine-s-Poroshenko-a-growing-crisis-hits-a-critical-juncture-video
 <ついに、南米にも飛び火。アルゼンチン大統領が、かつてオフショア会社の取締役に名前を連ねていた。↓>
 Panama Papers: Argentina President Macri has 'nothing to hide'・・・
  Mr Macri was listed as director of an offshore company in the Bahamas.・・・
 Mr Macri's office has insisted that he had no shares in the company in question and never received any income from it.・・・
http://www.bbc.com/news/world-latin-america-35991155
 <EUは、パナマ等のタックスハイヴンに対し、情報公開を、経済制裁の脅しで迫る方向。↓>
 European Union threatens to put sanctions on Panama, other tax havens・・・
http://www.csmonitor.com/World/2016/0407/European-Union-threatens-to-put-sanctions-on-Panama-other-tax-havens

 米大統領選予備選小特集だ。↓

 <米国は自国の政治制度を誇ってきたが、もはや、そのイメージは地に堕ちた、とさ。
 (ナチスドイツを生み出したドイツでさえそう宣ってるというのに、日本じゃまだ宗主国サマサマだからな。ホント、戦後日本人はマゾだよ。(太田))↓>
 US political culture long served as an example to others. But the political culture on display in the Republican primaries has been a mixture of primary school, mafia and porn industry.・・・
 <米国の経済的衰退がその背景にある、だって。
 (ちゃうで。米国は昔からずっと堕落の極致だったのよ。(太田))↓>
 Cultural declines are often the consequence of real economic decline.・・・
http://www.spiegel.de/international/world/opinion-trump-and-the-decline-of-american-political-culture-a-1085798.html
 <米国内のトランプの政策批判はひどいねえ。(海外駐留米軍部隊を本土に引き揚げたらもっとコストがかかるなんて、その部隊を廃止しろってトランプは言ってるんだよ。)(太田)↓>
 Donald Trump Doesn’t Understand the Value of U.S. Bases Overseas・・・
http://foreignpolicy.com/2016/04/07/donald-trump-doesnt-understand-the-value-of-u-s-bases-overseas/?wp_login_redirect=0 
 <米国内のサンダース批判もひどいのばっかしだ。(クリントンと違ってサンダースはまだ補佐人が手薄なんだから、どんな質問にでも的確に答えるなんてできるわけないだろ。)(太田)↓>
 Mr. Sanders’s shocking ignorance on his core issue・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/mr-sanderss-shocking-ignorance-on-his-core-issue/2016/04/07/83a8e33c-fc34-11e5-80e4-c381214de1a3_story.html?hpid=hp_no-name_opinion-card-b%3Ahomepage%2Fstory
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太田述正コラム#8324(2016.4.8)
<ナチスの原点(II部)(その6)>

→非公開