太田述正コラム#8183(2016.1.29)
<皆さんとディスカッション(続x2887)>

<太田>(ツイッターより)

甘利明経済再生担当相の辞任会見はTVで概ね見たが、危機管理としてはいい出来だったと思う。
 ところで、電子版じゃあ産経よりも毎日の方が詳報してたね。
http://mainichi.jp/articles/20160129/k00/00m/010/090000c 以下。
 そんなことでどうする。
 石原は正念場だ。
http://www.sankei.com/politics/news/160128/plt1601280043-n1.html

<太田>

 関連記事だ。

 完璧なダメージコントロールだったっちゅうこと。↓

 「・・・野党は、甘利氏の辞任で問題が「幕引き」にならないよう、「政治とカネ」に照準を合わせて引き続き国会で安倍政権を追及する。・・・
 ただ、甘利氏がこの段階で辞任したのは野党にとっても想定外。・・・
 このままだと、・・・安倍政権<に>・・・ほとんどダメージなく終わってしまう可能性がある・・・」
http://mainichi.jp/articles/20160129/ddm/003/010/062000c

 あっせん利得罪の強化や団体政治寄付の禁止が必要。↓

 「・・・近年、東京地検特捜部が同法違反で起訴したケースでは、虚偽記載の額が億単位に上っていた。検察OBが「今回は金額が少ない」と指摘するように、別の巨額な虚偽記載が判明するなどしない限り、悪質性が高いとは言えないとの見方が強い。・・・
 <また、>あっせん利得処罰法に抵触する可能性がある・・・が、立件には議員の権限に基づく影響力を行使したことを立証する必要があり、国会議員や秘書に適用された例はない。・・・」
http://mainichi.jp/articles/20160129/k00/00m/010/179000c

 へー。↓

 「・・・戦国武将・武田信玄の親戚で最強騎馬隊を率いた重臣・甘利虎泰(あまり・とらやす)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%98%E5%88%A9%E8%99%8E%E6%B3%B0
が先祖。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/20160128hochi218/

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 物故親族との日常的な「対話」が日本人の人間主義を再生・強化している?↓

 「・・・12歳から18歳の男女約1200人を、仏壇参りを「毎回」「時々」「しない」の3つのグループに分けて、他者への優しさに対する比較を行ったところ、明確な差が見られた。
 例えば、「誰かが悩みを話すとき『そんなこと知らない』とは思わない」という子供は「毎回」のグループでは56・6%なのに対して、「しない」のグループでは43・9%しかいなかった。「誰かが困っているとき、その人のためにそばにいたい」とする子供が「毎回」では45・6%いたのに対し、「しない」では33・2%と10ポイント以上もの差が開いた。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/11119700/

 支那側の軍事弱体理由の説明としては悪くないが、日本の武士の力の説明としては、肝心の、支那から「武士階級」が稲作文化を引っ提げて日本に渡来し、日本の支配階層になった、という点をネグっているのが惜しい。↓

 「中国メディアの騰訊新聞は・・・、「なぜ、日本には武士が存在し、中国には存在しなかったのか」と題する記事を掲載した。・・・
 <生産性が低かったのでなく、農業社会の到来に伴って生産性が高まり、余剰が生じたことが、「争い」を「深刻:化させた、と見るべき。(太田)↓>
 まず、過去の「農耕時代」には生産性が低かったたために土地争いが深刻であり、兵力の多い者が大きな権力を握ることになったと紹介。土地を確保するために「武士階級」が出現したのは、日本だけでなく古い時代の中国も同じと論じた。
 <(貴族→武士、と)形を変えて「武士階級」の支配が続いたというだけのこと。(太田)
 違いとしては、中国では武士階級が早い時期に消失したのに比べ日本では「源平の戦い」以降、700年も武士による「軍政」が継続したと指摘。・・・
 中国で武士階級が消滅した原因として、中国が大陸国家であり、「内陸部から来る勢力との衝突」がしばしば発生し、「大統一により力量を集中させる」方向に歴史が動いたのに対して、日本は小さな島国で、さらに耕作可能な土地が沿岸の小さな平野や、山に囲まれた盆地しかなかったので、大きく広がるよりも、地方ごとに別れる「割拠主義」が強くなったと論じた。
 中国にも漢代末期、唐朝末期や宋代には地方で軍事勢力が割拠する場面もあったが、地方が割拠するままで歴史が推移していくのではなく、中央政権が地方割拠の問題を解決できなければ、「地方出身の勢力」によって王朝が交代することになったと指摘した。
 日本では、大化の改新で租庸調や班田収授の中央集権制度を設けたが、地方からは不満が出たと紹介。結局は、荘園が中央政府に従わなくなり、天皇の政治的影響力は衰微したと論じた。そして、地方の武士勢力が日本史の主役になったと説明した。
 記事は、「中央政権が全国を一律に統治する」時代を「帝国時代」と表現。日本が「帝国時代」を迎えたのは明治時代であり、極めて遅かったと指摘。一方、中国は極めて早く「帝国時代」を迎えたが社会は安定せず、再び分裂時代に戻ることもあったと説明し、「帝国時代」の経験について日中は「両極端」だったと主張した。
 中国でも古い時代には「士大夫階級」が文武両道に励んだが、「帝国時代」になってからは地方士族として「文教」を担うだけの存在なった。一方で、武官は中央宮廷に仕える存在となった。記事は、中国の「武官」は日本の武士とは性格が異なったと指摘した。
 日本では、地方領主と家臣である武士の間に「人間的つながり」が発生し、武士は中央の統治者とは関係なく禄を食むことになった。そして日本の武士は中国の古い士大夫と同様に、軍事だけでなく文教、芸術、思想、技術をたしなむ「中間階級」となったと指摘。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1601128/

 権力を奪取した時から、日本の教育をいわば継受し、教育に力を入れてきた(コラム#省略)中共が、今や出藍の誉れ?↓

 「・・・中国<の>・・・教育費の国家予算は長い間、GDPの2%前後だったが、2000年以降増額に転じており、12年には4%を超え、その後も増加している。ちなみに10年の日本は3.6%であり、先進国は5%を超えている。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/ichiran/20160127-OYT8T50111.html?cx_text=01&from=ytop_os_txt2

 今までこの点を紹介していなかったので・・。(太田)↓

 「・・・トランプが司会をし、人気を博したテレビ番組『アプレンティス』・・・<の>番組司会進行は、的確に笑いのツボを押さえているのが特徴だった。・・・
 司会をはじめ長年のテレビ番組での出演を通じて、培ってきたトランプの感性が、支持率を保ち続けた人気の本質にある気がする。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160127-OYT8T50142.html?from=ytop_ymag

 民主、共和両党の大統領候補者達のうち、最も非宗教的なトランプ・・この点でもサンダースと似ている!・・が、結構、福音主義信奉者達の支持を受けている、とさ。
 (むしろ、この点では米国人大衆がまともになってきている、と見るべきかもね。(太田))↓

 With his endorsement of Donald J. Trump for president on Tuesday,・・・Jerry Falwell Jr.・・・has dismayed his fellow conservative evangelicals and baffled many others, who think it’s counterintuitive that Mr. Falwell would endorse this thrice-married reality television star.・・・
 Mr. Trump registers as the least religious among presidential candidates of both parties, according to the Pew poll. Three out of five Americans rate him not too or not at all religious, while Senator Cruz is rated very or somewhat religious by 65 percent. Still, 56 percent of Republicans think Mr. Trump would be a good or great president, while no other Republican candidate inspired as much confidence. Senator Cruz came in second, at 53 percent.・・・
 <そもそも、トランプは、福音主義じゃなく、(不熱心な)長老派だが、そんなことは福音主義信奉者達にとってはどうでもいいことらしい。↓>
 That Mr. Trump is a Presbyterian and not evangelical is not the issue. It’s that he doesn’t pretend to understand evangelicalism, or even his own mainline Protestantism, failures that would have been, in recent elections, disqualifiers for evangelical Republican voters.
 <トランプは、聖書の好みの文句を聞かれて答えられなかった、というのに、だと。↓>
 Last year Mr. Trump couldn’t cite a favorite Bible verse when asked by reporters,・・・
http://www.nytimes.com/2016/01/28/opinion/campaign-stops/donald-trump-divides-gods-voters.html?ref=opinion

 オックスフォード大からセシル・ローズの像は撤去されないことになった。↓

 The controversial statue of Cecil Rhodes will not be removed from Oriel college, Oxford University has said, despite a campaign by students who believe the British imperialist’s legacy should not be celebrated.・・・
 “Following careful consideration, the college’s governing body has decided that the statue should remain in place and that the college will seek to provide a clear historical context to explain why it is there,” it said.・・・
 <撤去したら、ローズ奨学金(?)の基金を引き上げる、という圧力もあったらしい。↓>
 A spokesman said that the possibility of withdrawn donations was “reported second hand” to the university but had not been confirmed.
http://www.theguardian.com/education/2016/jan/28/cecil-rhodes-statue-will-not-be-removed--oxford-university
 <そのローズがどんな言動を行った人物かが改めて紹介されている。
 英国人は一等人種ゆえ、世界中に住んでやることが人類に資する、と語り、また、南アにアパルトヘイトの前駆制度を導入した。↓>
 ・・・In an 1877 essay “Confession of Faith,” composed in Oxford, Rhodes wrote: “I contend that we are the first race in the world and that the more of the world we inhabit the better it is for the human race.” As well as believing in the supremacy of the Anglo-Saxon people, he was an early enforcer of racial segregation in South Africa and thus a forefather of the apartheid system.・・・
http://www.nytimes.com/2016/01/29/opinion/must-rhodes-fall.html?ref=world

 エジプトは、ムバラク時代の、ムバラク政党と軍とを相互牽制させる体制から、シシ時代の軍に政治的経済的特権を付与する体制に替わったとさ。
 (パキスタン化したってことね。(太田))↓

 ・・・“Mubarak was very smart in regards to the army,” Abd Rabou said. “They were very favored, but they were not a driving political actor. They had their economic empire, but it was all behind the scenes. The NDP was the main political actor.”
 That all changed when Mubarak resigned nearly five years ago. Amid great public jubilation, the Supreme Council of the Armed Forces stepped up to oversee Egypt’s transition, and for the first time since 1952, the military enjoyed full authority to dictate the country’s laws and policies. It maintains this authority today through a president that is completely beholden to it.・・・
http://foreignpolicy.com/2016/01/28/the-army-and-its-president-egypt-sisi/

 スターリンは、毛沢東がソ連を訪問した時、秘密裏に毛のウンコを採取して、その気質等を見極めようとしたとさ。↓

 Stalin 'used secret laboratory to analyse Mao's excrement'・・・
http://www.bbc.com/news/world-asia-35427926

 「不倫」経験者は語る。↓

 <こちらは、そうだろうな。↓>
 「・・・不倫によって得られる強烈な性的快感(オーガズム)の体験の有無は、大多数の人にとって人生の幸福度にはほとんど影響しない、ということだ。覚醒剤を使っ て多幸感を得ている人を見て「羨ましい」と思うだろうか? 麻薬の使用経験の有無が人生の幸福度に影響を与えないのと同じで、不倫相手と押し寄せるオーガズムの波の中で随喜の涙を流すようなセックスをしたことがなくても、幸福に生きていく上では何の問題もない。・・・
 <こちらは、いささか疑問。↓>
 「二人の子供がいる親が、一人の子供を持つ親より愛情を注いでいないとはいえないだろう。愛は人数によって分割されるものでも、有限なものでもない」。つまり、愛は無限だからこそ、排他性に拘る必要はなく、互いを束縛する意味もないのである。・・・」
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/284362/012500013/?P=1

 前段はショックだが、(前から知っていたとはいえ、)後段でちょっとホッとするね。↓

 「・・・飲酒量と脳の萎縮の程度は正の相関にあり、飲酒歴が長い人ほど進行が早いとの研究も発表されています。“休肝日”の有無など飲酒の頻度や、蒸留酒、醸造酒 といった酒の種類とは関係がなく、『生涯のうちに飲むアルコールの総量』が強く影響していると考えられており、つまり、酒を飲めば飲むほど萎縮が早く進む ということです。恐ろしいことに、脳内の神経細胞は、一度死滅すると、そのほかの臓器に備わる幹細胞のように再生することはなく、元の大きさに戻ることは 二度とないとされています」・・・
 <但し、>ほどほどの量(週にビール350mlを1〜6本)を飲んでいる人が、認知症のリスクが最も低くなる・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/15/111700008/012700007/?n_cid=nbpnbo_mlp&rt=nocnt

 女性の方々、がっかりなされよ。↓

 「・・・コラーゲン、食べても飲んでも増えません。・・・塗っても増えません。・・・」
http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160128/med/00m/010/010000c 
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太田述正コラム#8184(2016.1.29)
<矢部宏治『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』を読む(そ
の8)>

→非公開