太田述正コラム#6510(2013.10.14)
<皆さんとディスカッション(続x2051)>

<太田>(ツイッターより)

 BBCは連日「調査報道」で頑張っとるよ。
 2000年前にできたローマの公衆浴場が今でもアルジェリアで使われているって。
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-24493177
 ガイジンしか歩いてないシャンゼリゼはもはやパリじゃないって。
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-24491494

<Uk9mkiYw>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 戦時中に制作された日本のアニメが驚くほど平和的だって、外人が驚いてるモノもあるな。
 こういうの挙げると日本人は戦前から変わってないっちゅう太田さんの主張、説得力が増す気がす。
 (海軍省の国策アニメ「桃太郎 海の神兵」1944年)
http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-799.html
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%83%E5%A4%AA%E9%83%8E_%E6%B5%B7%E3%81%AE%E7%A5%9E%E5%85%B5

 また、ググったら出てくるけど、比較してアメリカのプロパガンダ作品は、日本人に対して人種主義的攻撃的表現に満ちてて品が無い。
 ディズニーなどの例
http://animeyoubi.blog.fc2.com/blog-entry-104.html
 アメコミの例
http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51811770.html

 そこに住んで人々の感性ってモノがわかるわな。

<太田>

 名前だけは知っていた「桃太郎 海の神兵」を、この機会に全編視聴させてもらった。
 「当時の日本政府の大義であった「八紘一宇」と「アジア解放」を主題にし」
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%83%E5%A4%AA%E9%83%8E_%E6%B5%B7%E3%81%AE%E7%A5%9E%E5%85%B5
たなと思ったが、いや、それは、単に作戦地域の背景として挿入された場面に過ぎない、とも言える。
 しかし、この映画だけを見た人は前者だと受け止めるだろうな。
 それはともかく、「子供たちに夢や希望を与えるような作品にしようとした」ことと、「平和への願いを作品中に暗示させた」こと(典拠同じ)は素晴らしいね。
 なお、この映画へのガイジン視聴者の書き込みは、邦訳されたところの前向きのものばかりじゃないはずだってことも頭に入れておいた方がいいよ。
 ああそうだ、アメちゃんの方のは視聴しなかったからな。


 それでは、その他の記事の紹介です。

 私も日英同盟の復活を唱えているわけだが、このシンポジウム、日本側主催者が、シンクタンクとは名ばかりの、恐らくは(単独の)金づるとして引っ張り出された団体ってのがひっかかるな。
 ところで、王族を依然商売と政治に関わらせているとは、英国の自由民主主義はいつまで経っても(日本と違って)成熟しないね。
 こういうことを早く止めないと、今一時的に人気が盛り返してるが、チャールスの代で英王制は終わるぜ。↓

 「・・・9月30日から2日間、都内で・・・「日英安全保障協力会議」<が>・・・開かれ・・・両政府の高官や元軍幹部、識者ら約200人が参加し、議論を交わした。・・・主催したのは英王立防衛安全保障研究所と、日本の笹川平和財団。・・・安倍晋三首相が講演し、連携を呼びかける一幕もあった。・・・英国がいちばん強い関心を持っているのは、対中戦略での協力よりも、防衛ビジネスの拡大だろう。具体的には武器の対日輸出や日英共同開発を加速したいと考えている。
 「日英は経済面で深く結びついているのに、防衛産業では十分に協力できる体制が築かれていない」。アンドルー王子は講演でこう訴えた。・・・」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0202M_S3A001C1000000/

 心強い限りだが、何で群れないと体力維持できないのよ。↓

 「70歳代の体力、12年で5歳若返る 文科省調査・・・」
 「スポーツクラブ」への所属率<は>・・・女性では65歳以上、男性も75歳以上で40%を上回った。・・・」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310130138.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201310130138

 戦争、飢饉といった非常時には利他性が発揮されるが、米国人は、慈善の強い伝統がある上に、今回の政府閉鎖のような場合には、いざとなったら政府の代わりに自分が貢献すればいい、という独特の考え方があるとさ。
 でも、非常時にしか利他性が発揮されないという欧米での思い込みは、彼らの人間主義が壊れてる証拠だし、米国における慈善の強い伝統なるものはキリスト教の愛の教義がもたらした双極性障害の症状だし、「政府の代わりに」云々もまた、キリスト教の敵味方峻別/極端の論理に由来する病理なんだぜ。↓

 ・・・People all around the world act more altruistically for the common good in times of emergency,・・・in circumstances that range from something like this to war and famine. But philanthropy has a strong tradition in the US and there's something distinctly American about the idea that individuals can take over the functions of government.
 "Like the guy mowing the lawn in Washington, the idea that somehow people can step in and you don't really need government, you can do it by charity," he says.
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-24468340

 他人のことにもっと時間をかけ、注意を払っておれば、人間主義的になっていくらしいよ。
 壊れてたって人間主義を恢復させることができるってことだ。↓

・・・ The more time and attention they could devote to thinking empathically, the more sensitive they became. ・・・
http://science.time.com/2013/10/13/bunnies-stinkbugs-and-maggots-the-secrets-of-empathy/
 
 娘は頼りない男と結婚したがるものであり、これを巡る男親と娘の対立は、人類の永遠のテーマの一つだが、これは遺伝子的に説明できるんだって。↓

・・・over time, parents in our model evolved to invest more resources in daughters who chose mates with few resources. This unequal investment was in the parents’ best interests, because a daughter with an unsupportive partner would profit more from extra help than her more fortunate sisters (the principle of diminishing returns on investment). By helping their needier daughters, parents maximized their total number of surviving grandchildren.
 <男親は、頼りない男に代わって、自分の遺伝子を受け継ぐ孫を育まざるをえない。他方、娘は男親がそうするであろうことを見越して、平気で頼りない男を選ぶってワケ。↓>
 But this unequal investment created an incentive for daughters to “exploit” their parents’ generosity by choosing a partner who was less supportive. A daughter who was less picky than her sisters would accept a less helpful partner, but since her parents picked up the slack she ended up with a similar amount of support, while sparing herself the costs of holding out for the perfect man.
 <この結果、娘、つまり女の男の選択眼はどんどん衰えて行き、その結果、冒頭の永遠のテーマが形成されたんだと。↓>
 As a result, the choosiness of females gradually declined over evolutionary time. To counterbalance this, the parental preference for caring sons-in-law increased. Hence the conflict. ・・・
http://www.nytimes.com/2013/10/13/opinion/sunday/evolution-and-bad-boyfriends.html?ref=opinion&_r=0

 地球の内側の状態についての最新科学が紹介されている。↓
http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-24454138
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 連休なので、肩の凝らない臨時一人題名のない音楽会をどうぞ。
 近々、西島三重子を再度シリーズで取り上げようと思っていますが、本日は、既出とのダブリを気にせず、歌手としての彼女に焦点をあてました。

池上線 西島(2011年) 最最近の円熟の歌唱。
http://www.youtube.com/watch?v=5DutdnlGTOI
 森昌子によるもの 極めて技巧的だがこれはこれで素敵だと思うようになった。
http://www.youtube.com/watch?v=9MXpj0xFH8o
 マルシアによるもの うまい!
http://www.youtube.com/watch?v=qPKGpuPn4XY

池上線ふたたび 昨年秋に出た新曲。作曲者としてはもちろん歌手としても現役の西島!
http://www.youtube.com/watch?v=IynM4i7TIdQ

手紙 アップした人物が西島三重子と日吉ミミを交互に歌わせている。(コラム#4688参照)
http://www.youtube.com/watch?v=ERjYBoercm0&feature=related

時計を見ないで(みなみらんぼう(作曲・歌唱)・西島三重子(歌唱)(コラム#4843、5709) 改めて西島のスゴさを知れ。でも、この美しい高音は若き女性ならではの特権。
http://www.youtube.com/watch?v=Jv1e-FrR0nA
 (今度はこの曲の松方弘樹・安倍里葎子版がリンク切れになっていた。)

夕闇のふたり(来生えつこ(作詞)・来生たかお(作曲))(コラム#4702)
http://www.youtube.com/watch?v=fRarSo6Xlhg

オマケでミルバが歌う「折り返し悲しみ行き」 小柳ルミ子への提供曲(コラム#4688)だが、ぜひ西島自身に歌わせてみたい。
http://www.youtube.com/watch?v=xUvIL3jmqZ0
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太田述正コラム#6511(2013.10.14)
<バングラデシュ虐殺事件と米国(その5)>

→非公開