太田述正コラム#6319(2013.7.10)
<皆さんとディスカッション(続x1956)>

<太田>(ツイッターより)

 「…観光、映画・テレビ・音楽、アニメ・ゲームなどに代表される日本の文化産業は、早くに10兆円規模のマーケットをうみ、その小さな国土に比較にならない巨大さを確立した。…<他方、>中国作品は日本市場で不振にあえいでいる。…」
http://j.peopledaily.com.cn/206603/8316698.html
 なかなかよく書けているが、「日本と中国の文化は同じ源を持つ」は誤り。
 それにしても、こういう記事が書ける記者達は、さぞや中共当局について言いたいことが胸の内にたまりにたまって鬱々としてることだろうなあ。

賄賂世界地図だ。
http://www.latimes.com/news/world/worldnow/la-fg-wn-global-corruption-survey-20130709,0,7195220.story
 米国は賄賂国でマレーシアは賄賂なし国ってのはちょっと驚きだ。
 ところで、データが出てない国中、中、露、サウディ等は分かるが、西欧諸国なんかはなんでだろ?

<wLk7Otyw>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 中・日・韓三国の憤青たちの自己満地図コンペティション
http://asiareaction.blog.fc2.com/blog-entry-144.html

中国人の願望  日本は核汚染地域
韓国人の願望  日本は植民地
日本人の願望  中国・韓国はいらん子

<x9oecNU20>(「たった一人の反乱」より)

 <福島第1原発>吉田元所長が死去
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130709-00000047-mai-soci

 放射能との因果関係が証明されない限りノーカン。
 放射能汚染による死亡者は未だゼロ。
 原発は安全で安心なエネルギー!

 アホくさ。
 吉田所長も浮かばれんわ。

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 各国の新聞の下馬評は全て外れた人物がエジプトの新首相就任。↓

 <彼は、元蔵相で、モルシによって首相に任命されかけたが拒否していた。↓>
 ・・・Mansour followed up Tuesday by naming former finance minister Hazem el-Beblawi as the country’s new prime minister・・・
 Beblawi had been offered the prime minister’s post under Morsi and had “totally rejected it.
 Beblawi “is a liberal economist, an academic and a politician, and he fits the technocrat description,”・・・
http://www.washingtonpost.com/world/egypt-braces-for-funeral-marches-of-those-killed-on-monday/2013/07/09/578dc84c-e861-11e2-8f22-de4bd2a2bd39_print.html
 ちなみに、彼は、1936年生まれでカイロ大法卒、グルノーブル大経済修士、パリ第1大(パンテオン・ソルボンヌ)で経済学博士。アレクサンドリア大講師、クウェートの銀行に勤務後、エジプトの輸出推進銀行トップを経て国連幹部、そして10年間、アブダビのアラブ基金顧問。エジプト革命後、社会民主党創建に加わり、その後(大統領選が行われる前だが)経済担当副首相兼蔵相。治安部隊によるコプト派キリスト教徒殺害後辞任
http://en.wikipedia.org/wiki/Hazem_Al_Beblawi 
という経歴だ。

 米独諜報協力について、説明がなされている。↓

 <協力は冷戦時代に始まる。↓>
 ・・・ties between the intelligence services remain rooted in agreements stemming from・・・cokd war・・・era, when West Germany depended on the United States to protect it from the former Soviet Union and its allies in the East. ・・・
 <1965年にドイツ(当時は西独)に正規に中央諜報機関ができ、米国との間で正規の諜報協力協定が締結され、現在に至っている。↓>
 In 1965, Germany’s foreign intelligence service, known by the initials BND, was created. Three years later, the West Germans signed a cooperation agreement effectively binding the Germans to an intensive exchange of information that continues up to the present day, despite changes to the agreements. ・・・
 <メルケル首相は、全部わかった上で、エシュロン問題でのらりくらりとした対応を行っている。↓>
 The way that the chancellor is handling it shows that she knows very well, she is very well informed and she wants the issue to fade away.・・・
http://www.nytimes.com/2013/07/10/world/europe/for-western-allies-a-long-history-of-swapping-intelligence.html?ref=world&_r=0&pagewanted=print

 パキスタンで、建国以来初めて平和裏の文民政権間の政権交代がなされ、また、今度は(リークされたものではあるが、)ビンラディンを長期に同国内に潜伏させた原因究明を行った報告書がまとまった。
 このように、パキスタンでは自由民主主義が急速に成熟しつつある、と。
 ちと楽観的過ぎるが、イスラム圏の中じゃ、トルコやインドネシアやマレーシアほどじゃないが、同国が相対的にマシな国になりつつあることは確かかもね。↓

 ・・・Pakistan not only saw its first peaceful handover of n elected civilian government last month, but on Monday, an official report was leaked that strongly criticizes all levels of government -- especially the military -- for failing to search for Osama bin Laden, even though the Al Qaeda leader had been living in Pakistan for nearly a decade.・・・
http://www.csmonitor.com/Commentary/the-monitors-view/2013/0709/How-Pakistan-prevails-over-Egypt-in-democracy?nav=87-frontpage-entryCommentary

 ルーマニアに、米国が、イージス艦の陸上版の、ミサイル防衛システムを設置することが本決まりになった。
 そんなのEU諸国にEU諸国のカネでつくらせるべきだろが。
 在欧米軍の防衛にも資するというんだが、そもそも、在欧米軍なんて完全撤退させるべきだ。
 米国はいつまで軍事費の無駄な垂れ流しを続けるつもりなんだ。
 もう呆れるのを通り越しちゃうよ。↓

 Things are beginning to move on the Pentagon’s plan to build a ground-based missile-defense system in Romania to protect U.S. allies in southern Europe -- as well as American troops in the region -- from attack by Iranian missiles ・・・
 <ル−マニアは一銭も負担しない。(日本はイージス艦を全額自分が負担して建造している!(太田))↓>
 ・・・it won’t cost Bucharest a single ban・・・
 The site will be outfitted with (perhaps 24, according to the Romanians) SM-3 interceptor missiles (aka the Aegis Ashore System, seeing as it is traditionally based aboard ships) and “will provide protection of NATO European territories and populations, and augment protection of the United States, against the increasing threats posed by the proliferation of ballistic missiles from the Middle East,”・・・
http://nation.time.com/2013/07/09/draculas-missile-defense/

 ボクがコラム#6156(2013.4.19)で取り上げた、ローズベルトが反ユダヤ主義者だったことを明らかにした本を、3か月近く経った今頃になって、ようやく産経が取り上げてたな。↓
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130505/amr13050518010002-n1.htm

 ある支那系米国人作家の言を紹介しよう。
 彼は、自分が、前段で言っていることと、後段で言っていることが、整合性がとれていないことに、恐らく気付いていない。
 私の仮説は次の通り。
 漢人たる支那人は、農業社会の到来以降、人間主義的本能を抑圧され、一族郎党命(いのち)主義の捕囚となった(後段)が、仏教の伝来によって人間主義的本能の存在に覚醒し、山水画が生まれた(前段)。
 (下掲を注意深く読むとそういう風に読めてくる。↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%B0%B4%E7%94%BB )
 しかし、彼らは、ついに一族郎党命主義を克服することができないまま現在に至っている。(支那における仏教の衰退を思え。他方、私のような広義の意味では、日本では仏教は全く衰退していない。)
 以上が、人民網の記事を通して浮かび上がってくるところの、彼らの人間主義日本への憧憬と自分達自身への絶望感の背後にある。↓ 

 「・・・中国人にとって相互依存するという価値観は、その枠組みの外のものとしては論じられない。つまり、中国人の精神構造は、その人間の生まれた場所、育った場所、(家族の中での)役割、(家に対する)忠誠心、(家族に対する)義務を通じて出来上がった『Commonality』(共通性)の上で初めて価値を見出すのだ。これに対して、西洋における価値観とは、あくまでもIndependence(自立)に重きをおく。それは個々人の持つ独自性、特徴、能力、嗜好に裏付けられたものであり、固有の特質を(全体から)切り離して考える存在なのである・・・
 「アジア人の描く文学では登場人物は、全体の文脈の中で浮かび上がるが、西洋人のそれはどこまでも登場人物自体に焦点を当て、そこにエピソードやナレーティブ(物語的)な皮肉や突っ込みを盛り込む<。>絵画に現れる一例として、・・・宋時代に活躍した●(「氾」にくさかんむりがついた字)寛(990〜1020)の巨大な自然と微小な旅人の一団を対照的に描いた「渓山行旅図」
< http://blog.goo.ne.jp/naitoukonan/e/f7d75f36f29930739f1188c4be09398f >
<をあげることができ>る。大自然の中では人間は虫けらような存在であり、自然の中のちっぽけな存在でしかないことをこの絵画を描いている・・・。それこそが東洋の、アジアの自然観であり、人間観なのである。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130706/amr13070618000009-n1.htm

 この際、付け加えておくが、禅画(コラム#6313)で、私の念頭にあるのは白隠慧鶴(1686〜1769年)のものだ。
 ちなみに、彼は、「初めて悟りの後の修行(悟後の修行)の重要性を説き、生涯に三六回の悟りを開いたと自称した」(悟りの可逆性!(太田))し、「菩提心(四弘誓願)の大切さを説<き、>菩提心の無き修行者は「魔道に落ちる」と<し>、・・・生涯において、この四弘誓願を貫き通し、民衆の教化および弟子を育てた」(悟りの人間主義性!(太田))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E9%9A%A0%E6%85%A7%E9%B6%B4
んだぜ。
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太田述正コラム#6320(2013.7.10)
<日進月歩の人間科学(続x32)(その4)>

→非公開