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太田述正コラム#6057(2013.3.1)
<皆さんとディスカッション(続x1825)>

<太田>(ツイッターより)

 アン・リー監督、米国に帰化してるんだね。台湾の監督と書いた(コラム#6051)の、撤回しとく。
 台湾と中共が名誉の取り合いをしているというんだから憐れと言うほかないね。
http://edition.cnn.com/2013/02/28/opinion/taiwan-china-ang-lee-oscar/index.html?hpt=hp_c5
 ところで、日本語ウィキペディア、台湾の監督としてるの、直しなさい!

 「「日本で身につけた悪習慣40」、中国のネット上で話題…」
http://j.people.com.cn/94475/8148467.html
悪習慣って何のことだと思ったら、支那ってホントに背筋が凍るような社会なんだねえ。
 莫言じゃないけど、支那には未来がないのかも。
 突破口をつくるにはどうしたらよかんべさ?

<kHnUVb4N0>(「たった一人の反乱」より)

 防衛省でも、財務省でも、退官した人間が、天下ったら、しがらみで自由に発言しにくいって、すごい損失だと思うけどな。
 留学、職務で得た知識、経験を生かせないじゃん。

<vbM+ZH6z0>(同上)

 普通は億の金積まれたら多少の発言のしにくさなんて屁でも無いだろ。
 そもそも発言なんてしんどい事しないで遊んで暮らすわ。

<太田>

 ただ遊んで暮らすんならまだいいんだよ。
 天下るから、癒着で行政が捻じ曲がる。
 だから、ボクは恩給を復活しろって言ってるワケ。

<Okn2npcM>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 太田氏は新宿鮫のような御方ですな。

<太田>

 へー、こんな小説/映画/TVドラマがあったのか。↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%AE%BF%E9%AE%AB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

<2ZcgAM/6>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 「スピルバーグ最新作『リンカーン』のストーリーはどうしてシンプルなのか?・・・」
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/02/post-533.php

 合衆国憲法修正13条(奴隷制の禁止)の批准が1995年だなんて、そんなアホな。
 映画の出来はいいらしいけど、中身は単なる議会内の政争なら、アカデミー賞の価値は最初からなかったんかもしれんね。
 まだ見てないから判断は早計かもしれんけど。

<太田>

 現在、「ジェファーソンの醜さ」シリーズを順次公開中だけど、その「(その11)」(コラム#5850。未公開)の中で「ジェファーソン<(南部人)>のようなひどい人種主義者とワシントン<(南部人)>やリンカーン<(北部人)>のような普通の人種主義者がいたというだけだ」と書いた。
 ジェファーソンがひどい人種主義者であることは、既公開分だけでも分かると思うが、一方、リンカーンの人種主義についても、既公開のコラム#5915、5941で触れてるよ。(コラム#5926が公開されたら、これも読んで欲しい。)
 で、結局、米南北戦争ってのは、「普通の人種主義者」同士の内戦であって、リンカーンのような、(連邦離脱を許さない)反民主主義者にして原理主義的キリスト教徒で(有色人種との混淆を拒否する)徹底した人種主義者が率いる共和党(北部)と、(連邦離脱を認める)民主主義者にして習俗的キリスト教徒で(奴隷制を前提とした有色人種との混淆的「共存」を是とする)穏健な人種主義者率いる民主党(南部)との戦いだったワケ。
 ご存知のように、南北戦争で北部が南部に勝った結果、米国は、前者の考え方が後者の考え方を抑えつけた形で、約1世紀、(北部が黙認したところの、南部における人種分離諸法の下で)黒人は隔離され続け、支那人や日本人は迫害され、先の大戦中には日本人は強制隔離されたってこと。

 キミの引用した映画評は、日本人の書いたものとしてはできのいい方だけど、以上ボクが説明したことを踏まえれば、次のくだりは間違っている。↓

 「・・・共和党と民主党の人種問題に関する立ち位置<は>20世紀後半以降の時代とは正反対である・・・

→正反対どころか、両党とも、人種問題がらみの立ち位置は・・ということは、恐らくあらゆる政治的イッシューにおいて・・基本的に一貫して変わっていないと言えそうだ。(太田)

 スピルバーグは、南北戦争直前の政局も、奴隷制に固執した南部の姿も描かなかったのです。プロデューサーや脚本家とも協議した上で、わざと描かなかったのです。どうしてなのでしょう? 恐らくは、原作本のクライマックスである「南北分裂直前の政局と奴隷制の是非」という大問題を映画の主要なエピソードに据えてしまっては、歴史として余りにも痛々しいものになってしまうと判断したのでしょう。・・・」
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/02/post-533.php

→以上説明したことは、ボクの個人的見解なんぞではなく、米国の学者の間で共有されつつある事実を紹介しただけのことだ。
 しかし、そんな事実をそのまま描いたら、リンカーンを崇めている米国の一般大衆は激怒し、映画が売れないどころか、スピルバーグは米国から追放されちゃうってこと。(太田)


 それでは、その他の記事の紹介です。

 結局、この話も、日本人の人間主義が朝鮮人によって徹底的に誤解された一事例ってことになりそうだな。↓

 「・・・朝鮮半島では仏教が盛んだった新羅、高麗時代(7〜14世紀)に多くの仏像が制作された。だが、14世紀末に李氏朝鮮時代に入ると、一転して儒教が国教となり、仏教は弾圧の対象となった。仏像の没収や破壊が繰り返された。
 そんな時代に、交易などで朝鮮半島に渡った日本人が惨状を見かね、仏像を救出するために日本に持ち帰った。古来、日本と朝鮮半島を結ぶ交易の中継点だった対馬には、その仏像が多く残されている−。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130228/kor13022813030002-n1.htm

 統合失調症、双極性障害、自閉症、鬱症、注意欠陥多動性障害は共通の4つの遺伝子によって引き起こされている可能性が強いことが分かった。↓

 ・・・The psychiatric illnesses seem very different — schizophrenia, bipolar disorder, autism, major depression and attention deficit hyperactivity disorder. Yet they share several genetic glitches that can nudge the brain along a path to mental illness, researchers report. Which disease, if any, develops is thought to depend on other genetic or environmental factors. ・・・
 <そのうちの2つは、神経細胞の活動に不可欠なカルシウムの供給に関わる遺伝子であり、神経細胞へのカルシウムの過剰供給が上記5疾患の原因である可能性があるということ。↓>
 The new study found four DNA regions that conferred a small risk of psychiatric disorders. For two of them, it is not clear what genes are involved or what they do・・・. The other two, though, involve genes that are part of calcium channels, which are used when neurons send signals in the brain. ・・・
 <降圧剤はカルシウムの細胞への供給を抑えるが、降圧剤を上記5疾患の治療にも転用できるかもしれないって。↓>
 There are drugs on the market that block calcium channels — they are used to treat high blood pressure — and researchers had already postulated that they might be useful for bipolar disorder even before the current findings. ・・・
http://www.nytimes.com/2013/03/01/health/study-finds-genetic-risk-factors-shared-by-5-psychiatric-disorders.html?hpw&_r=0
 タイム誌もこの研究成果を取り上げていた。↓
http://healthland.time.com/2013/02/28/most-common-psychiatric-disorders-share-genetic-roots/
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太田述正コラム#6058(2013.3.1)
<映画評論36:レ・ミゼラブル(その2)>

→非公開

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