太田述正コラム#5826(2012.11.5)
<フォーリン・アフェアーズ抄(その8)/私の現在の事情(続x30)>(2013.2.20公開)

・アンドレア・ルイス・キャンベル「増税か歳出削減か--なぜアメリカの貧困率は高いのか」(同上)

 「Andrea Louise Campbell<は、>マサチューセッツ工科大学教授(政治学)。専門はアメリカ政治。社会保障政策、医療政策、課税政策などを通じた政治分析を行っている。」(92)

 「他の先進国と比べて、アメリカの・・・対GDP税収の比率・・・は低く、所得の再分配機能も弱い。(注)・・・

 (注)アメリカは24.1%。他方、メキシコは17.4%(OECD諸国中最低)、韓国は25.5%、日本は26.9%、英国は34.3%、ドイツは37.3%、フランスは42.4%、イタリアは43.4%、デンマーク(同最高)は48%。(OECDの2009年の資料による)(83)

 <税率が低い>状況がほぼ60年にわたって続いている。連邦政府の経済に関与するレベルが劇的に増大した第二次世界大戦期以降、対GDP比でみた連邦政府の税収規模はほぼ18%で推移している。州政府や地方政府の税収の対GDP比率も8〜10%の幅に収まっている。・・・
 アメリカの対GDP比税収の数値には大きな変化はないが、その内訳は大きく変化している。法人税が連邦政府の歳入に占めるシェアは、1950年代は30%だったが、今では10%へと低下している。・・・<これは、>G7諸国のなかではもっとも低い。・・・
 1970年当時は9%だったトップ1%・・・の富裕層の所得が総所得に占める比率が、2007年には23.5%へと上昇している。この年のトップ1%の所得が総所得に占めるシェアは、1928年以来、最高のレベルに達し、ヨーロッパや日本と比べてもはるかに高かった(ドイツ、日本、フランス、オランダのトップ1%の所得が総所得に占めるシェアはそれぞれ11%、9%、8.7%、5%)。・・・
 トップ1%の富の独占ぶりは所得以上に顕著だ。・・・この2007年の時点で、・・・アメリカの富については、その30%をこの所得階層が独占していた。
 <他方、>・・・低所得層と中間層の所得レベルは低下した。・・・ボトム90%の所得は、1983年以降、最低のレベルにある。
 アメリカの多くの社会層が所得不足の状態にあるのは、他の先進国に比べて低賃金労働が多いことが原因だ。・・・
 <また、>どうみても、アメリカの場合、社会保障を通じた富の再分配機能は弱く、他の先進国に比べて社会保障支出の規模は小さい。・・・1人あたりGDPでは世界でトップレベルながらも、富裕国のなかでアメリカの貧困率がもっとも高いのはこのためだ。」(83〜87、89)

→米国は、大恐慌に対処するために富の再分配機能を高め、次いで、先の大戦以降、軍事支出を中心に財政支出を増やしたにもかかわらず、依然として、他の先進諸国に比べて原理主義的市場経済的な国・・企業と金持ちの天国・・であり続けている、ということです。
 なお、日本は、原理主義的市場経済とは対蹠的な経済・社会の国ですが、にもかかわらず、その税収が低いことに注目してください。止むなく、大量の国債を発行することで、財政を通じてかなりの富の再分配(社会保障)を行ってきたきたわけですが、少子高齢化社会を迎えた現在、そんなことをこれ以上続けていくことはできません。
 ですから、増税は不可避ですし、その場合、消費税率アップが最も無難な方法なのです。(太田)

(第3部 完)
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--私の現在の事情(続x30)--

1 始めに

 本日は、3つの問題を「解決」しました。

2 3つの問題の「解決」

 (1)修理したピアノの不具合

 昨日、ピアノを弾いていたら・・このところ、ようやくショパン等のクラシック音楽に手を出しています・・前回のオフ会直前と同様、ある鍵盤を叩いた時にダンパーが速やかに下りてくれず、残響が残ってしまうという不具合が発生していることに気づきました。
 そこで、本日、(このピアノの大修理をやってもらった修理業者兼)調律師に電話をしたところ、さっそく明日午前中に来宅して直してくれることになりました。
 古くなったダンパーのフェルトを新品に交換した後にはままある、と前回も彼が言っていたのですが、それなら、新品のピアノでも起こりそうな不具合だけれど、聞いたことも経験したこともないので、二度(前回は2つの鍵盤)も同じことが起きるといささか腑に落ちません。
 とはいえ、いくら無償とはいえ、こんなことでいちいち調律師に来てもらうのも面倒です。
 調律そのものは、自分でできるわけがありませんが、ダンパーが下りにくいなどという単純な不具合は、自分で、直せないものなのか、明日見極めたいと思っています。

 (2)引っ越しの際の業者の過失

 5月31日には旧宅から、そして6月5日には練馬のマンション(旧事務所)から、現在の自宅に引っ越しをしたわけですが、後者の引っ越しの際、木製キャビネの両開きのガラス棚の四隅のヒンジを隠している、小さい飾り金具4個のうち1個を運送業者のアート引越しセンターが紛失しました。
 そこで、係員がこのキャビネのメーカーと型番を控えて行き、同じものを取り寄せてくれることになりました。
 ところが、1か月以上経っても何の連絡もないので、同社に電話したところ、すぐに係員がやってきて、10年以上前の古い製品なので同じものはなさそうだが、念のためにと同じ飾り金具を1個とりはずして持って行き、類似品まで対象を広げ、更に探してみるというのです。
 場合によっては、つくってもらうことも考えたい、とさえ言ったような気がするのですが・・。
 結局、その後、またもや何の音沙汰もなく、引っ越しから半年近くが経過してしまっていたので、本日、この件についても、同社にクレームを伝えました。
 そうしたら、夕刻に、前回拙宅を訪ねてきた係員から電話があり、同じようなものがないので、5,000円をお支払いする、また、借りていった1個の金具は郵送する、というのです。
 とにかく、ようやくこれで一件落着です。

 (3)鏡の取り付けと工務店

 大昔にもらった、全身が映る壁掛け鏡があります。
 旧宅に官舎から引っ越しした際に、鏡の下端を1か所で支える留め金をなくしてしまい、爾後、上端2箇所のフックをひっかける留め金だけで壁にぶらさげていました。
 ところが、今回の引っ越しの前後に、今度は上端用の2つの留め金も紛失してしまいました。
 そこで、新宅を建設した工務店・・同社に物置の設置も頼んだ・・の係員に、カネは払うので、この鏡を壁に架けて欲しいと依頼しました。
 なかなかやってくれないので催促したところ、自分でやろうと思ったが、やはり鏡専門の業者に頼んだ方がいいので、業者を紹介する、ということでした。
 それから、これも半年近くが経過したけれど、うんともすんとも言ってきません。
 私は、既に、8月中に業を煮やし、10kgの荷重に耐えるピンフックを2つ買ってきて、これに鏡側のフックをひっかけることとし、しかし、それだけでは大きな地震でもあったらすぐ鏡側のフックとピンフック側のフックがズレてはずれてしまうで、はずれた場合には鏡側のフックがピンフック側のフックからぶら下げた針金のループに引っかかるように措置し、この鏡を壁に掛けるのにとりあえず成功しました。
 (鏡の下端を支えていないのは、旧宅の時と同じです。)
 針金のループでも支えられなかった場合に落下した鏡が割れて飛び散る危険を少しでも軽減するために、床のすぐ上の位置に鏡を取り付けざるをえなかったことと、素人の悲しさ、少し鏡が傾いてしまっているのが不満です。
 本日、別の所用があったので、この建設業者に電話したところ、(上記係員はまだ出勤しておらず、)別の係員が電話に出、用件が終わった後、鏡の件の事情を話し、「もうやってもらわなくていいが、放置したのは遺憾だと担当した係員に伝えおいて欲しい」と伝言しました。
 そうしたら、(私がしぶったにもかかわらず、)本人から後で電話させる、と言うので、それならどうぞ、と答えておきましたが、結局、本日は電話がありませんでした。
 明日も電話がなければ、新宅の今後のメンテナンスについては、同社との縁を切り、旧宅を建設し、旧宅のメンテナンスをやってもらっていた工務店に切り替えるつもりです。
 
3 終わりに

 前も申し上げたように、このような体験を通じ、最近の日本では、その製品もサービスも綻びが目立つように思われてなりません。
 現状でも、日本の製品もサービスも、総体的には依然世界一なのかもしれないところ、単に、私の要求水準が、昭和の高度成長期の水準で高止まりしてしまっている、というだけのことなのかもしれませんが・・。 

4 追記

 現在メインで使っているパソコンに windows 8 をアップグレード・インストールをした話を前に書きましたが、極めて快適なので、11月1日に(9月下旬までメインで使っていた)もう一つのパソコンにも、(今度は1200円ならぬ3300円の「正規」料金を払って) windows 8 をアップグレード・インストールしました。
 インストール前のチェックでは、クリアしなければならない問題点が(前回と違って)一切示されなかったので安心してアップグレードしたのですが、その結果は、色々なエラー表示が出てとまどっています。
 しかし、それにもかかわらず、一見正常に動いているようなので、エラー表示対策は、時間をかけておいおいやっていこうと思っています。