太田述正コラム#5893(2012.12.9)
<皆さんとディスカッション(続x1744)>

<太田>(ツイッターより)

 Psyが、昔ひどい反米歌を歌ったことを米国民に謝罪。
 彼、ボストン大学で経営学、バークリー音楽大学で音楽を学び、韓国で徴兵忌避の前科あり。
 オバマ夫妻も出席するクリスマス・チャリティ・ショーで歌う予定。
http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-20649864
http://ja.wikipedia.org/wiki/PSY

 「『エコノミスト』は<その>本を通じて、日本が全世界の…GDP…に占める割合が2010年の5.8%から50年には1.9%に減少するだろうと見通した。1人当たりのGDPは、韓国の半分…<にな>るという見方も…。…高齢者大国化によるものだ。」!
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/09/2012120900085.html
 
 数日前の記事だが、運転する犬の動画だ。ま、パブロフの犬ってやつだが・・。
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-20614593
 もうチート古いが、掛け算のできる犬の動画だ。
 こっちはウソくさいなあ。
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-20383889

</ebbJOSZ0>(「たった一人の反乱」より)

 太田読者だけど民主党に投票したら駄目なん?

<VOHrVJK70>(同上)

 そうだよ。
 自民党に投票しないとダメだよw。

<太田>

 バッカモン!

 第一に、自民党は人口減少問題に取り組む意欲がまるでないぜ。↓
 ということは、同党には、そもそも、安全保障感覚なんてないってことさ。

 「・・・民主党は、前回の09年衆院選で「チルドレン・ファースト(子ども第一)」を掲げ、子育ての社会化を実現するための施策を打ち出した。今回のマニフェストでも「3歳未満の保育施設利用者を5年間で36万人増やす」などの子育て支援策を並べる。
 一方、自民党は、総合政策集で「子どもは社会が育てる」という民主党の主張を「誤った政策」と断言。「子どもは家庭が育てる」と訴え、柱の一つとして「育休を取りやすい環境整備などで、ゼロ歳児に親が寄り添って育てられる社会の推進」を掲げる。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/mainichi_20121209ddm001010077000c

 第二に、自民党に票を与えすぎたら、(維新と組む必要がなくなり、)かえって、こんな公明党↓を「タカ」派的政策に同調させることも、同調しなければ同党を切り捨てることもやんなくなるぜ。

 「公明党の山口那津男代表は・・・日本維新の会の石原慎太郎代表が「核兵器に関するシミュレーションぐらいやったらいい」と発言したことについて、「広島も長崎も世界から核兵器をなくそうとがんばってきた。その広島の心を踏みにじるような政党は許すことができない」と厳しく批判した。
 また、山口氏は自民党が憲法改正の発議を定める96条の改正を主張していることについて「9条改正にストレートに結びつくのであれば慎重に考えなければならない」と記者団に語り、否定的な見解を示した。
http://www.asahi.com/politics/update/1208/TKY201212080667.html
 「・・・集団的自衛権の行使は長い間、政府が、必要最小限の自衛権の行使を超えるものということで憲法上許されないと解釈してきた。自民党政権のもとでも、そういう解釈が実行されてきた。ですから、解釈でにわかに変えることは、国の内外に懸念を持たれる。混乱をもたらすことも心配なので、今はこれを変える必要はない。まして、憲法改正をしようということは、今の現実の政治課題ではないと思っています。これが、公明党の基本的な考え方です。・・・」
http://www.asahi.com/politics/update/1208/TKY201212080540.html

 第三に、自民党に票を与えすぎたら、同党と業界との癒着が一挙に回復しちゃうぜ。↓

 「・・・自民、公明両党が政権を奪還しても参院では過半数に届かず、「ねじれ国会」の対応など難しい政権運営となる見通し。業界団体の関心は来夏の参院選にも向かい、民・自両党を推薦してリスクを回避する動きも目立つ。」
http://mainichi.jp/select/news/20121209k0000e010104000c.html

 自民党の憲法政策についてだが、安全保障基本法なんていらない、政府憲法解釈変更だけでやれ、というのがボクの見解だが、中身については、これでイイね。
 (集団的自衛権を狭く解禁することをは考えていないようである点。)
 問題は、安倍総裁がホントにこれ↓をやる気があるのかどうかだ。

 「・・・自民党は七月の総務会で国家安全保障基本法の制定を決めました。まだ法案の概要しかありませんが、次に政務調査会が詳細な中身を定めていきます。
 法案の概要をみると、第一○条「国連憲章に定められた自衛権の行使」は、国連憲章五一条の規定を根拠に集団的自衛権の行使を認めています。第一一条「国連憲章上の安全保障措置への参加」は、国連安保理決議があれば、海外における武力行使を認める内容となっています。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012120902000113.html

 これまで言ってきたことを繰り返すが、断じて集団的自衛権を細切れにしてはならない!
 それをした途端に、永久に自衛隊の存在意義が、ほぼ消滅してしまうからだ。↓

 「・・・日米同盟は日本の安全保障政策の基盤であり、東アジアの安保環境は厳しさを増している。今後、日米の共同対処が求められる場面も想定されよう。日米同盟の効果的な運営に集団的自衛権行使が必要だとする政治的要請が強くなっている。具体的には、共同行動している米艦防護、米国に向かうミサイルの迎撃が議論となることが多い。
 これらは集団的自衛権行使の限定されたケースにとどまっているとも言える。
 しかし、自民党の憲法解釈によると、集団的自衛権の行使について憲法上の制約はない。歯止めを設けるとすれば、法律(国家安全保障基本法)によるとの考えのようだ。

→何度でも言う。安全保障基本法なんていらない!(太田)

 これでは、憲法が他国の領土における武力行使も容認していることになってしまうのではないか。北大西洋条約機構(NATO)加盟の英国は集団的自衛権の行使としてアフガニスタン戦争に参加したが、憲法上は日本も参戦が可能となる。

→これ↑と「米国に向かうミサイルの迎撃」のどこが違うのよ、毎日サン?(太田)

 現憲法が他国の領土、領海での戦争参加を認めているとは到底考えられない。集団的自衛権行使を容認するよう憲法解釈を変更するとしても憲法による歯止めは必須である。

→とんでもない!(太田)

 集団的自衛権をめぐる議論の中には、現憲法の下でも、「日本の実体的権利が侵害されている」と認定される場合には、その行使が容認される余地が生まれるとの解釈もある。その場合は「日本の防衛との緊密性、一体性」が要件となる。たとえば、いわゆる「周辺事態」において共同行動している米艦防護はこれにあたろう。この議論では、「緊密性、一体性」なしには集団的自衛権は行使できない。これは憲法上の制約である。・・・」
http://mainichi.jp/opinion/news/20121209k0000m070099000c.html

 ついでだけど、野田首相の最近の「奇異な」言動↓についてのボクの解釈は、自民党と維新に「危険な動き」をさせるために、あえて行ってるってことであることは、皆さん、ご存じのとおり。

 「・・・自民党が自衛隊を国防軍にする憲法改正草案を発表したのは今年4月で、この時は全く問題にならなかった。
 野田首相の言動は多分に自民党が「危険な動き」を強めていると有権者に印象づける選挙戦術として持ち出された側面が強い。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121209/plc12120900030000-n1.htm

<danda>

 太田様・・・ロアルド・ダールについてネット検索したところ、太田さんのブログ記事に行きつきました。
 私はmixiで日記を書いており、先日読んだロアルドダールの"Going Solo"(日本版名:単独飛行)の感想を書いたなかに、貴方のブログを紹介させていただきました。
 事後で申し訳ありませんが、報告させていただきます。・・・

 ロアルド・ダールの”Going Solo”(単独飛行)を読み終えてから、しばらく引っ掛かっていたことがある。
 ネットでレヴューを検索して一通りながめてみたが、そのことを指摘したものが見当たらないので書いておく必要があると感じた。・・・

 私の違和感は、この本が一般向けのではなく少年少女向けであり、しかも初出版が1986年であり近年のパレスチナ問題の研究をふまえての補足が可能であったに関わらず、上記の英国とパレスチナ・ユダヤとの関係に少しも触れずに、済ましていることだ。
 ロアルド、君はこの本を書いた時、バルフォア協定とフサイン・マクマフォン協定(更には大戦後のオスマントルコ領分割を連合国間で結んだサイクス・ピコ協定も)とパレスチナ問題は関係ないと考えていたのか?英国やアメリカの子供たちにそう思わせたかったのか?
 この疑問について調べるためネット検索をしていたところ、こんなブログがヒットした。

太田述正さんのコラム
<ロアルド・ダールの半生(その1)>
<ロアルド・ダールの半生(その2)>
 ・・・
 「太田述正」「ロアルド・ダールの半生」で検索するとヒットします。

 “Going Solo ”のお話の後、帰国後のダールの事がまとめられている。
 詳しくは上記のブログを見ていただくことにして、注目すべきはダールはその後アメリカへ渡り、英国情報機関の仕事をしていたことだ。
 少なくとも英国の外交、国際関係を踏まえていないとできない仕事だと思う。

 以下は私の憶測。
 ロアルドは当然英国のパレスチナ問題の関与も知っていたのだろう。
 しかし、自国のへまを暴きたてて読者に喜んでもらえ本が売れるのは日本ぐらいのもので、あからさまに英国の失策を書き込むわけにはいかない。
 本当に触れたくなければ、この部分を本文から削除すればいいだけだし、またはダール本人と髭男二人だけのやり取りなのだから、恣意的に改変する事もできたはずだ。
 しかしダールはそれらを選択しなかった。
 婉曲に、遠まわしに、そして気づいた人にはわかるように書くことにしたのだ、と。・・・

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 エジプトの民意のアラブ諸国内での特異性が説明されている。↓

 <最も、より民主主義的になることが進歩につながると考えている。↓>
 ・・・In the 2010 Gallup survey, more than 80 percent of Egyptians said they agreed with the statement “Moving toward greater democracy will help Muslims progress” — more than said so in any other Muslim-majority society polled.
 <表現の自由や宗教の自由を最も熱烈に希求している。↓>
 Respondents also largely craved greater social freedoms, such as free speech and religion.・・・
 <そして、最も自国の社会と経済の将来について楽観的。↓>
 ・・・countries that underwent Arab Spring revolutions were feeling far more optimistic about their social and economic prospects than those that didn’t, and that Egyptians were foremost among them. ・・・
http://www.washingtonpost.com/blogs/worldviews/wp/2012/12/08/why-egyptians-are-angry-at-morsi-in-charts/

 ユダヤ人にキリスト教に改宗するか亡命するか迫った520年前の政策のために亡命したユダヤ人の子孫に対し、先月、スペインが、(今なおユダヤ人=ユダヤ教徒であれば、)、望めば無条件でスペイン国籍を付与することにしたんだって。↓

 ・・・last month・・・<f>ive hundred and twenty years after the start of the Inquisition, Spainopened the door to descendants of Sephardic Jews whose ancestors had fled the Iberian Peninsula, forced, in order to live in Spain or its colonies, to choose between exile or conversion to Christianity. Or worse.・・・
http://www.nytimes.com/2012/12/09/sunday-review/a-tepid-welcome-back-for-spanish-jews.html?ref=opinion

 人が孤独だと感じたり他人から疎外されていると思うと体表温度がさがるんだって。
 また、何か温かいものに触ると、社会性が増すんだって。↓
http://www.nytimes.com/2012/12/09/opinion/sunday/the-chill-of-loneliness.html?hp&pagewanted=print
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太田述正コラム#5894(2012.12.9)
<近現代における支那と世界(その5)>

→非公開