太田述正コラム#5821(2012.11.3)
<「第三極」に投票を!/皆さんとディスカッション(続x1711)>

<コラム#5769の訂正>
「ジャコバイト」(コラム#0181)、「ジョージ」(コラム#4841)<と区々ですね。>

「ジャコバイト」(コラム#0181)<と区々ですね。>
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            --「第三極」に投票を--

 野田首相は、自らが政府のナンバー・ツーに据えた岡田克也(良く言えば安保外交音痴、悪く言えばJUSCOの利益の代弁者)と自らが与党のナンバー・スリーに据えた安住淳(単に軽薄なだけ)に、それぞれ、自らの真意に真っ向から反する以下のようなことを言わせている。↓

 「岡田氏、中国に配慮「決定は駄目だ」 離島奪還訓練断念の舞台裏 首相も追認、米は強い不快感・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121103/plc12110309020008-n1.htm
 「・・・民主党の安住淳・幹事長代行は2日に行った講演会で「次期衆議院議員総選挙で、戦後体制を根本的に変えるため、集団的自衛権などを導入しようという議論があるが、自分が責任者である限り、民主党は絶対にそのような道は進まない」と述べた。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/03/2012110300445.html

 考えてみると、この期に及んでの内閣改造で、必ずボロを出すであろう田中慶秋をあえて法相に、また、必ず暴走するであろう田中真紀子をあえて文科相に据えたのも余りにもおかしい。↓

 「・・・田中真紀子文科相が、来春に開校を予定していた3大学の新設に待ったをかけた・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121103/stt12110303340000-n1.htm
 「・・・一般論で言えば大臣の行動は、問題に一石を投じたという意味で賛成できる。ただ、現実的には今回の3大学がきちんと準備をしてきたなら、大学側は大変厳しい運営状態となる。十把一からげに『認めない』とやるのは問題・・・」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121102/edc12110222130006-n1.htm
 「・・・<田中氏、>官房長官や総理にはご報告しています<と語る。>・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121103/plc12110307010006-n1.htm

 どう考えても解散を先延ばしにすることを目指していたとしか思えない野田首相が、ここへ来て考えを急に変えたように見える。↓
 
 「野田首相が、赤字国債の発行を可能にする特例公債法案などの成立を前提に、年内の衆院解散の可能性を探っていることがわかった。
 2日、複数の首相周辺が明らかにした。・・・
 21013年度予算案や、通常国会への提出を目指す12年度補正予算案の成立が難しくなれば、景気への悪影響は避けられない。改正消費税法の付則は、14年4月の消費税率引き上げにあたって、経済状況を好転させることを条件としている。首相が「政治生命をかけ」て道筋をつけた消費税率引き上げまで危うくなりかねない。首相周辺は「首相は消費増税ができなくなるのは何としても避けたいと思っている」と指摘する。」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121103-OYT1T00242.htm?from=main4

 その野田首相、疲れが極限に達しているようだ。↓

 「野田佳彦首相は最近、かなり疲れがたまっているようだ。
 「説明しても頭に入っていないようだった。すごく疲れていた」
 官邸で首相に重要政策の内容を説明した省庁幹部はそう指摘する。2日の参院本会議の答弁では「経験のない困難を伴うことら、ことから」と、前日の衆院本会議に続いて、ろれつが回らなくなる場面があった。
 夜、公邸で飲む日本酒の量を心配する声も出ている。関係者によると、一升瓶を空けてしまう日もあるという。・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20121103k0000m010047000c.html

 以上を踏まえつつ、野田首相の心中を推し量ると次の通りです。

 野田政権になってから、政府の安保外交政策を、基本的に、それ以上は、防衛費の増額と集団的自衛権の政府解釈変更を行わなければ実行できないところまで、ステルスで、前進させるという目論見は達成した。
 消費税率引き上げに道筋をつけるという大懸案事項も、自公をたぶらかすことによって、達成した。
 後者のこともあって、次の衆院選で民主党が敗北するであろうことは、最初から織り込み済みだった。
 他方、自民党単独政権(自公政権を含む)の再来は、吉田ドクトリンの継続と政官業癒着構造の復活を意味することから、何としてでも回避しなければならない。
 自民党が吉田ドクトリンを継続することを困難にするため、(安保外交でバラバラな)民主党が自民党のハト派政党へと「脱皮」したとの印象を与えることで、現在の自民党のタカ派執行部をして自民党内のハト派への「配慮」を断念した選挙公約を打ち出させるべく、布石を打ち始めた。
 また、政官業癒着構造の復活を回避するために、第三極中のタカ派が、少なくとも対等な立場で自民党(自公)と連立政権を組めるところまで伸長するかどうかを、期待をもって見守っていたが、ほぼその見極めがついた。
 おかげで、特例公債法案、衆参両院の選挙制度改革法案、社会保障制度改革国民会議設置、の三つの問題が解決し、これに加えて12年度補正予算案の成立があれば、年内に衆議院を解散してもよさそうだ。
 これらの条件のクリアにも、ほぼ見通しがついた。↓
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/news/20121102-OYT1T00260.htm
 選挙の結果は、「期待通り」、民主党の壊滅的敗北だろう。
 以上の環境整備の苦労を思い起こすとともに、様々な感慨に耽っていると、疲れがどっと出てきた。
 
 いかがでしょうか。
 これで、野田政権の原発政策を含め、全てのことが、おおむね説明がつくと思うのですがね。
 そこで、結論です。
 みなさん、(私が忖度する)野田首相の意を汲み、今度の衆院選では、第三極中のタカ派の候補者に票を投じましょう!

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            --皆さんとディスカッション(続x1711)--

<きよきよ>(2010.10.11)(ツイッターより)

 「自民党系議員とその支持者の言動が、いかに欺瞞に満ちたものか」をわからせてくれた。
 以来、現時点での日本外交の限界が理解でき、私欲又は認識不足により「日本は自ら米国の属国」という大きな絵を無視し、トンチンカンな発言をする者がいかに多いか見えてきた。
 感謝。

<太田>(ツイッターより)

 「中国海洋監視船員「志願者ゼロ」 原因は厳しい条件…」
http://j.people.com.cn/94475/8001509.html
 それにしても苦しい言い訳だねえ。

「対日経済戦争の準備をしっかり行え…」
http://j.people.com.cn/94476/7995962.html
こいつはひどいねえ。
 「対日経済戦争」を本格的に始めたら中共は崩壊しちゃうだろうに。
 こんなことを口にしなければならないほど当局は追いつめられてるってことか。
 中共市民で逃げ出せる人は急げー。
 日本もエエよ。

<太田>

 こんな記事↑を読んだ後で、いつものこういうのに出っくわすとほっとするね。↓

 「女性スターの制服姿・・・」
http://j.people.com.cn/94638/94657/8002461.html

 台北タイムスは報じてないなあ。↓

 「台湾、尖閣めぐり中国にも主張 日本領海への侵入に対し・・・」
http://www.asahi.com/international/update/1102/TKY201211020428.html

 竹島と尖閣の問題、とりわけ前者に途方に暮れている米国当局、という図式がよく分かる。↓

 ・・・ increasingly the context of Asian politics will be shaped by waves of identity politics. And as the United States deploys elements of geopolitics and grand strategy -- military forces, "enhanced credibility," diplomatic presence, "strategic partnerships" -- to deal with challenges that are essentially un-strategic, the limits of U.S. influence will be increasingly apparent. In the current Korea-Japan dispute, for example, as two erstwhile allies have traded blows and accusations for months, the United States has largely been relegated to the sidelines.・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/11/02/angry_pacific?page=full

 アップルバウムの新著からの抜粋の第二弾だ。
 1949年にポーランドのある教会で奇跡が起こった、という面白ーいオハナシだよ。↓
http://www.slate.com/articles/news_and_politics/foreigners/features/2012/iron_curtain_applebaum_excerpt/iron_curtain_excerpt_anne_applebaum_on_why_the_communist_party_had_trouble.html
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 一人題名のない音楽会です。
 私の好きなクラシック的歌謡曲特集の、とりあえずの最終回(14回目)です。

精霊流し さだまさし(作詞作曲)(コラム#4889、4929)(グレープ)
http://www.youtube.com/watch?v=2UDeQgBSCZ4
冬の蝉(同上)(コラム#4893)
http://www.youtube.com/watch?v=2h_vlW6vcn8
秋桜(同上)(コラム#4889、4929、5293)
http://www.youtube.com/watch?v=dPq-VCwbsCQ&feature=related

愛しき日々(小掠作曲) 堀内孝雄
http://www.youtube.com/watch?v=9chEE9q5fl8&feature=related

群青 谷村新司(作詞作曲)(コラム#4263、4997)
http://www.youtube.com/watch?v=svVsV6hUqd4
22歳(同上)(コラム#5295)
http://www.youtube.com/watch?v=Jw0q1uUa1zM&feature=fvwrel
陽はまた昇る(同上)(コラム#4263、4997)
http://www.youtube.com/watch?v=nJqC2LaIMkQ
いい日旅立ち(同上)(コラム#4955、5295)
http://www.youtube.com/watch?v=WnvmMevp_2I&feature=related

季節の中で 松山千春
http://www.youtube.com/watch?v=ua4UWwHicvA&feature=related

また逢う日まで 尾崎紀世彦
http://www.youtube.com/watch?v=dnbn5PC2Zsc

死んだ男の残したものは 長谷川きよし(コラム#3490、4443)
http://www.youtube.com/watch?v=kLThp2qMgDQ&feature=related
別離(わかれ) 弘田三枝子が続いて歌ってるよ。
http://www.youtube.com/watch?v=yhBOwZw2DVs&feature=related
黒の舟歌(←野坂昭如)
http://www.youtube.com/watch?v=0aJmdG4bQeA&feature=related
 野坂昭如
http://www.youtube.com/watch?v=DXhdgOI_tXk&feature=related

あずさ2号 狩人
http://www.youtube.com/watch?v=DlNN1wBHjgU&feature=related

夢一夜 南こうせつ
http://www.youtube.com/watch?v=tnTqewSREv4&feature=related

よろしく哀愁 郷ひろみ 
http://www.youtube.com/watch?v=V9tOhkNx4F8&feature=related
 南沙織
http://www.youtube.com/watch?v=pJb5C5LJpSw&feature=related

大都会 クリスタルキング
http://www.youtube.com/watch?v=EjkaU5vcSQg&feature=related

ルビーの指環 寺尾聰
http://www.youtube.com/watch?v=n2cdgo86Hzo&feature=related

(完)
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太田述正コラム#5822(2012.11.3)
<フォーリン・アフェアーズ抄(その6)>

→非公開