太田述正コラム#5667(2012.8.18)
<皆さんとディスカッション(続x1637)>

<太田>(ツイッターより)

 「中国で美人が最も多い10の都市…」
http://j.people.com.cn/94638/94659/7915092.html
 人民網恒例の美女写真集で、水準を超えた美女が過半を占めたのは初めてじゃないかな。
 慶賀の至りだ。

<I+OhZpzd0>(「たった一人の反乱」より)

 というか・・・硬直化した右vs左の議論に飽き飽きしてレベルの高い論考を求めて太田述正に行き着いたのに未だにそんなレベルの議論されてもね・・。
 考えてもみな。保守主義の起源とみなされるバークですら当時の保守主義者から拒絶された
http://ja.wikipedia.org/wiki/保守主義
というように、十人いれば十人分のそれぞれ違う保守主義のイメージがあるのに、せいぜい一つか二つ程度の意見の相違で保守/リベラルの型にはめ込むのは無理があるだろ。

 あ、但し朝日新聞とか産経とか、「諸君!」とか「AERA」とか岩波とか新潮とかそういう傾向的に明らかに左、右に分かれる媒体などの主張は、保守、リベラルの色眼鏡で見た方がわかりやすいわww。
 まぁ見る前から結論が予測できるような論考はあまり興味ないけどね。

<Ja0aJ4yR0>(同上)

 「日本のナショナリストが中韓関係をこじらせている」米紙が東京発で報道
http://news.livedoor.com/article/detail/6862138/

 この記事は本当なのか?
 本当ならこの東京特派員も編集部もまったくどうしようもない。

<pIQRzJ1l0>(同上)
>>92
≫共産党ですら、君主制廃止の看板を下ろしたんだから、ほとんど意味のない分類じゃないかな。「天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである。」≪ (コラム#5665。bVrAy5PQ0)

 そんな恣意的な引用をしちゃダメだよ。キミの引用の直前を読んでごらん。
「党は、一人の個人が世襲で「国民統合」の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、
国民主権の原則の首尾一貫した展開のためには、民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ。」
http://www.jcp.or.jp/jcp/Koryo/index.html
と、君主制廃止=共和制実現を志向していることを明記している。典型的な左翼思想だよ。

<bVrAy5PQ0>(同上)

≫ちゅうことは、キミの定義に従えば、現在の日本じゃ、保守/右翼が88%、中道
が4%、リベラル/左翼が8%ということになるぞ。
 日本人は保守ばかりってことかい?≪(コラム#5665。太田)

 NHKのアンケートの設問は、要するに現状維持でいいか、それとも廃止か、権限強化か、という3択。これなら現状維持が8〜9割というのは納得できる数字。
 ウィキの保守の定義が「保守あるいは保守主義とは、古くからの習慣・制度・考え方などを尊重し、急激な改革に反対すること。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E5%AE%88
とあるように、現状維持派を「最も広義の保守」とみてよいでしょう。
 その意味では「日本人は保守ばかり」なのです。
 だが「皇室予算を倍にすることに賛成か」という設問なら、%はぐんと減るでしょう。
 それに賛成の人(おそらく20〜30%)は、立憲君主制の強化を求める人ですから「狭義 の保守(真正右翼)」とみなしてよいかも。「現状維持」がおそらく中道(浮動票)。

 もし廃止という意見(左翼)が20%を超えたら、日本の天皇制は危うくなるでしょう。
 明治維新を断行(協力)したのも、日本人の15〜20%くらいであったろうと推定されるからです。
 組織化されたノイジー・マイノリティーが2割もいれば、左翼革命は可能です。
 ロシア革命をごらんあれ。超マイノリティーの解同、民団、総連の力をごらんあれ。

≫ 一方、キミ、「みんなの党」は市場原理主義政党だって知らなかった?↓
≪(コラム#5665。太田)

 市場原理主義は基本的にレッセフェール、リバタリアニズムと親和性の高い考え方ですよね。
 規制緩和はもとより、政府の介入なしの自由競争、小さな政府、福祉国家の否定などが特徴ですが、「みんなの党」は確かに経済政策では規制緩和などを打ち出しているものの、福祉政策では「医療費を対GDP比10%を超える程度まで引き上げ」のように手厚い福祉政策も打ち出しています。
 実質的には財政規模の大きな政府となります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%AE%E5%85%9A
 これは欧米の市場原理主義とは異なる反市場原理主義を含む日本的政党なのでは?
 規制緩和などの小泉改革を実行した竹中平蔵ですら「私は市場原理主義者ではない」と言っていますね。
 日本に本当の市場原理主義政党なんてありますか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%82%E5%A0%B4%E5%8E%9F%E7%90%86%E4%B8%BB%E7%BE%A9

<太田>

 英国の状況は面白いよ。

 英国の全政党は、現時点では市場原理主義(サッチャリズム)を信奉している。
 だから、英国には、現時点でリベラル政党はないってこと。↓

 No major political party in the UK, at present, is committed to reversing the Thatcher government's reforms of the economy.
http://en.wikipedia.org/wiki/Thatcherism

 (英国は2008年から始まった大不況が続いている
http://www.thisismoney.co.uk/money/news/article-1616085/Economy-watch-How-long-Britains-recession-last.html
こともあり、私は、早晩、英労働党はリベラル政党に回帰するんじゃないかとふんでるけどね。)

 ところが、現在、英国の全政党が国営医療制度を支持している。
 つまり、英国では、医療制度に関しては市場原理主義の埒外なんだな。↓

 The position of all the major political parties is to make gradual improvements within the current framework; none have an agenda to replace the system.
http://en.wikipedia.org/wiki/National_Health_Service_(England)

 だから、みんなの党の医療政策でもって、同党が市場原理主義政党であるかどうかは判断はできない、と思うよ。

<bVrAy5PQ0>(「たった一人の反乱」より)

≫それにしても、おかしいじゃないか、移民政策を肯定したり、理不尽なふるまいを
する韓国にやたらと同情したりする保守主義者または右翼。日本の世間一般ではそんな人を、リベラルまたは左翼と呼ぶはずだと思うのだが。≪ (コラム#5665。mNyFRq4m0)

 はい、はい。何度も言わせないでね。
 「移民政策を肯定」する自民党議員(保守)は何人もいますし、「韓国にやたらと同情」する自民党議員も同様です。
 でも彼らは「リベラルまたは左翼」とは呼ばれません。
 繰り返しますが、個々の政策課題(や下心)は、保守かリベラルかを決める決定打とはならないのです。

 まぁ、太田さんを「日本基準」で分類したくないという皆さんのファン心理はよ〜く理解できました。
 拙いディベートのお相手をして下さった皆様には御礼申し上げます。

<8Jx3aL4I0>(同上)

 皆さん、<bVrAy5PQ0クンの天皇制論は、>「左翼を自認する者は、いずれ必ず天皇制廃止を企てるはず。」という心理読解/誘導の実例です。

 (太田述正コラム#1727:心理読解/誘導とは、他人の行為に先立ってその他人がやろうとしていることを読み取るとともに、その他人の考えを自分にとって有利な方向へと誘導しようとする脳の働きを指します。)

<AqO/DUUL0>(同上)

 <bVrAy5PQ0クン、>わかったよ。反天皇制だけが、左翼やリベラルの証(あかし)でいいよ(笑)。
 ところでいつになったら、天皇制廃止をかかげて選挙をするんだ?
 反自民とか消費税とか、もう見飽きたわ。
 俺もそろそろ、出来の悪い右翼として投票したいぞ(笑)。

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 キ印の人間の言動をあげつらってもしゃーないしゃーない。
 韓国にも「摂政」制度があればいいんだけどなあ。↓

 「「天皇は謝罪せよ」発言は「どうせ人気とり」 李大統領に対し韓国内から冷ややかな声・・・
 韓国大統領選の与党候補として立候補を表明している朴槿恵氏の側近<は>、「李大統領はポピュリズムに走っているようだ。その代償は次の政権が支払うことになる」と語った・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/6864604/

 それにしても、中共当局、見事なまでのマッチポンプぶりだねえ。
 韓国と違って、少なくともキ印の人間が取り仕切ってはいないようだ。↓

 「中国「反日」沸騰を警戒…ネット書き込み削除も・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120818-OYT1T00188.htm?from=top
 <野田政権の対応は、忝くも中共当局に褒められたぞ。↓>
 China has praised Japan's "wise" decision to free a group of activists who sailed to a disputed island chain, in a state media commentary.・・・
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-china-19303931

 SMAPについての長文の好意的記事だ。↓
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-19279741

 女性にオーガスムがあるのはどうしてか、乳児がいない時も女性の乳房が大きいのはどうしてか・・どちらも、動物の雌には見られない・・、はまだ解けていない疑問だって。↓

 ・・・The male orgasm, for example, serves a rather obvious seed-sowing function -- but what is the point of its female equivalent? The popular hypothesis that such ecstasy enhances the likelihood of a subsequent pregnancy is, Barash informs us, entirely without evidence. The idea that it might motivate reluctant ladies also seems flawed: other animals don’t require an eruption of bliss in order to continue the family line. Perhaps it is simply a “non-adaptive by-product” -- an incidental development to which evolution is indifferent?
 Barash doesn’t think so, preferring to believe that it is more important than that. But in what way remains a riddle -- and only one of many posed by the female body. Scientists cannot explain, for example, why women have prominent breasts even when they are not suckling children. Other mammals don’t. Yes, of course, men are drawn to these protruding sacks of fat -- but why? No one knows, though theories abound.・・・
http://www.ft.com/intl/cms/s/2/b0f049bc-e553-11e1-b758-00144feab49a.html#axzz23rvmip00
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 一人題名のない音楽会です。
 久石譲特集の2回目です。

 --北野武篇--

 今回は北野武監督の映画のための音楽をお送りしますが、ジブリの映画のための音楽に比べて、全般的に私の好みに合致しません。
 私は北野の作品を鑑賞したことがないのですが、ジブリの特に宮崎駿監督の映画が普遍性のある明確なテーマ/筋を持っていて、それが故に世界の老若男女の支持を集めている 
http://sankei.jp.msn.com/(←ディズニーのアニメをこき下ろしており、読むことを強くお奨めします。)
のに対し、北野の作品は、想像するに、テーマ/筋のない日常ないし非日常(という不条理性)・・その限りにおいてこれも普遍性はある・・を描いていて、ごく狭い熱烈なファンの支持を集めているのではないでしょうか。
 久石には、独立した作品もあり、それらも後日ご紹介しますが、それ以外については、普遍性のある映画等のためにしか作曲しないと想像されるところ、その場合の彼の作品は、その映画のテーマ/筋の明確度に応じてメロディックな度合いを意識的に決めているのではないか、と私は想像しています。
 ご承知のように、私はメロディックな音楽が好みなのであり、非メロディックな音楽・・環境音楽と言ってもいいかもしれません・・なら、私はむしろ無調の現代音楽っぽいものの方が良いと考えているので、久石の非メロディックな音楽は私の好みには合致しない、ということにあいなるわけです。
 このあたり、北野の作品をご覧になったことがあることのある方のコメントをお願いしたいところです。

 以下、※がついているのは、にもかかわらず、私が比較的良いと思った作品です。

HANA-BI(『HANA-BI』より)※ 作曲・ピアノ 久石譲
http://www.youtube.com/watch?v=3jv6s-gSb5I&feature=fvwrel
Angel(同上より)※
http://www.youtube.com/watch?v=bdEIbi3eK64&feature=related
Sea of Blue(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=tH_t1kaOaXY&feature=relmfu
...and Alone(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=PYMujAQCy7s&feature=fvwrel
Ever Love(同上より)※
http://www.youtube.com/watch?v=D2dwAJVOI74&feature=related

Kids Return(『Kids Return』より) 作曲・ピアノ 久石譲
http://www.youtube.com/watch?v=rxV62vUXWfk&feature=related
Next Round(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=_6IW2gvG5l8&feature=relmfu
Angel Doll(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=QHSMX1l4eRs&feature=relmfu
Alone(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=87FX0hRfqzI&feature=relmfu
As A Rival(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=KPqKxk9U7HQ&feature=relmfu
The Day After(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=B2N1huoUS6w&feature=relmfu
High Spirits(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=42wVzjowZ9g&feature=relmfu
Defeat(同上より)※
http://www.youtube.com/watch?v=fT7pHWmwQYo&feature=relmfu
Destiny(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=tPDfRzBHc6k&feature=relmfu
Break Down(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=8orm3PqqFVo&feature=relmfu
I Don't Care(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=HRNOtTcO1FY&feature=relmfu
No Way Out(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=nVJouhRvE2Q&feature=relmfu
Promise...For Us(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=Td9S14VfvFo&feature=relmfu

Pure White(『Dolls』より)
http://www.youtube.com/watch?v=24Oh8GAhk3A&feature=related
Sakura(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=iiVIGySERy8&feature=related
Feel(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=kbpoS5gvkh4&feature=related

Party 〜 One Year Later 〜(『Brother』より)※
http://www.youtube.com/watch?v=AfpilFXXWdI&feature=related
I love you...(『Aniki』より)※
http://www.youtube.com/watch?v=MGLqPqzBXEw&feature=related

In the Beginning(『Sonatine』より)
http://www.youtube.com/watch?v=1kFoMSNxUO4&feature=related
Play On The Sands(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=nhTFPF_uuys&feature=related

Summer(River Side)(『菊次郎の夏』より) 
http://www.youtube.com/watch?v=axvvx4EOQmY&feature=related
The Rain(同上より)
http://www.youtube.com/watch?v=07bVnI7Ra30&feature=related

サイレント・ラヴ(『あの夏、いちばん静かな海』より)
http://www.youtube.com/watch?v=jzEKml_1GaY&feature=related

(続く)
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太田述正コラム#5668(2012.8.18)
<フォーリン・アフェアーズ抄(その3)>

→非公開