太田述正コラム#5317(2012.2.23)
<皆さんとディスカッション(続x1472)>

<太田>(ツイッターより)

 連続して1回で睡眠をとる、というのは、英国(やナイジェリア?)では、近代以降、徐々に普及してきた悪習慣であり、これは2回に分けて睡眠をとるのが最適な人間の生理に合致しておらず、だからこそ鬱病やアル中等が猖獗するに至った可能性が高いんだとさ。
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-16964783

ニュートリノが光より早く到達したって話覚えてる?
 実験に使用したGPSシステムのケーブルがきちんとつながってなかったせいで誤ったデータが得られただけだったんだと。
http://newsfeed.time.com/2012/02/22/einstein-was-right-all-along-faster-than-light-neutrino-was-product-of-error/
 イタリアなんぞに受け手側の研究施設があったのが間違いの元かもね。やれやれ。

<ねこ魔人>

 ありがとうございました。人間主義という考え方における、個人主義の位置づけが理解できました。

 ただ、こちらの都合ながら、もう一つ疑問が湧いてきました。
 それについても稿を改めて記しておくので、ぜひお答えいただけたらうれしいです。
 ・・・

 <コラム#5315で>のご説明のおかげで、人間主義的な社会において、個人主義が発現する仕組みを理解することができました。

 ただ、人間主義についてまた別の疑問が出てまいりました。それは、中国や韓国は集団主義社会であるにも関わらず、なぜ他人に関して無関心であるのかということです。
 バラエティーコリアに掲載された記事では、中国人や韓国人は集団的であるとされています。
 一方で、中国では、通行人が倒れている児童を無視したことは記憶に新しいです。

 アメリカは個人主義社会です。
 人々に他者に対する思いやりがないです。
 カトリーナが上陸した町では略奪が起きました。

 中韓とアメリカにおける人間関係の在り方は、集団主義と個人主義という対極に位置しています。
 にも関わらず、両者ともに他者を見捨てます。
 このように、中韓の人々は集団主義であるが、個人主義社会における人間の在り方のように、他者に思いやりがありません。なぜでしょうか。

 たびたびの質問申し訳ございませんが、お答えいただけたら嬉しいです。

<太田>

 米国の方から行きますと、太田コラムの読者ならご存知かと思いますが、米国はできそこないのアングロサクソンであり、まともなアングロサクソンに比べると個人主義を対抗的に補完する人間主義が希薄であり、その欠陥がカトリーナ災害の際のニューオーリンズのように無政府状態になると露呈する場合がある、ということでしょう。

 他方、支那や朝鮮半島においては、過去の政府がもっぱら被治者を収奪する存在であったこともあり、利己主義が蔓延していた、というのが私の認識です。
 人間主義的本能が壊れてしまった利己主義的な阿Q的人物(コラム#234)だらけであったのは支那だけではなく、朝鮮半島も同様であったろう、ということです。
 (アラブ世界もそうだったでしょうし、インド亜大陸もロシアもそうだったことでしょう。)
 このような社会では、人間主義的なふるまいは、親族や疑似親族内においてしかみられなかったはずです。
 このような支那や朝鮮半島・・ただし北部・・で、戦後集団主義的イデオロギーを掲げた政府が樹立されたわけですが、被治者側から見れば、再び収奪的な、ただしより徹底的に収奪的な政府が樹立されたというだけであった上に、集団主義的イデオロギーの注入等に伴って親族や疑似親族が解体されて行ったことから、被治者の大部分において、利己主義がより昂進してしまっている、と考えられます。

 最後に朝鮮半島南部・・韓国・・についてです。
 北朝鮮同様、韓国も日本の統治を受けたことで、日本の人間主義に触れ、啓発されたはずであるところ、北朝鮮とは違って、自由民主主義圏にとどまったことから、戦後、親族や疑似親族内の人間主義が地域内、更には国レベルの人間主義へと拡大する形で、緩慢ながら人間主義的社会への道を歩んでいる、と私は見ています。
 そのことを我々に気付かせてくれたのが、新大久保駅乗客転落事故で助けようとして死亡した韓国人青年
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%A4%A7%E4%B9%85%E4%BF%9D%E9%A7%85%E4%B9%97%E5%AE%A2%E8%BB%A2%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
です。


 それでは、その他の記事の紹介です。

 ホワイトハウスに日本人の専門家を常駐させる、などという発想は、いかなる状況下でも出てこないだろう。
 まさに、日本が米国の属国であることを示している。↓

 「東京電力福島第1原発事故で、米原子力規制委員会(NRC)が日本に派遣した専門家の首相官邸常駐を日本側が断り、情報不足に苦しむ米側が「フラストレーション(いら立ち)」を募らせた。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012022201001851.html

 戦後日本人のお粗末な戦前・戦中日本観は、いつまで経っても変わんないねえ。↓

 「・・・日本の近代史の本を読むと、現在の北朝鮮が戦時中の日本によく似ていることに気づく。大日本帝国の支配者たちがポツダム宣言の受け入れに躊躇したのは“国体”の護持のため。“国体”を金王朝と入れ替えれば、政権中枢の人びとの不安がよくわかる。・・・」
http://book.asahi.com/reviews/column/2012022100003.html
 「・・・我が国の外食産業サービスは独自の進化を経ている。低価格化の価格競争に勝つため、さらに物的コストを必要としない従業員の『お客様サービス』を上乗せして対抗しようとする。その結果、低価格・低賃金なのに過剰サービスという単純な行動ファイナンスでは解析不能な現象が起きているのだ。何故、解析が不能なのかというと『従業員のモラルハザード』という低賃金長期労働に対して諸外国では不可避に起こるべき事態が、我が国では全く起きていないからである。ここで言うモラルハザードとはレジの金銭を盗むことなどではない、時々サボったり、手を抜いたり、休んだりする個々の労働者の適度な息抜きのことだ。それどころか完璧に安定した様相すら見せている。これをわが国独自のガラパゴス生態系『ワタミ化』と銘銘したい。(従業員のモチベーションは明らかに低下しているだろうが、それが行為に現れない点が深い民族性を象徴していると思う)。
 しかしこれと類似する現象は今に始まったことではないだろう。補給も不十分な状態で行軍し数万の兵士が餓死したインパール作戦や、バンザイ突撃等々、上が無謀でも現場は死ぬまで頑張るのだ。馬鹿らしいと分かっていてもだ。
 自分は、何度も同じような結論になるが、やはり現代においても、もしくは自分も含めて日本人の精神性は家父長的な村社会構造に根ざしているのではないかと思う。モラルハザードが良いとは思わないが、多くの労働現場で発現されない現状は『1人だけ違う行為をする』という事に対して、凄まじい心理的制約があるからだろう・・・」
http://d.hatena.ne.jp/Lacan2205126/20120222/1329895239

 フーバー長官下のFBIによる作為無作為の悪行は数えきれない。↓

 ・・・During the 1960s, the FBI illegally wiretapped and spied relentlessly on the Rev. Martin Luther King Jr.and other civil rights leaders, convinced they were under Moscow'sdirection, but ignored the predatory Ku Klux Klan, the most violent U.S. terrorist group of the century. Hoover balked at investigating the Mafia, but happily built voluminous files on the sex lives ofJohn F. Kennedy and others.・・・
 The FBI and the CIA had not been on speaking terms for most of the past 40 years.・・・
http://www.latimes.com/entertainment/news/la-et-book-tim-weiner-20120222,0,4038023.story

 ブルターニュの一つの町がさきがけとなった(コラム#5233)が、このたび、フランス政府が、ついにマドモアゼル(未婚の女性)という言葉の公文書からの追放を決めた。
 印欧語族のどの国も絶対やらないだろうが、本来、女性名詞や代名詞も追放すべきだろう。↓

 Prime Minister Francois Fillon ordered the honorific・・・Mademoiselle・・・— akin to “damsel” and the equivalent of “miss” — banished from official forms and registries. ・・・
http://www.nytimes.com/2012/02/23/world/europe/france-drops-mademoiselle-from-official-use.html?ref=world&pagewanted=print#h

 運動能力が向上したことで、どうして記憶力や学習能力が向上したって言えるんだろ?↓

 「・・・刺激の多い環境で育ったマウスは、神経細胞間の情報伝達に欠かせない物質を輸送する「KIF1A」というたんぱく質が増え、・・・記憶力や学習能力が向上<し、>・・・働きも活発になり、シナプスの量が増えていた。・・・
 プールで繰り返し泳がせ、島にたどり着くまでの時間を調べたところ、刺激のある環境で育った方が回を重ねるほどより早くたどり着いた。・・・」
http://www.asahi.com/science/update/0223/TKY201202220857.html

 女性の不倫率は男性よりも高いかも(コラム#5299)というのは本当かも。
 (調査対象がはっきりしないが・・。)↓

 「・・・浮気経験のある女性は49%と、ほぼ半分を占めた。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120222/trd12022213100005-n1.htm
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太田述正コラム#5318(2012.2.23)
<大英帝国再論(その9)>

→非公開