太田述正コラム#5081(2011.10.29)
<皆さんとディスカッション(続x1364)>

<太田>(ツイッターより)

 村上春樹のインタビュー記事を書いた人物が、東京(と神奈川)における村上の「聖地」巡りを写真と音声ファイル付で行っている。
http://www.nytimes.com/interactive/2011/10/23/magazine/20Mag-Murakami-Tokyo.html?ref=magazine
 村上は既に世界のブランドなんだね。
 ちなみに僕は、この中に出てくる10箇所中9箇所を良く知ってる。
 東京は僕の終の棲家だ。

 刑事告発されそうな、大王製紙前会長の井川 意高、出身高校(筑駒)と出身大学学部(東大法)が悪過ぎたねえ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E5%B7%9D%E6%84%8F%E9%AB%98
 その関連だが、彼の親しい後藤田正純は高校の後輩で同じくダメな慶大(一浪。商)出だったんだね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E8%97%A4%E7%94%B0%E6%AD%A3%E7%B4%94

<太田>

 以下、ご参考まで。
 なお、慶應の日吉キャンパスには慶應高校が同居してるし、中学(慶應普通部)も近くにあるけどね・・。↓

 「全国大学生活協同組合連合会が公式サイトで公開している書籍売れ筋ランキング(9月分)において、慶應大学・日吉キャンパスのランキングだけが「おかしい」とツイッター上で話題になっている。
 同ランキングでは、東京大学、早稲田大学、慶應大学・日吉キャンパス、大阪大学、同志社大学の各大学生協の売れ筋トップ10が公開されているのだが、テキストや参考書が上位を占める他校に比べ、慶應大学だけが1位に「名探偵コナン」73巻、2位に「君に届け」14巻、5位に「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」9巻など、軟派な書籍がランクインしているからだ。
 慶應大学以外の1位には、「憲法の急所」(東京大学)、「会社法判例百選」(早稲田大学)、「別冊図書館戦争」2巻(大阪大学)、「スッキリわかる日商簿記3級」(同志社大学)といった書籍が見られ、1位以外にも硬派な学術系書籍が並ぶ。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/5972429/ 

 ああそうだ、肝心の参考もつけとかなくっちゃな。↓
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-23883520111028

 sheltemクン(コラム#5079)じゃないが、オリンパスとは会社こそ違え、大王製紙の現在の社長の学歴も、ちったあ気になるなあ。↓

 「佐光正義氏(さこう・まさよし) 78年創価大法卒、入社。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/jinji/20110514-OYT8T00362.htm

<ζζττ>(「たった一人の反乱」より)

 オリンパスの事件は一説にはバブル時代の「損失先送り」を「最終処理」したという説がありますね。
 これが正解のような気がしています。
 それでも、疑問が残りはします。
 なぜ、後任社長を菊川氏の子飼いや闇の事情を知る人物にせず、外国人を社長に選んだのか?
 多分、外国人社長は闇の事情に気づかないと思っていたのでしょう。
 とんまとしか言い様がありません。
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-281.html

<太田>

 同じようなこと言っているね。出所は、どちらもFACTAのブログみたいだが・・。↓
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51291961.html

 関連記事だ。↓

 「・・・米紙ニューヨーク・タイムズは28日付紙面で米証券取引委員会(SEC)が調査を開始したと報じた。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111029/biz11102908500004-n1.htm
 「・・・オリンパスは・・・06年5月から08年4月にかけてアルティスなど国内ベンチャー3社を計734億円で買収したが、オリンパスは買収完了後1年もたたないうちに、買収支払いの75%に相当する556億円を減損処理した。・・・
 オリンパスはM&Aを経営の中核に据えていた。06年5月から08年4月にかけてアルティスなど国内ベンチャー3社を計734億円で買収したが、オリンパスは買収完了後1年もたたないうちに、買収支払いの75%に相当する556億円を減損処理した。・・・
 で、アルティスだが、買収後に減損処理した額は196億円と簿価の約7割に相当する。・・・
 まずは基本となる計算手法。算定書では将来のキャッシュ・フロー(現金収支)を割引率を用いて現在価値に引き直す「DCF法」だけを用いている。300億円にも達する規模の案件なら、仮にベンチャー企業とはいえ、通常なら類似会社の取引比較、純資産や利益を用いた倍率などさまざまな算定手法を並行的に用いるのだが。・・・
  極めつきは事業計画書だ。08〜12年度を予想しており、売り上げの増加率は年135%(複利)。尋常でない伸びだが、成長の源泉となる技術や資産の評価には触れていない。12年度に急に運転資本が減少に転じたり、ターミナル・バリューを求める際に税引き後でなく税前利益を使ったり。DCFの見積もりが大きくなるような「仕掛け」のにおいが漂ってくる。
 筆者が計算したところ、算定書の買収価格は12年以降に年率で17%成長し続けるのと同等の価値算定となっている。そこまでバラ色の計画書なら、なぜ1年で大半を減損したのか、ということになる。「違法もしくは不正な点があったという事実はない」と主張するのなら、どうぞ。ならば、逆に「経営陣の能力が相当低かった」と善管注意義務の未達を認めたことになる。」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111028/biz11102807370004-n1.htm

<ζττζ>(「たった一人の反乱」より)

≫アメリカの国益を値切りすぎると、アメリカが本気で怒って安保破棄とか言い出しかねんぞ≪(コラム#5079。τζζτ)

 安保破棄して中国の勢力が強まったらアメリカも困るんじゃない。
 TPP拒否したという理由で日本にミサイル飛んできたらさすがのアメリカでも全世界から総スカン。
 逆に国防をおまかせしてる割に竹島や尖閣でも米軍様が表面に出て動いてくれませんけど。

<ΥΥΖΖ>(同上)

 アメリカが困るよりも、ずーっと日本が困るわけで、アメリカが本気で怒らない値切りラインを見極めるのが自民党の仕事だった、そのために自民党は外交安保を勉強した、という例え話だから、動画を見てくれとしか。
 値切りラインを見誤ったのが鳩山ってところだろう。

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 かつての金ぴかの時代(Gilded Age)・・ただし、石油成金じゃなくヘッジファンド経営者達が牛耳る・・に戻った米国についてのシュピーゲル誌の記事だ。
 復習を兼ねてどうぞ。↓

 ・・・the US has entered a second Gilded Age, but one in which hedge fund managers have replaced oil barons -- and are killing the American dream.・・・
 <それは、・・グラス・スティーガル法の改正とキャピタルゲイン課税/所得税の変更という・・政策を選択した論理的帰結だ。↓>
 ・・・they are "the result of policy choices."・・・
 ・・・in 1999 to sign into law legislation repealing the provisions in the Glass-Steagall Act of 1933 that separated the transactions of investment and commercial banks.
 At the same time・・・the wealthy receive enormous tax breaks worth hundreds of billions of dollars. In the 1970s, capital gains tax was 40 percent, and the highest income tax bracket paid a rate of 70 percent. Under George W. Bush, these rates dropped to 15 percent and 35 percent, respectively. For example, it emerged a few weeks ago that legendary investor Warren Buffett earned $63 million last year but was only required to pay 17 percent in taxes.・・・
 <所得分配が過度に不平等な社会の経済成長は鈍化する。↓>
 ・・・economies grow faster when income is more evenly distributed.・・・
 <現在の世界的経済危機の淵源は米国における不平等度の高まりだ。↓>
 The recent global economic crisis, with its roots in US financial markets, may have resulted, in part at least, from the increase in inequality・・・in the country.・・・
 <米国では、階層間移動もほとんどなくなってしまった。↓>
 ・・・increasing inequality and political control concentrated in the hands of the wealthy elite have drastically reduced economic mobility and that the US has long since fallen far behind Europe on this issue. ・・・
 <もう一つ、金ぴかの時代と違うのは、抗議運動が微温的なところだ。↓>
 The major difference between this Gilded Age and the last one is the relative absence of protest,・・・In the first Gilded Age, the streets were flooded with protest movements.・・・
http://www.spiegel.de/international/spiegel/0,1518,793896,00.html

 ジョブスは、パロアルトで育ち、パロアルトに住み続けたのね。↓

 ・・・He lived in a Palo Alto house whose modest scale astounded his rival Bill Gates. ・・・
 Jobs grows up in suburban Pal Alto with an adopted father he adores and who passes along a love for mechanics and electronics・・・
http://www.latimes.com/entertainment/news/books/la-et-1029-book-20111029,0,365536.story

 イギリス人が最も異邦人であると感じるのは米国においてだと喝破した奴がいたのね。↓

 ・・・ G. K. Chesterton・・・said that nowhere on earth does an Englishman feel as much a stranger as in the United States.・・・
 <なのに、急にイギリス込の欧州対米国、という図式で話が展開するのはおかしいじゃん。↓>
 Religion aside, political differences between the countries have been formed by profoundly diverse historical experiences. If we still use the vocabulary of left and right, then the veteran observer William Pfaff is correct to say that there is no important political party in Western Europe today that does not stand to the left of the Democrats on social issues. Despite all their demographic challenges, European countries are not going to abandon their welfare systems. Nor are they going to lose their aversion to war. ・・・
http://www.nytimes.com/2011/10/30/magazine/rethinking-that-special-relationship-between-the-us-and-britain.html?ref=magazine

 ニール・ファーガソンの旧著の書評なのか、新著の書評なのか調べなかったが、ファーガソンこんなに日本のこと分かってたんだっけ?↓

 <何が、欧米の優位をもたらしたか、の彼のいつものご高説は以下のごとし。↓>
 ・・・the West's "killer apps." ・・・competition・・・the growth of science・・・property rights defined by law・・・the triumph of Western medicine・・・the development of consumer society・・・West's work ethic・・・
 <欧米・・欧州とアングロサクソンを一括りにしてるのは相変らずだが・・のマネを最もうまくやったのが日本とイスラエルだとよ。↓>
  ・・・the most successful non-Western polities are those that have "downloaded" the six apps. At the top of the class is Japan,・・・<a> smaller, but no less spectacular, example is Israel・・・
 <日露戦争での日本の勝利は、立憲主義の専制主義への勝利だとさ。↓>
  When Japan vanquished Russia in 1905, its victory was widely understood by Westerners, not least by President Theodore Roosevelt, as the triumph of constitutionalism over autocracy.・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204777904576651082593576882.html?mod=WSJ_Opinion_LEFTTopOpinion

 中共でブロガー達が皮肉や風刺でもってインターネット規制をかいくぐってる姿を生き生きと描いている。↓

 ・・・To slip past censors, Chinese bloggers have become masters of comic subterfuge, cloaking their messages in protective layers of irony and satire. ・・・
 So pervasive is this irreverent subculture that the Chinese have a name for it: egao, meaning “evil works” or, more roughly, “mischievous mockery.”・・・
http://www.nytimes.com/2011/10/30/magazine/the-dangerous-politics-of-internet-humor-in-china.html?ref=magazine&pagewanted=all
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太田述正コラム#5082(2011.10.29)
<中野雅至『天下りの研究』を読む(その8)>

→非公開