太田述正コラム#4829(2011.6.25)
<皆さんとディスカッション(続x1244)>

<太田>

 厳密に言うと、タイトルは「過去・現在・未来」にすべきだが、表記のままにした。

<太田>(ツイッターより)

 ネット上でこういうの見つけた。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0215&f=national_0215_019.shtml
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0206&f=national_0206_025.shtml
 言及されている教育だけじゃなく、日本型政治経済体制(ただし政治抜き)全体を中共は移植しようとした、という私の仮説、誰か検証してくれないかなあ。

 「経済産業省は24日、民主党政権の公務員制度改革を批判してきた同省の古賀茂明氏(55)=大臣官房付=・・・に7月15日付の退職を打診した。」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110625k0000m010158000c.html 
 やっぱりなあ。給料もらいながら雇用主批判を公然と行うってのはルール違反だよ。

<太田>

 古賀君については、更に、以下を参照。
 上記の私の批判は批判として、彼の、天下り批判、おおむね同感だな。↓
http://news.livedoor.com/article/detail/5608038/
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2011/05/19/20110520k0000m040039000c.html

 
 それでは、その他の記事の紹介です。
 本日は、多すぎるので、一部は明日に回します。


 日本の原発政策のスタートが中曽根康弘によって切られたって記事が出てた。
 それが、不毛な原発推進派と原発反対派の対峙を生み出したとよ。↓

 ・・・In August 1945, Yasuhiro Nakasone, a young naval officer who would become one of postwar Japan’s most powerful prime ministers, was stationed in western Japan.
 “I saw the nuclear mushroom cloud over Hiroshima,” Mr. Nakasone wrote in an essay in the 1960s. “At that moment, I sensed that the next age was the nuclear age.”
 For many Japanese like Mr. Nakasone, nuclear power became a holy grail — a way for Japan, whose lack of oil and other natural resources had led to World War II and defeat, to become more energy independent. The mastery of nuclear power would also open the possibility of eventually developing nuclear weapons, a subject that Japan secretly studied when Mr. Nakasone was defense minister in 1970.
It was precisely because of nuclear power’s possible link to nuclear arms and its close ties to the United States that left-leaning politicians, academics and intellectuals became fierce opponents. As a countermeasure, proponents of nuclear power stressed its absolute safety, so that each side struck extreme positions, a standoff that lasts to this day. ・・・
http://www.nytimes.com/2011/06/25/world/asia/25myth.html?ref=world&pagewanted=all

 松永英明が以下のように指摘している。↓

 「・・・ここに一冊の本がある。レベッカ・ソルニット著/高月園子訳『災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか 』(亜紀書房)である。それによると、「災害時に人はパニックに陥る」というのは誤った「常識」であって、世界中のどの災害でも利他的な行為がみられるというのである。・・・
 その利他的なコミュニティが持続して社会革命的な状態を生み出したこともあれば、九・一一のようにそのようなユートピアが(軍国主義的政府方針により)つぶされた例もある、と指摘される。・・・
 同書によれば、もともと人々は利他的に生きたいという願いをもっている。しかし、社会の仕組みはそれを許さない。大衆が利他的であることを望まない支配層によって、利己的な社会構造が作られ、固定化されている。その枠組みが強力に破壊される「災害」によって、利他的な行動が許されるようになるというのだ。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/5661530/

 ところが、この本の書評で、「くにたち蟄居日記」サンは、以下のように記している。↓

 「・・・現場の「エリート」が<この本の著者が指摘するような>パニックを起こしているか。具体的には自衛隊、警察の方を意味するわけだが、メディアを見ている限り、今回の震災で彼らが暴挙を働いたという話はない。これは本書が最後に大きく取り上げているニューオリンズのハリケーンカトリーナの事例と大きく違っている。世界が称賛しているのは、案外現場エリートの沈着な対応なのかとすらちょっと考えた程だ。・・・」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4750510238/kotonoha0b-22/ref=nosim/

 私の取りあえずの結論は、日本人の場合人間主義的「本能」が平素から抑圧されている度合いが少ない上、支配層自身が人間主義的「本能」に従って行動している度合いが大きい、というものだ。
 この本を読まれた読者からのインプットを期待している。

 2プラス2で馬毛島でのNLP(FCLP)実施方針の正式表明、日本の主要メディア、とりあげてないねえ。↓

 ・・・the US and Japan on June 21 for the first time named Mage Island - or an uninhabited island in Nishinoomote City of Kagoshima prefecture - as the candidate site for US carrier-borne aircraft landing drills.
 The joint statement, issued by four foreign and defense ministers of the US and Japan after the so-called two-plus-two security meeting in Washington, for the first time specifically mentioned the name of Mage Island for the "use by US forces as a permanent field carrier landing practice site". ・・・
http://www.atimes.com/atimes/Japan/MF25Dh01.html

 困ったもんだわ。↓

 「・・・韓国の中高校生・・・を対象に実施したアンケートによると、「主敵」を日本(34%)とした回答が最も多く、2位の北朝鮮(17%)の約2倍だった。米国が15%、中国が10%で続いた。・・・」
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE0E6E2E6958DE0E6E2E4E0E2E3E39494E3E2E2E2

 米国の場合は、ビジネススクールとロースクールが双璧で、これはこれで問題があるわけだが、中共の場合は、片肺飛行なんで、事態は深刻だな。↓

 「・・・1999-2010年までの間で中国大陸部の大学入試状元(各省・自治区・直轄市における大学統一入試の成績最優秀者)に最も人気があったのは、北京大学と清華大学だった。
 報告書によると、1999年から2010年までの12年間、大陸部の入試成績優秀者の間で人気が高かった専攻科目はビジネス関係で、全体の4割が経営管理学科を専攻した。・・・」
http://j.people.com.cn/94475/7420214.html

 要するに、米国は、外交同様、スパイ/対スパイ活動(=ヒューミント)が不得手なんだよ。↓

 ・・・ His book paints a sobering, sometimes pathetic picture of American law enforcement and counterintelligence forces that appear woefully incapable of coping with the challenge from China.・・・
 While Russians and Americans rely on professional snoops or fancy equipment, the Chinese count on friends and connections to piece together information.・・・
http://www.washingtonpost.com/entertainment/books/david-wises-tiger-trap-americas-secret-spy-war-with-china/2011/06/08/AGrX1VjH_print.html

 イギリス人の起源に関するシュピーゲルの記事(コラム#4818、4820、4822(いずれも未公開))に反発して、英国の大衆紙が次々にドイツ人を侮辱する記事を掲げているとよ。↓
http://www.spiegel.de/international/zeitgeist/0,1518,770399,00.html


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一人題名のない音楽会です。
 久保田早紀の2回目です。

 ヒマつぶしをする気のある方は、『異邦人』のDTMによる編曲も聴いてみてください。

ロマサガ戦闘風
http://www.youtube.com/watch?v=N9YkPtgeuJA&feature=related
合唱
http://www.youtube.com/watch?v=_auA74UQTR8&feature=related

 さて、久保田の、『異邦人』以外の曲です。
 今までほとんど聴いたことがなかったのですが、聴きだすと、次第にその魅力に引きずり込まれていきます。
 しかも、最初はあまりピンと来なかった曲でも、何度か聴いていると、好きになってくる、という不思議な体験をしました。
 ユーチューブにアップされるという時点で、既に選別されてはいるわけですが、西島に比べてもずっと打率が高い、という印象を受けます。

・私が最初から、あるいは比較的最初からイイと思った曲

25時 『異邦人』とセットで聴くべき曲というおもむきですね。
http://www.youtube.com/watch?v=KsGWS7AJeuI
天界 なんと壮大な恋の歌であることよ。
http://www.youtube.com/watch?v=3tEWMU-c2zQ&feature=related
九月の色 この曲もそうだが、久保田の失恋の歌は、どれも実にクールです。
http://www.youtube.com/watch?v=VQE3iEQOWv8&feature=related

 ↑以上の3曲は、『異邦人』に次ぐ黄金トリオでしょうね。

夢飛行 微笑ましい失恋の歌です。
http://www.youtube.com/watch?v=Rli873df9TI&feature=related&fmt=18
みせかけだけの優しさ 間奏のバイオリンがイイ。
http://www.youtube.com/watch?v=epncfTBCg_I&feature=related&fmt=18
シャングリラ この曲に限りませんが、久保田の作詞家としての力量に舌を巻きます。
http://www.youtube.com/watch?v=IqEBgkwZAkI&feature=related&fmt=18
ギター弾きを見ませんか サウダーデ(=サウダージ。郷愁、憧憬、思慕、切なさ、などの意味合いを持つ、ポルトガル語およびガリシア語の語彙)じゃのし。
http://www.youtube.com/watch?v=mN_QBYzWw2A&feature=related&fmt=18
オレンジ・エアメール・スペシャル キリン・オレンジのCMソング 久保田は他人(企業を含む)のために曲を提供することをほとんどしていませんが、その例外です。
http://www.youtube.com/watch?v=dZaJMiku-9Q&feature=related
白夜 展開部が瞬間的に短調になるところかたまらない。
http://www.youtube.com/watch?v=Ge_bG7muG3g&feature=related&fmt=18
朝 1オクターヴ近く音程が飛ぶ歌の名曲ってあるんですねえ。
http://www.youtube.com/watch?v=rFNz_DS-A1M&feature=related&fmt=18
サラーム サラームはアラビア語で「平安、平和」の意味だが、久保田の語彙の豊富さには脱帽。
http://www.youtube.com/watch?v=MKs_GnprRrA&feature=related&fmt=18
帰郷 展開部がほのかに日本調になるところがニクイ。
http://www.youtube.com/watch?v=1taXd1qbLOA&feature=related&fmt=18
ナルシス 初恋の鼓動の高まりを描ききっている。
http://www.youtube.com/watch?v=KXn7Zqx3Rsc&feature=related&fmt=18
星空の少年 何という悲しくも美しい歌詞だろうか。
http://www.youtube.com/watch?v=LvtByxcKOJM&feature=related&fmt=18
幻想旅行 高度な作曲技法じゃらほい。
http://www.youtube.com/watch?v=OkN7ktDI-cs&feature=related&fmt=18
長い夜 ちょっとだけ使われる英語のフレーズが生きている。
http://www.youtube.com/watch?v=q6wSiP6glMY&feature=related
上海ノスタルジー 現在の未来都市上海を予見していたような歌ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=zZXHlgz5luw&feature=related&fmt=18
田園協奏曲 良質の風景画の中で描写される少女のはかない恋物語。
http://www.youtube.com/watch?v=gQSOHB0Dk1w&feature=related&fmt=18
真夜中の散歩 展開部が秀逸。
http://www.youtube.com/watch?v=i_1JeBM8dT8&feature=related&fmt=18
最終便 航空会社のPRにそのまま使えそうな曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=kHjLCbwBDYc&feature=related
4月25日橋 イントロ(間奏)が秀逸。
http://www.youtube.com/watch?v=wpKb5LKh-vk&feature=related
トマト売りの歌 このイントロも秀逸。
http://www.youtube.com/watch?v=Fb7sQu4DaIE&feature=related
アルファマの娘 同上。
http://www.youtube.com/watch?v=qCKeMTX1Wek&feature=related
18の祭り 長調→短調の転調が何度も行われる高度な技法の名曲。
http://www.youtube.com/watch?v=h-9VfcpRD_k&feature=related
憧憬 1オクターヴ近く音程が飛ぶもう一つの歌の名曲。
http://www.youtube.com/watch?v=wI-HYJPPky0&feature=related
愛の時代 英語のフレーズの多用に違和感があるが、曲はイイー。
http://www.youtube.com/watch?v=MbYtdjBdUaU&feature=related
ピアニッシモで・・・ イントロ(/間奏)が死にたくなるほどイイ。
http://www.youtube.com/watch?v=Z_VHFXSribs&feature=related
エルドラド 間奏がイイ。
http://www.youtube.com/watch?v=b5SPvuYr4fU&feature=related
お友達 褒め言葉が尽きてきた・・。
http://www.youtube.com/watch?v=VDGi_Brx3xg&feature=related
ねがい 20世紀後半を、久保田早紀と共有できた幸せを噛みしめたい。
http://www.youtube.com/watch?v=0atqd4ztwGE&feature=related

 ↑イントロ、間奏、伴奏は、(いた場合だが)編曲者を褒めるべきかもしれません。

・いまだにイイのかどうか迷っている曲

サウダーデ
http://www.youtube.com/watch?v=FUk5XRkpqR4&feature=related&fmt=18
真珠諸島
http://www.youtube.com/watch?v=xdflhilmjvI&feature=related
ザ・シティー
http://www.youtube.com/watch?v=VZptYKfKRzU&feature=related&fmt=18
ネフェルティティ
http://www.youtube.com/watch?v=pjJ7ojNDnG8&feature=related&fmt=18
プロローグ 。
http://www.youtube.com/watch?v=tKEdK-29YcI&feature=related&fmt=18
日本の子供達
http://www.youtube.com/watch?v=KT3ut_eBEhY&feature=related&fmt=18

・ダメだと思う曲・・通常、そんな曲は絶対掲げないのですが、久保田の作品がいかに粒よりかを分かっていただくために、あえて掲げました。

ねじれたヴィーナス
http://www.youtube.com/watch?v=KYeJGpJczB0&feature=related&fmt=18
月の浜辺ボタンがひとつ
http://www.youtube.com/watch?v=6sy9eia7wvo&feature=related&fmt=18
メランコリーのテーブルクロス
http://www.youtube.com/watch?v=PbXATnPzN6k&feature=related&fmt=18

 久保田は、自分の作った曲以外は(讃美歌を除いて)ほとんど歌っていません。
 以下の2曲くらいしかユーチューブにアップされていません。

(ラブ あまり感心しません。英語の発音にも難点が。
http://www.youtube.com/watch?v=BAkdWDTVsrw&feature=related )
百万本のバラ 一度ご紹介しました(コラム#3989)が、もう一度どうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=Qjx_KN7Xf4I&feature=related

 久保田は、有名になりたいとか、歌手、作曲家ないし作詞家として身すぎ世すぎをしていきたいという気持ちが全くなく、純粋に、発表したい曲をつくり発表し、すぐに引退してしまい、キリスト教信者になり、伝道に身をささげる道を選び、現在に至っています。
 これについては、我々がとやかく言うのは控えるべきでしょう。

(完)
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太田述正コラム#4830(2011.6.25)
<先の大戦における蛮行(その3)>

→非公開