太田述正コラム#4710(2011.4.27)
<皆さんとディスカッション(続x1185)>

<太田>(ツイッターより)

 (コラム#4708に関し)「ロシア<が>・・・地震国のトルコの原発受注に(日本が受注予定だったのを)横取り成功」って投稿はガセらしいよ。<今>日のディスカッション読んでね。このところ「訂正」が続いてるが、許されよ。

<nuribaon>(同上)

 ロシアは日本の後に入って楽する戦略かと。

<太田>(同上)

 何言いたいのか、よー分からんぞ。

<nuribaon>(同上)

 原発を初めて導入する国は運用や法整備が面倒でコストかかるので、まず日本に先に入れさせる。
 トルコはガスの上客なので、自ら原発売るのは自分で首しめることですし。

<太田>(同上)

 プ! そそっかしいねえ。ハズレだー。

<nuribaon>(同上)

 関係者からそう聞いてるんですけどね。実際はどうなんですか?

<太田>(同上)

 http://bit.ly/ePbDAv <(後出のUSさん投稿を読むべし。)>

<nuribaon>(同上)

 ほんとだー。トルコは違ったんだ。失礼しました。

<US>

 仕事がら、海外の原子力発電所の受注状況には敏感です。
 下記、自分の知らなかった話なので急ぎ調べました。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110425-OYT1T01315.htm
 チェルノブイリ4/26で25年経過、しかし、地震国のトルコの原発受注に(日本が受注予定だったのを)横取り成功。したたか〜おそロシヤ。≪(コラム#4708。)

 典拠と期待したリンクは、チェルノブイリの件であり、受注関連の典拠ではありませんでした。
 本件、常にウォッチしていた内容なので、見落とした動きがあったかと思いWEBを探しましたが、ソースが見当たりません。

 トルコ初の原子力発電所は確かにロシアが受注しました。この5月から工事が開始します。
 2ヶ所めは当初韓国が優勢だったのですが、昨年末日本が逆転し、3月末を目途に交渉が行われていたのですが、今回の震災・福島第1原子力発電所の事故のため一時中断となっています。
http://www.zaikei.co.jp/article/20110411/70524.html

 よって、本投稿の最後の文面は、ガセネタと思います。

 なお、事実はわかりませんが、ロシア、韓国などが巻き返しを狙ったとしてもビジネスの観点から考えればそれはあたりまえの行動と思います。(私の感想。典拠なし。)
 さらに言えば、トルコ、UAE、ベトナムで当初、ロシア、韓国に軒並み受注合戦に敗れた日本国のインパクトは相当大きかったですが、それ以上に大きいショックを受けたのはフランスでした。
 (受注合戦:
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/101222/mca1012220201002-n1.htm)
 (フランスの気持ち: 昔、ARCHITECT ENGINEER不在とか、AREVA、EDF、政府の連係がまずかったとかという記事を読んだ記憶があるのですが見つけられませんでした。)

 そのフランスがこの機に乗じて、危機管理、廃炉においてプレゼンスを発揮し、新規原子力発電所建設市場に対し、巻き返しを狙うのものビジネスの観点から考えればあたりまえの行動と思います。
(http://desktop2ch.jp/bizplus/1301827542/)

<εΞΞε>(「たった一人の反乱」より)

≫地震国のトルコの原発受注に(日本が受注予定だったのを)横取り成功≪(コラム#4708。εΞΞε)

  ↑ガセだったようで申し訳ない。
この例をみるまでもないけど、やっぱ信頼(性の高い)おける「典拠」が必要だね〜と痛感。
 ちなみに放射能汚染地域の住民には「転居」<(=シャレ(太田))>が必要だし・・・つーか緊急避難レベルだけど。

 一般堅気の我々は放射能に対する恐怖といっても、実体験も少なく(広島と長崎があるが)、人間の五感でも全く感じないのと、交通事故や疾病のように目の前で(例えば血まみれで)人が倒れるような代物と違い時間の猶予があるのと、何より原発推進の手先機関・電事連より教育(教科書)から社会向け広報まで統制され、危険であるという予備知識や被害の際の情報や映像等が無いので、ピンとこないというか想像し難いのかも。
 「人は、信じたいものを信じる」とよく言われるけど、現在放射能物質の体内蓄積が確実に増え続けていても、「自分は違う」・・・と現実を受容し難いモノなんだ(重度の疾病のように)と。
 で、参考になるか否かわからんのと、典拠も?なんだが
 チェルノブイリの奇形動物、植物
http://2r.ldblog.jp/archives/4335667.html
 チェルノブイリの奇形人間
http://blog.livedoor.jp/weekchange-beronupes/archives/51175670.html
 東海村臨界事故ではどれぐらい被曝したか?
 大内さん 推定16〜20シーベルト 被曝から83日後に死亡
 被曝1ヶ月ほどの変化
http://hon42.com/iryou/hou/5df097f74f2b47b493950579afb40f73.jpg
http://hon42.com/iryou/hou/is.jpg
 83日後に死亡
http://hon42.com/iryou/hou/is2.jpg
 篠原さん 推定 6〜10シーベルト、 被曝から211日目後に死亡
http://hon42.com/iryou/hou/01_02.jpg

<ξΕξΕ>(同上)

≫笑える福島第一原発のニュース≪(コラム#4708。εΞΞε)

 笑えねえよ。まぁ笑うしかねえけども。

 まあ日本は民主主義でも自由主義でもなかったわけだ。
 よく考えてみたら属国と民主主義と自由主義が両立する訳が無い罠。

http://takedanet.com/2011/04/post_3a50.html
 なーんかイソップ物語の裸の王様そのものだね。↑
 ホント、我が国の官僚は中共の政府以上に国際的に信用されなくなっちゃった。

 だからさー、こんなダメダメな官僚なんかが高給取ってちゃダメなのさ。

 太田さんは官僚の給料減らしたらまともな仕事しなくなって今まで通りのサービスが受けられなくなるっていうけど・・・・

 もともと、この程度のサービスしかできねえ集団なんだぜ?
 給料減らして結構!!どんどん減らせ!!

<太田>

 危機管理(安全保障)に対処するに当たっては、人の命に優先順位をつけるだけじゃなく、何がより重要か、判断しなきゃならない。
 北沢は当時の失態により、そして枝野はアホ記者会見により、それぞれ辞任に値する。既に国際的スキャンダルになってるぞ。↓

 「東京電力の清水正孝社長が、福島第1原子力発電所が深刻な状況に陥った3月11日夜、出張先から東京に戻るため航空自衛隊輸送機で離陸した後、政府の判断でUターンさせられた問題で、枝野幸男官房長官と北沢俊美防衛相は26日の記者会見で「清水氏は陸路で帰京できたはずだ」として、政府の対応に問題がなかったとの考えを強調した。・・・」http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110426/plc11042623410023-n1.htm
 「・・・清水正孝社長が、柔軟性のない規定や政府閣僚間の伝達不十分で東京の本店に戻れなかったことが分かった。勝俣恒久会長もこの時、中国・北京に出張中だった。原発の冷却システムに異常が発生した時点で決断を下すべき「ツートップ」が指揮本部に不在で初期対応ができなかったため、今回の事故はチェルノブイリに次ぐ大規模な事故につながってしまった。・・・
 防衛省の担当実務者はこの時、北沢俊美防衛相に「東京電力社長が輸送機搭乗を要請してきた」と報告した。北沢防衛相は「輸送機の使用は(東日本大震災の)被災者救援を最優先すべきだ」と指示した。この実務者は、既に出発していた輸送機に連絡、離陸から20分経過していたのにもかかわらず、輸送機を引き返させた。実務者は防衛相に輸送機が離陸したことを報告していなかった。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20110427000035
 ・・・He received approval from lower-level officials, and the plane took off from Nagoya at 11:30 p.m.
 But Mr. Kitazawa had actually vetoed Mr. Shimizu's request 10 minutes earlier at 11:20 p.m.・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704729304576286741965541546.html?mod=WSJ_World_MIDDLENews

 もちろん、自民党時代だって政治家に安全保障感覚(危機管理感覚)がなかったのは同じだ。
 こんな政治家に使われ続けてきている官僚たちが無能で退廃するのは当り前さ。

<ξΕΕξ>(「たった一人の反乱」より)

 「菅降ろしが公然化 両院議員総会求め署名活動 仙谷氏周辺にも動き」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110427/stt11042700460000-n4.htm

 「会派離脱願を届け出た16人」
http://www.asyura2.com/11/senkyo107/msg/666.html

 小沢さんラブな方々、当選回数1回が多いね。
 小沢さんに梯子を外された16人衆中、今回の名簿に入ってない石田三示、熊谷貞俊、豊田潤多郎、どうしちゃったんだろー。逆に心配しちゃうwww。

<太田>

 小沢さんラブな方々=山賊ファンクラブ会員。↓

 「・・・石川知裕被告(37)ら元秘書3人の第10回公判が27日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で開かれ、中堅ゼネコン「水谷建設」の川村尚・元社長(53)が証人として出廷。石川被告らに手渡したとされる小沢事務所への裏金計1億円について「衆院議員会館の小沢先生の部屋で大久保隆規被告(49)から要求された。その後、お支払いした」などと証言、裏金の提供を明言した。・・・
 平成15年の社長就任以降、受注したい具体的工事名2つを挙げて大久保被告にあいさつや料亭接待を続けたところ、16年9月になって「それぞれの工事業者決定後に5千万円ずつ」と要求され、「同年10月15日と17年4月中旬ごろに支払った」と語った。
 15年末には大久保被告の自宅で、お歳暮として現金100万円と高級牛肉を渡したとも明かした。」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110427/trl11042711260003-n1.htm

<sawapici>

 核の警鐘 【前編】 問われる原発の安全性
http://www.youtube.com/watch?v=k7riPSahLPE
 フランス制作のドキュメンタリーです。
 前回のディスカッションでフランスはどうなのかとあったので探してみました

<太田>(ツイッターより)

 「MIT・・・は25日、メディアラボの所長にIT起業家の伊藤穣一氏(44)を起用すると発表した」
http://bit.ly/fUVVmd
 彼、大卒者ですらない。ムッチャ面白い人物だね。ドバイ在住。
 日英、とりわけ英語ウィキ参照のこと。

<太田>

 堀江貴文やこの小飼弾↓といった規範意識の薄い連中が、日本で天下り(政官業癒着)を許してきたのさ。

 「堀江貴文・・・伊藤穣一・・・<の>双方とも、大学中退。
同じく大学中退者にして、両氏のちょうど間に生まれた私としては、やはり何も感じないというわけにはいかない。実家全焼という事故が理由だった私はとにかく、両氏とも、既存の教育機関(institution)には収まらなかった人物という点では共通していると思う。
 その両者をかの国の機関とこの国の機関がどう扱ったか。
 そのあまりのコントラストに、心のCCDが焼き切れそうだ。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/5520019/

<ΕξΕξ>(「たった一人の反乱」より)

 <イギリス 「移民受け入れという慈善」はやめた>
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/04/post-2055.php

<太田>

 「イギリスのデービッド・キャメロン首相は・・・EU諸国以外からの移民の受け入れを制限する方針を明らかにした。・・・」ってんだから、今後とも移民がEUから入ってくるのは(当然ながら)甘受するわけだ。
 全く日本の参考になんてなりゃせんよ。

<mk2:翻訳>

コラム#4708より
 英国が見る影もなく零落しつつある。↓

 ・・・Britain・・・is facing the biggest squeeze in living standards since the 1920s. Government budgets have been slashed in every direction. This year hundreds of thousands of public-sector workers will get the sack, while inflation, tax increases, and a steep reduction in welfare benefits will eat into the household incomes of nearly everyone else. A whole range of public institutions, from military airfields to public libraries, are closing or being sold off. ・・・
http://www.newsweek.com/2011/04/24/time-for-a-royal-wedding-while-england-is-royally-screwed.print.html

 ・・・イギリス・・・は、生活水準の面で、1920年代以来最大の苦境に直面している。政府予算は全ての方面において削減されている。今年には、数十万人の公共部門の労働者が解雇される一方で、インフレ、増税、そして急激な福祉給付の削減が、ほぼ全ての人の家計所得に食い込むことになるだろう。軍用飛行場から公立図書館にいたるまで、全範囲の公共機関が閉鎖されたり、売り飛ばされたりしている。・・・

<太田>

 5ポイントさしあげます。


 それでは、その他の記事の紹介です。
 まず、大震災関係から。

 原発をめぐる天下り(天上がり問題等を含む。要するに政官業学癒着)を赤裸々に描いたニューヨークタイムス記事が出た。
 これくらいの記事すら書けない、載せない日本の主要メディア!↓

 ・・・A 10-year extension for the oldest of Daiichi’s reactors suggests that the regulatory system was allowed to remain lax by politicians, bureaucrats and industry executives single-mindedly focused on expanding nuclear power. Regulators approved the extension beyond the reactor’s 40-year statutory limit just weeks before the tsunami despite warnings about its safety and subsequent admissions by Tokyo Electric, often called Tepco, that it had failed to carry out proper inspections of critical equipment. ・・・
 Just as in any Japanese village, the like-minded — nuclear industry officials, bureaucrats, politicians and scientists — have prospered by rewarding one another with construction projects, lucrative positions, and political, financial and regulatory support. The few openly skeptical of nuclear power’s safety become village outcasts, losing out on promotions and backing. ・・・
 Influential bureaucrats tend to side with the nuclear industry — and the promotion of it — because of a practice known as amakudari, or descent from heaven. ・・・
 <天上がりの話が出てくる。↓>
 Collusion flows the other way, too, in a lesser-known practice known as amaagari, or ascent to heaven. Because the regulatory panels meant to backstop the Nuclear and Industrial Safety Agency lack full-time technical experts, they depend largely on retired or active engineers from nuclear-industry-related companies. They are unlikely to criticize the companies that employ them. ・・・
 <京都大学の原子力工学関係の6教官が干されてる話が出てくる。↓>
 In Japan, research into nuclear power is financed by the government or nuclear power-related companies. Unable to conduct research, skeptics, especially a group of six at Kyoto University, languished for decades as assistant professors. ・・・
 <自民は原子力産業べったり、民主は原子力関係労組べったりと切り捨てられている。↓>
 The Liberal Democrats, who governed Japan nearly without interruption from 1955 to 2009, have close ties to the management of nuclear-industry-related companies. The Democratic Party, which has governed since, is backed by labor unions, which, in Japan, tend to be close to management. ・・・
 <加納時男前参議院議員(自民)・現東電顧問(東電副社長経験者)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E7%B4%8D%E6%99%82%E7%94%B7
がやり玉に挙げられている。↓>
 Under Japan’s electoral system, in which a significant percentage of legislators is chosen indirectly, parties reward institutional backers with seats in Parliament. In 1998, the Liberal Democrats selected Tokio Kano, a former vice president at Tepco, for one of these seats. ・・・
 Mr. Kano served two six-year terms in the upper house of Parliament until 2010. In a move that has raised eyebrows even in a world of cross-fertilizing interests, he has returned to Tepco as an adviser.
 While in office, Mr. Kano led a campaign to reshape the country’s energy policy by putting nuclear power at its center. He held leadership positions on energy committees that recommended policies long sought by the nuclear industry, like the use of a fuel called mixed oxide, or mox, in fast-breeder reactors. He also opposed the deregulation of the power industry.
 In 1999, Mr. Kano even complained in Parliament that nuclear power was portrayed unfairly in government-endorsed school textbooks. “Everything written about solar energy is positive, but only negative things are written about nuclear power,” he said, according to parliamentary records.
 Most important, in 2003, on the strength of Mr. Kano’s leadership, Japan adopted a national basic energy plan calling for the growth of nuclear energy as a way to achieve greater energy independence and to reduce Japan’s emission of greenhouses gases. The plan and subsequent versions mentioned only in broad terms the importance of safety at the nation’s nuclear plants despite the 2002 disclosure of cover-ups at Fukushima Daiichi and a 1999 accident at a plant northeast of Tokyo in which high levels of radiation were spewed into the air. ・・・
 <大畠章宏前経産相(民主・鳩山派重鎮。日立の原子力技術者経験者)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%95%A0%E7%AB%A0%E5%AE%8F
もぶっ叩かれている。彼、取材を受けるのを拒否したとさ。↓>
 ・・・minister・・・of Economy, Trade and Industry,・・・ Akihiro Ohata, was a former engineer at Hitachi’s nuclear division and one of the most influential advocates of nuclear power in the Democratic Party. He had successfully lobbied his party to change its official designation of nuclear power from a “transitional” to “main” source of energy. An aide to Mr. Ohata, who became Minister of Land, Infrastructure, Transport and Tourism in January, said he was unavailable for an interview. ・・・
http://www.nytimes.com/2011/04/27/world/asia/27collusion.html?ref=world&pagewanted=print

 次にアラブ革命関係です。

 イェーメンで、サレー(サレハ)大統領退陣の道筋がようやくついた。↓

 Yemeni President Ali Abdullah Saleh has agreed to an internationally negotiated plan to step down within 30 days in exchange for criminal immunity for his deadly crackdown on protests that have tipped the nation perilously close to civil war・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-yemen-saleh-20110424,0,5245382,print.story

 シリアじゃ、アサド政権による弾圧が当面成功する見通しだが、終わりの始まりであることは確か。↓

 ・・・Regardless of whether the regime survives or not - and it is most likely to survive - President Assad will emerge deeply injured and weakened.
For now, though, the odds are against the protesters.
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-13193210

 一言で紹介できないが、台湾、中共、米国をまたにかけたオモロイ亡命悲喜劇だ。(英文)↓
http://www.atimes.com/atimes/China/MD27Ad01.html
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太田述正コラム#4711(2011.4.27)
<先の大戦直前の日本の右翼(その4)>

→非公開