太田述正コラム#4421(2010.12.7)
<皆さんとディスカッション(続x1037)>

<太田>(ツイッターより)

 これだけ時間が経っても、WikiLeaksの日本関係のリークで碌なものが出てこないことこそ、「日本に政治などない≒日本が属国である」ことの証左なんであるぞよ。
 「たまーには見つめて欲しい家畜かな」(おーたん)

<TS>

 ・・・お送り頂いている<太田>コラム、未消化気味ではありますが読むのが一番楽しみな内容です。
 特に、戦前から続いている日本の民主主義を理解するにあたりこれらに関連する太田コラムを読みながら年表(出来事の関連)をエクセルで書いてみたりしました。
 読むだけでは頭の中に定着しないので自分の手を動かしてメモしたり整理しないといけないですね。
 あとは自分の英語レベルをさらにアップして紹介されている海外メディアの記事を早く読めるようにしたいことです。
 オイルピークの記事をはじめ、いくつかは読みきりました。

 それでは、ますますのご活躍を祈念しております。

<太田>

 そのご労作の年表、次著で使えるかも?
 頭の片隅に入れておいていただけませんか。

<ΟΔΔΟ>(「たった一人の反乱」より)

 ウイキペディアの依存症の定義

 「ある種の快感や高揚感を伴う特定の行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める抑えがたい欲求が生じ、その刺激を追い求める行動が優位となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる精神的・身体的・行動的状態」
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9D%E5%AD%98%E7%97%87 >

 つまり、ほぼ毎日オナニーせずにはいられない中学生男子、毎朝ジョギングをしないと何か気分が悪くてつい走ってしまう早朝ランナー、暇さえあればネットで情報収集せずにはいられないネットウォッチャー、みんな依存症患者ってことかーっ!

<太田>

 ボク、専門家じゃないけど一言。
 鬱病の場合だが、「様々なうつ状態のうち、臨床場面で・・・うつ病・・・として扱われるのは、「・・・生活の機能障害を呈している。」というある程度の重症度を呈するものである。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85
 つまり、「生活の機能障害を呈してい」ない場合は、依存症であっても依存症「患者」とは言えないよ。
 さもないと、タバコを止められない人だって、全員「ニコチン依存症患者」ってことになっちまう。

<TU>

 すんません。汚名挽回<(コラム#4419)>でなく、汚名返上では?
 平仮名だから別の意味が込められているんでしょうか。

<太田>

 前にも別の言葉に関して似たような指摘があったな。
 ボクの気持ちとしちゃ、「汚名<をそそいで失った評判を>ばん回」する、を縮めて書いてるだけなんだけどねえ。
 ・・とここまで書いてから、ググってみたら、あるわあるわ。
 これ、論争の的なんだね。↓
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1314751663
http://bbs3.sekkaku.net/bbs/?id=owari&mode=res&log=20

<midshipman>

 「保安庁創設に際して、治安組織の一元化の見地から、海上保安庁も海上公安局に改組されて、保安庁の下に置かれることになっていたっていた(保安庁法及び海上公安局法)。ところが、海上保安庁側の猛反発により結局、保安庁法の海上公安局に関する規定及び海上公安局法は施行されないまま、それに代わる自衛隊法の制定によって廃止される。そのため、海上保安庁は改組を免れて、現在に至るまでその状況が存続している。」
http://mwkp.fresheye.com/mb/m.php/%E6%B5%B7%E4%B8%8A%E4%BF%9D%E5%AE%89%E5%BA%81?guid=ON&page=3

 海上保安庁と海上自衛隊を合併させるには、相当な時間がかかりそうです。
やはり国土交通省と防衛省はうまくいってないんですかね?

<太田>

 競合する部分のある国家組織・・検察と警察もそう・・を設置するということは、「うまくい」かないという負の要素を織り込んで、あえて制度設計したということであり、そのねらいは、互いにチェックさせ、切磋琢磨させるという正の要素に期待するところにあります。
 ただ、このような制度設計が、「負の要素<正の要素」の形でうまく機能するためには、両組織の上に立つ人・・・首相や官房長官・・に高い識見が求められます。

<IH>

 チャンネル桜関連の動画が、視聴できなくなっているようです。
 「Free Japan TV」の一件が関係しているのでしょうか?
 念のため、お知らせまで・・・。

<太田>

 へー、この話ですか。↓
http://www.sns-freejapan.jp/2010/11/01/freejapantv/

 私には皆目検討がつきませんね。

<植田信>(2010.12.7)http://8706.teacup.com/uedam/bbs

 ・・・1990年前後に丸山真男が語った『回顧談』があります。岩波書店から2006年に出ました。上と下の2巻本です。
 下のほうを見ていたら、戦前の日本軍の話題がありました。・・・
 「中学生より後になるけれども、国共内戦にしても、中共はコミンテルンと一体と考えられていた。毛沢東がコミンテルンの指令を無視して行動したとかいうことは、戦後、初めて知りました。中共は第三インターの手先と見なされていました。
 日本の中国認識で、中共とコミンテルンの間に一線が画されていれば、日本の軍部の対応も違っていただろうと思うのです。つまり中共と国民党の争いを中国の内戦だと見れば、日本の対応もまた違ったはずです。中共をソヴィエト勢力の膨張だと見るから、これは日本の生命線だということになってくる。何が何でも阻止しなければならぬということになる。ここは歴史的想像力が必要なところではないでしょうか。」P.159

<太田>

 パンパカパーン。
 初めて植田さんが私以外のことを書いた部分が太田コラムで紹介されました!
 次著に使えそうですねえ。
 まことに僭越ながら、植田さん、その莫大な読書量を活かして、私の次著のために資料を提供する等、太田コラムへの協力活動に精力を割かれることが、一番、ご本人のためにもいいと思ってんだけどねえ。

 ところで、肝腎の上記引用だけど、丸山の言ってることが正しいとすれば、戦前・戦中に毛沢東がスターリンに逆らったことはないということのようだし、また、国共内戦が終わった直後の朝鮮戦争に毛沢東がスターリンの言うがままに代理参戦した(典拠省略)ことも併せ考えれば、毛沢東はスターリンのポチだったとほぼ断定できるんじゃないかな。
 よって、「赤露(=共産主義/ロシア)」を最大の脅威として安全保障政策を推進したところの、戦前・戦中の日本の世論や日本の軍部は、実に「歴史的想像力」が豊かだった、ということにならざるをえないよね。
 つまり、戦前・戦中の日本は、少なくとも、スターリンを全く脅威と見なかった戦前・戦中(途中まで)の米国(世論/政府)よりもはるかにまともだったし、ヒットラーの脅威をスターリンより圧倒的に重視した英国(チャーチル政権)よりもまともだった、ってこと。

<太田>

 それでは、記事の紹介です。

 このコラムの筆者の遠藤誉は、何か中共当局にゴマを擦らなきゃならない事情があるのか、痴呆的バカか、その両方だろうな。
 08憲章についてもノーベル平和賞についても中共の若者達が中共当局のIT検閲によって知らされておらず、或いはまた、仮に知らされていたとしても、何の問題意識も持たない可能性がある中共の若者達を中共当局が、その教育政策を通じてつくっていること、こそ中共当局の「ヤラセ」そのものじゃないのかい?↓
 
 「・・・<中共での反日デモは、>08憲章の起草者である劉暁波がノーベル平和賞を受賞したので、それに対する国民の関心をそらすために政府が仕掛けたものだ。 ・・・<をこのデモの>「ヤラセ論」が根拠<の1つ>とし<ているが、>・・・ これらが、いずれもいかに的をはずした推論であるかを述べ<たい。>・・・
 <そもそも、>08憲章に関しては、ほとんどの若者が知らないというのが現状で<ある。>・・・
 中国の若者たちはトップダウンにより形成された「主文化領域」では日本を憎み、激しい抗日運動に燃えるが、自ら選んだボトムアップの「次文化(サブカルチャー)領域」では日本動漫が大好きで、日本のファッションも電化製品も愛用するという、ダブルスタンダードを持っている。普段は「次文化」の精神領域で気軽に日本製を楽しんでいるが、ひとたび“靖国問題"や “釣魚島(尖閣)問題"などが浮かび上がってくると、まるでスイッチを切り替えるように突然「主文化」の精神領域に入り込んで激しく燃え上がるのである。 ・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101130/217336/?top

 あー、これで菅政権も終わったな。↓

 「菅政権は・・・、新たな「防衛計画の大綱」策定作業と連動して検討していた武器輸出三原則見直しによる輸出解禁を見送る方針を固めた。次期通常国会で2011年度予算関連法案成立へ協力を取り付けたい社民党や公明党が慎重な姿勢を示しているためで、菅直人首相や仙谷由人官房長官は解禁に踏み切れば政権運営が行き詰まりかねないと配慮した。複数の政府筋が明らかにした。
 武器輸出解禁は戦闘機などの国際共同開発・生産への参加が主眼で、見送り方針はこの凍結を意味する。北沢俊美防衛相、前原誠司外相、大畠章宏経済産業相らは解禁に積極的で、首相官邸サイドとの足並みの乱れが表面化した形だ・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010120601000759.html

 いかに20世紀半ばまで、米国がグロテスクな人種主義国家であったか、繰り返しを厭わずに引用しておこう。↓

 ・・・In 1948, the idea of interracial marriage in the United States was almost unimaginable. The few polls on this topic at the time showed that Americans were nearly unanimous in their disapproval of it.・・・
http://www.latimes.com/news/opinion/commentary/la-oe-powell-gay-marriage-20101205,0,6749122,print.story

 WikiLeaksで、バルト三国へのロシア侵攻に対処するNATOの作戦計画ができたことが、そのあらあらの概要とともに明らかになったぜ。↓

 ・・・Nine Nato divisions – US, British, German, and Polish – have been identified for combat operations in the event of armed aggression against Poland or the three Baltic states. North Polish and German ports have been listed for the receipt of naval assault forces and British and US warships. The first Nato exercises under the plan are to take place in the Baltic next year・・・
 Following years of transatlantic dispute over the new policy, Nato leaders are understood to have quietly endorsed the strategy at a summit in Lisbon last month.・・・
 In parallel negotiations with Warsaw the US has also offered to beef up Polish security against Russia by deploying special naval forces to the Baltic ports of Gdansk and Gdynia, putting squadrons of F-16 fighter aircraft in Poland and rotating C-130 Hercules transport planes into Poland from US bases in Germany・・・
 A cyber-attack on Estonia in 2007 was believed to have originated in Russia, and the Kremlin invaded Georgia a year later.
 Nerves were further set on edge last year when the Russians staged exercises simulating an invasion of the Baltic states and a nuclear attack on Poland.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2010/dec/06/wikileaks-cables-nato-russia-baltics

 欧州におけるミサイル防衛は、ロシアからのミサイルにも対処することが予定されていることも、あったり前田のクラッカーだが、明らかになったぞな。↓

 ・・・The Obama administration has told Poland that a new proposed US and Nato missile shield system aimed at destroying potential rocket attacks from Iran or Syria could be adapted to thwart "missiles coming from elsewhere".
 Both Warsaw and Moscow are certain to view the remarks as evidence that the shield could be used to deter Russia, despite regular public statements to the contrary.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2010/dec/06/wikileaks-cables-poland-russia-shield

 これは、WikiLeaksじゃないが、中共がロシアの戦闘機をリバースエンジニアリングして国産の戦闘機をつくり、国際武器市場でロシアが臍をかんでるってよ。↓

 ・・・Beijing's breakthrough came in 1996, when it paid Russia $2.5 billion for a license to assemble another 200 Su-27s at the Shenyang Aircraft Company.
The agreement stipulated that the aircraft—to be called the J-11—would include imported Russian avionics, radars and engines and couldn't be exported.
 But after building 105, China abruptly canceled the contract in 2004, claiming the aircraft no longer met its requirements, according to Russian officials and defense experts.
 Three years later, Russia's fears were confirmed when China unveiled its own version of the fighter jet—the J-11B—on state television.・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704679204575646472655698844.html?mod=WSJASIA_hpp_sections_world
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太田述正コラム#4422(2010.12.7)
<ドイツの南西アフリカ統治をめぐって(その4)>

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