太田述正コラム#4345(2010.10.30)
<皆さんとディスカッション(続x999)>

<globalyst>

 --日本はモノでも鎖国?--

≫…日本の輸出の国内総生産(GDP)比は11.4%で16位、輸出は10.8%で18位だった。
 ・・・ヒト、カネのみならず、モノでも日本は鎖国状況じゃー!(コラム#4343。太田)

 日本の貿易額対GDP比は以前からこの程度だった。

 財務省や内閣府の統計
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html
http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/nenbet.htm
を見ると、例えば1955年
 輸入:723,815,976(×1000円)
 輸出:889,714,970(×1000円)
 国内総生産:8,597.9(×10億円)
で、輸出入額は、対GDP比で約9-10%ぐらい。あとは、計算してもらえば分かるけど、少ないときで5%程度、多いときでも18%程度で、平均してみれば大雑把に10%前後となる。
 日本は「貿易立国」とか「輸出国」と言われるが、その貿易額は対GDP比では然程には大きくなく、実は、米国(最近ではブラジルやインド)と同程度(例えば、産業構造ビジョン (概要) 平成22年5月 経済産業省(特に15ページの各国輸出依存度の比較(2008年))参照)
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100518a06j.pdf
で、内需国と言うべきであると思う。
 今更「鎖国」と言われても、1950年代(それ以前はデータを見つけられなかった)から、つまり高度経済成長期から、こんなもんだった。
 内需国を捉えて「鎖国」と言うのなら、少なくとも戦後、日本はモノに関して鎖国状態が続いている。

<太田>

 私も、以前からそうだったという認識ですよ。
 つまり、日本は資源小国であるため、経済を維持するためには、海外から原材料を大量に輸入しなければならない。だから、そのカネを稼ぐために、やむなく必要最小限の輸出をやってきたってことでしょう。

<διιδ>(「たった一人の反乱」より)

 「<日中首脳会談>中国側が拒否の姿勢 日中韓首脳会談で
 中国外務省の胡正躍次官補「日本側が首脳会談の雰囲気を壊した。責任は日本側が完全に負うべきだ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101029-00000095-mai-pol

で、

 「船長、衝突前に飲酒し泥酔状態 漁船衝突
 沖縄・尖閣諸島沖で中国の漁船と日本の巡視船が衝突した事件で、漁船の船長が衝突する前に酒を飲み、海上保安官が立ち入った際にも、自分では歩けないほどだったことを中国の当局者が明らかにした。」
http://news24.jp/articles/2010/10/29/07169584.html

 ↑まーあれだ、深酒のうえでの出来事なんで、それじゃーしかたなかったよネw。
 この泥酔船長を「道徳模範」で表彰したのも、中共の洒落なんだろーかね。
 実にユニークな国だ〜と感心するよね…

 たがが緩む(語源由来辞典より)
http://gogen-allguide.com/ta/tagagayurumu.html

 「責任転嫁の企ては実現せず=尖閣ビデオで不快感―中国外務省
 中国外務省の馬朝旭報道局長は28日の記者会見で、尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖の中国漁船衝突事件で日本側が撮影したビデオ映像公開の動きについて「日本側が釣魚島海域で中国漁民を違法に拘束したことが事態悪化の根源であり、この事件の事実ははっきりしている。責任を中国側に押し付けようとする日本側の企ては実現しない」と述べ、不快感を示した。
 馬局長はこの映像について「わたしは見ていない」とし、中国人船長が酒を飲んでいたとの一部報道についての質問には答えなかった。」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101028-00000112-jij-int

<太田>

 毎日、日テレ、時事の記事が並んでるが、日テレはニュースソースが「中国の当局者」で、欧米の報道と違って、(想像はできるが、)どうして匿名にせざるをえないのかも明らかにしてないから、だから、このニュース、眉につばつけて受け止めなきゃね。

<太田>(ツイッターより)

 正当化するリクツがないくせに権力にしがみつく。小沢と中共当局は好一対だ。
 道理で人民網、小沢不祥事の動向関係記事を継続的に掲載するワケだ。
 どちらも追い詰められてんだねー。

<chihilo>

 『世界中がアイラヴユー』。ニコ動から。
http://www.nicovideo.jp/search/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%AD%E3%81%8C%E3%82%A2%E3%82%A4
 『夏の夜の夢』は<シェークスピアの>原作のことでした。

<太田>

 おお、ネットで鑑賞できるとは。

<タテジマ>

 B級C級はおろかZ級がようつべ<(ユーチューブ)>でみれる。
 ツタヤ、Gyaoはおろか映画配信会社も終わったな。
http://www.youtube.com/movies

<植田信>(2010.10.26)http://8706.teacup.com/uedam/bbs?OF=10&

 ・・・
 今年、後半期の最高傑作になるであろう太田述正氏の<ツイッター>。

 「昨夜のNHKのニュース解説で、今回の日印FTA調印をあたかも対中戦略同盟成立のように言っていたが、集団的自衛権行使や武器輸出のできない日本がそんな大それた役割を演じられるワケないだろが。 」<(ツイッターより)>

 あはははは、と、久しぶりに大笑いさせてもらいました。
 その通り!!

 なんでこんな簡単なことを見のがすのでしょうね、大メディアたちは。
 菅政権だけではないのですよ、ノーテンキなのは。

 まったく日本語言論人たちは、真面目にふざけているとしか思えない日々の日本語の世界です。・・・

<太田>

 おお植田さん、お懐かしや。
 ご健在でしたか。
 相変わらず、言葉遊びを続けておられるようですねえ。

<キジッシー>(2010.10.20)http://blog.zige.jp/atohiko/kiji/160478.html

 ・・・前略・・・
仙:「もし船長を起訴したら、
   来月、日本で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)が 吹っ飛んでしまう」
   (中国要人が 日本に来なくなってしまう:の意)
丸:「日本は中国の属国になってしまう」
仙:「属国化は今に始まったことじゃない」


 以上の やり取りは、10月18日に 丸山議員が 国会答弁で 明らかにしたもの。。。

仙:は 仙石官房長官(民主党)
丸:は 丸山国会議員(自民党)

 ・・・中略・・・

 仙石さんが ガッシュウコクのエージェントであろうが中国のエージェントであろうがこの際 どっちでもいいことです!!!
 ただ どちらの国の「属国」になるかは大きな違いがあるので問題だと思っています
 さらに 大問題なのはいつまで「属国」のままで いつづけるつもりだ? ということです。
 今回を機に 日本が65年間「属国」だったことが 国民共通の 認識になれば選挙で 議員の選びようも 変わってくるだろうと 思うのですが。。。
 (う〜ん 。。。そんな気配は。。。) 
              
 以下 「属国」を「牛」に例えたとても分かりやすい お話がタイミングよく10月16日の太田述正氏のメルマガに載っていたので引用します。

〜〜〜ドナドナド〜ナ〜♪

 <roma_sakamoto>

 ・・・中略・・・

 <太田>

 ・・・中略・・・

 話はここで終わりません。
 ・・・この飼い主、かなり前から、この牛をもてあましており、この牛を野生に戻す
べく、おどしたりすかしたりしてきたけど、牛の方が全く乗ってこない もんだ
から、仕方なく飼い主続けてるんですよ。
 ホント、どうしようもない牛だと思いません?

 <付記>

 この牛は 今 柵を飛び出し 別の飼い主のところへ行こうとしています。
 今の飼い主が 倒産するかもしれない そうです。。。
 きっと いつまでも家畜でいる方が 居心地がいいと 思ってるんですね。
 野生にもどろうとは さらさら 思っていないようです
 家畜は いつまでも家畜!? 。。。(涙)
 こんどは どんなドラ息子が 住み込むやら。。。(笑)

〜〜〜ドナドナド〜ナ〜♪

 ・・・後略・・・

<太田>

 牛ってオイシイ喩えだろ。
 どうでもいいけど、ボク、丑年なんだわ。

<太田>

 それでは、記事の紹介です。

 Russian counternarcotics agents took part in an operation to eradicate several drug laboratories in Afghanistan this week, joining Afghan and American antidrug forces in what officials here said Friday marked an advance in relations between Moscow and Washington.
 The operation, in which four opium refining laboratories and over 2,000 pounds of high-quality heroin were destroyed, was the first to include Russian agents. It also indicated a tentative willingness among Russian officials to become more deeply involved in Afghanistan two decades after American-backed Afghan fighters defeated the Soviet military there. ・・・
http://www.nytimes.com/2010/10/30/world/asia/30opium.html?ref=world&pagewanted=print

 コラム#4323で、「あのキリスト教原理主義米国が、このところ急速に世俗化しつつあるってよ。」と紹介したコラムについて、同コラムがあげた理由は間違っており、基本的に、欧米社会全般の世俗化進展理由と同じであると見るべきだ、という新たなコラムが同じロサンゼルスタイムスに載ってた。↓

 ・・・their・・・claim: that aversion among young Americans to the religious right is the primary secularizing force, and that skeptical youth may flock back to the churches if the latter embrace a less strident tone. This is almost certainly incorrect.・・・
 ・・・a grand combination of
  <1:>社会保障と繁栄(secure prosperity, )
  <2:>大量消費(mass consumerism)
    and
  <3:><ITの>高度技術(advanced technology)
is deeply eroding Western faith・・・ there <is no> reason to think that a less politically strident form of Christianity will do any better than it already is.・・・
 <1:>The higher the level of financial and economic security ? as measured by the presence of universal healthcare and job security, plus lower rates of income disparity, poverty, lethal crime, incarceration, STD(性病) infections, abortion, teen pregnancy, divorce, illicit drug use and mental illness ? the less religious a country is.
 <この文脈の中で、どうして米国の世俗化が遅れたかが説明されている。↓>
 As America is the most socioeconomically Darwinist of the world's prosperous democracies ? with loss of middle-class status due to a layoff or canceled health coverage being far more common than in Western Europe, Canada or Australia ? it remains the most willing to seek the aid and protection of a deity.・・・
 <2:>Another factor behind Western secularism is the growth of the popular corporate-consumer culture. The religious right owned the mainstream culture until World War I, but the churches then ran into a great enemy. In the search for ever-greater profits, it is necessary for capital to do what it can to convert citizens from pious, frugal churchgoers into materialistic consumers whose lives center on acquiring the money and credit needed to satisfy their earthly desires.・・・
 <3:><They> also fail to acknowledge technology's role in creating a less pious America. Increasing use of consumer digital electronics is soaking up so much of young people's time and interest that they are decoupling from the social organizations that used to fill a person's life before TV and computers.・・・
http://www.latimes.com/news/opinion/opinionla/la-oew-paul-religion-secularism-20101027,0,6838669,print.story

 どう考えてもヒットラーは小者だった。
 そんな奴にどうしてドイツ人の大多数がいかれたのか?
 私の答え:ヒットラーはドイツ人そのものである、と言って語弊があれば、ドイツ人のカリカチュアである。↓

 <ヒットラーはもともと反ユダヤ的ではなかった。↓>
 ・・・Hitler was not really an anti-Semite until after World War I. ・・・
 <もともと、全く反共的でもなかった。↓>
 ・・・briefly at the turn of 1918-19・・・Hitler wore a red brassard and supported the short-lived Bavarian Soviet Republic.・・・
 <第一次世界大戦の兵士としての経験が彼に大きな影響を与えたという通説も疑わしい。↓>
 Biographers have long assumed that the war marked a turning point: the comradeship of the trenches, the common soldier's hatred of the profiteers in the rear and the sense of betrayal with the peace made in 1918.
 <ヒットラーが伍長までしか昇任できなかったことからすると、彼が勇敢かつ有能な兵士であったかどうかも疑わしい。↓>
 Yet there was the nagging question of why the brave, decorated soldier of "Mein Kampf" was not promoted. Hitler served more or less for the whole of the war and never rose above the rank of corporal, which, given that he undoubtedly had leadership qualities, comes as a considerable surprise.・・・
 There were indeed two Iron Crosses, but his regimental runner's job was not necessarily dangerous, and he lived in relative comfort at the regimental headquarters away from the front lines. ・・・
 Officers had to dish out a quota of medals, and if you did not offend them they would just put your name on the list. Hitler was not, it appears, particularly courageous. He was just there. And, as it happens, a Jewish superior officer, Hugo Gutmann, recommended Hitler for his first Iron Cross.・・・
 <彼の戦友達で、後のヒットラーに協力した者はほとんどいない。↓>
 There also wasn't much comradeship. When Hitler broke surface in politics, he asked his old comrades in the regiment for support and discovered that on the whole they had not liked him one bit. Men who had fought at the front in World War I were, moreover, not at all keen on staging a second war, and extraordinarily few of Hitler's old comrades went along with Nazism. Most supported the Weimar Republic. ・・・
 <要するに、ヒットラーは機会主義者だと認識した方がよい。↓>
 Hitler was far more of the opportunist than is generally supposed. He made things up as he went along, including his own past.・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703673604575550730579575058.html?mod=WSJ_Opinion_LEFTTopOpinion

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 一人題名のない音楽会です。

 ジャコモ・マイアベーア小特集の続きです。
 ワーグナーよりずっと前に、ワーグナー並みかそれ以上の歌劇の大作曲家がドイツにいたんだって思えてきませんか?

[オペラ:Les Huguenots]
Ouverture オケ(New Philharmonic Orchestra)
http://www.youtube.com/watch?v=wtfCOF4rf4I&feature=related
March in C (1st act) パイプオルガン & ティンパニ
http://www.youtube.com/watch?v=TdRpeO1HStg&feature=related
O beau pays 歌唱 Joan Sutherland
http://www.youtube.com/watch?v=bZy6LtI_J70&feature=related
The grand duet 歌唱Pilar Lorengar&Richard Leech.
http://www.youtube.com/watch?v=7wfVkGnNnxI&feature=related
Oath of the swords Gloire, gloire au grand Dieu vengeur! 多数による歌唱
http://www.youtube.com/watch?v=sSu2tCLfWKI&feature=related
リストによるピアノ編曲 Reminiscences des Huguenots Second Versionより
http://www.youtube.com/watch?v=mr2xAMcoyz4&feature=related

[オペラ:Semiramide]
OVERTURE 'SEMIRAMIDE RICONSCIUTA' オケ(どの?)
http://www.youtube.com/watch?v=UBk7cGggOIA&feature=related
Aria: Il piacer, la gioja scenda 歌唱 Yvonne Kenny
http://www.youtube.com/watch?v=iPZ_sklomOs

[オペラ:Il Crociato In Egitto]
Questre destre 歌唱 Bruce Ford
http://www.youtube.com/watch?v=1bfS90t1HKo&feature=related
Ah! Che fate! 歌唱 Michael Maniaci 男性の地声でのソプラノに注目!
http://www.youtube.com/watch?v=5T4EMgRjh6o&feature=related
(参考)むろん女性(マライア・キャリー)が出せる高音のスゴさにはかなわない。↓
http://www.youtube.com/watch?v=EUUE4ePt8Xc&feature=related

[オペラ:L'esule di Granata] 
IntroductiionよりStretta: Fragor lontan si ascolta 多数による歌唱
http://www.youtube.com/watch?v=2NtPBsgHdWc&feature=related
(最後まで迷い、ここだけMixi太田コミュでの早版を差し替えました。)

(まだまだ続きます)
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太田述正コラム#4346(2010.10.30)
<ガリレオ(その4)>

→非公開