太田述正コラム#4301(2010.10.8)
<皆さんとディスカッション(続x977)>

<親衛隊員>

 外務省が「消極的抵抗」をするというのは、中国大使のポストを民間出身者に取られたんで「スネ」てるんでしょう。
 大使の政治任命が常態化している米国とは違い、外務省なんてそんなところが多いらしいですよ。学者出身で西独のコール首相の安全保障問題担当補佐官をしていた人が、当時の西独外務省から相当な嫌がらせをされたと語っていた記事を読んだことがあります(記憶がはっきりしないが、確か「COMMON SENSE」教育社刊の記事です。1984〜1985年頃か?)。
 補佐官のポストは伝統的に外務官僚が出向する慣わしになっていたからだそうです。
 ドイツあたりでもそうですから、ましてや日本外務省なんてね。

<太田>

 おお、「コモンセンス」(コラム#4098)とはなつかしい。       

<ΗδΗδ>(「たった一人の反乱」より)    

 レアアース問題で、中国は「してやられた」=温家宝首相
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1007&f=politics_1007_008.shtml

↑ww

<太田>

 なかなか、センスのいいミニコミ紙の記者でねえの。

<ΗδΗδ>(「たった一人の反乱」より)

 特捜検事が脅迫的…大阪地裁、調書を不採用 ・ 障害者郵便悪用事件
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101007-00001407-yom-soci
 検面調書w。
 『刑務所に15年間入れてやる』『息子を逮捕する』と脅した」と主張…。
 これ、小沢から検察特捜に向けての砲撃なのでは?

<太田>

 刑事司法のあり方は、裁判員制度や検察審査会制度を含め、この際、全面的な見直しが必要かもね。
 繰り返すが、取り調べ可視化をするなら、「司法取引、おとり捜査(の対象の大幅な拡大)、及び盗聴、といった新たな武器を捜査当局に与えなきゃならない」(コラム#3887)ぜ。

<bonkers_blunder>(ツイッターより)

 アフガニスタンとパキスタンの国境付近が滅茶苦茶になっているようですが、米国対タリバン戦は今後どうなるのでしょうか?
http://ow.ly/2Qmhe

<太田>

 タリバンが表玄関から堂々とパキスタン・アフガニスタン間を行き来してるってわけか。
 だけど、それ以前の問題として、そもそも、両国の国境(デュランド線)がどこか、さっぱり分からないようだよ。↓
 
 ・・・For the most part, Afghan maps are based on Russian cartography, while the Pakistani government relies on Raj-era British delineations. And many local people don't agree with either of them. U.S. forces have tried to refine their maps by asking tribal leaders where they think the border is located, but the process is slow and imperfect. ・・・
http://www.slate.com/id/2270322/

 さて、「米国対タリバン戦は今後どうなるのでしょうか?」なんて、オバマやムラー・オマールだって、ホンネベースじゃ答えられないと思うけど、少なくとも、オバマの断行した米軍兵力増強策は着実に実を結びつつある、と言ってよさそうです。↓

 ・・・Kandahar province・・・two months ago・・・was clearly Taliban land. Today it is contested land. To them, violence is a sign of progress: Now the Taliban has someone to fight. ・・・<with> changed "atmospherics": busy stores and streets, tea served to U.S. soldiers. These are glimmers of what commanders say could amount to longer-term success. ・・・ 
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/10/06/AR2010100607331.html

 それでは、その他の記事の紹介です。

 鳩山前首相に続いて菅首相さあ、アンタも食言の徒かよ。↓

 「・・・首相は昨年12月に出版した著書で、「首相は同時に与党の党首だ。自分の党の議員が疑惑を持たれたら、党首として何らかの措置をとるべきだ」と明記。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101007-OYT1T01160.htm?from=y10

 ここから以降の記事の紹介は、結果的に中共小特集といったおもむきになったなあ。

 日本が「独立」国なら、当然、ベトナムの立場も代弁しつつ尖閣問題に対処するところなんだけど・・。
 思うだけヤボか。↓

 Vietnam’s call for China to release a captured fishing boat and nine crewmen points to Beijing’s contradictory policies on maritime disputes・・・
 they were seized almost one month ago while fishing in the Paracels, an archipelago occupied by China but claimed by Vietnam.・・・
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2010/10/08/2003484874

 台湾の台北タイムスが、中共・台湾が尖閣領有を日本と争う権利などない、というコラムを載せたな。パチパチ。↓

 China has been making endless claims that Taiwan has been a part of Chinese territory since ancient times and Taiwanese have been using ancient and vaguely worded Chinese documents to try and prove that the Diaoyutai Islands (釣魚台) belong to Taiwan.
 While these documents may be interesting, they are devoid of meaning in terms of international law.
 The sovereignty issues surrounding the Diaoyutais have nothing to do with researching ancient documents; they involve international treaties.・・・
http://www.taipeitimes.com/News/editorials/archives/2010/10/08/2003484817

 後の方になればなるほど支那人のホンネだからね。↓

 ・・・「日本人のノーベル賞受賞者がアジア諸国の中で突出して多い理由は?」との質問に対して、最も多いのは「過去の侵略で得た財産を、科学技術や経済発展に投資したから」の17.86%との回答だ(8日午前10時現在)。2番目は「日本は米国の従順な弟分なので優遇されているから」の17.09%。・・・
  「単なる偶然」は12.04%、「日本人は自分の業績を世界に向けて宣伝することが上手だから」は9.90%だった。・・・
 日本人受賞者が多いことを率直に評価する、「日本人は優秀で勤勉だから」との見方を示した人は13.01%、「日本では学術・文化育成の体制が整備されているから」は15.53%・・・
http://news.livedoor.com/article/detail/5060337/
 ・・・世界的な業績をあげた中国人が少ないことを、直視すべきとの書き込みもある。物理学の銭学森、地震学の李四光、文学者の魯迅など、一流の人はいるが、同様のレベルの人物は何人いるだろうかと自問し、中国人のノーベル賞受賞者がいないのは、決して偏見によるものではないと主張した。・・・
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1007&f=national_1007_055.shtml

 人民網はいまだに日本人2人のノーベル賞化学賞受賞の話に完黙を続けている。
 私が10月3日のツイッターで「下馬評通りに、山中伸弥京都大教授にノーベル医学・生理学賞が授与されるといいねえ。尖閣問題での鬱憤晴らしにはうってつけだ。こういう話が、中共当局に一番こたえるだよ。」と記したように、相当こたえてるな。

 こたえる背景は以下のとおり↓であり、連中としちゃあ、中共を(外国から既存技術を盗み、リバースエンジニアリングしてまでも)技術的離陸をさせようと懸命なんだな。
 それなのに、ノーベル賞がいまだに一つもとれない・・平和賞は今年にもとれるかもね。文学賞については触れない・・んだから。

 ・・・Policymakers in Beijing, looking to strengthen China’s economy, are no longer satisfied with the country’s position as the world’s manufacturer. Their solution is to break China’s dependence on foreign technology, moving from a model of “made in China” to one of “innovated in China.” ・・・Noting that reliance on other countries--especially the United States and Japan -- is a threat to Chinese national and economic security・・・
http://www.foreignaffairs.com/print/66714?page=show

 米空母機動群も、中共から弾道弾攻撃を受けることだけは心配でしょうがないようだ。 やっぱ、極東有事の初期には、米空母機動部隊は、極東から避難することになるんだろな。↓

 ・・・Until now, most U.S. policymakers and analysts have ignored China's emerging missile capability, reflecting a general sense that the threat of growing Chinese military power is too remote to take seriously at present -- a sense born from the United States' focus on fighting land wars at the expense of preserving the maritime power on which U.S. grand strategy has historically rested. But China's policy beyond its borders has recently become more assertive -- a fact not unrelated to its new military and naval capabilities. ・・・
http://www.foreignaffairs.com/print/66713
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太田述正コラム#4302(2010.10.8)
<ジョージ・ワシントン(その1)>

→非公開