太田述正コラム#4195(2010.8.16)
<皆さんとディスカッション(続x925)>

<MMK>

 --極右政治家達の靖国参拝について--

≫日本の主要メディアの電子版は無視しちゃってるけど、ル・ペンら欧州とイギリスの極右の政治家達が昨日、靖国参拝をしたね。≪(コラム#4193。太田)

 一応、ありますよ。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/100810/erp1008102124008-n1.htm

 朝日は今日(15日)の夜になってからだけど。
http://www.asahi.com/national/update/0815/TKY201008150173.html

 ウォールストリートジャーナルによれば

 「一部の欧州の国では最近、極右政党が政治的基盤を確立しつつあるものの、日本の政治においては依然、周辺的存在にすぎない。ノルウェー科学技術大学の政治経済教授で東アジア地域の国際政治と治安の専門家でもあるポール・ミッドフォード氏は、日本の極右政党は規模も小さく、往々にして影響力もあまりないため、政治的にますます重要性を失っていると述べる。「それら極右政党が、国家主義の推進に国際主義的な形式を用いているのは興味深い。ただし、それが、草の根レベルで日本の国家主義団体に大きな影響を及ぶすとは思えない」」
だってさ。
http://jp.wsj.com/japanrealtime/2010/08/13/%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E3%81%AE%E6%A5%B5%E5%8F%B3%E6%94%BF%E5%85%9A%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E5%9B%A3%E3%81%8C%E9%9D%96%E5%9B%BD%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E3%82%92%E5%8F%82%E6%8B%9D/

<太田>

 極右(ナショナリズム=民族主義/排外主義)と国際主義が本来相容れるはずがなく、単に敵(国際主義)の敵だからってんで、相互に傷をなめ合ってる、という図式ですね。
 それにしても、先進国中、日本だけで極右がふるわないっての面白いね。
 国民の圧倒的多数が吉田ドクトリン派だからだろうな。

<遠江人>

≫それでもやっぱり裾野が広がって欲しいなあ。≪(コラム#4193。太田)

 読者ランキングが上だからといって内容が上だとは限らない、ということに限った自分の意見でしたので、私も裾野が広がることは願ってやみません。
 結局のところ、たかじん〜出演という「きっかけ」で増えた読者により、また何らかの「きっかけ」が起きる可能性が高まり、読者が段階的に増加していくのではないかという淡い期待を抱くのは甘かったわけですが、本当にどんなマーケティング的戦略をとれば太田コラムは広がるのですかね…。
 今まで太田コラムを見てきましたが、もう正直なところ分かりません。
 その筋のマーケティングのプロの人がボランティアで戦略を練ってくれませんかね。やりがいはすごくあると思うんですが…。

<γΕΕγ>(「たった一人の反乱」より)

≫日本の論壇は全くと言っていいほどフォローしてない・・・≪(コラム#4193。太田)

 太田さんが日本の論壇をフォローしてないせいで、論壇に属する大学教授・作家・ジャーナリスト・現役政治家らとの対談もほぼなし。友人関係も皆無。
 太田さんが自説を広めるためには、国内の論壇勢力が不可欠だというのに。

 代わりに、太田さんが論争しているのは、十津川さんらの一般読者との論争・・・。何やってんだか・・・

 太田さんの分析力は認めるけど、日本の論壇で相手にされないんじゃこの先、無名の自称研究家で終わってしまうよ。
 自分のサイトに引き篭もって、読者相手に勝ち誇ってみても日本独立には結びつかないだろう。

 100万人単位の人が太田さんの説に感銘を受けて、日本独立運動を始めるなんて夢の又夢。
 なぜなら、普通の人たちは仕事を持っているので太田さんサイトをこまめに見たりは出来ないから。

 太田さんは、小林よしのり氏を評価してないだろうけど、彼の持っているネットワークは、安倍晋三元首相を始めとする現役政治家・作家・大学教授・ジャーナリスト・芸能人・李登輝氏等の海外の大物も含まれている。
 ベストセラーも多く。本屋の目に付くところに著書が置かれている。

 なんとか、太田さんも、国内のネットワークを構築して活動を行っていただきたい。

<太田>

 私は山奥に引きこもってるわけじゃなく、インターネットを通じて毎日発信している。
 2年前には兵頭二十八さんがそれを見て向こうの方から声をかけてくれた。
 その結果が本になって結実した。
 同じことがそれ以外に起こってないのは、論壇の人々の大部分が私のサイトを、本人が直接的に、あるいはその取り巻きが間接的に、見て見ぬふりをしているということだ。

 理由は次のうちどれかだろう。

一、私が一番関心のある文明論や史観・・それが属国論のベースとなっている・・のできが悪い。
二、上記のできはいいが時代の先を行きすぎている。
三、上記のできはいいが既に同じようなことを言ってる人がいる。
四、上記のできはいいが、日本の論壇の大部分の人に、上記を理解する能力ないし感受性がない。

 まだこれ以外にもあるかもね。

<太田>(ツイッターより)

 (コラム#4191に関し)十津川昭和サンが退出した(?)今、今度は植田さんに押しかけコメント。
 ボクもお節介だなあ。
 自発的属国派の認識の共有と士気の高揚を目指して、われ今日も行かん!

<植田信>(2010.8.16)http://8706.teacup.com/uedam/bbs

 <14>日の太田述正氏の一言コメントに、私の名前が出ていました。

ここにある「押しかけコメント」の意味が、いまいちわかりかねていますが、「自発的属国派の認識の共有」は、まったくその通りです。
 戦後の日本がアメリカの属国であり、それは日本人が日本人が自ら招いていること、という認識は、戦後日本人の現状解釈の最優先順位になるべきものです。この認識なしには、何をやっても、株式用語で言うところの「ボックス圏」での動きです。つまり、属国パラダイムの中での微調整にすぎない、と。

 ところで、 十津川昭和サンとは誰でしょうか?
 この人も、自発的属国論者なのでしょうか。
 そうだとすると、素晴らしいことです。というか、この見方を日本語の常識にしてしまいましょう。その時が、日本人が「普通」になるスタートです。
 戦後の日本語言論は、しょせん、属国言論です。
 しかも、自覚なしの属国言論です。

<太田>(ツイッターより)

 <ツイッター上>で植田信さんに言及した時はその日の<私の>「ディスカッション」<(コラム#4191)>を読んで欲しいってことなのに伝わってないねえ。
 お節介もラクじゃありません。
 だから、集団的自衛権の行使なんてやめといた方がいい、なんて言っちゃいかんぜよ。

<太田>(同上)

 (コラム#3952に関し)もともとダメなフランスだったけど、またもや戦後、ベトナムでフランスは無様な敗北を喫し、マラヤで英国は勝利を収めたわけです。
 戦時中、マラヤ(含シンガポール)で本国(=民主主義独裁)かぶれの華僑系住民を虐殺した日本軍がその地均しをした?

<Noranero>(同上)

 どう思われますか?↓

 RT @YukariWatanabe 終戦記念日の今日、「勝っていたら、日本は今よりも良い国で、国民は幸福だったのだろうか?」と想像してみることも必要かもしれない

<太田>

 設問が小せえ小せえ。
 日本は、反共(反ソ)、及び付け足し的に反帝のために、つまりは世界のために戦ったんだから、日本が勝っていたら、例えば、支那、朝鮮半島、ソ連(ロシア)、欧米の植民地だった諸国等がどうなっていたかを想像すべきですねえ。
 支那は現在の韓国並み、朝鮮半島も(南北とも)、そして台湾も日本の沖縄県並みになっていた可能性が高いし、同じことが、仮に日ソが戦っていた場合、ロシア(のうち日本の勢力圏内に入った部分)についても言えるような気がするし、インド亜大陸は一つにまとまったままになった可能性を否定できないでしょうね。
 こうなってたとしたら、日本自身がどうなっていたかを論ずるまでもなく、日本人は(現在よりも)幸福になってただろうな。
 ただ、ナチスドイツと日本の冷戦が現在でも続いていたかもね。


 それでは、記事の紹介です。

 石橋湛山をこんだけ持ち上げるということは、(共産党を禁止した)戦後ドイツ、及び(領域保全を超えた安全保障の観点から軍事力を前方展開した)戦後米国を批判している、ということになるな。
 日経よ、いつからお前さんはそんなに偉くなったんだい?↓
http://www.nikkei.com/news/special/side/article/g=96958A96889DE3E0E1E5E7EBE5E2E2E5E2EAE0E2E3E29180EAE2E2E2;q=9694E0EBE2E5E0E2E3E2E3E5EBE3;p=9694E0EBE2E5E0E2E3E2E3E5EAE5;o=9694E0EBE2E5E0E2E3E2E3E5EAE4

 これは帝国陸軍の恥部だ。↓

 「・・・和歌山県の元日本兵(90)が、中国人捕虜を刺殺するよう部下に命じた経験を初めて語った。・・・
 中国南東部の江西省に出征した。進軍する中で、現地住民らにニワトリや卵の提供を強いたこともあった。「中国の人を救うための聖なる戦争と教えられてきたが、本当にこれでよいのだろうか」。疑問を感じながら・・・」
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100816k0000m040073000c.html

 ↑日支戦争における捕虜取り扱い方針を陸軍中央が明確にしていてしかるべきだった・・捕虜は一切取らないという方針だってないよりはマシ・・し、物品の略奪行為は固く禁止し厳罰に処していてしかるべきだった。

 ガーディアンが静かに原爆投下で米国民を非難したぞ。↓

 American cinema is omnivorous. It has swallowed almost every subject from the trivial to great historical events, and then spewed them up. However, there is one subject it has refused to tackle directly: the bombing of Hiroshima and its consequences.・・・
http://www.guardian.co.uk/film/2010/aug/15/hollywood-hiroshima-ronald-bergan-films

 ニューヨークタイムスに、もう中共経済が日本経済を上回ったって報道されちゃったぜ。
 2011年になってからアセスしないとおかしんちゃう?↓

 After three decades of spectacular growth, China has passed Japan to become the world’s second-largest economy behind the United States・・・
 The milestone was reached early Monday, when Tokyo said that in the second quarter, the Japanese economy was valued at about $1.28 trillion, slightly below China’s figure of $1.33 trillion.・・・
http://www.nytimes.com/2010/08/16/business/global/16yuan.html?_r=1&hp=&pagewanted=print

 米国がトルコを静かに脅迫している。↓

 President Barack Obama has personally warned Turkey’s prime minister that unless Ankara shifts its position on Israel and Iran it stands little chance of obtaining the US weapons it wants to buy. ・・・
 Washington was deeply frustrated when Turkey voted against United Nations sanctions on Iran in June.
 When the leaders met later that month at the G20 summit in Toronto, Mr Obama told Mr Erdogan that the Turks had failed to act as an ally in the UN vote. He also called on Ankara to cool its rhetoric about an Israeli raid that killed nine Turks on a flotilla bearing aid for Gaza.・・・
 Turkey has sought drones for several years. But its drive has taken on greater urgency both because of the continuing US withdrawal from Iraq and the tensions with Israel, which has provided Ankara with pilotless Heron aircraft. ・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/35d01e4e-a895-11df-86dd-00144feabdc0.html

 赤十字の父デュナンの晩年はみじめだったんだねえ。↓

 ・・・A decade that for Dunant began with triumph ? in 1864, a year after the creation of the Red Cross, 12 governments adopted the first Geneva Convention ? ended in disaster. His neglected business affairs collapsed, pauperizing him and wiping out investments by many friends and relatives. Bankrupt, he resigned from the International Committee in 1867 and left Geneva in shame, never to return. ・・・
http://www.time.com/time/world/article/0,8599,2010752,00.html

 「シンクロナイズド・スイミングの日本代表は15日、東京都内で、新メンバーになって初めてチームのフリールーティンの演技を披露した。中国が舞台の映画「レッドクリフ」の挿入曲を使った。・・・」
http://www.asahi.com/sports/update/0815/TKY201008150194.html

 この記事↑にひっかけて、昨日まで3回にわたった、私の「映画評論7:レッド・クリフ」シリーズ(未公開)の補足(蛇足)をやっとこう。

 まず、岩代太郎作曲
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E4%BB%A3%E5%A4%AA%E9%83%8E
の『レッドクリフ』のテーマ曲 The Beginning をどうぞ。↓
http://www.youtube.com/watch?v=-CKh5w7g-1s

 ついでに、同じ作曲家作曲で歌唱Alan(阿蘭。チベット族)
http://ja.wikipedia.org/wiki/Alan
の、『レッドクリフ』パート1とパート2のそれぞれの挿入歌もどうぞ。↓

RED CLIFF 〜心・戦〜
http://www.youtube.com/watch?v=giQRV1kI8L0&feature=fvw
久遠の河
http://www.youtube.com/watch?v=4Oc0tBsc91s&feature=channel

 また、上記太田コラムのシリーズの最後(コラム#4194(未公開))に、<この映画には大した>「美男美女、とりわけ美女が登場しない」、これはそもそも支那に美男美女が少ないからだ、と記したところだけど、それに関連する話もどうぞ。↓

 人民網がミスワールドの特集を組んでいるので、なんでだろうと思ったら、支那からの過去10人の大会参加者のうち1人が大賞をとってることを言いたかったらしい。↓
http://j.peopledaily.com.cn/94475/7104017.html
 ミスワールド・コンテストは1951年に英国で始まったんだけど、日本人や韓国人で大賞をとった人はゼロなんでこりゃヤバイと一瞬思ったな。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89
 だけど、1952年に米国で始まったミスユニバースじゃ、日本人が2人も大賞をとってるのに、支那人、韓国人はゼロ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9
だし、1960年に米国で始まり、現在開催地が日本になってるミス・インターナショナルでは、この3国から大賞をとった人はいずれもゼロだってんで胸をなで下ろしたバイ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Miss_International

 もちろん、支那からの参加はこの10年だってことは考慮しなきゃならないけど、その世界の5分の1という人口を考えれば、やっぱ支那はふるわないと言えるんじゃないかな。
 それにしても、韓国からゼロってのちょっと意外だった。北朝鮮も含めて共同参加してきてりゃちょっとは違ってたかもしれない。
 もう今じゃ、栄養状態が悪い北朝鮮を含めたってさして足しにはならないだろうが。
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太田述正コラム#4196(2010.8.16)
<イスラエルのイラン攻撃論争(その1)>

→非公開