太田述正コラム#4109(2010.7.4)
<皆さんとディスカッション(続x882)>

<太田>(ツイッターより)

(コラム#4103、4107掲載のナチスのジプシー迫害記事に関し、)ナチスは極悪人だったけど、そのナチスが欧州及びその外延をしっちゃかめっちゃかにしていた、まさにその状況につけ込んで火事場泥棒をやってのけたのが、現在の我らが宗主国サマ米国なんだわさ。
 その結果、米国以外の世界おおむねすべてが酷い目にあったってワケ。

(コラム#4050で行った「中共の現体制は日本型経済システムと民主主義独裁との組み合わせであるととらえるべきであ<る>」との私の主張に関し、)<これは、>私が提示した一番新しい仮説だけど、いかが? 
 次に提示される仮説は一体どういうものになるのか、それとも、もうこれくらいで私の創造力(想像力? いや妄想力?)も枯渇するのか、自分でも分からんちん。

<H.K.>

≫・・・中共の顕著なる軍事的諸投資<は気になる>。「しかし、これは、米国に挑戦し、最終的には戦うという意図的な政策というよりは、中共と台湾周辺の拒否圏、及び、グアムに至る島嶼連鎖を覆う影響力圏、を確立する政策なのだ」<とする。>・・・≪(コラム#4050)

 欧米諸国にはそれでもいいだろうが、日本を含むアジアにとっては、これこそが問題。
 この認識の差が、朝鮮戦争と同じ悲劇を生む。今度は、日本も部外者ではありえない。

≫この体制が発展途上国に魅力的に映ることに対しては、日本が日本型経済システムと自由民主主義との組み合わせによって、つい最近まで高度経済成長を実現できた、という事実を訴えるべきだ、と私は思います。≪(同上。太田)

 これは、誰に対して?
 日本人は、戦後口を開けば日本否定の一点張り。
 戦後復興と高度成長、元をたどれば、維新からの近代化の特異例。
 日本人が日本を否定し、反日民族に利益を与える一方、日本を尊敬している人たちを足蹴にしているところに、諸悪の根源がある。

<太田>

>これは、誰に対して?

 当然、発展途上国。

<ΩβΩβ>(「たった一人の反乱」より)

 ちなみに、太田さんの、女性の好みは。。気にかかる芸能人とかいらっしゃいます?
クラシックの演奏家なら、ヒラリーハーンなどどうでしょう。

<太田>

 彼女、鼻の恰好がちょっとね。
 だけど、英仏独語に堪能とはエライ。
http://www.youtube.com/watch?v=urxI85qMuX8&feature=related

 何たって、日本人の私としちゃ、村治佳織と川井郁子の二人がよいね。
http://www.youtube.com/watch?v=M24InNcejgg&feature=related (コラム#3448)

 日本の現在の、いわゆる芸能人の女性にはロクなのいませんねえ。

<takahashi>

≫例えば、快進撃を続けているドイツ・チームについてだが、ドイツの極右が、チームの半分近くが外国系であることから、そっぽを向いているって話↓なんかに興味あるわけ。≪(コラム#4107。太田)

 'one group of Germans are resolutely not supporting the national team.’
ってのは、’ドイツの極右はナショナルチームをマジで応援する気はない’ってことだろ。
 やはり、太田さんのいう’欧州は人種主義的文明’なのかもな。
 日本にはラモスやサントスがいたけど、右翼がいちゃもんつけるとは思えん。(闘莉王は日系3世)
 帰化人がナショナルチームに6人いても右翼は文句はつけんだろ。
 まあ、移民社会じゃないから、想定は無意味かもしれんが・・・。
 そもそも日本の右翼には在日がいるもんな。
 「任侠右翼や街宣右翼の構成員には、多数の在日韓国・朝鮮人や被差別部落出身者が存在するのが特徴である。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B3%E7%BF%BC
だもんな。

<ΩββΩ>(同上)

 来週には選挙だってのにサッカーの半分も盛り上がらないね。

<takahashi>(同上)

 ドイツVSアルゼンチン、ドイツの圧勝だったな。
 これでアホのマラドーナを見なくてよくなる、めでたし、めでたし。

 選挙の投票率は、低くなりそうだな。
 オイラは太田信者ではあるが、正直な話、民主党は好きにはなれん。
 政権交代の効用はあったが、左だらけの民主党は危険な気がする。
 だからと言って、自民党にも戻れん。小泉のせがれに三橋貴明だもんな。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%A9%8B%E8%B2%B4%E6%98%8E
 三橋の愛国心は認めるけど、怪しげな経済理論と日本ヨイショには付き合いきれん。
 ネット社会ではコイツは人気者らしいな。
 三橋は増田悦佐の『内向の世界帝国 日本の時代がやってくる』
という本を引用して日本を擁護してたな。タイトルからしてギャグだろ。
http://www.amazon.co.jp/%E5%86%85%E5%90%91%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%B8%9D%E5%9B%BD-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%8C%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8B-%E5%A2%97%E7%94%B0-%E6%82%A6%E4%BD%90/dp/4757122497/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1278181465&sr=1-2
 それでもタレントよりはましかもしれんところがつらい。

 太田理論で、政権交代の末に日本が独立すると信じたいが、民主党政権下で安全保障の意識がより低くなりそうで怖い。
 ただ、民主党でも自民党でも、日本がひたすら衰退しそうな気がする。
 なんか、悲しい国の悲しい選挙だ。

<βΩβΩ>(同上)

 政権交代などしていようがしていまいが、いずれアメリカが完全に衰退したときに否応無しに独立の決断をせざるを得なくなるから同じこと。
 どのみちそれ以外で独立など出来ないだろうしなるようにしかならん。

<takahashi>

 なるほどな。
 日本の独立はアメリカ次第か。アメリカが衰退したら中国の時代かもな。
 それはそれで最悪だな。始皇帝陵の兵馬俑を思い出すと、ぞっとするぜ。
 やはり、聖徳太子が一番、偉かったんだな。

<βΩβΩ>(同上)

 でも超大国中国の傍らで何とか我慢し続けるというのが、何百年も続いた日本の歴史なんだぜ。
 長く続いた昔の伝統に立ち返るというだけなんだから、今さらぞっとすることもなかろう。
 保守派の人たちにとっては。

<takahashi>

 13億人を相手にするのは、やはり、つらくないか?
 もっとも、中国も13億人を食わせるのは大変なんだろうけどな。
 それにしても、中国は不思議だ。モンゴルや満州人の支配を受けても文化的には屈しなかったわけだ。モンゴル人は元々、文字がなかったわけで後から創るはめになったし、満州人の言語は消滅寸前らしい。
 偉大な中国文明と裏腹に恐ろしい野蛮さが同居している。
 兵馬俑なんて、すべて写実表現で一体一体の表情が違うそうだ。地下にまるごと軍団をコピーしているわけで、こんなことは美術史上、前例がないそうだ。

<太田>

>中国は不思議だ

 支那世界(文化)≒漢人世界(文化)は、そもそも遊牧民的要素と農耕民的要素から成り立っている多言語世界(ただし、単一文字世界)なのであり、そんなこと不思議でも何でもないさ。
 それよか不思議なのは、圧倒的に数の少ない遊牧民的襲撃者にしばしば支那の中央政府が打倒されてしまったことの方だ。孫子を生みながら、この体たらくは何だって言いたいね。


 話は変わりますが、社会民主党の機関紙である『社会新報』(2010年7月7日)の16面の「武器輸出解禁を競う2大政党 マスコミが報じないもう1つの参院選争点」特集の中で、前田哲男、清谷信一両氏とともに、私のコメントが掲載されました。
 私のコメントは以下のとおりです。
 なお<>内は、字数の関係で削除された部分です。

 「<規模の経済等を追求し、世界的に防衛産業の国を越えた再編成が進行している中にあって、>日本のように、武器輸出三原則を堅持しながら、軍用航空機等を国産することで防衛産業を維持しようとすることなど、そもそも不可能であるという認識に立つべきであろう。
 しかも、世界的に防衛費の増加傾向が続いているというのに、逆に防衛費の逓減傾向が続いている日本においてをや、である。
 従って、軍用航空機等の民間転用を図ることで防衛産業を維持しようなどという発想は、姑息かつ倒錯的であり、ナンセンスの極みである。
 なお、現在民間転用が話題になっている三機種について付言すれば、US-2をそもそも武器の範疇に入れることがおかしいし、XC2とXP1については、これらを国産しようとすること自体がおかしいのであって、既存のものを海外から輸入するかライセンス生産すべきなのだ。」

 次に、時々このコラムでも引用させていただいてきた豊丘時竹さんから彼の文章も掲載されている『気になる人々』(2010年1月)という随筆集を贈呈されたので、その文章の中から、私に係る部分をご紹介したいと思います。

 「ネットの中の三巨人・・・<である>せと弘幸氏、兵頭二十八氏、太田述正氏・・・<の>三氏はともに日本を変えたいと考えているようだ。その方法は三者三様であるが、市井人間に取っ付きやすいのは太田氏である。だから、太田氏の考えに力点を置くことにする。・・・
 太田氏は、ご自分の政治学などの専門について、仮説をたてて考察し太田理論とでも呼ぶものを作り上げたいと考えておられる。私はそう理解した。一言で言えば政治学者である。壮大な理論体系がネット上に構築されつつある。読み通すのは容易ではない分量であり、私は過去のそれらはほとんどまだ読んでいない。氏は理論の体系化の合間に、日本を変える。つまりアメリカの属国になっている日本がその地位から脱却する方策を提案している。民主党に投票せよというのである。
 その理由は、<下>記のようになる。
 自民党は、官制談合を中心とする官・業の癒着構造にたかる「談合政党」である。談合政党は利権の維持だけしか念頭になく、外交、安全保障政策に取り組むわけがない。民主党が政権の座につけば、事情通の野党自民党の監視下では、癒着構造を作ることはできない。談合以外のこと、つまり、外交・安全保障政策に取り組まざるを得なくなる。ただ十年も権力の座につけば民主党も談合政党になるから、4、5年で政権の座から引きずりおろさなくてはならないが、そうこうしているうちに属国から脱却できる。
 属国という言葉は、副島隆彦の『属国・日本論』(五月書房、1997年刊)にすでに見られる。しかし吉田ドクトリンの名とともに属国の言葉を広めたのは、太田氏だと私は見ている。
 これまで私は自民党を支持してきた。民主党が、外国人参政権に賛成するなど、掲げる政策が不安だったからである。しかし太田氏は、野党の気楽さから言っていた政策もあり、政権につけば変わる、と述べていた。政権が近づいてきた平成21年6月の時点で、確かに同党は変わってきている。また小沢一郎の政治資金問題発生以降の民主党の動きについて、氏はかなり細かく解説し予言(と言いたい)していたが、ほぼそのとおりに進み、そして民主党は自民党を圧倒している。
 私は、次回は民主党に投票する。」(23〜26頁)


 それでは、記事の紹介です。

 「映画評論3:ミュンヘン」(シリーズ)(コラム#3888〜)で「名高い」、パレスティナ・テロリストによるイスラエル五輪選手誘拐殺戮事件の首謀者の弔文が載ってました。↓

 Mohammed Oudeh, who has died in Damascus of kidney failure at the age of 73, was the Palestinian mastermind of the attack on Israeli athletes at the 1972 Munich Olympics.
 From his home in Syria, Oudeh was always unrepentant about the attack.・・・
http://news.bbc.co.uk/2/hi/world/middle_east/10500189.stm

 17世紀のイギリスの内乱(清教徒革命)に北米植民地の清教徒達も積極的に参加していたとさ。
 考えて見りゃ当たり前か。↓

 ・・・It is a fact rarely discussed on either side of the Atlantic that American colonists played a crucial role in the English Civil War, the bitter struggle between King Charles I and Parliament that tore England apart in the 1640s. The English Revolution ? and that is just what it was ? can be interpreted in all kinds of ways: as a religious fight between pathologically earnest Puritans and the Catholic-leaning bishops of the Church of England; as an uprising by a nascent merchant class determined to throw off the shackles of medieval feudalism; as right-but-repulsive Roundheads bashing the wrong-but-romantic Cavaliers.
 It was all those things. But it was also a battle against the arbitrary tyranny of the crown that prefigured America’s own struggle for independence. And hundreds of American colonists cared enough about that struggle to sail back across the vast Atlantic, to build a city upon a hill ? not in the frightening, alien landscape of Massachusetts but in the familiar fields and townships of England. ・・・
 The interesting thing about these colonists was their radicalism, their revolutionary fervor. They were Puritans ? but they were more than that. They were merchant-venturers, looking for new markets and business opportunities. They were more than that, too. They were idealists, who went to extraordinary lengths and traveled extraordinary distances to fight for the chance to build a fairer society. ・・・
http://www.nytimes.com/2010/07/04/opinion/04tinniswood.html?ref=opinion&pagewanted=print
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太田述正コラム#4110(2010.7.4)
<原爆論争(その3)>

→非公開