太田述正コラム#3783(2010.1.22)
<皆さんとディスカッション(続x721)>

<βιιβ>(「たった一人の反乱」より)

 三井環氏がとって付けたような私憤から義憤への変節をみても、到底清廉潔白だとはおもっていないが、しかし、己の正義をうたう手段としての内部告発や国策捜査を発言していることは、我々の与り知らぬ検察内部事情の信憑性が逆に高いとおもっている。
 現役官僚であればとても口外できぬこと(守秘義務があり)を、三井環氏のポジションであればこそ提供してくれるという”最後っ屁”?のようなものだな〜陳腐な表現だけど。
 内部情報が漏れるのは、内部に軋轢があることが多い。氏にも当然、情報がくる。
 この際だからこそ、小沢も検察も、途中で握り金玉なんぞせずに、徹底的にやり合い、互いの膿を出して欲しいとおもっているが、現実は互いに落としどころを探っているんだろーな。
 なんせ、互いに権力を誇示する汚い悪党同士なので、白黒決着は難しいと推測する。
↑あたって欲しくないけど。

<ΚΒΚΒ>(同上)

 <コラム#3781のβιβιサンは>バブル時代で時間が止まってる人?
 そりゃ、なんでもかんでも交際費が経費として認められていたような羽振りの良かったころのJALみたいな歯止めの利かなかった会社もごく一部あるかもしれないけどねw
 じゃあ逆に聞くけど、官庁が裏金作って当てるような「交際」で、交際費が経費と認められるケースって何よ?
 人を恥知らず呼ばわりするからにはきちんと答えるべきだろうね>太田。

<太田>

 呼び捨てにすんな、野蛮人ちゃん。
 それに、それくらい、自分で調べる労を惜しまないこっだな。

 「損金不算入の対象とな<る>・・・(1)福利厚生費、(2)社外の者を交えた飲食費で一人当たり5千円以下のもの、(3)接待などを主目的としない広告費・会議費・取材費など」に決まってるだろ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9A%9B%E8%B2%BB

 なお、日本で数的に99%以上を占める資本金1億円未満の法人の場合、(2)の制約もない。
http://www.pref.kagawa.jp/zeimu/zeikin/toukei/17/PDF/03-2-267.pdf

<ΚΒΒΚ>(同上)

≫日本では憲法に規範性がない、という私の指摘通りでしょ。↓
 ・・・≪(コラム#3781。太田)

 これだけでは、日本国憲法に規範性がないという理由が自分にはわからないので、もう少し説明してもらえませんか?

<太田>

 かつて最高裁が示した「目的効果基準」なる、まことにルーズな憲法第89条解釈の下、この条項は既にほとんど規範的意味を失っていました。
 では、今回の「厳格な」最高裁判決によって、同条項は規範性を回復したのでしょうか。
 いや、その逆です。
 最高裁は、憲法第89条に違反するかどうかついて、「目的効果基準」から、「<当該>宗教・・・の性格や・・・経緯、一般人の認識などの諸般の事情を考慮し、総合的に判断すべきだ」とする基準へ、と今回、解釈変更(判例変更)を行ったわけですが、今度の基準は、一層、意味不明、と言うか無内容なものになってしまったからです。
 今後、下級審はもとより、最高裁自身が新たな係争事案を裁く際に、いかなる判決を下すべきか、従来以上に苦慮することになる、と私は予想します。 
 たまたま今回の事案に関しては、同条項の文面に「厳格な」判決が下されたように見えるけれど、新たな事案に関し、同じような判決が下される保証は全くないと言って良いでしょう。
 以上から、私は、今回の最高裁判決によって、憲法第89条の規範性は完全に失われたのであって、今後、この種事案は、実質的には、違憲訴訟と言うよりは、行政行為ないし公金の支出の違法性の有無を争う訴訟という技術的な性格のものになるだろう、と考える次第です。

 ところで、憲法に規範性がムッチャある米国の最高裁で、ひどい時代錯誤的判例変更が行われました。
 法人が政治にカネを使う権利が認められちゃいましたよ。↓
 オバマ政権を含め、米民主党はこの判決に強く反発していますが、やっぱ、米国はファシズムに向かってるのかなあ。

 Sweeping aside a century-old understanding and overruling two important precedents, a bitterly divided Supreme Court on Thursday ruled that the government may not ban political spending by corporations in candidate elections.・・・
http://freeinternetpress.com/story.php?sid=24278#more 
・・・Ignoring important principles of judicial restraint and respect for precedent, the Court has given corporate money a breathtaking new role in federal campaigns.・・・
http://thecaucus.blogs.nytimes.com/2010/01/21/political-fallout-from-the-supreme-court-ruling/?pagemode=print

<ΒΚΒΚ>(同上)

 目を通してるとは思うけど。
 地球はミニ氷河期に突入か?
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2684513/5197797
 「ヒマラヤ氷河は2035年までに消滅」は誤り?国連が見直し決定
http://www.epochtimes.jp/jp/2010/01/html/d11871.html
 温暖化議論ってもう収束すべきじゃないの?

<太田>

 そんなん、英米の主要メディアじゃベタ記事扱い↓の話だぜ。
http://www.nytimes.com/2010/01/21/science/earth/21briefs-Envirobrf.html?ref=world&pagewanted=print

 なお、温暖化議論、キミの言わんとしているのと逆の方向で既に収束しちゃってんの↓。
 分かった?

 The decade ending in 2009 was the warmest on record, new surface temperature figures released Thursday by the National Aeronautics and Space Administration show.
 The agency also found that 2009 was the second warmest year since 1880, when modern temperature measurement began. The warmest year was 2005. The other hottest recorded years have all occurred since 1998・・・
 ・・・the near-record 2009 temperatures came despite an unusually cold December in much of North America.・・・
http://www.nytimes.com/2010/01/22/science/earth/22warming.html?hp=&pagewanted=print

<MS>

 ・・・<映画評論ですが、>私からは、Mr. Bean をリクエストします。

 映画 Mr. Bean's Holiday
http://www.imdb.com/title/tt0453451/

 ドラマ
http://www.youtube.com/view_play_list?p=32CF44D0F40C7F65&search_query=Mr.+bean&rclk=pti
 (ドラマだからだめですか?)

 あんまり太田コラムと関係ないかもしれませんが、イギリス人には面白いけれど日本人ではわからないギャグが多々あると思うので、太田さんの解説を聞いてみたいと思っている次第です。・・・

<BERNIE>

 <その>映画<、>youtubeに上がってますね↓。・・・
 http://www.youtube.com/watch?v=XtAU9Pk5sus 

 私は去年のオスカー候補から『フロスト×ニクソン』を挙げます。

 『フロスト×ニクソン』(2008/アメリカ=イギリス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%88%C3%97%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3
http://www.youtube.com/watch?v=fl-w_6Lk5SM(予告)
 ウォーターゲート事件により辞職に追い込まれたリチャード・ニクソン元大統領とイギリスの人気司会者デヴィッド・フロストによる実在のトーク番組の模様を描く。
 第81回アカデミー賞では作品賞を含む5部門にノミネート。・・・

<TT>

 私から一作品。

 『フォーウェディング』(Four Weddings and a Funeral)(1994年公開・イギリス)

 4つの結婚式と一つの葬式をモチーフに、真実の愛を見つける男女の姿をコミカルかつロマンティックに描いたラヴ・ストーリー。
 ロンドンでの豪華な式、カントリーサイドでの自然の中での式、スコットランドでのトラディショナルな式など、イギリス各地でロケーション撮影された、数々の英国式結婚式の風景が見もの。
 監督は「白馬の伝説」のマイク・ニューウェル。
 脚本とエクゼクティヴ・プロデューサーは「彼女がステキな理由」のリチャード・カーティスで、11年間に65回もの友人の結婚式に出席した経験に基づき、「これまで無駄にした土曜日への腹いせに」脚本を執筆したという。…… 
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD16670/comment.html

 登場する友人たちの中で、唯一安定した関係を築いていたのがギャレスとマシューのゲイカップルであった。
 しかし二人には「結婚」することが許されていない。
 「愛し合っているのに結婚できない」彼らと、「結婚できるのに踏み出せない」チャールズたちとが対照的に描かれ、不条理に対する皮肉を利かせている。(なお、イギリスでは2005年にシヴィル・パートナーシップ法が施行され、結婚に準ずる権利が同性同士にも認められるようになった。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

 随分昔のコラムですが、コラム#0088「個人主義(その1)(アングロサクソン論6)」↓に関連してなくもないです。

 ……「個人主義者」であるイギリス人にとっては、結婚は、熟慮の末に踏み切るべき事業といったものだったのですが、いったん結婚すると常に仲むつまじく一緒に行動するというのが、昔の大陸諸国からの訪問者にとっては、大変奇妙な習慣に写ったようです。まさに、個人主義社会に生きる、孤独なイギリス男性にとって、「妻は、若いときには情婦、中年では友人、老年では看護婦」(ベーコン『随想録』)であるのでしょう。(『結婚』)
 このイギリスの「奇妙な習慣」が、やはり次第にヨーロッパのみならず、世界を席巻しつつあることは、ご承知のとおりです。
http://blog.ohtan.net/archives/50955745.html

<太田>

 遠路何度かお住まいの新潟県からオフ会に参加された橋井哲雄さんが、15日急死されたとの連絡が、昨日、奥様からありました。
 謹んでご冥福をお祈りします。

 それでは、その他の記事の紹介です。

 日本でも、米国で逆玉の輿婚増大と報じられた話の詳細です。↓
 
 ・・・In 1970,・・・<of> US-born men and women aged 30 to 44・・・, 28 percent of wives in this age range had husbands who were better educated than they were, outnumbering the 20 percent whose husbands had less education. By 2007, these patterns had reversed ? 19 percent of wives had husbands with more education, compared with 28 percent whose husbands had less education.
 In the remaining couples ? about half in 1970 and 2007 ? spouses had similar education levels.
 Only 4 percent of husbands had wives who earned more than they did in 1970, compared with 22 percent in 2007.
 During that span, women’s earnings grew 44 percent, compared with 6 percent growth for men, although a gender gap remains. According to 2009 Census Bureau figures, women with full-time jobs earned salaries equal to 77.9 percent of what men earned, compared with 52 percent in 1970.・・・
 Americans who are married. Among US-born 30 to 44-year-olds, 60 percent were married in 2007, compared with 84 percent in 1970. ・・・
http://www.taipeitimes.com/News/editorials/archives/2010/01/22/2003464067

 原爆を創り出したマンハッタン計画の資金は、違憲の手段で捻出された、と指摘した本が出ました。↓

 ・・・ Executive actions that raise money apart from Congress, that hide the money raised from Congress, that fail to report all expended moneys to Congress, are all violations of the Constitution. The Manhattan Project was therefore a violation of the Constitution -- a thing perhaps understandable, or forgivable, as a onetime emergency measure in war. But as a standing policy . . . this creates a steady erosion of the constitutional system.・・・
http://www.latimes.com/features/books/la-et-rutten20-2010jan20,0,2441186,print.story

 グーグル問題で、米国政府が中共に「宣戦布告」しました。↓

 ・・・Clinton voiced unusual ? if cautious ? criticism of China over its internet censorship, throwing her weight behind Google's threat to withdraw from the country over the hacking and also being forced to censor its search engine.
 "In an interconnected world, an attack on one nation's networks can be an attack on all," she said. "Countries or individuals that engage in cyber attacks should face consequences and international condemnation.
 "By reinforcing that message, we can create norms of behaviour among states and encourage respect for the global networked commons."
 Clinton likened online censorship by countries such as China, Vietnam and Iran to the rise of communist Europe, warning that a new "information curtain" threatened to descend on the world unless action to protect internet freedoms was taken.・・・
 In the speech, delivered in Washington, Clinton promised $15m (£9.2m) in funding for grassroots efforts to "expand civic participation and increase the new media capabilities of civil society in the Middle East and North Africa".・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2010/jan/21/hillary-clinton-china-internet-censorship
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太田述正コラム#3784(2010.1.22)
<人種主義戦争としての日米戦争(その1)>

→非公開