太田述正コラム#3767(2010.1.14)
<皆さんとディスカッション(続x713)>

<kkneko>

 赤いハンカチさんのコメントに補足させていただきます。

≫(コラム#3763。太田)≪

 慣性の大きい200m以上の巨大船に対してのみの規定だそうですよ。
 漁船の皆さんの感覚は、「そこのけ、将軍様のおとおりだ」とばかり法を無視する大型船に、小さい方が無理やり針路を譲らされるというニュアンスのようですが。
 以下もご参照。
 「イージス艦衝突 苛立つ地元漁港」
http://www.news.janjan.jp/living/0802/0802241383/1.php

≫(コラム#3765。太田)≪

 「姿勢の変化」というより、双方に対する見方がより厳しいことになったというのが実のところです。
 以下をご参照。
 「双方のメディアの論調に見る、捕鯨ニッポンと反捕鯨国との新たな競争時代の幕開け」http://kkneko.sblo.jp/article/34692147.html

≫(コラム#3763。近藤)≪

 条約の不備について指摘され、また調査捕鯨船団側の非をゼロとしない点は公平なご判断だと思います。
 以下のとおり論点を整理させていただきました。
一、COLREGの第2条では“Good Seamanship”が掲げられており、SSは明らかにこれに反する。
二、AG号は意図的に衝突するように操船していたのではないか。(海上衝突予防法第8条)
三、AG号は横切り船ではなく追い越し船に該当するのではないか。(海上衝突予防法第13条)
四、AG号は保持船としての義務を果たしていない。(海上衝突予防法第17条)


一について

 第二昭南丸/調査捕鯨船団の行動も“Good Seamanship”に著しくもとると、とりわけ海外の司法の場では判断され得るでしょう。
 とくに、大破した小型船上の乗員に対するウォーターキャノン攻撃など。
 また、昨年妨害と無関係の落水事故により亡くなられた方がいます。
 日本のメディアはまったく報じませんでしたが、ライフジャケット未着用だったと指摘されました。この件に関して、捕鯨サークル(水産庁/鯨研/共同船舶)と全日本会員組合は内外に対する説明責任を果たしておりません。
 これも“Good Seamanship”に通じる“体質”とみなされるでしょう。
 そもそも調査捕鯨の脱法性自体が、司法の場で“spirit”面で非常に不利に働く点は否めません。

二について

 同様に第二昭南丸側の8条(相当)違反が問われます。SS側の証拠映像が新たに出てきているようです。
 赤いハンカチさんのご指摘のとおり、そもそも(妨害の)妨害コースを進んできたのは第二昭南丸側である点も否定できないでしょう。

三について

 映像では明らかに横切り船のようですが、司法の場で判断されるでしょう。

四について

 避航船としての義務を果たさなかった第二昭南丸と同罪という判断になるでしょう。

 結論を要約すると、以下となります。
・SS側に重傷者が出た。
・国際条約に照らして双方に過失がある。
・双方の過失の程度について、海外(オランダとNZには既にSSが提訴、事件海域の管轄権を持つ豪州当局も捜査)の司法の場で争われることになる。
 詳細は以下をご参照。
 「南極海捕鯨戦争、舞台は南極から司法の場へ」
http://kkneko.sblo.jp/article/34727956.html
 「マスコミが伝えようとしない調査捕鯨の「負の側面」」
http://www.janjannews.jp/archives/2188034.html
 どちらの非もゼロということはあり得ないと思います。
 ただ、日本側はおそらく、メンツを優先して自らの非を一切認めようとせず、不利な裁定が下された場合、国内世論向けの善後策に「不当」「人種差別」というプロパガンダを打ちさえすれば大丈夫と考えでいるのではないかと。
 それは、“Good Seamanship”に真っ向から反する姿勢に他ならず、日本人の一人として非常に遺憾に思っています。

<太田>

 相当書き込んでおられるから大目に見ますが、ご自分のサイトに誘導するのは極力控えて下さいね。
 近藤君は、恐らくこの(ブログへの)投稿↑は見てないと思うけど、あなたへの「回答」にもなっていると思うので、以下をお読み下さい。

 近藤君、連日力作をありがとう。
 些末なことだけど、気になった点を先にあげておきます。
 
一、「真珠湾」は、米国の最高指導部による、不作為の陰謀であった可能性が排除できないが、「真珠湾以後の世論誘導」と記すべきだ。
二、「トンキン湾」そのものは偶発的事件なので、「トンキン湾以後の世論誘導」と記すべきだ。
三、「WMDでっち上げによる」は、「WMD疑惑を利用した」程度にトーンダウンすべき。
四、「アフガン侵攻」そのものの合法性は明らか。

 一と二は、単に、近藤君の「、」の打ち場所等が必ずしも適切ではなかったというだけのことかもしれないけどね。

<近藤>

≫いいですか近藤さん<(コラム#3763)>、衝突直前映像だけを見ないでちゃんと衝突するまでの経緯も見てください。 ストーカーしていたのは「第2昭南丸」の方ですよ、「アディ・ギル号」ではないのですよ。 なぜなら「第2昭南丸」はいわゆる捕鯨船ではなく捕鯨船団の護衛船だからです。映像を見れば判りますが一直線で「第2昭南丸」は「アディ・ギル号」に向かっております。 そのとき「アディ・ギル号」は殆ど漂流状態・・。 どっちが悪党か、自明です。≪(コラム3#765。赤いハンカチ)

 カブロンなる陸の人間の議論を相手にしてもしょうがないから、前回は「海難事故」として、全くの船乗りの立場から、AGのCORLEGにおける操船の非を説明した。
 海の上のこと、本来ならそれで充分だが、太田君のご指名だから、海を離れてすこし俯瞰から観てみたい。

 歴史の勉強をちゃんとしていれば、簡単に政府やメディアに騙されない、感情に流されない、煽動に乗らない思考方法を身につけていると思う。

 俺は生まれてこの方、アングロサクソン文化の中で生きてきて、アメリカ人の思考回路、ケンカの仕方は骨の髄までしみている。
 戦い方も知っている。
 卑怯、汚いことこの上ない。
 (いいやつも多いが、Politically Correctがまかり通って、村八分になるから何か起こると黙ってしまう)
  
 やり方はいつも同じ。まず相手を特定すると、状況を作り、圧力をかけて相手を追い込む、屈しなければ、「事件」を起させる、無ければでっち上げる。
 「やられた」ことにしてメディアで≪世論≫を形成し、それを背景に今度は「正義の味方」となり相手を徹底的にぶちのめす。
 相手が非白人、非キリスト教徒ならなおさら好都合、やりたい放題がまかり通る。

 アメリカ原住民の抹殺とその後の余力を向けた米西戦争、米墨戦争。日本開港の強要、ハワイの強奪、真珠湾、トンキン湾、9.11以後の世論誘導とアフガン侵攻、WMDでっち上げによるイラク占領。今回もその図式。
  
 そこには共通したパターンがあって、SEA SHEPARD(以下SS)のやり方は、それをまさに定石どおり踏襲している。
 「経緯も見てください」というなら、そこまで見ないと分らない。

 これは「ケンカ」以上に「テロル」に近い。
 単なる船の衝突事故ではない、公海上の「海賊行為」であり、SS自ら漁船を沈めるなどの過激な破壊活動、Direct−Actions、を標榜し、実際に実行してきた。
 各国政府になどより、「海賊」、「テロリスト」と非難を浴び、何回も船籍を剥奪されている。
“According to its mission statement, Sea Shepherd Conservation Society "uses innovative direct-actiontactics to investigate, document, and take action when necessary to expose and confront illegal activities on the high seas".
Direct actions have included scuttling and disabling commercial whaling vessels at harbor, ramming other vessels, throwing glass bottles of butyric acid on the decks of vessels at sea, boarding of whaling vessels while at sea, and seizure and destruction of drift nets at sea. As of 2009, Paul Watson has said that the organization has sunk ten whaling ships while also destroying millions of dollars worth of equipment.”
 Various governments and organisations have called the group "pirates" or "terrorists". 
http://en.wikipedia.org/wiki/Sea_Shepherd_Conservation_Society

 手段を選ばない破壊・暴力行為下記のように枚挙に暇がない、

 1980年 - 独行型捕鯨船「シエラ」をリスボン港でリムペットマインを使用して爆破し沈没させた。同じく1980年、マッコウクジラの捕獲一時停止への反対票をカナダの代表が投じたことで「彼等を殺す」とポール・ワトソンが脅迫、これによりカナダ政府は自国の警察を派遣し代表を保護している。

1983年 - カナダ警察が乗り込んだ際、舟のデッキの周りに電気ワイヤーをはりめぐらせた17人が逮捕される。ポール・ワトソンら3名が逃走するも逮捕。

1986年 - フェロー諸島にてライフルを使用して捕鯨船のゴムボートを沈めようとし、フェロー諸島の警察にも発砲、同海域にいたシーシェパードの船舶はフェロー領海から退去命令を受ける。また、三価リンを含む信号照明弾を警察に投げつけたり、ガソリンを警察の船に散布、ガソリンに火が付くように信号照明弾を投げつけた。

1993年 - 日本の漁船に銃弾1発を発砲している。

1999年 - ワシントン州のアメリカ・インディアン部族、マカー族が70年ぶりに捕鯨を再開。マカー族の領海を侵犯し、彼らの手漕ぎのカヌーに対してモーターボートで威嚇を行った。ケン・ニコルズはマカー族部族警官の制止を振り切って暴れ、部族警官に拘束された。

2003年、太地のイルカキャンペーンの一環として、和歌山県太地町のイルカ漁に用いる網を切断する。これによりシーシェパードのメンバー2人が23日間拘束される。また、シーシェパードの公式ホームページに漁業関係者や県知事の住所、電話番号を日本語で掲載し、抗議の手紙、電話を送るよう推奨している。

2007年:捕鯨船「日新丸」を妨害。後述日本捕鯨船に対する妨害行為。また、9月8日にマカー族のカヌーによる捕鯨を領海を侵犯して威力妨害した。

2008年1月:調査捕鯨船「第2勇新丸」を酪酸ビンを投げ込むなどして襲撃した上、活動家2名が乗り込み、拘束される。また、カナダでオットセイを捕まえようとした調査船を妨害したとして、カナダ警察にメンバーが逮捕される。
( http://ja.wikipedia.org/wiki/シーシェパード )

 君の論点1≪ストーカーしていたのは「第2昭南丸」の方ですよ、「アディ・ギル号」ではないのですよ。 なぜなら「第2昭南丸」はいわゆる捕鯨船ではなく捕鯨船団の護衛船だからです。≫

 これは、「護衛だから、当然、ストーカーだ」という変な議論になるよ。

 日本の調査捕鯨船団が南氷洋にいる。別にAGの追っかけでいったわけじゃない。それに対してAGは何が悲しくて(楽しくて)南氷洋くんだりにいるのか。
  
 誰が誰を追っかけているのか、誰がケンカを仕掛けているほうで、仕掛けられているのは誰なのか、ここまでくれば、それこそ自明だね。

 つまり、これは向こう側SSの仕掛け。「事件」を起し、自分が被害者に見えるような衝撃的な「影像」を全世界のメディアに提供する。
 つまり、SSの売名パブリシティー活動の、かっこうの「悪役」を日本船は演じさせられている。

 殺人事件の定石通り、こういう時には、誰が得をするのか考えてみるといい。
 バウ直前を何度も横切るような危険な操船を繰り返していれば、偶然か意図的かに関らず、いずれ接触は起こるべくしておきる。
 時間の問題、SSの想定内、予定の行動だ。
 第二の船を、撮影できる位置に予め配置しておいて、衝突が起きるのを待つ。
 それまでほとんど停船状態に近かったAGが、第二昭南丸接近と同時にエンジンを吹かして第二昭南丸のバウ下に滑り込んでいる。
 つまり、衝突はほぼ停船状態からのAGの前進・加速により起きている。
 これはAGの後ろに白い航跡を引いている影像から明確に分る。
 意図的か単なるバカか、その両方か、でなければそんな操船はしない。

 この事件は先ほどいった、アメリカ人のケンカ、戦争の定石、待っていましたの「真珠湾」「9・11」と全く同じ。
  
 いま、PAUL WATSONたちは祝杯を挙げているよ。

 なぜか。SSは船の費用、百万ドルの損害賠償を要求しているそうだが、そんなのはメじゃない。
 SSはすでに今回の事件で莫大な「経済効果」つまり「得」をした。
 世界中の映像メディアを数分間独占できる。
 全メディアに名が出て一挙に知名度が上がる。
 
 「真珠湾」「9・11」と同様、それまでの経緯歴史など全く知らない一般の「純真無知」、デマゴギーに乗りやすい、「鯨ちゃん、イルカちゃんが、カワイイという」若者、庶民たちに、悪玉日本船に踏み潰される、正義の味方「善玉ヒーロー」としてのイメージを一挙に植えつけられる。

 一般献金に加えて、売名目的のスター、著名人たちの巨額な献金が見込める。100万ドルは何倍にもなって還ってくる、いい投資だ。

 まさに「有卦に入った」とはこのことだろう。

 下にもあるように、Paul Watson 自身のコメントとしてメディアのまさに欲しがるものをつくりあげて、それを与えればいい。
 事実や数字がなければ、でっち上げて、さも自信ありげに記者に渡せばいい、と言っている。

 ここまで話せば今回の事件の「経緯」とその背景にあるものがはっきり見えてくるだろう。

The Sea Shepherd Conservation Society has received attention from the press and been called "media savvy". The group has worked with journalists and has made statements through press releases to spread its message during various campaigns.
Watson's public relations savvy is shown in an episode of Whale Wars when he creates an international media "storm" after two crewmembers are detained on a Japanese whaling vessel. In his book, Earthforce!, Watson advises readers to make up facts and figures when they need to, and to deliver them to reporters confidently. He also states that the "truth is irrelevant" due the nature of mass media. In response to criticism that he manipulates the media, Watson has stated: "What we do is provide the media with the kind of stories they can't resist... and this is how we bring attention to what's happening to the whales, the seals, the
sharks and the other marine conservation campaigns we're involved in."
http://en.wikipedia.org/wiki/Sea_Shepherd_Conservation_Society

 君の論点2≪映像を見れば判りますが一直線で「第2昭南丸」は「アディ・ギル号」に向かっております。 そのとき「アディ・ギル号」は殆ど漂流状態・・。 どっちが悪党か、自明です。≫

 これは、自明じゃない。どころか、逆自明だよ。

 AGは第二昭南丸の接近をまって、自らエンジンを吹かし加速して、第二昭南丸のバウに潜り込んだ。これはすでに説明した。

 だいたい、船というものは、公海上で何らかの目的が無ければ、故障でもない限り「漂流」などしない、つねに動いているものだ。
 AGのエンジンは元気だったから、可能性は、「何かを待っていた」。待っていたのは何か、その「何か」は自明だね。

 AGは13トン全長24m最高速度45ノット(83.3km)、炭素ファイバー製。2006年進水、最新装備。

 第二昭南丸491トン、全長52.3m。最高速度12ノット(22.2km)、鋼鉄。72年進水の老朽船。

 この差、は何を意味するか、どう思う?
 まずカメが4倍足の速いウサギのストーカーなど絶対不可能。

 トン差ほぼ40倍。炭素ファイバー船が鋼鉄船とぶつかったら、木っ端微塵で自殺行為に等しい、というのは船に乗っている人間なら当然想定できる。
  
 では、なぜあえてそのような危険な操船をしたのか。

 メディア効果的には、SSのもう一隻いた大きい船が、第二昭南丸と接触しても、同じような船同士が競り合って見えるだけで、決定的な面白い「絵」は撮れない。

 「大きな船が、小さな船を踏み潰して、木っ端微塵」という、世界メディアの欲しがる衝撃的映像であるためには、当然、AGである必然性がある。
 メディアが欲しがるものを提供すると、Paulが自分で言ってる通りだろ。

 ≪映像を見れば判りますが一直線で「第2昭南丸」は「アディ・ギル号」に向かっております≫ 

 それは、判らない。種明かしをしよう。これは映像における、主観位置移動のトリックだ。

 これも船乗りなら知っていることだが、海の上では全てが動いている。3つの船と海流、その四つが動く。
 AGが前進し、SSの第二船がAGとほぼ平行等速で前進すれば、AGからの映像、SSの第二船からの映像ともに、「第二昭南丸が次第にAGにへさきを向けて踏み潰した」というシナリオの画が撮れる。
 陸とさらに違うのは、背景に建物や山がない、水平線と、雲だけなら、図と地の関係があいまいになるから都合がいい。

  第二昭南丸がGPSと連動したレーダー影像を録画して、SSの船の動き、位置関係、速度、針路を、常時「俯瞰的」に記録していればいいがそんな話ちっとも出てこないから、72年進水じゃ第二昭南丸にはないのかな。

 人生も同じで、目先ではなく、俯瞰の眼を持つこと、いろいろなことが見えてくる。
 ホンモノの知性とは、健全なる懐疑心によって養われる。

 シーシェパード以外にも、アメリカ発の勧誘ビジネス、カルト、語学、健康関連、慈善非営利を装っている団体など、何も疑わない日本の若者を取り込もうとする輩はいくらでもやってくるから、くれぐれもお大事に。

<Chase>

 コラム#3765の<ΒΙΙΒ>さんによる中国に対する米国人の親近感の典拠の手際良いまとめに驚きます。
 take noteします。
 私も20歳のころ、英語を習っていたバプテスト派の米国人宣教師の中国への憧憬、そして中国訪問後の幻滅は判で押したようなものでした。
 本国で誰もがそのような親中国の教育?を受けた印象でした。

<私有自楽>

≫ポーリッシュ(polish)って「オランダで改良された愛玩用の鶏」・・・だそうですね。≪(コラム#3763。太田)

 ごめんなさい、手を抜き過ぎました。
 アメリカンジョークに於けるポーランド人工場労働者と同様の評価をされたものとして笑って受け流しましょうと書いたつもりでした。
 (三人がかりで電球を交換する…、例の話です)
http://www.fuguzoku.com/mt/archives/2006/05/post_94.html
http://kinakuridon.blog18.fc2.com/blog-entry-19.html

<太田>

 グーグルの戦いの続報です。↓

 ・・・Google has stood up to the most extreme form of cyberbullying and said: no more. This matters more because it is putting western companies and governments on notice that it is now OK to say China is a bad neighbour on the internet. Besides tolerating commercial espionage via hacking, it also allows the hosting of thousands of sites that help spammers rip people off around the world. It allows the theft of intellectual property (the complaint of Cybersitter being only the most recent). It may lead to a new maturity. China's government has been put on notice that it cannot do as it likes.・・・
http://www.guardian.co.uk/technology/2010/jan/13/google-china-internet-shockwave ・・・I can't recall a single case of a major international company with operations in China taking a stand like this. ・・・
 Many Chinese internet users this morning have praised Google for its principled stand. The top trending topic on the Twitter-style microblogging service of Chinese portal Sina.com is "Google considers withdrawing from China". Based on a scroll through some of the more than 60,000 comments, the reactions seem overwhelmingly in support of Google.・・・
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2010/jan/13/google-china-censorship-firewall
 ・・・Now it faces an even bigger challenge to its authority as an internet censor: does it accept Google's unprecedented announcement that it will not tolerate censorship of its search engine? Or does it allow Google to pack up and go, not just depriving millions of Chinese internet users in the world's biggest market, but inflicting a large dent in China's claim to have arrived as a key player in the global market, a claim it spent so much time and money on the Beijing Olympics to make? It is an unenviable choice, and possibly the reason yesterday for a rather old fashioned, analogue-era response to a digital firestorm which erupted moments after Google's announcement: complete ¬official silence.・・・
 Undermining privacy on your own territory is one thing. Doing it on someone else's patch is another. The episode demonstrates the absurdity of the project: the great firewall is a folly which can never be made to co-exist with the demands of becoming the world's largest exporter. Let it crumble, and soon.
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2010/jan/14/google-china-firewall-censorship

 本件に関連して、ワシントンポストが、社説で、米国政府に行動を促したことは注目すべきだろう。↓

 ・・・U.S consumers, for their part, should want answers from companies such as Apple and Microsoft, which continue to kowtow to the Chinese censors. Internet activists say Microsoft censors Chinese language searches of Bing both in and outside of China; Apple has blocked Chinese from downloading applications related to the Dalai Lama. ・・・
 China's firewall. Firewall-busting would allow Chinese to continue accessing Google's uncensored searches whether or not the company retains a Chinese base. It ought to be a major part of the Internet initiative Ms. Clinton plans to announce this month.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/01/13/AR2010011302908_pf.html

 アジアにおける米国パッシングは身から出たさび?
 ここでも、仲介できるのは、「独立」後の日本しかない。↓

 ・・・the volume of resources that the United States devotes to Asian alliances and institutions has always paled in comparison with those of, say, Europe, by a factor of more than 10.・・・
 By the late 1990s, Washington was, by and large, no longer interested in Asian organizations. After the U.S. decision not to bail out the government of Thailand in 1997 (even though it had bailed out Mexico in 1995), the countries of Asia created a dizzying array of institutions and arrangements -- from currency swaps to the East Asia Summit and the Shanghai Cooperation Organization -- to which the United States was not invited, nor did it want to attend. ・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/01/13/AR2010011302013_pf.html

 ドバイで竣工した世界一ノッポのビル、実は巨匠フランク・ロイド・ライトが設計したビルの翻案だとさ。
 ライトも米国人だとこのコラムの筆者は自慢してるけど、米国も過去の栄光の追憶に生きるただの国になり下がりつつあるのかも・・。
 それにしても、どなたか、建築に詳しい読者、このコラムの解説してくれないかなあ。↓

 ・・・ The Burj was designed by architect Adrian Smith and engineer Bill Baker of the Chicago office of Skidmore, Owings & Merrill (which is responsible for five of the world's 10 tallest buildings); the construction project manager was Turner Construction, based in New York (although now owned by a German consortium); and the 57 elevators, which are crucial in a building with 206 floors, were built by?you guessed it?Otis. (The architect and engineer of record was British, and the contractor was South Korean.) ・・・
 The form is not a minaret, like the Petronas Towers, or a stylized spire, like the Taipei Financial Center. Smith (who is no longer with SOM) and Baker have not produced an elongated cluster of shoe boxes like the Sears Tower, a high-tech-construction like Norman Foster's Hearst Tower, or a twisty sculpture a la Santiago Calatrava. Instead, they have opted for a distinctly unfashionable organic form, a sort of stalagmite. Many observers have noted the similarities between the Burj and Frank Lloyd Wright's unbuilt 1956 proposal for a 528-story state office building for Chicago's lakefront, which he christened the Mile-High Illinois. Wright's design is twice as high as the Burj, but there are distinct parallels. Both buildings are constructed of reinforced concrete; both have floor plates that reduce in area as the building rises, producing a stepped-back silhouette; both have a treelike central core that rises the full height of the building to become a spire. And both use a tripod design: The Mile High is triangular in plan, and the Burj has three wings that act as buttresses.・・・
http://www.slate.com/id/2241275/
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<globalyst:翻訳>

コラム#3763より
 米国をめぐる様々な統計数字をどうぞ。↓

 ・・・米国人の自殺率は、100,000人あたり10.2人で、全ての先進国の平均値である11.9人や日本の20.3人およびフランスの15.1人よりもかなり低くなっている。米国では食品は他の殆どの国よりも安い。2007年、米国では家庭の消費者支出の約6.9%が食品に向けられた。ドイツ人は食品にもっと支出し (11.4 %)、イタリア人 (14.5 %)およびメキシコ 人(24.2 %)も同様であった。一方、食品が安いことが、米国人の肥満の一因となっているのであろう。2006年、米国成人の約34%が肥満であると判定されたが、これは、フランス (10.5%)の3倍、スイス(7.7%)の4倍となっている。
 米国は、フェミニズムの発祥の地であるかもしれないが、そのことは、世界の数字からは自明ではない。2009年、米国下院議員の16.8%が女性であった。他の国の国会では女性達はもっと頑張っている。カナダでは同様の数字は22.1%であり、オランダでは41.3%であった。米国は、ウズベキスタンの17.5%と殆ど同じである。・・・
 2007年、米国では未婚女性の出産は全体の約2/5であり、これは1980年における割合の2倍となっている。
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 次回、2月27日のオフ会への申込みは、以下へ。
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P32079404
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太田述正コラム#3768(2010.1.14)
<日進月歩の人間科学(続x11)>

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