太田述正コラム#3582(2009.10.14)
<皆さんとディスカッション(続x627)>

<KY>

≫--ポーランド@人種差別撤廃委員会--
 ・・・
 ・・・最後の下りの「質疑で色々な対策を考えていることが分かったし、誤りを正す> ことができることもわかったし、ポーランドは今や良心の拠点だ(ということが> > 今回の会議で分かった」)
というのは、短絡的過ぎやしない?と思いますが・・。≪(コラム#3574。べじたん)

 短絡的どころか悪質な虚言です。
 以下は反ファシスト団体のサイトから:
http://www.nigdywiecej.org/index.php?option=com_content&task=view&id=286&Itemid=50
http://www.nigdywiecej.org/index.php?option=com_content&task=view&id=202&Itemid=50
http://www.icare.to/news.php?en/2006-01#POLISH%20POLITICIAN%20DRAWS%20REBUKE%20AFTER%20CALL%20FOR%20SYNAGOGUE’S%20DEMOLITION
http://www.icare.to/article.php?id=22667&lang=en

 「ポーランドは今や良心の拠点だ」というのが、何とも国らしい倒錯的救世主思想です。

<べじたん>

≫これ自体、大きなテーマですが、日本の自由民主主義、ひいては日本文明について、旧日本領である韓国と台湾(の自由民主主義化と経済高度成長)も射程に入れた記述がどこかにさらっと入っていると更によいと思います。≪(コラム#3580。太田)

 このへんですか?

 「日本が行うべきことは、まず第一に、これまで、自由・民主主義を掲げることなくして、領域国家が、その全域に遍く豊かさを行き渡らせた例はこれまで皆無である、ということを中共の当局と民衆に対して、あらゆる機会を捉えて繰り返し伝えることです。
 そして行うべきことの第二は、日本にとって自由・民主主義が欧米の借り物ではなかったように、支那の歴史の中に自由・民主主義の水脈が流れている、ということを指摘することでしょう。」
http://blog.ohtan.net/archives/50954836.html

 「<専制的だった国が経済成長したのは・・・>私は韓国と台湾については、日本の植民地であったこと、インドネシアについては、日本の占領を受けた上、旧宗主国のオランダと独立戦争を戦う過程においても残留日本軍人達が指導的役割を果たしたことが大きかったと思いますし、シンガポールはかつて英国の植民地で支那人が現地人の中心であり人口が少ないという、香港と似通った条件であったことが大きかったと考えています。」
http://blog.ohtan.net/archives/50955074.html

<太田>

 さっそくの対応、ありがとうございます。
 ところで、Chaseさん、『属国の防衛革命』では、出版社の意向と共著者の存在もあり、「支那」を「中国」と表記したのですが、今度の本では「支那」を使って下さい。必要があれば、どうして「支那」を使うかの説明を加えていただいてもよろしいかと思います。

<ΦαΦα>(「たった一人の反乱」より)

 アグネスが民主党新人を洗脳中
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2009/10/post_f5dc.html

 ブレまくりの民主党、防衛大綱見直しを結局来年末に先送り
http://obiekt.seesaa.net/article/129951666.html

 西松建設関係者、亀井静香氏と仙谷由人氏にも献金
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091012-00000055-san-soci

 菅副総理、小沢幹事長、連合結成20周年レセプションに出席
 「あえて言えば、立法権と行政権の両方を預かる・・・」
http://www.dpj.or.jp/news/?num=17073

 おいおい・・・・・・。

<ΦααΦ>(同上)

>アグネスが民主党新人を洗脳中・・・

 児ポ改正には悪徳は想像の中でさえ許容されるべきではない、という「Zero Tolerance」の考えと、準児童・性暴力表現(二次)ポルノは日本の女性差別の一端と捉えて規制すべきである、という二つの考えからなされてるように思うけど、

 『国連CEDAW委員会、日本にポルノゲーム・漫画・アニメの販売禁止を勧告(翻訳)』
http://suzacu.blog42.fc2.com/blog-entry-62.html
 『イクオリティナウの主張(翻訳)』
http://fragments.g.hatena.ne.jp/yuuboku/20090508/1241760087
これを日本の女性差別を口を酸っぱくして訴える太田氏にコメントを付けずに紹介するのは・・・・・・モニョモニョ。

 今は男女共同参画担当大臣のみずぽが規制反対派で民主が規制反対派、自公が規制賛成派という面白い状況で、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%96%E5%85%90%E7%AB%A5%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%83%8E
DVのような女性に対する暴力は諸外国並にあるとは言え、本場は欧州である事、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9
しかも<日本の>強姦発生率は54ヵ国中で最低である事(申告率云々を考慮してもなお低いだろう事)から、
http://www.nationmaster.com/graph/cri_rap_percap-crime-rapes-per-capita
女性差別とこの種のポルノは関係があると考えるのは妥当なのか、またこの種のポルノが女性差別であるとする根拠は何か、この種のポルノが作られるのは『人間は残虐行為が<大>好きだ』のコラム<#3168>に関わる話なのではないか、そもそも規制して現実にある犯罪や差別は減るのか、日本では概ね他人に迷惑を掛けない範囲でこの種の行為が想像の中では黙認・許容されてきたと言う事ではないか、ぐらいの主張はしておかないとそもそも何が言いたいのかわかんないと思うし、誤解をまねきそうだぜ。

<太田>

 日本の開けっぴろげな性文化、あるいは中性的文化とのからみもあって、面白い問題だけど、慰安婦問題と同じように、なかなか、ガイジンさんには分かってもらえないだろね。

<ΦααΦ>(同上)

 ちなみに蛇足、海外コラム「なぜ日本へ侵攻するゲームが日本で売れるのか」首をかしげてるという話し、
http://blog.livedoor.jp/fairypot/archives/51177071.html
また微妙で健全なのか不健全なのかよくわからん話だが・・・・・・。

<太田>

 これも、日本人の近現代史認識ともからんでる面白い話だな。
 色々貴重な話をありがとう。
 読者の皆さんの間でも議論されるといいな。

<αΦαΦ>(同上)

 おーたんがまったく評価しなかった前原が、ダム中止やらハブ化やらいい仕事しまくりだな。
 おーたん見る目ないね。

<太田>

 あのなあ、情報が開示されておらず、自分の才覚と力量で真の事実を掌握する必要がある世界・・日本の防衛問題とかニセメール・・と、情報が開示されているけど、しがらみのために当然やるべきことが行われなかっただけの世界・・ムダ・ダムの建設中止や羽田の(ハブ空港化を含む)国際空港化・・とは全然違うの。
 後者の世界でやるべきことを行うと語るなんて、歴史的な政権交代が行われたという背景の下でなら、猿でもできらーね。

<Chase>

 私のブログにて、昨日までいただいた意見を、自分で見やすくするために、レジュメという形でUPしています。

 昨日までの内容と変わりないものですが、背景の項をいれました。
http://blog.zaq.ne.jp/fifa/

 切り貼り作業は、レジュメと目次をにらみつつ急がば回れと思い、もう一度、コラムの#1から見直している最中です。

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太田述正氏の思想(日本開国論 レジュメ)

背景(本を出すことの意義について、私が持つイメージ)

 竹村健一が、"日本の常識は世界の非常識"と訴えたのは、1970年代のことである。
 しかしその訴えは、皮相的なものであり実態を伴っていないことから、国民は真剣に受け取らず、「Japan as No.1」の歓声とバブルの熱狂で、もはや他国に学ぶべきものはないかのような奇妙な陶酔感に日本国中が耽溺した。
 しかし、"日本の常識は世界の非常識"の根底には、吉田ドクトリンの桎梏が、戦後の時間を経過する中で、堅牢無比に盤居していたのであり、そのことを戦後初めて切開したのが、同ドクトリン下で退廃した防衛庁を飛び出た元審議官太田述正である。

 吉田ドクトリンに毒された国内での狭隘な議論に閉塞された事実上の情報統制下の日本では、国際社会の中での日本の位置づけを示す人材が払底しており、戦後の長い時間を経て、我々はようやく太田述正という稀有の道先案内人たる言論人を得るに至ったのである。
 氏は日本で最もアングロサクソン文明に通暁しており、同文明の深い理解こそが日本人を覚醒させることを訴える。日本の開国の営みがようやく端緒についた。

全般

 『防衛庁再生宣言』第八章「アングロサクソンと日本」の「一 アングロサクソン・日本同盟の必然性」、を参照する。
 日本の自由民主主義、ひいては日本文明について、旧日本領である韓国と台湾(の自由民主主義化と経済高度成長)も射程に入れた記述をさらっと入れる。
 できそこないのアングロサクソンたる米国への批判とも関連し、(本来の)アングロサクソンと日本の自然宗教観ないし世俗性、要するに宗教批判についても少し触れる。

第一章 序論
<概要>
 第二章〜第七章の概要紹介

第二章 吉田ドクトリンと政・官の退廃・腐敗
<概要>
 戦後日本は吉田ドクトリンを採用し、国家ガバナンスを放棄したまま、国際社会で、自立した存在になることから逃げ続け、閉鎖的な社会であり続けてきた *1。
<構成>
 本章は、日本の桎梏を問題提起する章とする。
 第二章の最後に、*1を説明するために、日本の鎖国的状況をあらわすコラムを含める。

第三章 日本の自由民主主義
<概要>
 しかし、かつて日本もアングロサクソン化を目指した時代があった。
 その一つのあらわれが江戸時代に起源をもち、大正デモクラシーにて花開いた日本の自由民主主義である。
<構成>
 大正デモクラシーに関するコラムを章の冒頭にし、そのあと、江戸時代の民主主義、明治維新〜明治初期の民主主義と続ける。
 題名を大正デモクラシーにする(日本のアングロサクソン化の象徴的言葉として)。

第四章 アングロサクソン文明とは何か〜日本文明との親和性
<概要>
 近現代の世界はアングロサクソンが主流である*2。したがって、第二章で述べられたような日本の鎖国的状況を打破するためには、アングロサクソンを理解することが必要である。
 以下、アングロサクソンの起源、欧州文明との違い、米国の評価(できそこないのアングロサクソン)に言及。
<構成>
 章の冒頭に、*2を説明するため、近代科学、スポーツなど現代文明の基本のほとんどは英国由来であることを説明するコラムを含める。岡崎久彦のアングロサクソン論も?

第五章 閉鎖主義に陥った両大国〜なぜ先の大戦で日本と米国は矛を交えたのか
<概要>
 親和性をもつ日本とアングロサクソン諸国が矛を交えるに至ったのは、日本とバスタードアングロサクソンたる米国の双方が閉鎖主義に陥ったからである。
<構成>
 第六章と位置の入れ替えを行うか検討。

第六章 人間(じんかん)主義〜日本文明とアングロサクソン文明に共通するもの
<概要>
 第四章でのべられたアングロサクソン文明と日本文明は、実は、人間(じんかん)主義という両者を通底する思想を通じて親和性を持つ。

第七章 今こそ開国を、そして米国からの独立を
<概要>
 第六章で述べられているようなアングロサクソン文明と日本文明の親和性に着目すれば、日本の縄文の顔をしたアングロサクソン化は可能である。
 そのことに成功できるかどうかの一つのメルクマークは、日本文明が、アングロサクソン文明のように*3人種、民族、文化の多様性を回復できるかどうかである。
<構成>
 *3を説明するために、移民礼賛 英国編 379, 380, 381 を冒頭に入れる。リーダー論は英国を例にとって説明する。
 『防衛庁再生宣言』「二 イギリス・米国・日本のエリート教育」を参照する。
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<太田>

 着々と前進してますね。
 慶賀の至りです。

 そんじゃ、記事の紹介をしましょう。

 韓国人の公衆道徳のレベルは嘆かわしい限りらしいよ。↓

 South Korea punished 44 times more minor offenders than Japan last year for disturbing the peace, being noisy at night or dumping garbage. ・・・
 This difference is vast even given that Japan's Minor Offenses Act lists only 34 offenses against Korea's 54.
 In the case of neighborhood disturbances, which are offenses in both countries, Korea saw 46,955 cases last year but Japan a mere 25. For garbage dumping, Japan punished 98 people and Korea 60,940, and for urinating in public, Japan booked 191 people but Korea 11,535. "The number of minor offense cases was 622 per 100,000 people in Korea, 44.4 times more than Japan's 14 per 100,000 people,"・・・
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2009/10/14/2009101400348.html

 アフガニスタンへの米軍増派問題で、我々が抑えておくべき事実が紹介されてる。↓

 President Obama announced in March that he would be sending 21,000 additional troops to Afghanistan. But in an unannounced move, the White House has also authorized -- and the Pentagon is deploying -- at least 13,000 troops beyond that number・・・
 The deployment of the support troops to Afghanistan brings the total increase approved by Obama to 34,000. The buildup has raised the number of U.S. troops deployed to the war zones of Iraq and Afghanistan above the peak during the Iraq "surge" that President George W. Bush ordered・・・
 McChrystal's request, which the administration is considering, would be in addition to the troops Obama has approved. The request reportedly includes different options for adding troops for combat, training and support, with one option totaling about 40,000. The ability of the Army and Marine Corps to meet the request would depend on the type and number of troops McChrystal asked for, and when he wants them. A significant troop increase in Afghanistan early next year -- similar to the 2007 increase in Iraq -- would be difficult to sustain given the current size of the Army and Marine Corps and ongoing troop demands in Iraq・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/10/12/AR2009101203142_pf.html

 以上を一目で理解しようと思ったら、以下↓に掲げられてる図を見よう。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/10/12/AR2009101203142.html?hpid=topnews
http://www.nytimes.com/interactive/2009/10/01/world/middleeast/afghanistan-policy.html?ref=world

 若きムッソリーニは英諜報機関のエージェントだったとよ!↓
 これだから歴史は面白い。

 ・・・Mussolini got his start in politics in 1917 with the help of a £100・・・equivalent to about £6,000 a week today・・・ weekly wage from MI5.・・・
 Mussolini, then a 34-year-old journalist, was not just willing to ensure Italy continued to fight alongside the allies in the first world war by publishing propaganda in his paper. He was also willing to send in the boys to "persuade'' peace protesters to stay at home.
Mussolini's payments were authorised by Sir Samuel Hoare, an MP and MI5's man in Rome, who ran a staff of 100 British intelligence officers in Italy at the time.・・・
 After the armistice, Mussolini began his rise to power, assisted by electoral fraud and blackshirt violence, establishing a fascist dictorship by the mid-1920s.
His colonial ambitions in Africa brought him into contact with his old paymaster again in 1935. Now the British foreign secretary, Hoare signed the Hoare-Laval pact, which gave Italy control over Abyssinia.・・・
 The unpopularity of the Hoare-Laval pact in Britain forced Hoare to resign. Mussolini, meanwhile, built on his new colonial clout to ally with Hitler, entering the second world war in 1940, this time to fight against the allies.・・・
 Mussolini ended his life hung upside down in Milan, but history has not been kind to Hoare either, condemned as an appeaser of fascism alongside Neville Chamberlain.
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090730/chn0907301901009-n1.htm

 イギリスのジプシー・おとぎ話
http://en.wikipedia.org/wiki/Mossycoat
の現代語版です。↓
 易しい英語なので読んでみたら? 読み出したら止まらないよ。
http://www.guardian.co.uk/books/2009/oct/11/fairytales-mossycoat-philip-pullman
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太田述正コラム#3583(2009.10.14)
<民主主義が機能する条件(その2)>

→非公開