太田述正コラム#3443(2009.8.6)
<皆さんとディスカッション(続x559)>

<κΑΑκ>(「たった一人の反乱」より)

 日本がアメリカの属国から抜け出ようとしてない間に、さらに韓国の半属国になろうとする民主党は凄いわ、ほんま。
 政権獲ったら従軍慰安婦に謝罪と公式賠償しはるようですわ。在日の人らにも参政権やりはるようです。
 ちょうど、李氏朝鮮が清と日本に2重に朝貢してたみたいなもんでっしゃろ。
 そんな李氏朝鮮に日本をしたいようですわ、民主党はんは。

<ΑκΑκ>(同上)

 それはそのとおり。でも太田氏は在日朝鮮人は今でも大日本帝国の臣民の末裔だからって人だからここで言ってもスルーだよ。
 私は全然賛同しないけどね。

<ΑΑκκ>(同上)

 在日女子の6割が日本男子と結婚しーの、
http://www.mindan.org/toukei.php#04
ここ10年間、在日韓国・朝鮮人は毎年1万人ずつ減少しーので、
http://www.mindan.org/toukei.php#10
在日問題の将来性はないっしょ。

<太田>

 そう、そのとおり。
 ホント、今の日本人にはどうでもいいことにこだわるケツの穴の小さい面々が多いねえ。
 そのおかげで、いつまで経っても日本は米国の属国であり続けているわけだ。
 まあ、下の方で登場する北岡、田中、中西らが日本の「一流」の国際政治学者だって言うんだから、こういう面々も日本の「立派」な市民なんだろうねえ。

<professor>

 <コラム#1468>「日本の核武装をめぐって(その3)」<を読み>ました。
http://blog.ohtan.net/archives/50954365.html#comments

 日本は、既に潜在的核保有国です。
 核・原子爆弾の製造技術は、第二次世界大戦中の半世紀以前に、アメリカが対日作戦の新兵器として、開発したものですから老朽化した軍事技術です。
 その製造方法は、理系大学院の学生ならば、誰でも設計・組み立て可能です。
 実際に、三十数年前、米国MIT大学院の学生が「原爆の作り方」という本を出版して、防諜組織(スパイ組織)のCIAによって、逮捕されたのは有名なニュースで、新聞にも掲載されました。
 問題は、原料のウラン、プルトニウムですが、日本の原子力発電所核燃料廃棄物を、どこに捨てるかと言うほど、沢山のプウトニウムが山ほどあります。
 そこで、問題点は、核実験をどこでやるかと言うことですが、今時核実験などは必要なしで、コンピューターのソフトを使いシミュレーションも可能です。しかも、小型化技術は、日本のお家芸だから、簡単でしょう。
 要するに、日本は、既に潜在的保有国だから、北朝鮮の核実験に恐れて、慌てる必要性もないのです。その北朝鮮核開発に合わせて、核抑止均衡のため着々と潜在的核保有国として、国内核開発のテンポを高めて行くことでしょう。

<太田>

 投稿する時には、できるだけ典拠をつけるようにしましょう!

 問題なのは、果たして、日本政府がそのような戦略を追求してきたのかどうかです。
 佐藤栄作が、その首相時代に日本の核武装の可能性を追求した、という事実はあります。

 「・・・<19>66年1月に渡米した佐藤はジョンソン大頭領の前で、中国の核実験に対し日本も核武装すべきと考えると述べ、核カードを外交の手段として使った。帰国後直ちに核武装の可能性の調査を各方面に命じた・・・
 外務省は1969年に「わが国の外交政策大綱」をまとめたが、その中に「核兵器については、NPTに参加すると否とにかかわらず、1.当面核兵器は保有しない政策を採るが、2.核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持するとともに、3.これに対する掣肘を受けないよう配慮する。また核兵器一般についての政策は国際政治・経済的な利害得失の計算に基づくものであるとの主旨を国民に啓発することとし、将来万一の場合における戦術核持込に際し無用の国内的混乱を避けるよう配慮する」と記されている。・・・」
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/zieitaico/genshiryokuco.htm

 しかし、その佐藤首相の下ですら、日本の有事等における米国の核使用のシナリオ等について話し合う核協議が米国との間で行われた様子はありません。
 (米国との核協議が初めて今年行われるようになった(コラム#3380、3382)ことはご承知のとおりです。)
 上記戦略についても、佐藤以降の日本の歴代内閣が踏襲した、という形跡はありません。
 明確な戦略がないのですから、今後なし崩し的に日本の潜在的核能力が失われていく可能性だってあるのです。

 この関連で注目されるのが、下掲↓の記事です。 

 「・・・核兵器には原料としてウランを使うタイプと、天然にはほとんど存在しないプルトニウムを使うタイプがあるが、プルトニウム型の方が圧倒的につくりやすい。プルトニウムはウランが核分裂反応を起こして燃えるときに生成されるが、トリウムを燃やしてもプルトニウムはほとんど発生しない。したがって、トリウムを原発の燃料とすると、核兵器を効率的につくれなくなる。そのため、政治的に日の目を見ることはなかったわけだ。・・・
 トリウム溶融塩炉の利点は、小型化に適し、経済性が高いということだ。そして、軽水炉の使用済み燃料や解体核兵器に含まれるプルトニウムを、トリウムとともに燃やして処理ができるという点も都合がいい。トリウムそのものは核分裂しないので「火種」としてプルトニウムが使えるからだ。・・・
 今年・・・米下院<と>・・・上院で通過した国防予算法案の中に、海軍においてトリウム溶融塩炉の研究を進めることが入って・・・いる・・・
 米国、チェコ共和国のほかに、トリウム溶融塩炉の技術開発に向けて動き出した国としてはカナダ、ノルウェー、オーストラリアなどである。インドは60年にわたって独自に開発を進めてきた。そして、忘れてはいけないのが中国の台頭だ。
 残念ながら日本では封印された状態である。これまで、ごく少数の技術者が溶融塩炉の実用化の必要性を声高に訴えていたが、全く無視されている。何しろ、東芝、三菱重工、日立製作所といった大企業が軽水炉型の発電所ビジネスでフランスのアレバ社とともに世界にその存在感を示しているわけだから、大型タンカーのように簡単には国策の舵はきれないだろう。しかし、世界の空気を読めないでいると、日本は世界から取り残される恐れも否定できない。・・・
 ウラン資源は乏しいインドと中国だが、・・・モナズ石などのレアアース(希土類)を多く含む鉱物資源・・・については両国とも豊富という共通点がある。
 レアアースはエレクトロニクス、IT機器、電気自動車など先端技術産業には欠かせない<ものであって、>・・・レアメタルとともに関心が非常に高まっている重要な資源である。
 そのモナズ石の中にトリウムが含まれているのだ。とくに・・・中国はレアアース(希土類)では世界の97%の生産量と31%の埋蔵量を誇る。
 ・・・<中国では、>廃棄物としてトリウム資源が少なからず蓄積されている。これを、中国政府は将来の重要なエネルギー資源と見なしているはずだ。最近、清華大学が中心になってトリウム利用推進を訴え、IAEAと共催でトリウムに関する国際会議も開いている。
 中国では最近、国営企業2社がオーストラリアの有力なレアアース、レアメタルの探鉱・開発会社の支配権を握った。オーストラリアのモナズ石は、6%のトリウムを含んでいる。・・・」
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20090805/101975/

 記事の紹介を続けます。

 中共も韓国も↓、コラム#3441で言及された「安全保障と防衛力に関する懇談会」報告書
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ampobouei/dai13/13siryou.pdf
について、日本が集団的自衛権行使に風穴を開けようとしている、と注目しています。

 問題の箇所は、「・・・集団的自衛権と言っても、議論される例は武力攻撃発生前に日本防衛の目的で来援した米軍を防護するための武力行使から、同盟国の領土に対する武力攻撃の排除まで幅が広い。後者のような例まで認めよとの意見はないが、それ以外の例に関しては種々の考え方がありうる。政府においては、集団的自衛権の行使に関連して議論されるような活動のうち、わが国としてどのようなものの必要性が高いのか、現行憲法の枠内でそれらがどこまで許容されるのか等を明らかにするよう議論を深め、早期に整理すべきである。・・・」です。

 ここについて、朝鮮日報は、

 「・・・米国を狙ったミサイルを迎撃できるようにするとともに、公海上を航行する米国の艦艇が攻撃された場合には反撃できるようにすべきだ、と勧告した。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20090806000011

と忠実に紹介しているのに対し、人民網の方は、

 「・・・報告書は「集団的自衛権」の行使を禁じる憲法解釈を見直す理由として、朝鮮の長距離弾道ミサイルに効果的に対処し、日米同盟を強化することで、米国に向かう弾道ミサイルの迎撃を可能にするため、また、弾道ミサイルへの警戒任務にあたる米軍艦船を自衛隊艦船が防護できるようにするためとしている。・・・
 ・・・<ちなみに、懇談会>メンバーには東京大学の北岡伸一、田中明彦両教授、京都大学の中西寛教授が含まれる・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/home.html

と一歩踏み込んだ形の紹介を行っています。

 このように中共の人民網は、上記の集団的自衛権に係る提言が、もっぱら(日本の宗主国である)米国のためのものであるかのように、形の上では歪曲的に報道しているわけですが、実は私に言わせれば正鵠を射ています。
 すなわち、北岡、田中、中西らは、宗主国米国がキレないぎりぎりの落としどころを模索した上で、そのための最低限度のソフト・ハードの防衛努力を行う、というか行うふりをしてお茶を濁し、外交と安全保障の基本を米国に委ね続ける、という吉田ドクトリンの継続に、この期に及んでまだしがみつく自民党のマウスピース役を務めることで、御用学者としての役割を忠実に果たしているのです。
 彼等に国際政治学者としての良心が少しでもあるのなら、集団的自衛権行使を禁じた政府憲法解釈そのものを廃棄し、「同盟国の領土に対する武力攻撃の排除・・・まで認め」るよう主張し、その意見が報告書に反映されないのであれば、潔く諮問委員を辞任すべきであるし、そもそも自民党政府のこんな諮問機関の諮問委員に就任すべきではなかったのです。
 (蛇足ながら、集団的自衛権行使を禁じた政府憲法解釈を廃棄したとしても、実際に「同盟国の領土に対する武力攻撃の排除」を行うかどうかは、能力や意図にかかっているのであって、全く別問題であることを忘れないようにしましょう。)

 次です。
 やはりコラム#3441で言及された、フィリピンのアキノ元大統領について、ファイナンシャルタイムスも手厳しい追悼記事↓を載せました。

 ・・・For all her noble qualities, Aquino missed an opportunity to put her country on a better path. The daughter of an aristocratic family with interests in the sugar industry, she failed to transcend her class by dismantling the skewed colonial inheritance of the hacienda-owning elite. She turned out to be anything but a social revolutionary.

 Sheila Coronel of the Philippine Center for Investigative Journalism says Aquino saw politics as more about changing the person within than strengthening institutions. “Aquino talks about politics in moral and religious terms,” she wrote in 2006. “Her political vocabulary is firmly Catholic: she speaks of suffering, sacrifice, good and evil, right and wrong.”・・・
 Instead of being an agent of the social and economic change the Philippines badly needs, its democracy has become a textbook example of patronage politics. The constitution enshrined several nationalistic clauses, including ones limiting or banning foreign ownership, that were ostensibly designed to protect the country from exploitation but have ended up retarding growth and giving politicians a freer hand to distribute favours. The Philippines is left with all the trappings of democracy -- an argumentative press, free elections and regular transfers of power. Yet it has broken less decisively with the past than many other Asian countries. That has left it, rather like many Latin American countries that lurch from one caudillo to another, too reliant on what Raul Pangalangan, a law professor, calls “raw politics”. ・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/0c96adb8-81ea-11de-9c5e-00144feabdc0.html