太田述正コラム#3370(2009.7.2)
<皆さんとディスカッション(続x529)>

<ηΑηΑ>(「たった一人の反乱」より)

 社会の底辺な俺はどの政党に投票すれば生活が向上するのでしょうか?

<太田>

 (地方選挙もあるけど、)総選挙が行われるのを指をくわえて見てちゃダメですよ。
 ネットへの書き込み(はやってるかもしれないけど)、ビラまき、デモ等、行動しなくっちゃ。
 日本の若者もようやく目覚めつつあるみたいだよ↓。

 A group of young people recently gathered in a darkened park in Tokyo. Holding placards and megaphones, they chanted slogans condemning the Japanese government and a lack of jobs and opportunity.
 The scene, which is repeated often in the gritty Tokyo neighborhood of Koenji・・・
 ・・・the pain of recession is ・・・giving rise to a new activism among Japan’s youth, who have long been considered apathetic.・・・
 Unlike the 1960s generation, which agitated to change the bourgeois basis of Japanese society, ・・・young people are today fighting to join it. They are demanding greater professional opportunities, more job security and a stronger social safety net.・・・
 ・・・the deteriorating economy has unarguably affected young people more than any other demographic. Unemployment was 9.6 percent in April for Japanese aged 15 to 24, compared with 5 percent unemployment overall.・・・
 Some experts question how much political influence demonstrators will wield. Few expect them to be a big force at the ballot box later this year when Japan holds parliamentary elections.
 Young people are outnumbered by older voters, and are concentrated in cities, where ballots carry less weight proportionally than in the sparsely populated countryside.
 Still, the nascent focus on worker and generational rights is a break from the years under former nationalist prime ministers Shinzo Abe and Junichiro Koizumi. At the time, stoked by nationalist rhetoric from politicians and government officials, youth seemed to swerve to the right.・・・
http://www.taipeitimes.com/News/editorials/archives/2009/07/02/2003447616 
(ニューヨークタイムスからの転載)

 そして同時に、理論武装もする必要がある。
 米スレート誌が、同志社大学の浜矩子教授を日本のクルーグマンと持ち上げたコラムを掲載しました
http://www.slate.com/id/2221974/
が、このコラムが参考になります。
 私流に浜教授の指摘をアレンジすれば、
「経済システムの弥生化・・クローバル化=アングロサクソン化・・と縄文的な心理的鎖国状態のギャップが、ヒトとカネとモノの自由化の障壁となっている。
 弥生化を徹底することで、人口減少、外国からの投資の過小、国産品至上主義の残滓を克服しなければならない。
 その一方でセーフティネット、特に若年層をターゲットにしたセーフティネットの整備に努める必要がある。」
ってとこかな。

 なお、とにもかくにも、来るべき総選挙では民主党に投票しましょう!

 では、記事の紹介です。

 4月に文学界新人賞を受賞したイラン人女性のシリン・ネザマフィさん(コラム#3263)が芥川賞候補に擬せられました。
http://www.asahi.com/culture/update/0702/TKY200907010421.html
 イランにおける女性の「活躍」に触れたコラム(#3369。未公開)を上梓したばかりですが、よかったですね。
 
 「外務省関連の国際機関「支援委員会」に対する背任と国後島のディーゼル発電施設工事をめぐる偽計業務妨害の罪に問われた外務省元主任分析官・佐藤優被告(49)=起訴休職中=の上告審で、最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は、被告側の上告を棄却する決定をした。6月30日付。懲役2年6カ月執行猶予4年が確定する。・・・
 元分析官は(1)ロシア情勢に詳しいイスラエルの学者を日本に招き、滞在費など約3350万円を不正に支出した(2)支援委の入札情報を三井物産に漏らし、情報を得た同社が落札したことで、支援委の発注業務を妨害した――と認定<された。>・・・」
http://www.asahi.com/national/update/0702/TKY200907010425.html
 「・・・佐藤被告は、背任事件について、〈1〉ロシアの情報を集めるために行った〈2〉局長ら複数の幹部が決裁している――と主張し、両事件の無罪を主張した。・・・
 担当局長として支出を決裁した東郷和彦・元外務省欧亜局長(64)が出廷し、「支出は、外務省が組織として実行しており、違法性はない」と証言した・・・
 東京高裁は07年1月、「外務省幹部らは、同省に影響力を持っていた鈴木宗男衆院議員の不興を買うのを危惧(きぐ)し、支出を認めた」などと指摘して、佐藤被告の控訴を棄却した。
 佐藤被告は、鈴木議員(61)(新党大地代表)を巡る捜査の過程で逮捕された。あっせん収賄などの罪に問われた鈴木被告は1、2審で懲役2年の実刑判決を受け、上告中。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090701-OYT1T00711.htm?from=main2&from=yoltop
 「・・・<佐藤は、>「国策捜査、政治裁判だから、こんなものかな、という認識だ」と話した。検察官に対しては恨みはないと語る一方で、自分は外務省職員としての任務を正当に遂行しただけだ、と強調。「こういうことをすると、その後失脚し、刑事責任を追及されると、だれもリスクをおかす仕事をしなくなってしまう<と述べている。>・・・」(朝日上掲)
 「・・・検察については「検事は本当に仕事熱心で正義感が強い」とする一方、「外務省もああいう集団だったらいい外交ができるのじゃないかと思う」と皮肉った。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009070101000998.html

 佐藤の言っていることは、最後の「皮肉」以外は、ことごとくナンセンスです。
 外務省が組織をあげて行おうと行うまいと、違法行為は違法行為です。
 それを回避しようと思ったら、機密費を増額して使うしかないけれど、そもそも「独立」国家でもない日本に機密に係るような外交案件があるわきゃないんですよ。
 この際、佐藤について記した過去コラム(コラム#1419、1420、1424、1427、1429)にぜひお目をお通しください。
 鈴木議員についても、早く最高裁判決がおりて・・当然有罪のままでしょうが・・収監されるよう願っています。

 「・・・民主党の鳩山由紀夫代表の資金管理団体「友愛政経懇話会」による政治資金収支報告書の虚偽記載問題で、鳩山代表側が訂正した報告書の内容・・・
 2005〜07年の同団体の報告書には、3年間に個人寄付として記載された88人のうち、約8割に上る70人の寄付(計1771万円分)がそっくり削除された。
 収支報告書によると、各年とも、掲載された個人寄付の金額の訂正は1件もなく、70人の寄付そのものがなかったとした。05年には、2回にわたり虚偽記載された人もいた。報告書に記載された寄付者は、05年で69人から18人、06年で51人から13人、07年で64人から16人と大幅に減った。
 この結果、個人寄付の総額が減ったため、報告書への記載が義務付けられていない5万円未満の「匿名寄付」の割合が増大。3年間で総額1億6755万円の個人寄付のうち、匿名の寄付は計1億430万円に上り、その割合も訂正前の56%から62%に拡大した。
 今回の訂正では、削除された個人寄付計1771万円分が、鳩山代表の「貸し付け」として処理され、07年段階で同団体への貸付総額は9771万円になった。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090702-OYT1T00004.htm
 「・・・ 焦点は、なぜ秘書が多数の架空の献金者を仕立てたのかだ。
 鳩山代表側は、秘書が支持者への寄付の依頼を怠り、それを隠そうとしたと言うが、とても納得できる説明ではない。代表本人の寄付や貸付金にできない理由があったと見られても仕方がない。
 資金管理団体には最近3年間だけで、小口の匿名の個人献金が総額1億円以上ある。この中にも架空献金が含まれているのではないか。04年以前はどうなのか。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090701-OYT1T01172.htm

 鳩山がなんで小沢をあんなにかばったのか、どうして愚にもつかない報告書をまとめるような第三者委員会をつくったのか、これで疑問が解けたな。
 静岡県知事選挙で民主党推薦候補が敗れるようなことがあれば、鳩山の責任です。
 鳩山は民主党代表を辞任すべきです。できれば、岡田を道連れにしてね。

 オバマ政権は、はしゃかりきに北朝鮮を追い詰めようとしてますね↓。

 「・・・米国務省のルイス・シドバカ人身売買根絶担当大使は・・・、「中国での脱北労働者の搾取や北朝鮮の強制収容所も懸念されるが、違う形態の強制労働もある。北朝鮮政府が東南アジアや東欧、中東の国家と労働契約を結び、住民を外国に移住させ、強制労働させている」と述べた。
 同大使は「欧州国家は奴隷に転落した北朝鮮労働者を今は受け入れていない」と述べ、2007年から北朝鮮との労働契約を結んでいないチェコを例に挙げた。シドバカ大使は「モンゴルやタイ、ラオスなど北朝鮮と労働契約を結んだ国家にもこのような事実を伝え、北朝鮮労働者の権利を保護できるよう外交的な努力をする必要がある」と述べた。
 米国務省は先月16日に発表した『2009年人身売買報告書』で、北朝鮮当局が外国に送り労働力を搾取する住民の数が最大で7万人に及ぶと推算した。昨年の報告書で推定した1万5000人に比べ4倍以上増えたかたちだ。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20090702000019