太田述正コラム#3187(2009.4.1)
<皆さんとディスカッション(続x443)>

<友人TK>

 太田君へ。
 公開コラム<(#3185)>読みました。いつも教えていただき恐縮です。
 テポドンには変な安心をしましたが いまだにロシアや中国のミサイルがこちらに照準を合わせているということですか。
 結局 高いPAC3などを配備しても気休めのようですね。

<KS>

 継続有料会員です。
 太田さんの言及で、

≫しかし、ソ連の「脅威」華やかりし時代には、ソ連の核弾道ミサイルで日本に照準を合わせているものの弾頭数はもっと多かったけれど、・・・≪(コラム#3185)

というのがありますが、太田さんは、ソ連の脅威なんてなかったといわれておられましたが、この核弾頭ミサイルが日本に照準を合わせていたことは脅威ということではないのでしょうか?

 すみません。丹念に太田さんの所論を読めば分かるのでしょうが、再度ご教示願います。

 また、絡みで恐縮ですが、元公安調査庁の菅沼さんが最近出された著書「守るべき日本の国益」の115頁に、かってサハリンにあったソ連軍の駐屯地跡を見て、ソ連が北海道侵略を狙っていた情報は本当だと実感したとありました。この意見に太田さんはどう思われますでしょうか?

 太田さんの所論を読んで、極東が手薄ではあった云々で、なるほどソ連の脅威は絵空事だったのかと理解していましたが、上記の二つの考えに自分でどう反駁していいかわかりませんので教えてください。
 宜しくお願いします。

<太田>

 私は、戦後、日本列島に対しては、核の脅威とテロリスト的脅威だけが一貫してあった、と主張してきているのです。
 つまり、在来兵器による日本列島に対する侵攻の脅威は一貫して存在しなかったと主張してきたわけです。こういう意味でソ連の脅威はなかったと言っているのです。
 核の脅威に対しては、日本が自分で核武装しないのであれば、米国の核抑止力に依存する以外に対処する方法はない・・もとより、将来、ミサイル防衛の費用対効果比が現在より顕著に向上すれば別ですが・・し、テロリスト的脅威に対しては、警察力(自衛隊の警察力としての使用を含む)の増強で対処すべきだ、とも主張してきました。
 ちなみに、冷戦時代、ソ連圏と陸続きのNATO正面や中東正面では、自由主義陣営側が(住民に天文学的被害が及ぶことから)核兵器を使えないことと、ソ連がそのままの態勢で在来兵器による攻撃を仕掛けられることから、この攻撃に、これら正面における、ソ連圏に比して量的に劣勢な在来兵器によって対処せざるをえず、西側陣営全体としては、ソ連の脅威は厳然と存在していたところです。

 なお、菅沼さんなる方のご意見は、シロウトの方の印象論に過ぎず、論評する必要はないでしょう。

<mikura>

 ムハハのたかじん最終回スペシャル「日本経済を救え」高橋の財務省での仕打ちを暴露。
http://www.youtube.com/watch?v=48e06JMJmDU&feature=related

 この番組は3月20日に生で収録&放送していることは確定。冒頭に八代英太がWBCで韓国に6-2で勝ったと発言している。

高橋「たぶんねぇ、わたしの出身は財務省でしょ?私が一番恐いのが今度確定申告」
たかじん「あぁ、なんで」
高橋「だって、これからかならず、次きますから、わたし、経費率ゼロで申告してるもん」
一同「あぁ、かえってね」
高橋「ぜ、全部、たぶん余計に払ってて後で計算間違ってるから余分だって言われるくらいやってる、そのくらいじゃないと危ない。」

 ここまで言う人が4日後の24日に銭湯で夫婦連れの時に窃盗なんかするだろうか?

<太田>

 ほう、冤罪説ですか。

<FUKO>

 おはようございます。
 この度、メルマガを解除させていただきました。
 私は、自らの怠け癖やパソコンに割く時間が多すぎたこともあって、大学受験に失敗しました。
 これから浪人生活に入りますが、今までの生活を猛省し、この1年間はパソコンを自重することに決めたからです。
 家庭の経済状況をかえりみると、2浪はできないので、とりあえずこの1年間は勉強に邁進しようと思っています。来年、志望大学に合格した暁には、有料版を申し込むつもりです。
 では、健康にお気をつけて今年度も頑張って下さい。

<太田>

 年度末の3月末に、2度にわたって一挙に合計100人弱もまぐまぐ(本体)読者が減り、単なる幽霊メルアド整理とは思えなかったのですが、あなたのようなケースのほか、不況で、メルマガを読む時間的心理的余裕がなくなった読者の方がたくさんおられた、ということなんでしょうかね。
 皆さん、太田コラムのご愛読ありがとうございました。
 勉強、お仕事等、頑張って下さい。

<後からすみません>

≫そうお考えなら、私のコラムをお読みになるのは時間のムダのはず。さっさと読むのを止めましょう!≪(コラム#3185。太田)

 国内政局についてディスカッションするのは、やはり時間の無駄だったと思います。
 御主張は煎じ詰めると、「金権体質の小沢氏が政権につけば国民の破滅だ」ということかと思いますが、現在の自民党政権が(旧式か新式かの違いはあっても)小沢氏以上の政官財癒着体制にあるだろうこと、野党議員の多くは政権運営に不慣れであることを考えれば、小沢氏の指導力を残して政権交代することがベターだと思います。
 個々の政治家に清廉潔白を求めることも大事ですが、癒着のリスクをシステムとして低くする為には、政権の定期的なローテーションを行う方が現実的だということです(昨今はやりの内部統制ですね)。
 プロパガンダやイメージで投票するのは前の小泉選挙で懲りました。次の総選挙はきちんとした情報を見てから決めたいと思います。
 (何か表に出せない情報をお持ちなのかもしれませんが、時間が経てばそれらが明らかになるかもしれませんし。)

<太田>

 私とディスカッションをしていたつもりなのであれば、やはりご意見に典拠をつけて欲しかったですね。

 私がサービスで代行してあげますが、
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/
なんてのがいいんじゃないかな。

 「・・・冷戦下の戦後自民党政治は、日本を一度も交戦当事国とせずにこれだけ豊かな社会を作り出した、という意味で大成功だった。しかし、米ソ冷戦と経済バブルの崩壊による枠組み変化は、新しい政治を求め、永田町は七転八倒の苦しみの中から「政治改革」と「国際貢献」という回答をひねり出してきた。
 前者は政権交代可能な選挙制度改革として、後者は国連の冠のついた限定的な自衛隊の海外派遣として結実、現在に至っている。小沢氏は、ポスト冷戦に対応したこの二つの大政治の主唱者であり、実践者だった。・・・
 小沢氏秘書の虚偽記載<は、>禁固5年以下という重い罪である。ダミー認識がなかった、というのは常識的ではないし、累計金額も突出している。だが、かつて億単位の金を闇で受け取ったケース(金丸信元自民党副総裁、日歯連事件など)に比べると、額でも公開度でも反社会性は低い。しかも06年までの違反である。
 こういう言い方はできないか。小沢氏の政治家としての二面性である。上半身は改革を唱えるが、下半身で田中角栄元首相以来の旧来型ゼネコン依存体質が抜け切れていなかった。その最後のしっぽを検察に踏まれた形だ。もちろん、贈収賄や談合事件でもし立件されれば話は別である。・・・」

なーんてね。

 冒頭の部分は、属国化戦略の下で鎖国を続けることができたおかげで、先の大戦をめがけて構築された総動員態勢/高度経済成長を維持できたというだけのことであり、また、自衛隊の海外派遣は軍隊でなくてもできることしかやっておらず、選挙制度改革は、いまだに政見交代をもたらしていません。
 更に、小沢の政治資金全体を考えれば、その額は決して少ないとは言えないし、積極的に脱法行為までして、(金丸当時にはなかった)政治資金公開制度を形骸化した罪は、むしろ重いとも言えるでしょう。贈収賄や談合については、今後のお楽しみってところです。
 なお、「自民党政権が・・・小沢氏以上の政官財癒着体制にある」かどうかはともかくとして、そんなことは小沢を免責することにはなりませんし、「野党議員の多くは政権運営に不慣れである」なんて言われちゃうと、野党は永久に政権をとっちゃいかんということになっちゃいますよ。
 ちなみに、これまで何度も申し上げていることですが、自民党は政権の座にしがみついてきただけであって、政権運営をやってきたとは言えませんね。
 安全保障や外交の基本といった重要なことは宗主国米国に丸投げし、それ以外のことは官僚機構に丸投げしてきたのが自民党です。
 (具体的に数えてみたことはないけれど、)このように丸投げされてきた官僚の、特に若手官僚だった民主党の議員や候補者の数は自民党より多いし、それなりに政治に携わるところの地方議員出身の民主党の議員や候補者の数だって自民党並にはいるでしょう。
 心配なんて全然いりませんよ。

 では、記事の紹介です。

 コラム#3149で紹介した(世界の様々な別れの言葉についての)本の作者へのインタビュー記事が、リニューアルされた毎日新聞電子版に載っています。
 なかなか味わい深いですよ。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090331dde012040008000c.html

 オバマ新政権のテポドンに対する姿勢のトーンダウン(コラム#3185)が、米国の共和党関係者からえらく悪評をかっているようですよ。
http://www.chosunonline.com/news/20090401000018
http://www.chosunonline.com/news/20090401000019

 青年にとって、アルコールの害悪・・脳に与えるダメージ・・はアンフェタミン、マリファナ、エクスタシーの害悪以上だそうです。

 ・・・The teenagers classified as heavy drinkers consumed more than 20 glasses of alcohol a month. The study showed teenagers who were heavy drinkers for just one to two years developed abnormalities in their brains. The researchers said heavily drinking teenagers had just 85 percent the memory capacity of people who are not heavy drinkers. ・・・
http://english.chosun.com/w21data/html/news/200903/200903310001.html
(3月31日アクセス)

 中共は全国土に単一時刻を押しつけていますが、最西端のウィグル人達は、2時間の時差のある時刻を使用し続ける形の抵抗を行っているという記事がロサンゼルスタイムスに出てました。
http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-fg-china-timezone31-2009mar31,0,794619,print.story
(3月31日アクセス)

 今年1月、ガザ戦争の最中、イスラエル空軍が、スーダン経由でエジプトを経てガザにハマス用の武器弾薬を運び入れようとしていたトラック車列を、空爆によって壊滅させた顛末についての記事がタイム誌に載っていました。
http://www.time.com/time/world/article/0,8599,1888352,00.html
(3月31日アクセス)
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太田述正コラム#3188(2009.4.1)
<米国流キリスト教賛歌本をめぐって>

→非公開