太田述正コラム#3031(2009.1.13)
<皆さんとディスカッション(続x366)>

<屋屋>

≫軍隊が国民の生命財産を守るなんてのは、(日本以外の)いかなる国においてもありえない発想なんですよ。≪(コラム#3029。太田)

 あまり熱心に授業を聴いてなかったせいか、私はこういうことを学校で習った覚えがありませんでした。
 しかし「軍隊は何を守るのか」と言うことは、主権者たる国民一人一人がよく考えて、はっきり決めておく必要があると思います。
 なんとなくあいまいなままにしておいて、誰かの個人的感情なんかで戦争などを始められてはかないません。
 「軍隊は何を守るのか」と言う問いは、場合によっては数百万数千万人の人間を、国家権力が殺害することの正当性を考えると言うことです。
 同時にわれわれは、まず自分自身がその大儀のために命を投げ出す覚悟をしなければならないと言うことを、はっきりと自覚しておかなければならない。
 そしてこの問いは「人生とは何か」「人間は何のために生きるのか」という本源的な問いにもつながっています。
 だからこういう議論は、子供のうちからしておくべきだと思います。
 その国に生まれたと言うだけで、国家の強制力に従って、殺し合いをしなければならないとすれば。

<太田>

 まことにおっしゃるとおりであり、軍事について考えるということは、「大義」や「人生とは何か」、「人間は何のために生きるのか」等、根源的なことについて考えるということなのです。
 戦後の日本は軍事を放擲して米国の属国になって現在に至っているため、大部分の人は、教育の場においてを含め、このような根源的なことを考える機会を与えられることなく、漫然と毎日を過ごしているわけです。

<Ζζζ>

 性的欲求に駆られて女性を求める男性は割と多いと思うんですよ?自分含めてw。<(コラム#3027、3029参照)>
 その“原動力”である性的欲求が“女性に”対して薄れていると感じます。
 “魅力的な女性を求める原動力自体が”薄れて来ていると思うのです。
 “魅力的”という主観的な女性が居ない場合に限り、性的欲求を満たす対象として女性とセクサロイドは天秤に乗ってしまうと考えます。
 そして私は日本の性的欲求・フェチズムを満たす各種産業こそが、男性に女性への興味・関心を薄れさせているとも思っているので、将来は益々少子化になって行くだろうと思っているのです。
 だから女性は男性に女性を養うなんて昔ながらの甲斐性を期待しては駄目だし、ヘタレな我々男性は女性に強くなって自立してもらわなければ困るのです。
 (ヘタレな男性を代表して言いました!匿名だけどね!)

<太田>

>日本の性的欲求・フェチズムを満たす各種産業こそが、男性に女性への興味・関心を薄れさせている

 原因と結果が逆だと思いますよ。(ダルマさんへの回答を参照。)

<michisuzu>

 経験のほとんど無い私がこの種の問題に踏み込むのは多少のためらいがあるのですが。 少子化で苦しむ日本においてはこの種の問題は社会的に活発な議論を要する問題ですね。
 個人的には日本は少子化を止めるのはほとんど不可能だと思っています。
 高福祉高負担に社会構成を変更した上で移民を受け入れない限り少子化には対応できないでしょうね。
 でも自民党の頭ではそれも夢の夢、早く総選挙を2度やって民主党の完全過半数を待たなければ無理ですね。

<太田>

 michisuzuちゃんの言や佳し!

<ダルマ>

 --男性の女性器への幻滅が萌え文化の萌芽になっていることについて--

 太田さん、はじめまして!
 最近はこのサイト
http://imgbbs.mobi/u/?id=jidorishii
に代表されるように、<素人の>女性が顔を出して自分の「女性器」の「写真」を公開することでさえ珍しいことではなくなってきています。
 ここに貼られている「写真」のほとんどが、他のサイトから通称「貼り師」の人たちが拾ってきたものなのですが、「写メール」という新しい文化は、どうやら<一部の>女性たちに洋服を抜いで自分の裸を世の中に公開することの敷居をめざましく下げさせてしまったようです。
 このことが抱える問題は、若い男性が初めて性交渉を行う前に「モザイクのかかっていない女性器」を見てしまうことで、女性の肉体や女性との性交渉そのものに幻滅してしまう人たちがでてきていることです。
 残念ながら男性から見て「女性器」というものは、決して美しいものではなく、グロテスクでさえあるものです。このことが原因で、日本の男性の同性愛者が増えてきているのかもしれません。
 その他に「女性に幻滅してしまった男性」の代表格として、いわゆる「萌え系アニメオタク」の方々を挙げることができるのではないかと思います。
 彼らは「3次元の女性」から逃避することにより、自らの脳内にある理想像を表出し、2次元のキャラクターに結晶化させることに成功しました。
 それが「萌え系アニメのキャラクター」たちです。彼らは「これら」を愛でることで自らの自尊心を満たしているように見えます。
 僕には、「日本の男性」の「女性器」への幻滅が、現在巨大な産業にまで発展してきている「萌え文化」の萌芽になっているように思えてならないのです。
 「萌え系アニメオタク」の方々をただのもてない日本の男性というレッテルで見てしまうと、色々なことを見誤ってしまう気がしています。

<太田>

 アダルト系サイトにアクセスしてしまったかと勘違いする人が出てきそうなやりとりが続きましたが、先進国に共通する少子化問題をどうとらえ、どう対処するか(しないか)、本コラムの最大のテーマの一つなので、ご理解のほどを。

 一般に挙げられているのは、先進国になればなるほど、子供の(労働力、介護力等としての)効用が相対的に低下するため、少子化が進行するというものです。
 もっぱらペットとしての効用しかないとなると、犬や猫に比べて手間とカネのかかり方がハンパじゃない子供は、ペットとしても敬遠されるってことになります。

 では、日本の場合の特殊事情、というか、日本の少子化が特に甚だしい特殊事情は何なのでしょうか。
 私は、現在の日本が縄文モードであることとの関連を思わざるをえません。
 縄文モードの時代は、性衝動の低下、及びこれとほぼイコールであるところの、男女、とりわけ男性の中性化の時代でもある、ということです。
 縄文モードの平安時代に書かれたところの、中性的人物たる光源氏らの人間群像が登場する源氏物語の現代語訳やマンガ化が日本で根強い人気がある
http://travel.nytimes.com/2009/01/04/travel/04footsteps.html?pagewanted=print
(1月4日アクセス)
のがその一つの証左です。
 現在の日本のナイトクラブ文化も、もう一つの縄文モードの時代である江戸時代に生まれた郭(くるわ)文化の発展的変形であるという面があります。
 すなわちそれは、セックスそのものではなく、セックスの周辺を洗練化して楽しむという中性的文化なのです。
 (日本のナイトクラブ文化が外国人にとっていかにユニークなものであるかは、BBCの記者による記事・・そのメインテーマは異なる・・の中の
<As for the >upscale hostess clubs in which businessmen and politicians drink whisky with women in kimonos, ・・・Only a small proportion of the trade involves sex. Most hostesses are flatterers not prostitutes and customers come to find comfort in their words, not in their arms.  
というくだりの書きぶり
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/from_our_own_correspondent/7818140.stm
(1月13日アクセス)
からもうかがえます。

 なお、私は萌え文化は、ナイトクラブ文化の廉価版だ、という認識です。
 だから私はダルマ説には与しません。第一、美しい女性器だってありまっせ。

<KT>

 太田コラム読者の皆様。
 昨年11月1日に行われたオフ会の話を少ししますが、皆さんそれぞれの考えを持っていらしてて、でも、この「共同体」に住んでいるということは一致しているんだなと、
少し嬉しかったです。
 次回の1月31日の東京でのオフ会へのご参加をお待ちしています。

<太田>

 KTさん、SMさんとともに再びオフ会幹事をやっていただくことになり、まことにご苦労様です。
 両幹事と私とを除くと、まだお2人しか出席の意向を示された方がありませんが、他の方々もどしどしご出席ください。
 これまで私がコラムで書き綴ってきた太田中性化論の整理をしていただいていると承知していますが、SMさん、とりあえずの整理結果を当日、ご紹介いただくってのはどうでしょうか。

<大>

 太田さんは時々典拠を省略されることがありますが、どうしてなのですか?
 誰も疑いようが無い事実と判断したから、過去に何度も同じことで典拠つけているから、とかなんですかねぇ。
 読んでいていつもふと気になるので教えてください。
 
<太田>

 私の場合、「ディスカッション」では、気楽に回答を記したりや合いの手を入れたりさせていただいており、むしろ、典拠をつける場合もある、くらいにお考え下さい。
 また、そうでもしなけりゃ、時間がいくらあっても足りません。
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太田述正コラム#3032(2009.1.13)
<イスラエルのガザ攻撃(続x10)>

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