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太田述正コラム#2807(2008.9.23)
<皆さんとディスカッション(続x254)>

<KS>

、精神科医ではありませんので、太田さんのご質問(コラム#2805)に直接は答えられませんが、体験上、何かの参考になればと思いご連絡します。
 精神科医は、人により判断の幅があり、結果的に適切な治療がなされるか否かに大きなリスクがあると思われ、もし可能でしたらご友人は、直接迷惑を被らない人であるなら、放置なさるほうがよいと私は思います。
 私がいいたいことは、まず医者により病名判断間違いのリスクがあること、および、病名は同じでも医者により処方する薬が違うことです。精神科の薬は副作用が大きく、最初の訪問がポイントオブノーリターンになってしまう可能性があると思います。
 一般的に、躁うつ病に係る誤診リスク×処方リスクは、10〜20%程度のリスクはあるのではとの印象を持っています。

<少数株主>

 --躁鬱病について--

 今日、知人で、ほぼ漢方専門に扱っている薬局の、薬剤師と話してきました。
 体の変調には、精神西洋医学より、漢方、そして針、灸、マッサージで、身体のバランスを整えるのが、(正しく症をとらえておこなえば)副作用も殆どなく、おすすめします。友人の方は、幸い、精神系の薬を飲んでいないようなので、投薬中止による弊害もなく、素直に漢方薬が効くと思います。
 ただ非常に高価で一日7千円程度の出費は、覚悟しなければなりません。

 (実は、私、○○<という会社>で、奴隷のように働かされ、気が降りず、不眠症で、苦しんでいました。最初の内科でそれなりに落ち着いていたのに、社命で、精神病院ーー今のように心療内科はありませんーーーに行かされ、不眠は酷くなる一方、鬱状態という診断のもとに、ねむりたいというねがいで一生懸命薬を飲みなしたが、直らず、3ヶ月ごとに出さねばならない休職願いに追い立てられながら、2年間の、休職期間満了で解雇。残業代は、労使協定で、4時間越えるものは、チェックが厳しく、サービス残業でしたが、おかね使う暇がなかったのである程度溜まっていました。
 又、東証の株価ボードの設計の一翼を担い、株の知識得るため始めた株がインフレ対策にも良かろうと言うことで、少しずつ増え、これで、生涯賃金程度はなりました。神が私に下さったものと理解してます。<太田さんの>メルマガ<でも批判されていましたが、>・・・○○<という会社>は感謝なんてあり得るどころか、担当さえ不明がよいとこでしょう。未だ精神安定剤から逃れられません。)

 最近良い漢方薬局の薬剤師に進められ、牛黄の入った精神丸飲み始めましたが、ストレスにも強くなり、血圧も正常に近づき、精神安定剤も減らせる希望が出てきました。
 薬剤師に今日聞いてきましたが、精神丸(私の場合は、日水精神丸使用)で効くでしょうとのことでした。それ以外にも気が狂ったときに使う漢方薬で、薬名でそれとわかるのを一度本でみましたが、成分等すべて見ないまま失念。

牛黄の解説
http://homepage.mac.com/eight.kaze/kannpouseizai/Goou1.html

<太田>

 少数株主さん、何年ぶりかのご登場じゃないですか。
 なつかしいなあ。
 KSさん、少数株主さん、体験に基づく貴重なお話をありがとうございました。
 プライバシー等にかかわることから、それぞれ、相当部分を割愛せざるをえなかったのは残念です。
 私の知人が参考にしてくれることを願っています。
 
<海驢>

 バグってハニーさん、

≫海驢さんの「日本文明」という言葉使いがちょっと気になりました。後で調べてみます。≪(コラム#2803。バグってハニー)

「英国の文明」とも書きましたが、そちらは気にならないのですか?
(細かいことを言うようですが「言葉使い」は「言葉遣い」が正しい)

≫・・・この日本、日本人、日本語が何か特別であるかのような書き方がいつも気になるのです。≪(同上)

 おや、バグってハニーさんは無政府主義ですか? 或いは、反日とか?(笑)
 もちろん、全ての国・民族に普遍的な事柄もあり、信用力の低いローン債権を全世界へ売り捌いた後に焦げ付かせたり、「自由と民主主義」のために主権国家を武力侵攻して政府を崩壊させたりなど、米国が「特別」である事柄も多々あるでしょう(笑)。
 「すべての神が尊い」のはわかりますが、当方が日本人である以上、一番良く知っている日本、日本人、日本語を多少「贔屓」したとしても、それほどおかしいことではないと思いますがね。

 根拠がない話であれば、どこかの国みたいにモノ笑いの種になるだけですが、日本の場合は、例えば「有史以来、二千年以上に亙って同一の王朝が続いている」という点、英国ですら同じ二千年間の約450年間はローマ帝国の領土であり、約300年間はフランス人(厳密には多少違いますが)の統治下であったことや、僅か230年余の歴史しかない米国と比べれば、その歴史の連続性が「特別」なことは明らかでしょう。
 それとも、日本、日本人、日本語に「特別」な部分などないという根拠でもおありですか?

≫たとえば古英語の場合でも、ラテン文字が入ってくる前にはルーン文字が用いられてましたが、そこには発音に合わせた独自の工夫があるとのことですし・・・これがラテン文字に置き換わったときでも、ラテン語にある23文字にさらに3文字付け加えられた、とのことです。・・・あらゆる言語は程度の差こそあれ、多言語からの借用もあれば、話者による独自の工夫もあるわけで、要するに日本語が中国の文字を改良して使ってるからって何なのさと。≪(同上)

 付け加えられたのが「3文字」とは、新しく作った平假名・片假名が各48文字、和製漢字が16文字、訓読みを当てた漢字が約2,000文字(常用漢字のみ。JISコード X 0213:2004における漢字総数は10,040文字)を有する日本語の「工夫」と比較するには、いかにもお粗末な数字だということはご理解いただけると思いますが。
※参考:JIS X 0213 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/JIS_X_0213

 日本語は高度な工夫によって文字を独自のものとして高度な表現を可能としたけれども、表記が複雑化して習得が困難なものとなっており、一方、英語は文字も語彙も欧州他言語との共通性を有し、(旧植民地が多数あることもあるが)日本語よりも遥かに普遍的な言語たる素養があるのでしょうね。文字導入後の工夫はショボかったけれども、決して英語の価値が低いわけではありません。

≫いやだから、文化そのものの重要性はなんら否定しないですよ。私が言ってるのは「手っ取り早く金儲けしたい移民にとって移民先の文化が偉大かどうかはあまり重要でない(金さえ儲けられたらよい)」ということです。≪(同上)

 いや、だから、考えが狭いと言っているのですよ。
 例えば、産業「革命」は英国の文化(=アングロサクソンのユニークな政治・法・自由・哲学)の賜であったように(コラム#1489など)、移民を惹きつける金儲けの機会増大(経済発展)の大きな要因として「文化」があるのではないですか?

≫彼はその後米国に亡命しましたけど、日本でも英語とかドイツ語が通じてたとすればどうなっていたのかなあと。≪(同上)

 言語の問題よりも、文化・生活環境がドイツと全く異なり、ユダヤ人その他白人コミュニティが存在しないことが、より大きな要因では?

≫ちなみに、このアインシュタインの発言はサイードが言うところのオリエンタリズム(東洋はこうあってほしいと思う西洋人の心のあり方、形を変えた差別意識)そのものに私には聞こえます。≪(同上)

 リンク先の記事をお読みになれば、印象が違うと思いますよ。欧米礼賛の日本人より、よほど日本の文化を的確に捉えているような。
 FTの東京支局長とはかなり違いますね。

<コバ>

自民党の麻生氏が日本で初のカトリック信者の首相となりそう(
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/080922-212708.html
)ですが、カトリック首相が誕生したら、日本の欧州化や、カトリシズムによる悪影響などが生じないものでしょうか? 宗教や欧州文明には土地勘がないのでアレですが、沈没した日本が、神がかり、神風頼りの国家にならないように願うばかりです。

<太田>

 「クールビズスタイルになってからノーネクタイのシャツの襟の下に見える金色の鎖は、10代から50年以上首にかけているカトリック信徒としてのロザリオ(十字架)の鎖部分である」(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%BB%E7%94%9F%E5%A4%AA%E9%83%8E
。9月23日アクセス)というのですから、まことに敬虔なカトリック信徒か。
 最後の病床でカトリックに入信したおじいさん、カトリックだった母親(吉田の娘和子)、と3代続く系譜のようですね(
http://www.yorozubp.com/0407/040705.htm
。9月23日アクセス)。
 ただ、それよりも、公明党との関係が深い方が問題かも(ウィキペディア上掲)。
 福田政権を瓦解させたのは公明党であるという説が有力(
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080902/169520/
。9月23日アクセス)ですが、これは麻生政権実現のためだった、なんてことはまさかないでしょうがね。

<新規購読者>

 はじめまして、20代の学生です。
 太田先生を知ったのは、たかじんさんのテレビです。
 最初は変な人だなと思ったんですが、記事を読んでいくうちに、勘違いだったと思いました。
 無料で見れる分はだいたい目を通したんですが、すごく面白いです。
 ある部分では考えがだいぶ変わりました。
 有料で見る価値があると思います。
 これからも頑張ってください。
 応援してます。(^^)/~

<太田>

 厳しい孤独な戦いを強いられているだけに、皆さんの応援を本当にありがたく感じます。

 ところで、渡辺治・一橋大学教授が、米国は日本の政権に構造改革と軍事大国化を求めている、という趣旨のことを指摘しておられます。
 今度の総選挙の結果、自民党政権が続こうと民主党政権ができようと、このどちらの米国からの「指示」に対する対応もまったなしです。
 また、同教授は、「5人の<自民党総裁選>候補に加え、民主党の小沢一郎代表には、どんな形でも政権を取ったら米国に対する国際協力は きちんとやらなければならないという点では一致しています。改憲まで突っ走るか、テロ新法止まりか、恒久派遣までいくのかという違いだけです。・・・民主党は去年の参院選で、反構造改革、反大国化の旗を掲げて支持された面があります。いつかは旗印を変える必要があったのですが、ついに変えるチャンスは衆院選まで来なかった。もともと小沢代表は大連立を機に変えたかったのですが、民主党が言うことを聞かなかったのです。 」とも指摘しておられます。
 (以上、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080922/171276/
(9月23日アクセス)による。)

 私が以前、小沢代表が「大連立<話をもちかけたのは、>守屋事件で小沢さん自身が政治献金と東元議員の天下りでヤバイと思っている、または給油問題で相当追いつめられている、もしくはその双方、といったことが考えられます」(コラム#2157)と述べたことと符合しますね。
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太田述正コラム#2808(2008.9.23)
<現在の私自身のこと>

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