太田述正コラム#2736(2008.8.18)
<皆さんとディスカッション(続x225)>

<バグってハニー>

日本の花火はいいですよね。
コラムは現在鋭意(半分ウソ)執筆中です。ずっと書きかけのが二つあるので、これを動機付けに何とかやっつけたいと思っております。お察しの通り、ポリティコミリタリー関係と人間に関わる科学関係です。

≫B61-11

「ナンセンス」というのはライサさんは核地中貫通弾によって「放射能が撒き散らされて、限定的に地域一帯が汚染される」ことを心配されていましたけど、地下施設を破壊するためにメガトン級の核爆弾を地表爆発させるのに比べれば、数百キロトン級のB61-11を地中爆発させるほうが撒き散らかされる放射能ははるかにましだろう、という意味です。もちろん、たとえましだったしても北朝鮮に使用されれば日本にまで放射能が届くわけですが。でも、それでも日本に核弾道弾を落とされるよりはましではないかと。そういう脅威がどれだけ差し迫っているのかを知るのは難しくて、悩ましい選択になるとは思いますが。

≫グ・ロ戦争

 BBC見とりましたが、見事に一方的にロシアを悪玉視してましたね。実際、ロシアは悪玉だと思いますが。私には領土拡張欲に駆られてWWIIを始めたヒトラーとプーチンが重なって見えます。

しかしながら、佐藤優とか
http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200808130003o.nwc
黒井文太郎とか
http://wldintel.blog60.fc2.com/blog-entry-140.html
読みますと、グルジア側にもナショナリスティックな言動があったようで、南オセチアとアブハジアの両自治州でそもそも分離独立運動が起こったのはグルジア人がグルジア語を唯一の公用語として押し付けようとしたからだというような報道も見ました。もちろんそういうグルジア民族主義がなければ南オセチア、アブハジアで分離独立運動など起こらないと思うのですが、BBCなどではそういうグルジアの内情がいまいち報道されておらず、一面的なようにも見受けられます。

このFTの記事おもしろかったです。
傷ついたプライドのせいで発火、南オセチアの偶発戦争――フィナンシャル・タイムズ
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20080811-01.html

スウェーデンのカール・ビルト外相は、現状がつきつける課題はきわめて重大だと見ている。「ロシアが武力を使った。そのことの意味と影響を私たちは、そしてロシアは、今後ずっと受けとめなくてはならない」とビルト外相。「外国領内のとある地域に、自分たちの国が発行したパスポートをもつ人たちがいるからといって、その地域に軍事介入していいなど、そんな権利はどこの国にもない。国内の人たちを保護する義務は、その人たちがいる国の政府にあるのだ・・・自分の国のパスポートをもつ人たちがどこか別の国にいる。だから、その相手の国に軍事介入していい??このドクトリンを駆使しようとしたがゆえに、欧州はこれまで何度も戦場と化した。だからこそ、(ロシアが今回主張する)こんなドクトリンは何としてでも、徹頭徹尾、否定しなくてはならないのだ」

<太田>

 バグってハニーさん、既に15日にMixiにご投稿いただいていたというのに気がつかず、失礼しました。
 もっとも、バグってハニーさんに送った配信コラムがこの2日間ほど不達なので、今度はそちらが夏休みをとられているものと拝察します。
 9月第1週用のコラムを2本もご準備いただいているようでありがたいですね。期待して待ってます。

<読者>

≫昨年春から現在にかけて、私は、なまなかなフィクションの域をはるかに超える・・皆さんの想像を絶する・・体験に晒され続けていることもあり、コラムを書き散らしつつ生きていくだけで手一杯なのが現実なのです。≪(コラム#2734。太田)

 創価学会絡みのことでしょうか?
 単に裁判に煩わされること以上の何かがあるのではないですか?
 ブログのトップに例の朝木事件のビデオが2本据えられたことには本当に驚きました。
 当方も金も力もない小市民ゆえ何も出来ませんが、差し支えない範囲でご自身の状況を広めるのも一考かと愚考します。

<太田>

 ご心配いただき恐縮です。
 もっと人間存在の根源に関わる諸体験です。
 現時点では、これくらいでご勘弁願います。

<びり江>

 太田さんがどんなフィクションを評価していたのか(コラム#2734参照)気になります。

<太田>

 外国文学ではたくさんあるのですが、無理矢理絞り込めば、長編は翻訳で読んだロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』、短編は英語で読んだチャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル(A Christmas Carol)』です。
 日本の現代文学では、長編は芹沢光治良のライフワークとも言える『人間の運命』、短編は(短編集と言った方が正確だが)三島由紀夫の『近代能楽集』ですね。
 なお、私の20代までの日本の現代文学(明治以降の文学)では、長編にはほとんど見るべきものがなかったというのが私の考えです。例えば三島由起夫の長編なんてことごとく読むに耐えないつくりものって感じです。
 庄司薫の『赤頭巾ちゃん気をつけて』から始まる4部作(ただし、私は最後の『ぼくの大好きな青髭』は読んでいない)も大好きです(コラム#2415)が、私の出身である日比谷高校を舞台にしているがゆえに私に思い入れがあり、かつまた米国の作家サリンジャーの「盗作」論争が起きた作品群でもある(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%84%E5%8F%B8%E8%96%AB
。8月18日アクセス)ことから、かつての日比谷高校がどんな所であったかについて興味がある方以外にはお奨めできません。

<まこっちゃん>

イスラエルによるイラン攻撃に関するコラム(#2623、2625)が公開されたばかりですが、イスラエルの新聞にはアメリカがイギリス、フランス、カナダと協同してイラン攻撃の準備をしているような記事が出ています。
http://www.debka.com/headline.php?hid=5499

 イランの国防大臣も攻撃されたら大反撃するようなことを言っています。
http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=66379§ionid=351020104

 本当に攻撃が始まってしまうのでしょうか。それとも挑発しあっているだけなのでしょうか。アメリカのメディアを見る限り切迫したような記事を見ないのですが。

<太田>

 一貫して私が申し上げていることですが、イランがウラン濃縮計画を廃棄しない限り、イスラエルないし米国によるイランの核施設等への攻撃は必ず行われます。後はタイミングだけの問題です。
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太田述正コラム#2737(2008.8.18)
<サルコジ批判(その4)>

→非公開