太田述正コラム#2419(2008.3.13)
<皆さんとディスカッション(続x83)>

<ちんみ>

 --小野田寛郎さん「昔なら戦争になってる。最近の日本人は『国』という意識が低く、情けない」--

 残念ながら、”ゆで蛙”には通じない…
http://www.nikkeyshimbun.com.br/080311-72colonia.html

 (貼り付け開始)
日本会議創立記念講演=小野田寛郎さん、日伯を語る=妻町枝さん「日本女性の会発足を」

 ブラジル日本会議(小森廣理事長、上野アントニオ会長)はこのたび、団体として正式登録・発足するにあたり、南マット・グロッソ州に牧場を持つ小野田寛郎、町枝夫妻を招き、記念講演を行なった。約二百人が会場となった文協小講堂を埋めた。
 小野田寛郎さんは、陸軍少尉としてフィリピン・ルパング島に着任、戦争終了後も二十九年間、山中でゲリラとして潜伏し続け、七十五年に帰国、国内外で大きな話題を呼んだ。
 その後、町枝さんと結婚、次兄のいたブラジルに移住、マット・グロッソ・ド・スール州で牧場経営のかたわら、二十年ほど前から、「健全な日本人を育成する」ことを目的に『小野田自然塾』を主宰、現在日伯間を往復する多忙な日々を送っている。
 〇四年に、ブラジル空軍から、日本人初の「サントス・ドゥモン勲章」、翌年には日本政府から藍綬褒章を受章している。
 上野会長の紹介で壇上に立った小野田さんは現在八十五歳。よく日に焼けた精悍な表情と真っ直ぐに伸びた背筋は、年齢を感じさせない。
 三十三年前に移住した当時の話や、キャンプなどを通じて、青少年を育成する『小野田自然塾』の活動を披露。
 北朝鮮による拉致問題などを引き合いに出し、「昔ならば、戦争になっているところ。人権問題としてマスコミは報じているが、〃国権〃の問題。最近の日本人は、『国』という意識が低く、情けない」と厳しく日本の外交政策なども批判した。
 「権利や自由を優先し、自分の自由のために親や子を殺す状況となった今、国とは何かを考える日本会議の主旨は大事」と同会議の発足を祝った。
 昨年就任した斉藤準一空軍総司令官について、「個人を守る医者や弁護士ではなく、国防のトップに日系人が選ばれたことは日本人・日系人がブラジルで尊敬、信頼されている証」と軍人ならではの視点で語り、今年四月に神戸で行なわれる百周年式典に斉藤総司令官を招待する働きかけを行なっていることも明らかにした。
 ブラジルに移住するきっかけについて、帰国後に送られた見舞金や義援金の使い途を聞かれたことや、それを靖国神社に寄付したことで、「戦争を美化する行為」などとマスコミに書き立てられたことを挙げ、「三十年間、国にために戦ってきたが、もう日本には住めないと思った」としたうえで、「移民、二、三世のためにも本国である日本がしっかりして欲しい」と強く語った。
 「戦争で人間の強さ、弱さを見てきた。子供たちには『夢を持て』と言っている」と約二十分にわたって語った。
 (貼り付け終わり)

 絶滅したはずの 日本の 武人(士)が”健在”ですね〜♪ デオドラント社会で養殖された現代日本人と、見た目は同じでも 全く別物です。
 そういえば北海道の山菜の”王様”キトピロ(行者にんにく)も、野生と養殖では、全く見た目は同じでも 全く別物・・匂いも味も断然 野生のものが旨〜い!  
 やっぱ ”ほんもの”に 贋物が敵うはずもありません。
 軍隊では決してない日本の”自衛隊”も、その存在自体が贋物故の不細工さを際立たせていますね〜。

<太田>

 先の大戦を徹底して戦い抜いた小野田寛郎氏の爪の垢でも煎じて飲んで、われわれとしては日本の戦前史の再構築を図るべきでしょう。
 その観点から注目されるのが、「先の大戦正戦論から脱する米国?」シリーズ(コラム#2410、2412。未公開)で紹介した、米国のベストセラー作家ニコルソン・ベーカーの新著です。
 ロサンゼルスタイムス等に続いてニューヨークタイムスにもこの本の書評が出た(
http://www.nytimes.com/2008/03/12/books/12grim.html?pagewanted=print
。3月12日アクセス)のですが、ガンディー流非暴力主義でヒットラーに対処すべきであったとしているベーカーの所論の弱点だけをもっぱら攻撃する、という幼児的書評であるところに、東部リベラルに与えたこの本の衝撃がうかがい知れます。
 つまり、書評の中に日本の話が全然出てこないのです。(わずかに、1941年12月8日に米下院でただ一人対日宣戦に反対した共和党のジャネット・ランキン(Jeannette Rankin)議員への言及がなされているだけです。)
 ベーカーはローズベルトが執拗に日本を戦争へと追い詰めていった経緯を史料に語らせる形で詳述しており、これについては書評子はベーカーを攻撃しようがなかったということでしょう。
 ワシントンポストや、ガーディアン等の書評が待たれるところです。

<コバ>

 --東シナ海ガス田問題、日本に理がある?--

 太田さんのコラムで、ナンバーは失念しましたが、東シナ海ガス田問題をめぐって日本が国際裁判所に訴えた場合、中国の主張 (大陸棚の自然延長論?)に分があるといったコラムがあったと思います。しかし中国高官が、裁判に訴えた場合には日本が勝つだろうと、国際法上、日本の主張に理があると事実上認めた(
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080312-00000066-san-pol
)と産経新聞が報じています。中国は国際裁判手続きに入ることは拒否しているようです。
 日本が主張する中間線が認められる可能性も高いのでしょうか?
 ただ、日本が軍事も外交も放棄している現状でこのような問題をヒートアップさせるのは非常に危なっかしいように思えます。中国と関係を親密化させて、友邦としてガス田共同開発が出来ればいいのですが。

<太田>

 コラム#1253ですね。
 ただし、「日本が国際<司法>裁判所に訴えた場合、中国の主張 (大陸棚の自然延長論?)に分がある」というのは、私の友人の話である旨断っています。
 このコラムへのコメントもブログでご覧下さい。

 話は変わりますが、
 「民主党は六日、国土交通省OBの天下り先団体で道路特定財源の無駄遣いが相次いで明らかになっている問題に関連し、天下り先団体への関係省庁からの公費支出を禁止する法案を今国会に提出する方針を固めた。・・菅直人民主党代表代行は、・・公費が支出されなければ、成り立つ団体はほとんどなくなるのではないか」と説明した。さらに「もし修正協議があれば、その土俵に乗せるにふさわしいテーマだ」と述べ、与党側と道路特定財源問題の修正協議に入った場合、この法案の成立を求めていく考えを明らかにした。」( 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008030702093330.html  
。3月7日アクセス)というのですが、それが本当なら民主党に拍手を送りたいですね。
 今度の総選挙は、天下りの禁止、ひいては政官業の癒着構造の打破をマニフェストの中心に据えて民主党は戦うべきでしょう。
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太田述正コラム#2420(2008.3.13)
<日本をめぐる話題(その4)>

→非公開。