太田述正コラム#2264(2007.12.29)
<皆さんとディスカッション(続x27)>

<新規名誉有料読者>

 これといって特別な理由があるわけではありませんが、社会主義的アナキズムにシンパシィを感じています。
 お時間のあるときに、太田様のアナキズムに関する考えを是非お聞かせください。

<太田>

 (国家を含むあらゆる組織に係る)権力に対する嫌悪感がアナキズムの原点であり共通項だとすれば、私は、近代人類史上、機能したアナキズムは、ゴッドウィン(William Godwin。1756〜1836年。イギリス人)を提唱者とする英米の原理主義的市場主義(その現代における発現形態が原理主義的自由主義(コラム#2050))、宮崎正義(1893〜1954。日本人)を提唱者とする日本型政治経済体制(『防衛庁再生宣言』233〜237頁。コラム#40、42、43)、カッツネルソン(Berl Katznelson 。1887〜1944。ロシア生まれのユダヤ人) を提唱者とするイスラエルのキブツ主義(コラム#1671)の三つしかなく、それぞれが個人主義的アナキズム、人間(じんかん)主義的アナキズム、集団主義的アナキズムの成功例だと思っています。

 ここで重要なことは、第一にこの三つとも市場経済の存在を所与のものとしていたことです。 
 ただし市場経済のウェートは、感覚的には原理主義的市場主義が80%、日本型政治経済体制が30%、キブツ主義が20%、といったところでしょうか。(ただし、キブツ全盛時代のイスラエルでも、国全体をとれば、感覚的には市場経済が80%以上占めていたと思います。)
 重要なことの第二は、この三つとも国防・司法を中心とする国家権力の存在を所与のものとしていたことです。

 第一を否定するバクーニン(Mikhail Bakunin。1814〜76年。ロシア人)流アナキズム・・社会主義的アナキズムと言ってもいいでしょう・・も、第二を否定するプルードン(Pierre-Joseph Proudhon。1809〜65年。フランス人)流アナキズムも、どちらも近代以降のいかなる時代、場所においても実現不可能であるという点では同じだと思います。
 (以上、
http://en.wikipedia.org/wiki/Anarchist
(12月29日)にヒントを得た。)

<一新規有料読者>

 私は太田さんのようなものの考えをする人が非常に好きです。でもそれは敵を作りやすく物質的には損な面が出てくる生き方でもあると思います。私もそうです。
 TVなどで知ることができましたが、正論であり正しいことであろうと、やはり周りを納得させ動かすことのできる、力がないと政治力を発揮するのが難しい局面が出てくるはずです。それでもめげずにがんばっていただきたい。応援しています。
 TVにはいろいろな論客がいます、政治番組をたくさん見ていますが、TV用の過激発言だけが先走っていて話が地に付いていないうわべだけのものが多いなか、太田さんの登場により、なぜそうなのか、どうしてこうなっているのか、どうすればいいのか。という国民がもっとも知りたいようなものを少し見えてきたような気がします。
 政治家になるのはもう少し根回しのようなだるいことをしなければなれないのかもしれませんが、それまではTVにバンバン出ていただいて、持ち前の持論を思う存分国民に訴えかけていただきたい。政権交代も夢ではないでしょう。
 国民の中には今の官僚や政治家にうんざりしている人もかなりの数います。逆に政治家や公務員(主に官僚)の人を偉い人などと思ってるひとはいないでしょう。本来国をどのようによくして行くかというような議論をする国会がまるで裁判所のようです。賢い人は「ああこいつらだめだ政治とか見ているだけむだだ」と思い興味対象外になってしまいます。
 が、昨今のテロや核がどうとかだけではなく、庶民の町の安全すらモラルの低下で脅かされています。私が思うに政治不信が凶悪犯罪に直結しているのではとおもっています。防衛を考えれる人が意見していただくと国民も目が少しずつさめていくかもしれません。 太田さんの言葉は、少なくとも今TVに出ている人の中では最高に心に届きました。自身を持ってください。有名人著名人の政治論なんかより曇りなく爽快に筋が通った話をできればTVで訴えかけていただきたい。もっと本を出して印税で稼いでください。本は詳しいものから、大衆受けするものまでいろいろ出すべきです。大臣になれるよう応援いたします。

30代 田舎の家業を継いだ者 より

<太田>

 大臣云々はともかくとして、来年も頑張りますので引き続き応援をよろしく。

<タテジマ>

 政府がどういう意図があってUFOのお話しているか判りませんが、UFOと宇宙人に関していちばん納得できた論評がこれ。

UFOと宇宙人 = キリスト再臨を信じられなくなった代償行為
http://www.netcity.or.jp/OTAKU/okada/library/books/otakusemi/No6.html

 日本の社会ではどういう意味があるんでしょうね。

<太田>

 お示しのサイトにもアクセスして、斜め読みしたけど、「キリスト再臨」云々はほんの一部の大論文(ただし典拠抜き)でした!
 この論文も含め、気の利いたヒマつぶしってところでしょう。

<友人TK>

 太田君のTVでの発言で恩給を復活すべしという主張は皆様どう思いますか?
 役所に希望するまで留まる仕組みに変更するのではだめですかね?
 (たとえば上級公務員経験者の国家戦略策定支援インテリジェンスグループ。)
 頭脳を活かすのであれば官庁に留まっていただくのが最良と思いますが。
 多分給与は下がるのでしょうがモチベーションは維持できるのではないかと推測します。

<太田>

 定年制はあった方がいいと思いますよ。
 ただし、定年までは、給与が下がっても役所にとどまれるようにすべきです。

<okano>

太田さんの著書、『 防衛庁再生宣言 』、
 まだ前半の少しだけですが読んでいるところです。
 文字上でだけですが、あらためて、日本のその実態を知りびっくりです。
 太田さんの言わんとすることが 分かりました。
 ただ、テレビ上で爆笑・田中 『「防衛省、これからも不祥事が出てくると思いますか ? 』
と、問われて

太田氏 『防衛省全てが、不祥事なんだ』

という言い方をされますと、限られた時間で仕方が無いですが、ほとんどの人は、そんな事考えられない、信じられないと思うだけで、その場が過ぎてしまうようで残念に思います。(バラエティ番組だから仕方ないか、、)
 皆さんには太田さんの著書を読むことをお勧めします。
 テレビ出演者もそうですが日本人は、実情を知らなさ過ぎです。
 国民には知らせないようになっている。と言ったほうがいいのでしょうか。

><ひん>

>・・ここで教えていただきたいのは、なぜ、民間では使い物にならないのかということです。
>要するに、民間と違い、官僚は極めて特異な活動をしているから、省内勤務で培った経験が活かせないというのか、あるいは、官僚として省内にいると、多くの方々が指摘するように、「腐敗」してしまったために民間では使い物にならなくなるのか。・・

>《 投稿者:よしだ 投稿日:2007年12月26日(水) 》

>・・自分の給料は、「自分がそこ(ポスト)にいるだけで天から降ってくる」という思考回路を持っている。自分の労働で得た給料という自覚が持てないのである。官僚の給料は決して「天から降ってくる」ものではないのだが、官僚を長くやってると、というより、入省して最初の給料が出るときにまず感じ、最初の夏のボーナスが出るときに決定的になる。

 この部分は、地方にも当てはまると思います。
 全国47都道府県に 数千ある地方自治体も同様でしょう。
 ひんさんは、地方の役所の人を相手にして仕事をしたことが無いのでしょうか・・?
 宮崎県はそのまんま東になって、どうなのか知りませんが、信頼でき、責任感、実行力ある政治家が その地位に着かないと、どうにもならないと思います。

<太田>

 その通りだと思います。

 話は変わりますが、12月20日に有限会社名で1万円、みずほ銀行の私の口座に入金された方がいらっしゃいます。
 お名前と入金の趣旨(会費・カンパ)を教えてください!