太田述正コラム#2170(2007.11.10)
<雑感>

1 始めに

 太田掲示板やMixiの太田コミュニティ上での議論が活発化しています。
 ぜひご覧になって下さい。
 移民受入問題については以下をご覧いただくとし、「集団即興劇」さん。教育については、格差是正のためにも国公立小・中・高教育の復権を図るべく教育予算の増額を含む様々な施策を講じるべきだ、企業や労組等法人の政治家個人(その政治家を支部長とする政党支部を含む)への政治献金は禁止すべきだ、というのが私の見解です。

2 移民受入

 旧日本帝国領住民の移民受け入れ(就労受け入れを含む)問題では、以前から反対意見が多く寄せられています。
 しかし私は、大幅な移民受入を図らない限り、日本の中小企業・農業・介護・子育て・看護・医療・自衛隊等は早晩維持できなくなると考えています。
 そこで、既に行われつつある南米の日系人やフィリピン人の限定的受け入れに引き続き、朝鮮半島や台湾の人々を対象にその無条件の受け入れを図るべきだというのが私の考えです。
 このことにより北朝鮮の体制を崩壊させることも付随的には念頭にあります。
 そもそも、日本の明治期の先人は、やむをえず帝国形成に乗り出し、台湾や朝鮮半島の人々を日本帝国の臣民として受け入れることを決断したわけですが、現代日本人は、もはやかかる決断ができないほど矮小化してしまったと私は思いたくありません。
 朝鮮半島の人々の反日感情は反日教育のたまものですが、少なくとも韓国に関する限り、その反日教育のメッカとも言うべき独立記念館は今や閑古鳥が鳴いている状態です(典拠省略)。
 このまま草の根の日韓交流の進展が続いて行けば、早晩韓国の人々の反日感情は雲散霧消することでしょう。
 私がむしろ奇異な念を抱いているのは、ネチズンを中心に今だに根強い日本人の嫌韓感情です。
 黒人差別やイスラム教徒差別には若干なりとも根拠はありえても、およそ朝鮮半島の人々、とりわけ韓国の人々に対する差別には合理的根拠が全くないのではないでしょうか。
 冷静に自分の嫌韓感情の拠って来る根拠を自問自答し、ネチズンの皆さん等がこの感情を克服することを願って止みません。

3 日本の警察のお粗末さ

 防衛省は自衛隊が軍隊としての本来任務の遂行を国民から禁止されているので、退廃し、腐敗しているというのが私の主張ですが、警察はちゃんと仕事をしているかどうか国民が注目しているので、退廃、腐敗とは無縁のように見えます。
 しかし、その内実はひどいものだ、という記事がロサンゼルス・タイムスに出ました(
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-autopsy9nov09,0,7038159,print.story?coll=la-home-world
。11月10日アクセス)。
 その要旨は次のとおりです。
 
 日本の警察は殺人件数を減らすために、不審死体をできるだけ解剖に回さないようにしている。
 犯人がほぼ割れている場合以外は、不審死体を解剖に回さないことで、仕事量を減らすとともに殺人検挙率を高く見せかけているのだ。
 だから、世界有数の日本の殺人率の低さや殺人検挙率の高さは、いずれも疑ってかかった方がよい。
 警察は医師に圧力をかけて無難な死亡証明書を書かせる。書かなければ医療過誤を追及されるのではないかと医師は圧力に屈する。
 時津風部屋の事件を想起せよ。
 また、日本の自殺率は世界有数の高さだが、この中には無数の殺人事件が隠されていると見た方がよい。
 ライブドア事件で自殺したとされる野口も、不祥事が取り沙汰されて自殺したとされる松岡農相もこの同じ不祥事で自殺したとされる山崎も解剖には回されなかった。

 戦後の警察は、防衛省等と違って、政治家(国家公安委員長)の直接的コントロールの下にはありません。
 どうせ政治家だって仕事はしていないのだけれど、警察出身の政治家を除き、警察のことが分かっている政治家がほとんどいないのが実状ですし、実質国家警察であるにもかかわらず、予算の大部分は都道府県の予算であるということから、国会や都道府県議会による予算のコントロールもなきに等しい状態です。
 だから、警察の内情は無茶苦茶だと思った方がいいでしょう。
 実際、以上とは逆のケースですが、先般、鹿児島県で、選挙違反の大量冤罪事件を警察が引き起こしたこと(典拠省略)も記憶に新しいところです。
 事件をもみ消す、事件をでっちあげることが日常茶飯事の第三世界的警察を持つ日本、というイメージを世界が持っていることをご存じの日本人の方は少ないでしょう。
 それもそのはずです。
 私の言うところの政官業の癒着体制の一端を担っている主要マスコミが、こんな話はほとんど報じないからです。
 上記ロサンゼルスタイムス記事を書いたのは2人の日本人とおぼしき女性特派員です。日本の主要マスコミの記者は知っていて書かないのです。
 皆さん、日本で生きていることが恐ろしくありませんか。
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太田述正コラム#2171(2007.11.10)
<守屋前次官夫人>

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