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太田述正コラム#11402006.3.23

WBC・米韓での反響(完結編)(つけたし)

1 韓国

「韓国野球委員会(KBO)の辛相佑総裁は22日、・・「KBOの次元で両国のプロ野球のシーズンが終了する10月以降に再戦する方向で検討したい」とし、「韓国にはドーム球場がないので日本側の意思が重要だ」と話した。」(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/22/20060322000071.html。3月23日アクセス)

「朴賛浩(パク・チャノ/サンディエゴ) 23日、メジャーリーグの公式ホームページ(MLB.com)とのインタビューで日本のWBC優勝についてコメントした。朴賛浩は「韓国が(準決勝で)日本に負けた時は悔しかった。だけどそれよりも私にはもっと大きな意味があった。私は日本に優勝してほしかった。韓国はできなかったからね。アジアのためにも日本の優勝はとても嬉しかった」と語った。」(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/23/20060323000085.html。3月24日アクセス)

「イチローは代表的な「親韓派」大リーガーだ。少なくとも食生活に関する限り彼は「韓国通」と言える。・・イチローは普段、韓国料理を非常に好んで食べている。祖国の日本食に負けず劣らず韓国料理愛好家だ。・・イチローは体力補強が絶対条件である1か月半にわたる春季キャンプ時には韓国料理を主なスタミナ源にしている。・・大リーグのシーズン最多安打更新という偉大な記録には「韓国パワー」も大きな役割を果たしたということを見過ごしてはならない。」(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/10/03/20041003000053.html。3月24日アクセス)

「読売ジャイアンツか<は>、「巨人は日本代表チームのエース上原浩冶と<韓国代表チームの>イ・スンヨプに1000万円の特別報奨金を与えることにした」と報じた。」(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/23/20060323000024.html。3月23日アクセス)

「起亜の鄭夢九オーナー・・は・・李鍾範(イ・ジョンボム)<に>2億ウォン(注)という巨額のボーナスを、・・キム・ジョングク<と>・・チョン・ビョンドゥにそれぞれ8000万ウォン・・、計36000万ウォンの報奨金を支給するよう指示した。・・金寅植(キム・インシク)監督にも特別ボーナスが予定されている。・・具台晟(グ・デソン)やイ・ボムホ、金泰均(キム・テギュン), キム・ミンジェらも別途、報奨金が与えられると見られる。」(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/23/20060323000037.html。3月24日アクセス)

(注)約2,400万円。

2 その他

 (1)台湾

「われわれの多くは子供の頃、そして大人になってからもワールドシリーズの幻想にふけってきた。米国は世界の最も偉大な野球選手と野球チームを持っていたからだ。メジャーリーグ野球は太陽であり月であった。・・<しかし>WBCがまたたく間に、かくも成功裏に行われたことで、メジャーリーグは国際野球に占めるその位置を再点検しなければならなくなった。特に、秋に行われるクラシック(ワールドシリーズ(太田))の名称を変える必要がある。・・秋のクラシックか、メジャーリーグ野球選手権と呼ぶべきであり、もはやそれをワールドシリーズと呼んではならない。」(http://www.taipeitimes.com/News/sport/archives/2006/03/22/2003298710。3月23日アクセス)

(2)日本

「<WBC>の結末で連想したのは、米国の自動車産業だ。1908年に「T型フォード」の量産をスタートさせ、20世紀を「自動車の世紀」と言わしめた米国の自動車産業はまさに野球の本家本元である大リーグに似る。だが、自動車産業の大リーガーとでも言うべきゼネラル・モーターズ(GM)など米ビッグスリーやデルファイはじめ巨大部品メーカーは今、深刻な経営危機に立たされている。ビッグスリーなどを追い詰めたのは、日本、韓国とドイツメーカーだが、WBCでも米国を押しのけて、ベスト4にコマを進めたのは、日本、韓国だった。自動車産業と野球を結びつけて論じるのは、牽強付会かもしれないが、ビッグスリーの衰退とWBCでの米国チームのもろさには何か共通点を感じる。現在の自動車産業と野球に共通する、勝つための重要な要素は、「緻密さ」と「連携」だろう。・・WBCの試合を見て、感じたのは日本、韓国、キューバの野球が、バントや盗塁を巧みに使う緻密さ、単打や四球をつなぎ、得点を重ねていく連携に基盤を置いていた点だ。・・優勝が決まった後のインタビューで・・イチロー選手が「このチームともこれで終わりかと思うと寂しさがある」と漏らしたのは、日本チームの野球が、人間関係も含め、高度な連携の上に成り立っていたことを示しているだろう。速球投手とホームランバッターを並べたドリームチームなら、力で圧倒できると考えた米国とは発想が異なっていたように思う。米国の敗退は、SUVやピックアップトラックなど大排気量の大味な車に頼りすぎた米自動車メーカーの不振と重なってみえる。一方、1次リーグ、2次リーグで2回も日本を破った韓国の強さは、北米や途上国の小型車市場で、日本メーカーを激しく追い上げる現代自動車を思わせた。韓国チームに大リーガーが多かったのも、国内に安住せずアグレッシブにグローバル市場を目指す韓国企業との共通性を感じさせた。」(http://www.nikkei.co.jp/neteye5/goto/。3月24日アクセス)

3 蛇足

 私のコメントの必要はなさそうですね。

 今回のWBC及びそのWBCにおける日本の優勝は、文字通り時代を画すものとなった、という感を深くします。

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