太田述正コラム#1430(2006.10.3)

<裁判雑記(続x4)>




 (本篇は、コラム#1393の続きです。)




 本日、東京地裁に行ってきました。
 日記には、次のように記しました。
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 12時45分に東京地裁着。明日午前中にホリエモンの裁判があるらしい。
 7階の722号法廷(高裁や簡裁との共用)の近くの待合室の電気をつけて一人で待つ。
 定められた時刻の13時10分の5分前に、当事者出入り口と書いてあるドアの小窓から法廷内を覗くと人の姿が見えたので入ろうとしたが、鍵がかかっていた。傍聴人出入り口に向かったところ、書記官がさっきのドアを開けてくれた。
 被告席に4人の弁護士とおぼしき人物(全員男性)が、そして原告席に1人の弁護士とおぼしき人物(女性)がすわろうとしているのが見えた。私は木戸を開けて傍聴人席に腰を下ろした。傍聴人席の反対側の端には原告の千葉氏の姿が見えた。
 千葉氏は今頃になって大弁護士団をつけたらしい、それにしても、原告席の弁護士とおぼしき人物は何者だろう、などとあれこれ思いを巡らせた。
 やがて、三人の裁判官が着席し、裁判長が弁論終結を宣言し、判決期日を言い渡した。 次に、われわれ二人がそれぞれ、被告席と原告席に招じ入れられた。ここで、ようやく、先程のは別の裁判であったことが分かった。千葉氏は一人だった。
 再び先程と同じことが繰り返された。言い渡された判決期日は、先程と全く同じ、12月26日の13時10分だった。裁判長が、「判決は文書で送達するので判決期日には出席しなくていいですよ」、と私に向かって声をかけ、「期日の翌日から2週間以内に控訴ができます。判決がどうなるかは分かりませんが」、と付け加えた。
 裁判官三人が退席した後、残っていた書記官に、準備手続きの際には聞いていないとして、裁判官三人の名前を尋ねたところ、法廷の外の壁にこの法廷での本日の裁判の一覧表が掲げられており、そこに裁判官の名前が書いてあるはずだと言い、一緒に外に出て表を見たところ、裁判長の名字だけしか書いてなかった。そこで、もう一度法廷内に入り、彼女の持っている書類を見せてもらって名前を書き移した。加藤謙一裁判長、杉本宏之裁判官、間明宏充裁判官、の三名だった。
 「別の裁判と、(弁論終結の公判期日の日時も同じだったが)判決期日の日時が同じになることがあるのですね」、と彼女に聞くと、「刑事では考えられないことだが、民事では、口頭で判決を言い渡すわけではないので、同じ日時になることがあります」、という答えだった。
 更に、「判決期日に来なくて良いのなら、本日も来る必要はなかったのでは」と話したところ、「準備手続きはあくまでも非公式なものなので、(書面で行ってきた)弁論を公式に終結させるためには、(原告と被告、またはその代理人たる弁護士に)来ていただく必要があります」という当たり前の答えが返ってきた。「それなら、公式には本日私は初めて東京地裁での公判に来廷したのであるから、(千葉氏は別として)あなたや三人の裁判官とは初対面のはずだ。だから、本人確認のために私に運転免許証を提示させたり署名捺印させたりすべきだったのではないか。本人確認をしていない以上、本人が本当に来たかどうか公式には分からないということになるのでは」と言いかけたが止めて法廷を後にした。
 庁舎の出口で、色んなパンフレットが並べてあった中で、「法廷ガイド 裁判を傍聴する方々のために」というのを手にとって帰途についた。裁判所も広報に力を入れているなと思った。
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 というわけで、とまどうことばかりでしたが、判決期日は12月26日ということになりました。
うっとうしい年末年始を過ごすことにならないことを心から願っています。
 判決は、届き次第、このコラム上でご紹介させていただきます。