アシュレー。附消印所沢通信4

 (消印所沢通信さんのコラムがちょっと短いこともあり、私の、歴史物でも時事物で
もないコラムをとともにお送りします。また、この種コラムを消印所沢さんのコラムと
一緒にお送りする場合は、即日公開することとします。)
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1 始めに

 米国でアシュレー(Ashley)ちゃんの話が随分話題になっています。
 一番詳しいタイム誌の記事と、スレート誌に載った、この話に批判的な論考の内容を
かいつまんでご紹介しましょう。
 (http://www.time.com/time/nation/article/0,8599,1574851,00.html?xid=site-
cnn-partner
(1月9日アクセス)、及び
http://www.slate.com/id/2157861/
(1月21日アクセス))

2 アシュレーちゃんの話

 米国人の6歳の女の子のアシュレーちゃんは、生まれてから3ヶ月の時に脳の発達が
止まったままで、寝返りを打つことも座ることも歩くこともできません。
 そのアシュレーちゃんは、両親が大病院の医師団と相談し、先だって、高単位のエス
トロゲンが投与され、身長が大きくならないようにされ、身長が13インチ縮められて4
フィート5インチになりました。こうすればアシュレーちゃんは小さく軽いままなの
で、彼女自身にとって心地よいだけでなく、介護する者にとっても彼女を扱うこと(運
ぶ、抱きしめる等)が容易になるというのです。また、子宮も摘出されました。そもそ
も、妊娠することはないので子宮は必要ないし、摘出することによって、月経の不快感
から彼女を解放するとともに、万一強姦されて妊娠したりするのを防ぐことにもなると
いうのです。また、乳首(breast bud)も切除されました。これは、家族に乳ガンや嚢
胞性線維症(fibrocystic disease)に罹った者が多いからだというのです。こうすれば
乳房が大きくならないので、車いすに乗せた時に拘束バンドですれることもなくなると
いうのです。そもそも、子供に母乳をやる必要もないので乳房はいらないし、性的にい
たずらをされる可能性も減らすというわけです。

3 あるコラムニストの批判

 コラムニストのサレテン(William Saletan)の批判は次のとおりです。

 そんなことが許されるのなら、沢山いる老人と呼ばれるところの、身体ないし視聴覚
障害者であって、持ち上げたりするのが大変で癌に罹りやすく、始終不快感に苛まれて
いて、子供を産み育てることができない人々にも同じことをしても良いことになる。
 実際、米国の高齢者の7%は重度の視聴覚障害を持っているし、1,500万人の米国人が
親のための介護に従事している。アルツハイマー病に罹った人の大部分は自宅で家族や
友人に介護されて生活している。アルツハイマー病に最も罹りやすい人は85歳以上の老
人であり、この層は最も増加率が高い。これらの人々の生殖機能は無用で危険だ。75歳
までにはほとんどの男性には前立腺癌の兆候が見られるようになるし、80歳までには女
性の10人に1人が乳ガンに罹る。

4 感想

 私はどちらかというと、批判論の方に共感を覚えるのですが、この種の問題は簡単に
は答えが出せないのではないでしょうか。
 今や、あらゆる種類の美容整形がおおはやりですし、成長ホルモンの投与が認められ
ている一方で、バレリーナ、体操選手、騎手等になりたい若者の中には、本人の同意の
上、親が成長抑制剤を投与している者がいるといった話も耳にします。
 筋肉増量のためのステロイド剤の投与は、プロスポーツ選手では禁じられています
が、それ以外の人で投与している人は少なくないとも聞きます。
 これからは、サイボーグ的技術やDNAをいじって人間を改造する技術が次々に登場して
くることでしょう。
 一体、両親が授けてくれた身体(精神を含む)に、いかなる場合にどの程度の改造を
することが許されるのか、まことに悩ましい問題です。

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      消印所沢通信(あほコラム)4 「スパイの家系」

 日朝間を巡る諸問題は依然,停滞している.
 これは一つには,日本が諜報能力を欠いているためだとの指摘がある.
 確かに,手の内の「カード」が新聞・雑誌記事の切り抜き程度では,外交交渉では日
本側が圧倒的不利だろう事は想像に難くない.

 これに関し,モンゴルの情報機関を活用せよ,と提言しているのは,元外交官の佐藤
優氏である.
 佐藤氏については,このメール・マガジン読者にとってはいまさら説明の必要もある
まい.
 彼は次のように述べている.

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 モンゴルは北朝鮮に高官を置き,北もモンゴルを重視している.
 しかもモンゴルにとっては日本は大切なODA(政府開発援助)のドナー国ですからね,
モンゴルにお邪魔して情報収集に側面から色々動いてもらうんですよ.
 日本には横綱・朝青龍さんがいますからね.朝青龍さん一族というのは実はモンゴル
の共産政権時代の秘密警察と公安組織の人たちなんです.大変なエリート一族で情報の
ネットワークを持っているんですよ.

――そりゃ大変だ.政治記者も外交官も横綱に夜討ち朝駆けしないと(笑).

 そう.だから私なら朝青龍さんにモンゴルの情報機関の責任者を紹介してもらう.

 モンゴルの情報員なら北朝鮮の人と顔が似ているから平壌で動きやすい.
 しかも,もっと重要なのは,モンゴルにとっての一番の敵国ってどこですか.
中国ですよ.モンゴルは伝統的に対中警戒感が強いんです.日本政府,外務省関係者は
機密情報の入手,その裏どり,検証にモンゴルの利用価値が非常に高いことに気付くべ
きです.

「国家の自縛」(産経新聞社,2005/9/30),p.45-46より引用

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 朝青龍関がいわゆる「スパイの家系」だったとは非常に驚きである.
 しかし,これは本当の話なのだろうか? 諜報分野では欺瞞情報も意図して多く流さ
れるだけに,その信頼性の判定には細心の注意が必要である.
 事実,「ドルジ 横綱・朝青龍の素顔」(武田葉月著,実業之日本社,2003/8/2)で
は,横綱の父親について
「長距離トラックの運転手」
としか紹介されていない.

 そこでさっそく,2007年初場所で優勝したばかりの横綱に,突撃取材を敢行した.


「横綱,優勝おめでとうございます」

「ありがとうございます」

「ところで,横綱の一族が公安関係ファミリーだという話がありますが?」

「そうですね,スジがいいですね.ありがとうございました」

「今でも諜報活動に携わっている親戚はおられるんですか?」

「そうですね,家族もね,喜んでると思いますね」

「旧KGBとの関係は?」

「そうですね,とにかくチャンスだけ待ってたんで.相撲的にはあんまりよくないんで
すけどね」

「北朝鮮の諜報員は手強いですか?」

「やっぱり固くなりましたね.優勝かかってるとね,横綱になってもやっぱり固くなり
ますね」

「日本の外務省についてはどうですか?」

「栃東,いい形を作りましたがね.不利な態勢になりましたが,そこから腰を引いてい
きました」

「では,日本の情報機関のためにも是非ご協力お願いします」

 すると横綱,顔をぐっと近づけ,小声で一言,
「『国家に真の友人はいない』(キッシンジャー) 」