(本篇もPR目的を兼ねて、情報屋台に公開することとし、即時公開します。)

1 始めに

 このシリーズの最初の回(コラム#1788)で、「政治家の堕落が、・・官僚や企業や一般国民を汚染している」と申し上げたところですが、牽強付会であるとのお叱りを被ることを覚悟でその「例証」をいくつか挙げてみましょう。

2 勤労者と青年
 
 「<グローバルな>人事・組織コンサルティング<会社>が2005年に実施した調査によると、「働く意欲が低い」と答えた割合は、日本 では回答者全体の41%に達する。これは、調査対象16カ国中、インドに次いで2番目に悪い値だ。」(
http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20070515/124893/  
。6月4日アクセス)

 「<昨年10〜12月、日米中韓の高校生を対象に行った調査によれば、>偉くなりたいか」との質問に「強くそう思う」と回答したのは日本が8%だが、中国は34% 韓国と米国は22%あった。「まあそう思う」を含めても日本は44%と半数を割り、他国より22ポイント以上低かった。偉くなった場合の状況では「責任が重くなる」との否定的回答が78%。他国より11〜32ポイント高かった。逆に「自分の能力をより発揮できる」(42%)「周りに尊敬される」(40%)「異性にもてる」(7%)などの肯定的回答は4カ国中最低だった。・・職業選択の際に重視する点では、「社会的地位」「自由」「決定権」が11〜31%で最低。逆に「安定性」は64%でトップ。」(
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070429/gkk070429000.htm
。4月30日アクセス)

 とまあ、日本の勤労者も青年も嘆かわしい限りです。
 思うに、林野庁や社会保険庁の、「働く意欲が低」く、「安定性」を志向し、「重い・・責任」を自覚せず、回避する官僚達の姿は、日本国民一般の姿を忠実に反映しており、また、官僚達がそうだからこそ、日本国民一般も官僚達に右へ倣えするようになった、ということなのではないでしょうか。
 だからこそ、林野庁や社会保険庁であれだけの不祥事が明るみに出ても、一般国民の怒りが微温的であり、安倍内閣の支持率の低下もあの程度で済んでいるのだと私は思うのです。

3 女性

 しかし、私が現在特に遺憾に思っているのは、上記日本人の半分を占める女性の政治意識の低さについてです。

 1989年8月から2004 年12月にかけて(の海部内閣から小泉内閣まで)の歴代内閣の支持率等(時事通信社世論調査)の平均を見ると、男性が女性より支持率で5.4%、不支持率で5.3%高く、かつ「わからない」が10.7%低いことが分かります。
 ここから、女性が男性に比べて政治に関心を持っていないこと、つまり、女性の政治意識が低いことが読み取れます。
 問題なのは、この間、女性の高学歴化や社会進出が一層進展しているというのに、森内閣まで、女性の政治意識の向上が全く見られないことと、それにもかかわらず、小泉内閣になってから、あたかも政治意識が急に向上したかのような現象が見られることです。
 田中真紀子外相更迭以前は、何と男性と女性の支持率差は-0.1%、不支持率差は5.1%、「わからない」差は-5.0%となったのです。およそ、女性の内閣支持率が男性を凌駕するなどということは前代未聞の出来事です。
 (以上、
http://www.crs.or.jp/56916.htm
(6月5日アクセス)を私の言葉に置き換えた。)

 私見では、これは女性の政治意識が向上したのではなく、小泉氏が女性の政治意識の低さにつけ込み、田中真紀子や川口順子等の女性を見せ金的に大臣に登用するとともに、劇場型政治を展開することにより、(男性も幻惑されましたが、それ以上に)女性を幻惑したからなのです。
 困ったことに、この趨勢は安倍内閣になってから一層顕著になっています。
 内閣支持率等で見ると、5月2、3日に実施された朝日新聞の最新の世論調査では、内閣支持率は30%で政権発足後最低を更新し、不支持率は49%に上昇したところ、うち男性については支持率は27%、不支持率は56%であったのに対し、女性については支持率は依然32%もあり、一方で不支持率は43%にとどまっています(
http://www.asahi.com/politics/update/0604/TKY200706030117.html  
。6月4日アクセス)。
 更に愕然とするのは、今度の参院選の比例区で投票する政党を見ると、男性は自民24%、民主30%と民主が大幅に優位となっているのに、女性は自民23%、民主16%といまだに自民支持が民主支持を大幅に上回っていることです(
http://www.asahi.com/politics/update/0604/TKY200706040408.html  
。6月5日アクセス)。

 これは、安倍氏が拉致問題の闘士として女性のハートを鷲掴みしている上に、内閣補佐官や閣僚に女性を登用し、テレ朝の元女性キャスターや、拉致問題を担当させていた中山恭子内閣補佐官を参院選に立候補させる等の方法で、女性を幻惑しているからでしょう。

 女性の政治意識を急に向上させることは困難ですが、せめて、女性に自分達のアホさかげん・・政治意識の低さ・・を自覚させる算段はないものでしょうか。
 彼女達が私のコラムさえ読んでくれれば、拉致問題など、北朝鮮の金正日体制をぶっつぶさない限り、解決するわけがないことくらいはすぐ分かってもらえるはずなのですが・・。